3gooは『TTアイル オブ マン ライド オン ザ エッジ3』のNintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4版を2023年5月25日に発売する(※)。
本作は世界一危険と呼ばれる“マン島TTレース”唯一のオフィシャルゲーム。プレイヤーは好きなライダーを操作して、200kmに及ぶオープンワールドを気ままにツーリングしたり、オンライン対戦やさまざまなチャレンジレースを楽しめる作品だ。2022年開催時の38のオフィシャルチーム、ライダー、ペイントやスポンサーロゴまで再現されたサーキットも登場するなど、実在するレース会場が細かく再現されているファン必見の内容となっている。
本記事では、そんな『TTアイル オブ マン ライド オン ザ エッジ3』のプレイレビューをお届けしよう。世界一危険なレースと言われるだけはあるスリリングな内容になっていたので、バイクやレースゲームが好きな人はとくに注目してほしい。
※Nintendo Switch版はダウンロード専売。Xbox Series X|S、Xbox One版はNaconより5月11日配信、PC版はNaconより5月12日配信。
※本記事は3gooの提供でお届けしています。
目まぐるしく景色が移り変わる爆速レースとオープンワールドが魅力
本作の題材である“マン島TTレース”は、その名の通りマン島で開催されているオートバイ競技。道の整備されたレース場ではなく公道を使っているのが特徴で、200~300キロメートル前後の速度で一般道をオートバイが走り抜けていくスリリングなレースとなっている。
実際のレースでは観客のすぐそばをオートバイが一瞬で通り抜けていくのが見どころのひとつだが、本作では同じような体験をライダー視点で楽しめるのだ。民家の並ぶ一般道を走り抜け、観客たちを横目にトップスピードで駆け抜けていく心地よさは、レース場を走るゲームとはまた違った味わいがある。
レースのプレイ方法も特徴的で、オープンワールドのように広がるマン島を自由に走りながら、各所にあるレースに参加していくという形式。メインはもちろんTTレースへの参加になるのだが、気ままに島を走り回るだけでも本作をプレイする価値がある。
島を1周しようとするなら、外周を回るだけでも1時間以上かかるほどの広さなので、レースは苦手だがツーリングを楽しみたいという人も満足できるだろう。マン島レースの歴史に残る名所を再現したサーキットを、観光気分でツーリングするのもアリだ。
ちなみに、“マン島TTレース”が世界一危険と呼ばれる理由は実際に触れるとすぐに納得できる。公道なので極めてタイトなコーナーも多く、ハイスピードで走っていると高頻度で衝突・転倒事故が発生してしまうのだ。
プレイ開始数分で何度もバイクから投げ出されてしまって、現実のライダーの技術力の高さを思わぬ形で知ることになった。転倒時はバイク目線になり、地面に投げ出される衝撃がかなりリアルに伝わってくるのも生々しい。
具体的な操作性についても詳しく触れていこう。本作の難易度は個人的にはやや難しい部類に感じたが、操作自体は非常にシンプル。プレイステーション5版ではR2で加速、L2でフロントブレーキ、〇でリアブレーキ、後はスティックで移動するのが基本的な操作方法だ。
操作が簡単なぶん、減速するタイミングやカーブ時に傾く角度など、プレイヤーの技術が強く反映される印象を受けた。そのほかレース設定によってはタイヤの摩耗などのシステムも影響してくるが、島をツーリングするだけなら気にせず遊べる。
一見簡単そうに見えるレースの操縦が難しい理由は、特徴的なコースとその速度による部分が大きいだろう。公道を走る関係上、カーブも大きな曲線を描いているわけではなく、街灯などの障害物も多数配置されている。そこを200キロメートル以上のスピードで走行するので、緩やかに曲がろうと思ったら壁への衝突は待ったなしだ。
また、ちょっとした段差や砂利道に入るのも命取りで、車道と歩道を分ける少しの段差に引っかかっただけでもバランスを崩してしまう。一度バイクが傾くと立て直しは難しく、そのまま倒れてしまうことも日常茶飯事。一般的なレースゲーム以上に、コースの特性を把握し、先々までの地形を頭に入れておく必要性を感じた。
最初は操縦の難しさで苦戦することが多かったが、そのぶんうまく操縦できたときの爽快感は格別。一度も失敗せずコースを走りきれたときには、大きな達成感を味わえた。
