※本記事は、2023年1月28日にアップした記事を再編集したものです。
決まった流れが存在しないフリーシナリオが特徴のRPG
いまから32年前の1992年(平成4年)1月28日は、スーパーファミコン用のRPG『ロマンシング サ・ガ』がスクウェア(当時)から発売された日。
ゲームボーイ用ソフト『魔界塔士Sa・Ga』(1989年)から始まった『サガ』シリーズの、第4作目にあたる『ロマンシング サ・ガ』。それまでのシリーズからは一部のシステムしか踏襲されておらず、斬新なシステムがたくさん盛り込まれていたので驚いた人は多かったはず。
とくに特徴的だったのがフリーシナリオシステム。ラスボスを倒すという大きな目的はあるものの、8人のキャラクターの中から誰を主人公に選ぶのか、どのように冒険するのか、すべてはプレイヤーの自由でした。『ロマンシング サ・ガ』以前のRPGは、つぎの行動を示唆してくれるのが当たり前だったので、このゲームシステムはすごく新鮮でしたね。
善人になるのも悪人になるのも自由で、「ねんがんの アイスソードをてにいれたぞ!」と喜ぶガラハドに対し、「殺してでも うばいとる」という選択ができたのは衝撃。いまでも有名な選択肢として語り継がれています。
なお、このガラハド関連のエピソードはサービス中の『インペリアル サガ エクリプス』や『ロマンシング サガ リ・ユニバース』でもネタにされています。ちなみに、リメイクの『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』はキャラクターの外見が大きく変わっている人物が多いですが、リメイク前は短髪だったガラハドの髪型が落ち武者のようになっており、その点からもネタキャラとして扱われています(笑)。
『ロマンシング サ・ガ』の話に戻ると、筆者が思い出に残っているのは説明書を広げると巨大な地図になっているところです。具体的には、説明書が冊子ではなく大きな1枚の紙で、裏面が世界の全体マップという作り。これを見ているだけでワクワクしたものです。最近はパッケージに付属されていた説明書自体が少なくなってしまってちょっとさみしいですが、当時の説明書は凝ったものも多くて楽しかったすね。
そんなワクワクの『ロマンシング サ・ガ』、ゲーム自体は(当時、幼かった自分には)とても難しかった……。戦闘回数によってモンスターも強くなっていくというシステムだったので、迷っているうちに敵がどんどん強くなってしまい、泣いた記憶があります。
酒場で新しい仲間を見つければ行ける場所も増えるのですが、そのシステムに気づくまではどこに行けばいいのかわからずたいへんでした。
また、育成も独特。経験値で成長するのではなく、敵との戦闘をくり返すことでステータスが上昇するのも珍しい試みでした。戦闘後に「愛がアップ!」と表示されて、「愛ってなんだ?」と思った人も少なくないはず。説明書には、“回復系術法をかけたときの成功率と回復率が高くなります”と書かれていますが、実際には邪術“ウイークネス”を受けたときの魅力の減少量に影響するものになっています。ニッチなパラメーターですね(笑)。
なお、シリーズおなじみの技の“閃き”システムは『ロマンシング サ・ガ2』以降に登場するもので、『ロマンシング サ・ガ』では武器を使い込んで熟練度を上げ、強力な技を解禁していく方式でした。装備を外すと技を忘れてしまう仕様でしたが、自分はそのことを知らずに外してからセーブをしてしまい、愕然としました。
2005年4月にはリメイク作品『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』が発売。こちらは“閃き”や“連携”が導入され、最近の『サガ』シリーズに近いシステムに。なお、“愛”は回復術の効果と敵の攻撃から味方を守る確率に関わるものになりました(笑)。さらに、2022年12月にはそのリマスター版『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』が発売。かなりブラッシュアップされていて遊びやすいので、いま手に取るならこちらがオススメです。
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