パズルゲームは待ち時間、隙間時間にぴったりで暇つぶしに持ってこいのゲームジャンル……ではないのです。
パズルゲームの造りは大体がシンプル。それゆえに「あと1ステージくらいできる時間があるな」と思ってしまい、"あと1回"が無限に続く中毒性を秘めています。暇な時間だけでなく、大切な時間も潰してしまったなんて経験ありませんか?
筆者と編集部員が実際にハマってたくさんの時間を溶かしたパズルゲームをまとめてみました。筆者の趣向でインディーゲームが多めとなっておりますがご容赦ください。
- 引っ越しとは人生である『Unpacking』
- 裏切り者はショットガンで粛正だ!『Shotgun King: The Final Checkmate』
- 骨太な本格パズルならコレ!『ニコリのパズル』シリーズ
- 99人とオンライン対戦『テトリス 99』
- ボードを繋げて巨大コロニーを形成『Dorfromantik』
- やきもきしている あの 気持ちを解決『どこかで見た“あのゲー”ムたちを棒人間でつくってみたけれど、果たしてあなたはクリアできるのか?』
- あの名作が高解像度リマスターで『ゴースト トリック』
- 中毒性の高さで右に出るものナシ『Threes!』
- 無性にジグソーパズルをやりたいときは『Puzzle Together Multiplayer Jigsaw Puzzles』
- 暗算とお絵かきが好きならコレ!『ピクロス』
- やっぱりパズルゲームは暇つぶしで安易に手を出してはいけない
引っ越しとは人生である『Unpacking』
『Unpacking』は引っ越しの荷ほどきをひたすらするゲームです。初めてひとり部屋をもらった際の引っ越し、ひとり暮らしをするために引っ越し、同棲をするために引っ越しなど、とある人物の人生を追体験しているようで、ストーリー性も感じられる作品でもあります。
1周目は自分が思うままに物を置いてみて、2周目は「もしこの人物がこういう性格だったらこういう配置にしそう」と想像しながら荷ほどきをするのも楽しそうです。
箱庭療法じゃないですけれど、物をどういう風に置くかはだいぶその人の内面が現れそうですよね。いろんな人の完成形を見てみたいです。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox One、PC
- メーカー:Humble Games
- 開発:Witch Beam
- 価格:
- Nintendo Switch版/プレイステーション5/4版:2090円[税込]
- Xbox One版:2350円[税込]
- PC版:2050円[税込]
裏切り者はショットガンで粛正だ!『Shotgun King: The Final Checkmate』
『Shotgun King: The Final Checkmate』は一風変わったチェスゲーム。自陣は黒のキングただひとりです。というのも、この黒のキングは暴君で、クイーンも部下たちも全員白側に寝返ってしまったんですよね。
しかし、そこでも反省しないのが黒のキング。白側へ寝返ったかつての味方に制裁を与えるため、ショットガンを手にしてひとりで盤面に出ます。
プレイヤーである黒のキングができるのは移動とショットガンを撃つこと。ショットガンには射程があり、なおかつ無限に撃ち続けることはできません。弾がなくなってしまったら移動をして弾をリロードする必要があります。
この移動をするか、攻撃するかの選択が非常にシビア。そのため、たった一手で"詰み"になってしまうこともしばしば。ふつうのチェスならば移動が攻撃手段になりますから、この移動と攻撃が分かれている部分がこのゲームにおける最大の特徴です。
いや、まずボードゲームにショットガンは持ち込まれないはずなんですけれども。この黒のキング、本当に性格が終わっているので、ぜひ全ステージをクリアしてエンディングを見届けてください。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:PC
- メーカー:PUNKCAKE Delicieux
- 開発:PUNKCAKE Delicieux
- 価格:PC版:1400円[税込]
骨太な本格パズルならコレ!『ニコリのパズル』シリーズ
『ニコリのパズル』シリーズは、数独ブームを生み出したことで有名なニコリが提供しているパズルシリーズ。Nintendo Switchやプレイステーション4、PCなどで配信されています。
筆者が遊んでみたのはNintendo Switch版『ニコリのパズルS ましゅ』。2023年3月に配信されたオリジナルパズルで、ルールに則って一筆書きのように丸と丸を繋いでいくパズルです。