そんなレースの魅力を最大限に引き立ててくれるのが、圧倒的なスピードを体感できる音響とグラフィック。250キロメートル近くまでスピードが上がると、風が通り抜けていく音と、目まぐるしく変わっていく景色で目と耳を楽しませてくれる。
遠くに見えた景色がつぎの瞬間には通り過ぎているスピード感は、狭い一般道を走り抜けることでより強く感じられた。どれだけスピードを上げても周囲の景色がぼやけず、丁寧に描写してくれるからこそ味わえる感覚は本作の大きな魅力だ。
続いて、遊べるコンテンツやプレイサイクルについても触れていこう。レースやツーリング中に使用するマシンは、最初にライダーと併せて選択することになる。冒頭でも触れた通り、本作では2022年開催時の38のオフィシャルチーム、ライダー、ペイントやスポンサーロゴが登場しているので、推しメーカーや性能で選ぼう。
ライダーを選んだら、さっそくオープンワールドになったマン島を自由に走れるようになる。チュートリアルなどはなく、走りながらいろいろと覚えていく形式だ。
マップを開くとバイクの整備場、イベントやチャレンジが表示されているため、ツーリングをしつつ遭遇したレースに参加していくような流れになる。なお、各種ポイントではファストトラベルも可能なので、目当てのレースに参加するために長時間ツーリングするといった手間は発生しない。
レースの内容はチャレンジするものによって異なり、順位を競うだけでなく、タスクが用意されていたりと内容は多彩。1対1でのレースや、10人での競い合いなど挑戦する内容によって立ち回りが変わるのも見どころとなっている。たとえば10人レースの場合、コーナーで数人のライダーが巻き込まれる転倒事故が発生することもあるので、ひとりで走るとき以上に注意が必要だ。
これらのレースに挑戦すると、XPやアップグレードポイントが獲得できる。XPはプレイヤーの経験レベルを上げる要素で、オンラインランキングやオンプレイ中に表示されるバッジの数値に影響。性能には影響しないが、どれだけ本作をやり込んでいるかを証明する要素になっている。
レースに参加して得られる大きな報酬は、アップグレードポイントのほうだ。ポイントが溜まるとバイクの各種パーツを強化して、ハンドリングや加速性能などをアップできるようになる。エンジン、サスペンションなどパーツごとに強化できるため、好みのチューニングをしてつぎのレースに備えるというサイクルになるだろう。
大まかな流れとしては、ワールド各地で開催されるイベントに参加してマシンを強化しつつ、もっとも困難なレースである“ツーリスト・トロフィー”に挑むことになる。プレイヤー技術とマシンの性能どちらも強く求められるため、まずは最初は簡単なレースで腕を磨くのがオススメだ。
そのほか、本作はオンライン要素も充実しており、ランキングやカスタムイベント、チャンピオンを目指す“TT eSPORTS”などの対戦モードが確認できた。今回はソロコンテンツしかプレイしていないが、ひと通りのレースを攻略した後もオンラインで長期間遊べるタイトルになると考えてよさそうだ。
カスタムイベントは豊富なコースから好きなものを選び、ラップ数や時間帯、天候など環境も細かく設定することが可能。AIを入れる場合はその技量や、タイヤの摩耗の有無まで調整できるため、自分好みの環境で好きなようにレースを楽しもう。
マン島を自由にツーリングできる広大なオープンワールドに、多彩なレースモードとファンにはたまらない作りになっている『TTアイル オブ マン ライド オン ザ エッジ3』。最高速で住宅街を駆け抜けていく爽快感や、技術を磨いて狭い道を走行する独特な手応えはレースゲーム好きには一度体験してもらいたい。
なお、本作はフォトモードも用意されており、レース中やマップの移動中も好きなように撮影できる。角度はもちろん、コントラストや彩度などを調整してスクリーンショットを撮れるので、バイク好きの人はコチラも楽しめるだろう。
TTアイル オブ マン ライド オン ザ エッジ3
- プラットフォーム:プレイステーション5、プレイステーション4、Nintendo Switch
- メーカー:3goo
- 開発:Raceward Studio
- 発売日:2023年5月25日発売
- 価格:プレイステーション5版とプレイステーション4版は各6930円[税込]、Nintendo Switch版は6380円[税込]
- 対象年齢:CERO 全年齢対象
- 備考:Nintendo Switch版はダウンロード専売。Xbox Series X|S、Xbox One版はNaconより5月11日配信、PC版はNaconより5月12日配信。