サムネイルをひと目見るだけで伝わるであろう、不穏な雰囲気たっぷりのアドベンチャーゲーム。しかも題材は“都市伝説”と、知るほどに魅力とともに怪しさも感じてニヤニヤしてしまう。そんな、新作アドベンチャーゲーム『都市伝説解体センター』の試遊リポートをお届けする。
2023年7月14日~16日、京都市勧業館みやこめっせにて開催された、日本最大級のインディーゲームの祭典“BitSummit Let's Go!! / ビットサミットレッツゴー!!”。本イベントの集英社ゲームズブースで、『都市伝説解体センター』初のプレイアブル出展が行われた。
『都市伝説解体センター』は、1時間でクリアーできるミステリーアドベンチャーがコンセプトの『和階堂真の事件簿』シリーズで知られる“墓場文庫”が、集英社ゲームズとのタッグで開発中の新作アドベンチャーゲーム。対応機種はPC(Steam)で、発売日は未定。
『都市伝説解体センター』のSteamストアページはこちら (Steam)※『和階堂真の事件簿』は、iOS、Androidで配信中。3作品をまとめた『和階堂真の事件簿 TRILOGY DELUXE』は、Steam、Nintendo Switchで2023年第4四半期に発売予定。
本作は、そのタイトル通り、インターネット上に飛び交う“都市伝説”がテーマ。ゲーム内に出てくる“都市伝説解体センター”で新人バイトとして働くことになった主人公・福来あざみ(ふくらいあざみ)が、都市伝説解体センターのセンター長であり、日本屈指の霊能力者・廻屋渉(めぐりやあゆむ)たちとともに、さまざまな依頼を解決していく。
今回のビットサミットで遊べる試遊版では、ゲームの冒頭を約15分プレイすることができた。いわゆるゲームの導入部分となっているが、本作の設定とともに、ゲームの特徴がわかりやすくまとめられたパートになっている。
本作の大きな特徴のひとつが、独特のセンス溢れるピクセルアート(ドット絵)と、ピクセルで描かれたカットシーンがアニメーションしまくる点。下記の“1st PV”を見てもらえればわかりやすいが、カットシーンのたびに細部が動くため、非常に見ていて楽しい。表情豊かな福来あざみ、怪しい雰囲気を漂わせる廻屋渉などなど、絵変わりがあまり多くない2Dアドベンチャーゲームの形式において、このピクセルアートのアニメーションの存在感がとてもいいエッセンスになっている。
都市伝説解体センター 1st PV
今回遊べたパートを大別すると、横スクロールの形式で部屋の中を探索するパートと、SNSを活用した都市伝説の調査パートのふたつ。
探索パートでは、部屋内の特定の場所が調べられるのだが、とあるメガネをかけると福来あざみの持つ人間の念や場所の記憶などを“視る”ことのできる能力が安定し、普段では調べられない調査ができるようになる。
一方のSNSを活用した都市伝説の調査は、バズった(話題になった)投稿に集まる話題から気になるものをピックアップし、さらに投稿された書き込みの内容から特定のワードを検索して、より深い情報を探っていくというもの。
ひとつの書き込みをきっかけにさまざまな書き込みが集まり始め、その関連ワードから都市伝説の実態を調査していくわけだが、その方法はまさにTwitterでトレンド入りしたワードをチェックして関連ワードを検索していくのと同じような、非常に現代的なシステム。ゲーム内での独自SNSで構成されているのだが、その流れや操作方法がゲーム内でTwitterを使っているような感覚で、違和感なくすんなりと受け入れられる。
15分の導入部のプレイだけでもリッチなピクセルアートのカットシーン、福来あざみと廻屋渉に、やる気なさそうに見えてじつは実力者(らしい)のジャスミンこと、止木休美(とまりぎやすみ)など、個性というか曲者感溢れるキャラクター、そして不穏な雰囲気溢れる都市伝説と、非常に先が気になる展開に仕上がっていた。
すでにオープンしている本作のSteamのストアページも、ピクセルアートのGifに加え、表示がバグったような見出し、そして意味深な文字化けと、本作の不穏な魅力たっぷり。ページ最下部までチェックすると……?
本作の発売時期はまだ公開されておらず、発売まではまだ時間がかかりそう。どんなゲームに仕上がっていくのか、ストーリー、アートだけでなく、システム面でも楽しみな作品になりそうだ。
『都市伝説解体センター』商品概要
タイトル:都市伝説解体センター
販売:集英社ゲームズ
開発:墓場文庫
ジャンル:ミステリーアドベンチャー
プレイ人数:1人
プラットフォーム:Steam
対応言語:日本語、英語
発売予定時期:未定
価格:未定
[2023年7月15日10時50分修正]
新たな写真の追加に合わせて、文章の追加・調整を行いました。