めちゃくちゃ難しい。1問目の1番簡単なものでもかなり時間がかかってしまいました。ルール自体はシンプルなのですが、「ここで曲がりたいけどこっちの黒丸のルールに違反するからダメで……」とかなり広い視野で考えることを求められます。ものすごい骨太です。
ほかにもお馴染みの『ニコリのパズルS 数独』や人気の『ニコリのパズルS 美術館』など豊富なラインアップがありますので、気になったシリーズを遊んでみてください。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション4、3DS、PC
- メーカー:HAMSTER
- 開発:nikoli
- 価格:
- Nintendo Switch版:各500円[税込]
- プレイステーション4版:各514円[税込]
99人とオンライン対戦『テトリス 99』
『テトリス 99』はNintendo Switchオンライン加入者なら無料で遊べます。『テトリス』で最大99人とプレイできるオンライン対戦するというのが主なルールです。
1列をブロックで埋めると消えるというシンプルなルールながら、T字のテトリミノ(ブロック)を回転させて隙間にねじ込む"Tスピン"や4列を同時に消す"テトリス"など、高得点を取るための技術がいくつも存在します。
本作のメインはオンライン対戦。自分を除く98人が敵に、自陣のテトリミノを消して、灰色の邪魔なテトリミノを送りつけます。この送りつける相手はランダムからトドメを狙うもの、自分をターゲットにしているプレイヤーへのカウンターや特定のプレイヤーへの攻撃も選べるため、戦況を把握して攻撃相手を選ぶことも重要な戦術のひとつ。
ひとりの相手を1点集中で狙い続ければKOを狙いやすいですが、逆にカウンターで手痛い反撃を食らうリスクもあるため一長一短です。ランダム作戦で息を潜め、上位に食い込むまで生き残るのも手ですね。とは言え"テト1"(1位)を獲りたければ積極的にKOを狙うのがいいでしょうね。
なまじ毎回順位が出てしまうために、「次こそは上の順位を……!」とエンドレスに挑み続け、指が痛くなってから時間が過ぎていたことに気づく、なんてことはザラでした。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch(Nintendo Switchオンライン加入者限定)
- メーカー:任天堂
- 価格:基本プレイ無料
ボードを繋げて巨大コロニーを形成『Dorfromantik』
『Dorfromantik』は、六角形のボードを1枚でも多く繋げていくゲームです。
ボードには集落や森、川、線路などの要素が入っており、同じ要素のある辺をくっつけて配置するとボーナスがもらえます。
ボードは放っておくとどんどんなくなってしまうので、「森を○枚繋げよう」などのクエストを積極的に達成してボードを補充する必要があります。手元のボードがなくなってしまったらゲームオーバーです。
クエストを意識してボードを繋げていけば、6桁スコアも夢じゃありません。このゲームも例にもれず再スタートへのハードルが低いため、繰り返し遊んでしまいます。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、PC
- メーカー:Toukana Interactive
- 開発:Toukana Interactive
- 価格:
- Nintendo Switch版:1690円[税込]
- PC版:1420円[税込]
やきもきしている あの 気持ちを解決『どこかで見た“あのゲー”ムたちを棒人間でつくってみたけれど、果たしてあなたはクリアできるのか?』
『どこかで見た“あのゲー”ムたちを棒人間でつくってみたけれど、果たしてあなたはクリアできるのか?』(以下、『あのゲー』)は、みんながやってみたい!と思ったことがあるゲームをを棒人間で再現したものです。
どれもこれもなんだか見覚えのあるゲームばかり。正直、筆者はこの『あのゲー』に救われました。やってみたかったゲームは大体がゲームオーバーになっているものばかりで、「あそこをこうすればクリアーできるのに!」とやきもきしていたからです。
やっと自分の手で終わらせることができて感無量です。同じようにやきもきしているかたは、ぜひプレイしてみてください。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、PC
- メーカー:D3PUBLISHER
- プロデューサー:伊藤麻矢
- 開発:モンキークラフト
- 開発:MONKEYCRAFT Co. Ltd.
