筆者はゲーミングおじさんである。名前に“ゲーミング”と付いているアイテムには無条件で反応してしまう人種で、ゲーミングPC、ゲーミングスマホ、ゲーミングマスクなど、全部持っている。生活用品すべてをゲーミングにするのが夢だ。
2024年1月26日~28日に開催された“東京eスポーツフェスタ2024”の企業ブース。取材のためにカメラ片手に走り回っていた筆者は、ピーコック魔法瓶工業のブースに引き寄せられた。
ピーコック魔法瓶工業は大阪に本社を構えるメーカー。魔法瓶とは内びんと外びんの二重構造の間を真空にして熱の移動を防ぐ容器のことで、この技術を活かしたタンブラーとボトルを展示していた。
『ゲーミングボトル(ストロー付き)AKX-R65』の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『ゲーミングタンブラー(ストロー付き)ATX-R55』の購入はこちら (Amazon.co.jp)ゲームをプレイしながら飲み物を飲む。一見簡単なこの行為が、どれだけプレイの妨げになったことか。例を挙げてみるので、自身の記憶を掘り起こしてみてほしい。
- マッチング待機中に「いまのうちに飲んどこう」と飲み物のコップを手にして口に運んだとたんにマッチングが終わり、飲む間もなく慌てて準備するハメになった。
- WASDキーを操作する左手のそばに置いていたコップを、うっかり裏拳で吹っ飛ばして倒してしまった。
- こぼした飲み物でキーボードなどがお亡くなりになったり、マウスパッドがカテキンまみれになったりした。
ある。めっちゃある。このタンブラーとボトルは、この事故の数々を解決してくれる神アイテムだとでも言うのか。
思わずお迎えして実際に使ってみたところ、これがじつにいい。ゲーミングおじさんの厳しいゲーミング審美眼から見ても、今後ずっと使っていきたいマストバイアイテムだった。
スペックだけでなく、実際に何日か通話しながらのマルチプレイ中などに使ってみた感想も交え、魅力を伝えていきたい。
Peacock Gaming Release Movie
問題をひとつひとつ解消したストローが最適解
タンブラーとボトルの両方で、何より注目したいのがストロー部分だ。ストローの有無でゲーム中のドリンクの快適性は大きく変わる。
試してみればわかると思うが、コップを口元に運んで傾けて飲むのと、ストローで飲むのとでは、コップを手に取ってから飲み終わるまでにかかる時間が圧倒的に違う。ゲームの合間に素早く水分補給をしたいなら、ストローが正解だ。
氷が入っているならなおさらだ。ストローがあれば氷が唇に当たらない。
ゲーミングタンブラーのストロー本体はステンレス製で、上下のキャップ部はシリコン製。やや長めのストレートタイプにすることで、手に取って飲むときに口とタンブラーのあいだの距離を保てる。
この作りのおかげで、曲がったタイプのストローよりも直感的に口に運びやすい。ストローの先端がヘッドセットマイクにうっかり当たって音を発し、通話相手の集中力を切らしてしまうようなこともなくなった。
また、ストローは約10cmと長め。タンブラーの上に出る設計になっており、タンブラー本体がヘッドセットにぶつかったり干渉する可能性はほぼゼロといえる。
ストロー上下のシリコンキャップが重要なポイント。タンブラー内部でステンレスストローが内壁とぶつかって金属音を立てたり傷をつけたりすることを防ぐ。上側につけたキャップは、金属ストローが口に触れた際の冷たさや歯に当たったときの不快感を防ぐ。
筆者は以前ステンレスストローを使用していたが、音と歯に当たる不快感から使用をやめていた。雑音を極力入れたくないという配信者の皆さんにも、この便利さはぜひお伝えしたいところ。ほかにお気に入りのストローがあるという人も、ほぼ太さを問わず差し替えて使えるのでご安心あれ。
ゲーミングボトルのほうのストローも、シリコン製の飲み口で使いやすい。飲み口とストロー本体の分解も簡単で、本体から簡単に取り外せる。丸洗いと乾燥で清潔さを保ちやすい。
ストローをはじめ、この“分解できる”という点もじつは大事。ゴムパッキンの隙間に残った飲み物がしつこい汚れになったりすることはまずない。分解して必要なパーツだけ漬け置き洗いすれば殺菌も容易だ。
手が滑らず倒れない。あまりにも堅牢な本体
