全国各地を歩きながら、領地や武将の獲得を目指す戦国位置情報ゲーム『信長の野望 出陣』。歴史に残る数々の戦(いくさ)をもとにしたイベントや有名武将の実装、各地でのご当地イベントの開催などで歴史ゲームファンなどから多くの支持を集めている。

 この記事では、2023年8月31日のサービス開始から間もなく半周年を迎える本作について、開発プロデューサーの菊地啓介氏にインタビューを実施。

 インタビュー前半では半年の歩みや今後の課題、インタビュー後半で半周年記念の施策を中心に、今後実装予定の新要素について聞いてきた。

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『信長の野望 出陣』半周年記念。菊地Pに聞く新たな強化要素“技術”や新登場の武将、特別バージョンの織田信長と帰蝶の配布も

菊地啓介(きくち けいすけ)

コーエーテクモゲームス執行役員、スマートフォンゲームの開発ブランドであるmidasブランド長、『信長の野望 出陣』開発プロデューサー。『零』シリーズや『影牢』シリーズ、『よるのないくに』シリーズなどのタイトルでプロデューサーを務めた。文中は敬称略。

半周年の軌跡を振り返り。ユーザーからの反響や開発の体制、今後の課題などを聞いてみた

『信長の野望 出陣』半周年記念。菊地Pに聞く新たな強化要素“技術”や新登場の武将、特別バージョンの織田信長と帰蝶の配布も

――サービス開始から半周年を振り返っての率直な感想はいかがでしょう?

菊地ユーザーの皆さんや開発スタッフに支えてもらって、半年やってこられたという感じです。個人的には、あっという間のような、ようやく半年かというような両方の気持ちがあります。

 常に先のことを考えていて、毎週の締め切りに追われているうちに、すごく早く時間が過ぎているような……かと思えば、ひとつひとつの施策に対してユーザーの皆さんのレスポンスを見ようとすると、1日がすごく長く感じるときもありますね。

 実際にアプリ運営を体験してみると本当に大変なことも多く、改めて社内の各プロジェクトに対しても敬意を抱きました。アプリの運営をするのはとても難しいのだなと。

――菊地さん個人としては、これまでコンシューマーゲームを中心にプロデュースしてきましたが、やはり運営型のアプリは勝手が違うものですか?

菊地そうですね。コンシューマーのときは、プレイしているあいだだけではなくて、プレイする前のワクワク感やプレイ後の満足感。プレイ前後を含めてゲームの体験を提供したいと思って開発していました。

 運営型アプリの場合は、それがずっと続いているような感覚です。短いスパンでいろいろな点を変更できるので、大変でもあり、やりがいでもあります。私たちの追加したいこと、改善したいこと、お客さんの要望などがあって、つぎのことを考えていくので、毎回何か新しいコンテンツを作っていると言いますか。いままでのコンシューマー開発との大きな違いになります。

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菊地氏はこれまで『零』など多くのコンシューマータイトルのプロデューサーも担当してきた。

――当初想定していたロードマップとして、想定通りに進んだこと、一方で進まなかったことはありますか?

菊地想定通りに進んだ例としては、序盤に領地を広げていく楽しさみたいなものは、おおむね楽しんでいただけたかなと思っています。反面、ユーザーさんの領地を広げるスピードが我々の想定よりもはるかに早くて、そこは想定外でした。

 またフィールドにいる武将や名城武将の収集も、想定通りに楽しんでいただいた一方で物足りなさを感じていらっしゃる方も多かったです。近くの武将はすでに仲間にしてしまったとか、この城に武将はいないのか、などですね。想像以上に、皆さん武将集めに期待されているなと。

 あとは攻城戦ですね。あるていどは楽しんでもらえた実感はありますが、とくにライトユーザー視点からすると、攻めたくても攻められないほどの戦力差を感じさせてしまったと感じています。毎回、改良を加えているのですが、こちらも今後の課題だと認識しているところです。

 それと、やはり地方格差の問題もあります。スポットの数や拠点の数なども、もう少しフォローできなかったかなと考えていて、こちらもどういう形で対応するか検討しています。

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――最初に「毎週の締め切りに追われている」とおっしゃっていましたが、運営チームでは毎週何かしらの検討会みたいなものを開いているのでしょうか?