- 価格:1111円[税込]
あの名作が高解像度リマスターで『ゴースト トリック』
『ゴースト トリック』は、『逆転裁判』シリーズなどでおなじみの巧 舟氏が手がけたパズル要素があるアドベンチャー。2023年6月にリマスター版が発売されました。
ストーリーがいいという部分にも触れたいのですが、パズルゲームの特集なのでそちらにフォーカスします。
本作は、物語開始時点ですでに死亡している主人公・シセルの死者のチカラを使い、さまざまな物体にアクションしていきます。モノに“トリツク”、そして“アヤツル”ことで、まるでポルターガイストが起こっているかのように、物体を動かせるのです。
パズルの時間は4分間という制限つき。おまけに周囲の環境は時間経過で変わっていくので、試行錯誤を繰り返して正解を見つける必要があります。ほんの3秒の間でアクションを起こさなきゃいけない、という場面もしばしば。
本作はパズルを解くのが楽しいのはもちろん、パズル自体がストーリーに組み込まれているため、1ステージ1ステージが非常に思い入れ深いものとなります。発売されたリマスター版をぜひ遊んでみてください。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション4、PC
- メーカー:CAPCOM
- 開発:CAPCOM
- 価格:ダウンロード版3990円[税込]、パッケージ版 4389円[税込]
中毒性の高さで右に出るものナシ『Threes!』
『Threes!』は同じ数字を重ねていって、どんどん大きな数を作るゲーム。本稿で紹介するゲームのなかでもかなり中毒性が高い部類です。筆者はこのゲームをエンドレスにやり続けた結果、原稿の執筆時間が削られました。度し難い。
ルールはいたって簡単。
- 1は2にしか重ねられない、2は1にしか重ねられない
- 3以上の数字は同じ数字どうしでしか重ねられない
- 数字のブロックは縦、もしくは横にしか移動できない
これだけです。かなりシンプルで、直感的にプレイできます。実際は直感でプレイし始めた途端に詰むんですけれども……。
かなり中毒性が高いので、プレイするときは時間にお気をつけください。1と2を早めに重ねてしまうのがおすすめです。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:iOS、Android
- メーカー:Asher Vollmer
- 開発:Asher Vollmer
- 価格:
- iOS版:900円[税込]
- Android版:100円[税込]
無性にジグソーパズルをやりたいときは『Puzzle Together Multiplayer Jigsaw Puzzles』
『Puzzle Together Multiplayer Jigsaw Puzzles』は、オンライン上で本格的なジグソーパズルが遊べるゲーム。基本プレイは無料で、課金をすれば自分の好きな画像をジグソーパズルにして楽しむことができます。
一時期、ストリーマーたちの間で本作が“刑罰”として流行っていました。
筆者も友人たちと2000ピースのパズルに挑戦したことがあり、私は楽しかったのですが、友人たちはかなりの苦行だったと文句を垂れておりました。以降、「パズルトゥギャザー」という単語を発するだけで逃げられています。解せぬ。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:PC
- メーカー:IronZog
- 開発:IronZog
- 価格:基本プレイ無料
暗算とお絵かきが好きならコレ!『ピクロス』
『ピクロス』はルールに則ってマス目を塗りつぶし、絵を完成させるおなじみのゲーム。絵が完成して満足したかと思いきや、すぐつぎのステージをポチっと押してしまうので、なぜか止められないんですよね。
筆者はNintendo Switchで配信されている『ピクロスS』シリーズをプレイしてみました。
塗りつぶしていいマス目を把握するために何度も暗算をするので、かなり脳トレになりそうです。ひとつひとつの列を完成させていく快感がたまりません。
本作のほかにも、Nintendo Switchオンライン加入者がプレイできる『マリオのスーパーピクロス』などの作品があります。
- 商品概要
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch
- メーカー:ジュピター
- 開発:ジュピター
- 価格:800円
やっぱりパズルゲームは暇つぶしで安易に手を出してはいけない
今回、この記事を書いていて、改めてパズルゲームの奥深さに気づきました。選んだパズルゲームをプレイする時間が想定よりも大幅に伸びてしまい、「おかしい、こんなはずじゃなかったのに」とぶつぶつ言いながら、ちょっと休憩しようと再びパズルゲームに手を出してしまう……。
みなさんもお気をつけください。とくにスマートフォン向けアプリゲームは手軽にプレイできるため、すぐ手が出てしまいます。
とはいえ、楽しい体験をもたらしてくれるゲームには間違いないです。用法、用量を守って楽しくプレイしましょう。次回の記事の参考にしますので「コレもハマると危険!」みたいなおすすめタイトルもありましたらコメントをお願いします。