家庭用初の本格テニスゲーム
1984年(昭和59年)1月14日は、ファミリーコンピュータ用『テニス』が発売された日。本日で発売から40周年を迎えたことになる。
『テニス』は任天堂から発売されたスポーツゲーム。当然のことながらファミコンで初めてテニスを題材にした作品となっている。1983年12月7日発売の『ベースボール』に続いて登場したスポーツゲームということもあって、ファミコン初期の定番タイトルのひとつだった。
ファミコンの40周年を記念して行われた“ファミコン国民投票”の「スポーツゲームといえば?」という題目のランキングでも3位にランクインされているほどだ。対戦プレイはできなかったが協力プレイのダブルスは可能だったので、家族や友だちといっしょに楽しんだという人が多かったんじゃないかな。
カラーリングは異なるものの“マリオ”らしき人物が審判を務めているというトリビアは昔からのゲームファンの鉄板ネタのひとつにもなっている。
ゲーム内容は非常にシンプルで、シングルス(ひとり用)またはダブルス(協力プレイ)を選んでCPUと試合を行う。通常のテニスルール同様に、4ポイント先取で1ゲームを獲得。デュースの要素もしっかりあって、しっかりとテニスをしていたのが新鮮に感じた覚えがある。確か筆者は本作でテニスのルールを覚えたんだったかな。
というのもファミコンよりも前の家庭用テニスゲームと言えば、選手代わりのバーを動かしてドットのボールを打ち返すといった超レトロなもの。打ち損ねたら即得点というパターンだったし、ラブ(0)、フィフティーン(15)、サーティ(30)、フォーティ(40)のようなカウントも皆無だった。それがいきなりテレビ中継のような奥行きが感じられる画面になり、ルールもキチンと整備されたのだから、ふつうのテニスが新しいものに感じられたのも無理はないだろう。
Aボタンは通常のスイング、Bボタンはロブショットとなっていて、ボールと選手の位置関係によって打ちかたが変化する。ボレーやスマッシュもしっかりとできた。
CPUの強さは1~5の5段階あってユニホームのカラーが薄緑、ピンク、水色、赤紫、黒と変化していく。レベルが上がるほど打ち返す球速も速さを増していくため、子どものころはレベル5のCPUが凶悪な強さに感じたものだった。一応、2連勝すればファンファーレとともに画面に優勝杯と賞金が表示されるご褒美(?)もあったようだが、筆者は見ることは叶わなかった。
1986年2月21日からはファミコン『テニス』の移植版がディスクシステムでも遊べるようになったので書き換えをして遊んだ人もいたんじゃないだろうか。
また、本作をベースに作られたアーケード版『VS.テニス』というタイトルも存在し、こちらはは4人同時プレイもできたのが羨ましいところ。『アーケードアーカイブス VS.テニス』としてNintendo Switchで配信されているので気になる人は要チェック。
ファミコン版『テニス』はNintendo Switch Onlineの加入者特典として遊ぶことができるので、もしいま遊びたいならこの方法がおすすめだ。
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