『キャプ翼』初のゲーム化タイトル
1988年(昭和63年)4月28日は、ファミリーコンピュータ用ソフト『キャプテン翼』が発売された日。本日で発売から35周年を迎えたことになる。
『キャプテン翼』は、テクモ(当時)から発売されたシミュレーションゲーム。日本のみならず海外でも非常に人気が高いマンガ・アニメ『キャプテン翼』を初めてゲーム化した作品となっている。
ソフトの発売が何度も延期され、アニメの放送が終わり、最初の連載漫画のほうも最終回を迎えるというころになってようやく発売された経緯があるため、いまかいまかと待ち望んでいたファンたちにはかなり印象に残る作品になったのではないだろうか。しかも待った甲斐がある傑作だったのだから、なおさらだ。
当時のキャラクターゲームというのは、ぶっちゃけるとゲーム的なおもしろさがイマイチという作品が多かった。筆者も含めて当時のゲームキッズの常識だったくらいなのだが、本作はキャラゲーなのに斬新かつ、おもしろかったのだから衝撃的過ぎた。
サッカーを題材にしたスポーツゲームであるにも関わらず、ジャンルはリアルタイムに進行するシミュレーション。しかもRPGのようにコマンド入力するシステムを採用していたのだから驚かされた人は多かったはず。
選手たちは“ガッツ”と呼ばれる行動力を消費してシュートやパス、タックルやパスカットなどを行っていくのだが、ガッツが不足すると「くっ!! ガッツがたりない!!」のセリフとともに何もできなくなってしまうのだ。最近はあまり聞く機会がなくなってきたかもしれないが、ゲーマーのあいだではあまりにも有名なフレーズ。ゲームを知らずともこのセリフだけは聞いたことがあるという人も少なくないはずだ。
何と言ってもカッコよかったのは、カットシーンを多用する演出だろう。シネマティックな横長の画面だったところも印象深い。翼くんのドライブシュートや日向小次郎のタイガーショット、立花兄弟のスカイラブハリケーンなど、数々の必殺シュートが見事に再現されていてプレイヤーの誰もが魅了されてしまったんじゃないかな。
とくに何度か連続して流れるボールの軌道のアニメーションから、ゴールネットを突き破って得点するシーンは圧巻で気持ちよかった。必殺シュートや日向小次郎の強引なドリブルなど、強力な攻撃によって敵味方の選手たちがつぎつぎとふっ飛ばされるところも爽快感を増幅させる演出のひとつ。ちょっとやり過ぎで笑ってしまうときもあったが、まさに『キャプテン翼』という感じで大好きだった。アナウンサーの「もりさきくん ふっとばされた!」というセリフを何度も見させられたのもいまとなってはいい思い出だ。
1990年7月20日には、続編の『キャプテン翼II スーパーストライカー』が発売されてシリーズ化。ストーリーはオリジナルだったが、いまでも名作として語り継がれているタイトルだ。以降はスーパーファミコンやゲームボーイ、メガCDでシリーズ作品が発売されていった。
『キャプテン翼』をモチーフとしたタイトルとしては、2020年8月27日にNintendo Switch、プレイステーション4で『キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS』が発売されている。『キャプテン翼』関連の家庭用ゲーム機向けタイトルとしては約10年振り、しかも初のサッカーアクションゲームということで、とても話題となったのは記憶に新しい。
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