有名アニソンをYouTube動画でチェック!
本稿では、YouTubeなどで見られる新旧のアニソンと、その歌にまつわるちょっとした情報をお伝えします。今回紹介するのは、アニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』のオープニングテーマ『飛天』です。
原作への深いリスペクトを感じる温故知新なオープニング
『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』は『週刊少年ジャンプ』で1994年4月より連載を開始。1996年1月にアニメ放送もスタートし、連載や放送が終了した後も多くの人に愛されてきました。そして2023年7月より、新たにアニメ放送がスタートしています。
オープニングテーマ『飛天』を歌うのは、YOASOBIのコンポーザーとしても知られるシンガーソングライター・ボカロPのAyaseさんと、テレビ朝日で放送されていた『フリースタイルダンジョン』の二代目ラスボスとしても知られるラッパーのR-指定さんといういまをときめく2人。
主人公の緋村剣心が操る剣術“飛天御剣流”を思わせる『飛天』というタイトルからもわかる通り、「記憶の奥で目を覚ます動乱」や「身の内から焼き尽くす業火」など、原作を想起させるワードや世界観が随所に散りばめられています。
オープニング映像にも原作、旧作アニメへの深いリスペクトが感じられました。サビ前の剣心が立ち上がるシーンも旧作のオープニング映像にあった同様のシーンを思い起こさせます。映像が終わる頃に映る絵葉書風のイラスト上部には、絵師として本編に登場する月岡津南の名前があるのも遊び心がうかがえる憎い演出です。
また映像の構成にも原作の設定や時系列が活かされていました。サビ前のR-指定さんによるキレキレのラップ部分で描かれているのは、剣心が敵を斬りまくるバチバチの戦闘シーン。その中では剣心の人斬り抜刀斎時代である幕末の戦いも映し出されます。
そして多くの屍の上で苦悩する剣心。そこから立ち上がったところでサビに切り替わり、描かれるのは明治の世の平和な暮らしです。一般的にはサビ前に日常シーンを描いて、サビに戦闘シーンを持ってくるオープニングが多いかもしれませんが、本作では逆の構成に。安寧の世を築くために戦ってきた、剣心の人生を追体験するかのようなオープニングではないでしょうか。
TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』第一クールOP映像|Ayase✕R-指定「飛天」
現在YouTubeでは『飛天』のノンクレジット映像が配信されています。原作愛に満ちた温故知新な楽曲と映像をぜひお楽しみください。