魔法瓶メーカーだけに、本体の基本性能はさすがの高さ。“真空断熱二重構造”による保温/保冷性能(ボトルは保冷専用)はもちろんのこと、まったく結露しないのでデスクを濡らすことがない。
内側には“高耐食ステンレス素材 SUS316”という、超合金Zやガンダリウム合金みたいなめっちゃかっこいい名前の素材が使われている。ふつうの金属製タンブラーや魔法瓶に塩分の多い飲み物(スポーツドリンクや経口補水液など)を入れることは推奨されないが、この素材なら問題ないのである。
表面はマット加工で光の反射が少なく、ゲーム中に視界に入っても気が散らない。グリップ部は、タンブラーのものは取り外し可能なエラストマー製で、ボトルは一体型のシリコン製。いずれも手に馴染みやすい形状で、手を滑らせる可能性を格段に減らしている。
このグリップ部にも目立つカラーが入っているため、ゲーム画面から目を離さず、横目で見る感じで手を伸ばしてもしっかりつかめる。
そして本体底部にも工夫がある。タンブラーにはエラストマー製、ボトルにはシリコン製の底カバーがついており、乱暴に置いたり引きずったりしてもデスクを傷付けないようになっている。取り外し可能で洗いやすいのもいい。
タンブラーのエラストマー製底カバーの形状は円錐台。タンブラー本体をがっちり支えており、滑り止め効果も抜群。ゲーム中にうっかり当たった裏拳程度ではびくともしない。
万能型のタンブラーと、取り回しに優れたボトル
温かい飲み物にも使用できるタンブラーはふだん使いにも便利。筆者は食事や晩酌の際にも愛用している。温かい飲み物で使う場合はストローを外し、保温したいときにフタで密封する感じだ。
どちらかというとボトルの方が使用回数が多いだろうか。ドリンクをたっぷり650mlも入れられ、長時間のゲームプレイでも満足できるからだ。安上がりな某粉末スポドリ(10リットル分で600円ちょっと)を大量に買い込んでいるという点でもボトルと相性がいい。
あるいは長時間のゲームプレイや原稿執筆作業の際には、タンブラーとボトルの両方で飲み物をたっぷり用意する。ふたつ同時にテーブルの上に置くと邪魔になるため、ボトルの方はデスクの足元に置いている。ボトル上部には指を引っかけやすいハンドルがついているので、床や低めのサイドテーブルに置いてもさっと取れるのだ。
昨今は多彩なゲーミングデバイスがつぎからつぎへと登場する群雄割拠の戦国時代。ゲームを科学し、ゲーマーの動作を研究し、各専門メーカーが誇る技術を注ぎ込む。そんな“本気”のコラボレーションの可能性を学べたのが、このゲーミングタンブラーとボトルだ。
「飲み物をこぼしたから負けた」なんて情けない言い訳をさせたくない。eスポーツの可能性やアプローチを学べる東京eスポーツフェスタに出展していたのは、伊達ではなかったということだ。
筆者としてはこのタンブラー&ボトルのさらなる進化形が見てみたいところなので、ピーコック魔法瓶さんにはぜひ今後もがんばっていただきたい。さらなる素敵ゲーミンググッズとの出会いにも期待したいところだ。
商品概要
ゲーミングタンブラー
- 品名:ゲーミングタンブラー
- 型番:ATX-R55
- 本体サイズ:幅9.1cm×奥行9.0cm×高さ16.4cm(※ストローを含まず)
- 本体質量:約0.31kg
- 実容量:0.55L
- 口径:約7.7cm
- 保冷効力(※):7℃以下(1時間)
※保冷効力とは、室温20℃±2℃において製品に冷水をふたセット下端まで満たし、縦置きにした状態で水温が4℃±1℃の時から1時間放置した場合におけるその水の温度です。
保温効力(※):52℃以上(1時間)
※保温効力とは、室温20℃±2℃において製品に熱湯を瓶口上端から2cm下の位置まで満たし、縦置きにした状態で湯温が95℃±1℃の時から1時間放置した場合におけるその湯の温度です。
ゲーミングボトル
- 品名:ゲーミングボトル
- 型番:AKX-R65
- 本体サイズ:幅7.8cm×奥行9.7cm×高さ27.8cm
- 本体質量:約0.34kg
- 実容量:0.65L
- 口径:約4.8cm
- 保冷効力(※):9℃以下(6時間)
※保冷効力とは、室温20℃±2℃において製品に冷水をせん下端まで満たし、縦置きにした状態で水温が4℃±1℃の時から6時間放置した場合におけるその水の温度です。
※温かい飲み物には使用しないでください。