※本記事は、2022年9月14日にアップした記事を再編集したものです。
任天堂初となる光ディスクを採用
いまから22年前の2001年(平成13年)9月14日は、ニンテンドーゲームキューブが発売された日。
ゲームキューブは、任天堂から発売された据え置き型ゲーム機。ニンテンドウ64の後継機種で、ライバル関係だった同世代の他社ハードにはプレイステーション2やXboxなどがあった。開発コードネームは“Dolphin(ドルフィン)”。公式サイトにある解説によれば、本機は開発が難しかったニンテンドウ64の反省を踏まえて“クリエイターにフレンドリーなマシン”をコンセプトに作られている。なお、ローンチタイトルは『ルイージマンション』、『ウェーブレース ブルーストーム』、『スーパーモンキーボール』の3本となる。
本機が一風変わっているのは、2002年度のグッドデザイン賞も受賞したその形状。キューブ(立方体)という名前の通りに、本体が立方体のような形をしていたのが見た目にもかなり新鮮だった。コンパクトサイズなうえ後方には取っ手が付いていたため、筆者などはその部分をつかんでハンドバッグよろしく編集部内でよく持ち歩いていた。
コントローラーの形状も相当にユニーク。本体はシンプルなデザインが際立っていたのだが、反対にコントローラーのほうは複雑な形をしていて驚かされた人も多かったのではないだろうか。前世代のニンテンドウ64のコントローラーも凄かったが、ゲームキューブはさらに上をいく印象だった。
というのも、右ボタン群の大きさや形がバラバラだったせいだ。黄、赤、緑といった配色も目を引いたので覚えている人も多いだろう。緑色で大きく丸いAボタンを中心(ホームポジション)に据え、赤色の小さな丸のBボタン、灰色で楕円形のY、Xボタンを放射状に配置。右手で操作する黄色のアナログスティック部分は少し小ぶりで、左側のアナログスティックとはまったく別の形になっていた。
このように特殊な形状をしているのに扱いやすさは抜群だったのだからスゴイの一言。形の異なるボタンは指先の感触で何ボタンかすぐに判別可能だったところもよかった。いまではおなじみの振動機能が標準搭載となり、振動パックの着脱や電池交換の手間がなくなった点もうれしかったのではないだろうか。
ゲームキューブコントローラーは約20年経ったいまでも利用者が非常に多く、とくに『スマブラ』ユーザーに愛用されている模様。Nintendo Switchの『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』用として、ゲームキューブコントローラー“スマブラブラック”が発売されたほどなのだから恐れ入る。
また、“GBAケーブル”を使ってゲームボーイアドバンス本体をゲームキューブと繋いで連動させる仕組みもおもしろかった。じつはゲームボーイアドバンスも2001年に発売されていて、新型ゲーム機を同じ年に2機種発売するのは任天堂にとっても初の試み。この2機種をつなぐことで新しい遊びのスタイルを生み出している。
『ゼルダの伝説 4つの剣+』ではゲームボーイアドバンスをパーソナルコントローラーとして使用。それぞれのプレイヤー専用の画面をうまく利用して冒険を進めることができた。『どうぶつの森+』では海の向こうにある“どうぶつの島”へと渡ることが可能になり、そこでしか出会えないどうぶつや手に入らない家具などもあった。
プレイヤーの数だけGBAケーブルが必要になるなど、ハードルの高さゆえにあまり大きなムーブメントにはならなかったが、当時としては先鋭的なシステムで筆者にはかなり印象深く心に残っている。
前述の通りローンチタイトルは3本と少なめではあったが、ゲームキューブは数多くの名作を生み出している。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』、『どうぶつの森+』、『スーパーマリオ サンシャイン』、『ゼルダの伝説 風のタクト』、『ちびロボ!』、『カービィのエアライド』、『ペーパーマリオRPG』、『ピクミン』、『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』などなど。筆者的なイチオシは記事担当もしていた『バイオハザード4』、『バイオハザード』、『バイオハザード 0』。
本体のカラーバリエーションも紹介しておこう。