菊地そうですね。

 開発チームは、攻城戦のチームや列伝イベントやご当地イベントのチームなどに分かれていたり、それらを兼任したりしています。毎週というより担当しているイベントやキャンペーンが終了したら、その都度振り返りのミーティングを行っています。それぞれに締め切りはありますが、優先度を決めて開発チーム内でもフレキシブルに人員を調整しながら進めています。

 ちなみに開発チームにはMMOやほかのアプリを手掛けてきたスタッフもいますが、『出陣』のユーザーさんは厳しい意見もありつつ、温かい意見も多くいただけるので、開発の励みになると言ってくれていますね。

――イベントごとにチームが分かれているのですね。

菊地もっと細かくいうと、4つから5つくらいの範囲に分かれてチーム分けをしています。このチームは列伝イベントとご当地イベント、このチームは攻城戦と何かみたいな感じで、近しい要素ごとに担当している感じです。もちろんそれとは別に、まったく新しい要素を開発しているチームもあります。

――開発チームというのはどれくらいの規模でやっているのですか?

菊地プログラマーやプランナー以外にも、CGデザイナーやコンポーザーとか、あとはデバッグチームやシナリオチームなど合わせるとかなりの人数になりますかね。何かあればピンポイントで人員を増やすこともあります。

――それでも人員が潤沢というわけではないのですね。

菊地そうですね。優先順位をつけて、その人数のなかで実装や改善をしているのが現状です。やりたいことやユーザーさんからの要望はたくさんありますが、それらの優先順位付けについては、慎重にやらなきゃいけないことだとは思います。

 現状の「これを解決してほしい」という要望は十分認識していて、即対応できないのは心苦しく感じているのですが……。まだまだできていないこと、やりたいこともたくさんあるので、いましばらくお待ちいただければありがたいです。

『信長の野望 出陣』半周年記念。菊地Pに聞く新たな強化要素“技術”や新登場の武将、特別バージョンの織田信長と帰蝶の配布も

――以前に本作の売上について話をうかがったときは、想定通りの売上で今後も運営を続けられるということでした。半年経ったいまの状況はいかがでしょう。

菊地結論からいうと、ありがたいことに変わらず想定の範囲内での売上となっております。ユーザーさんのプレイスタイルはさまざまですので、課金せずに楽しんでいる方も大勢いらっしゃいますが、課金要素に関する要望を多くいただいていることも認識しています。

 一例でいうと登用で推し武将が入手できなかったり、逆にSSR武将の友好度が無駄になったりする(5凸の場合)ことがあるなどですね。課金しないとランキング上位に食い込めないイベントがあるという不満など、プレイスタイルや課金額によって異なる意見があるので、一歩一歩改善していかなくてはと思っています。

 武将の入手に関しては、お正月の秀吉のように単体ピックアップにして一定額で確実に入手できるようなことも実施しました。また、定額の課金でも、払った以上のメリットがあるようなものを提供したいですね。

『信長の野望 出陣』半周年記念。菊地Pに聞く新たな強化要素“技術”や新登場の武将、特別バージョンの織田信長と帰蝶の配布も
2024年正月に登場したSSR【千成瓢箪】豊臣秀吉。

『出陣』を遊んでいるのはどんなプレイヤー? 群雄リーグの展望も聞く

――いまのユーザーの年齢や地域などのバランスは把握しているのですか?

菊地おおよその年齢などはアンケートなどでご回答いただいた方の情報を認識しています。地域に関しては最初に取得した拠点から大体どこの地域にユーザーが多いかは把握しています。

 年齢に関してはザックリですが、30代から50代ぐらいが多いとは思いますが、これはほかの『信長の野望』シリーズと同じか、やや若い方もやっているかなといった感じです。親子でやっている方や、高齢の方も遊んでいただいていますね。

 最近のコンシューマーゲームはおもしろそうだけど難いから遊べていない方にも、やっていただけているのかもしれません。

――やっぱりそれは位置情報ゲームだからというところがあるのですよね。

菊地そうですね、それもあると思います。いつもの『信長の野望』と比べても裾野が広い皆さんに遊んでいただけるのはありがたいです。ご当地のイベントでは、小中学生の姿もありますね。

『信長の野望 出陣』半周年記念。菊地Pに聞く新たな強化要素“技術”や新登場の武将、特別バージョンの織田信長と帰蝶の配布も
にっぽん城まつり2024をはじめ、さまざまご当地イベントとのコラボも実施している。

――それはうれしいですよね。ユーザーの遊び方については、当初の想定と違うところはありますか?

菊地思ったよりも皆さん歩いていらっしゃるのだなというのは、自分の生活態度の反省も含めて思いましたね(笑)。本作を歩く目的や旅行に行く目的にしていただいている方も多くてありがたいです。

――ユーザーの出身地はどんなバランスになっていますか?

菊地ユーザーさんのプレイ傾向などから見るに大体は日本の人口分布と同じくらいです。ちなみに人口分布と比べて愛知県と広島県でプレイしていただいている方が全体比率の中では高めになっています。愛知県はその土地柄から「なるほど」と思いますが、広島県はちょっと不思議に感じています。

 もしかしたら、歴史好きの方が多いのかもしれません。

――なるほど、おもしろいデータですね。ちょっと話題を変えて、レベルアップに必要な“制圧拠点数”と“総石高”について、“総石高”の必要割合が、ゲーム初期と比べて増えたように思います。これはどのような理由からなのでしょう?

菊地地方の区画の広い拠点の価値を高めるための調整になっています。全体の方針に関してはあまり影響を与えないようにしているのですが、もう少し石高が必要なようにしたいのもあって調整しました。

――やっぱりそうなんですね。レベル50を超えてから、制圧拠点数をクリアーしても総石高が追い付かないようになったので、最近は都心部に設定していた本拠と支城の場所を変えたりしているところです。ちなみに、現時点でレベル70に到達しているプレイヤーの割合はどのくらいになるのですか?

菊地全体の3%くらいですね。

――なかなか多いですね。皆さんすごい!

菊地中には前回上限開放した途端に達成している方もいらっしゃったようです。あるていどは想定していましたが、たくさんプレイしていただいてありがたいです。

――昨年末に群雄リーグが実施されました。この手応えと今後の改善点、実施頻度についてどのように考えているのかなど教えてください。

菊地将来的には常設にしたいと考えています。定期的に開催して、自分の強さがいまどこにあるのかをわかりやすくしたいです。現状では一度セットするとあとは放置になりがちなので、まずは勝敗の結果をちゃんとユーザーの皆さんにお伝えできるように改修していく予定です。

 実際、現在開催されている第2回群雄リーグでは、戦いの結果をわかりやすくお知らせするようになっています。今後の改修予定としては、戦った相手の編成を確認できるようにしたいと思っています。それによって、勝敗の結果に加えて、なぜ勝てたのか、負けたのかも推測できるようになるかなと思います。

『信長の野望 出陣』半周年記念。菊地Pに聞く新たな強化要素“技術”や新登場の武将、特別バージョンの織田信長と帰蝶の配布も
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――個人的には日々の順位の変動を一喜一憂しながら楽しんでいるのですが、勝ち越す日と負け越す日が交互に繰り返されるような印象も受けました。実際のアルゴリズムはどうなっているのでしょうか。

菊地マッチングは直前の試合結果によってレーティングされています。最初にすごく強い人とそうでない人が当たっちゃうと5勝0敗とか0勝5敗になってしまうので、現状ではそれが日を追うごとに補正されていくようなレーティングシステムになっています。

 もしかしたら将来的には過去のレーティングを参照するなどの調整が必要になるかもしれませんが、いまのところは試合結果からレーティングを決める形を続ける予定です。そのため、とくに群雄リーグの開始直後は勝ち越しと負け越しが交互になりやすいかもしれません。

半周年では新たな強化要素としてスキルツリーのような要素“技術”が実装される

『信長の野望 出陣』半周年記念。菊地Pに聞く新たな強化要素“技術”や新登場の武将、特別バージョンの織田信長と帰蝶の配布も

――さて、2月29日で本作は半周年を迎えます。どのような施策を実施する予定でしょうか?

菊地まずは半周年の前週にあたる2月22日から、3週間にわたっていろいろなログインボーナスやパネルミッションなどを実施予定です。

 そのタイミングで始まるのは“攻城戦 第5期”ですね。そこでは攻城に挑戦するごとに“推し武将”への投票券が獲得できます。そこで1位に入賞した武将は、別バージョンとして後日実装される予定です。

 該当武将に投票したプレイヤーの投票数もわかるようになっており、そのなかから上位の人に関しては、何かしらの報酬を用意する予定です。

――実質的な人気投票のようなイベントですね。そこで投票できる武将は、あるていど決まっているのでしょうか?

菊地こちらで選定したSSR武将に投票できる形になっています。

――前週からイベントが盛りだくさんですね。では、半周年当日である2月29日からはどんな施策があるのでしょうか?

菊地新システムとして“技術”という、いわゆるスキルツリーのような恒常要素を実装する予定です。軍備のなかに技術の項目が追加されるのですが、こちらを選択すると下記のような画面が出てきます。

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 最初は“目安箱”というマスからスタートして、開放条件を満たすごとに隣接しているマスに移動可能です。マスを進むごとに、さまざまな機能が開放されます。

開放される機能の一例

  • 織田家の勢力一致ボーナスの強化
  • 足軽の会心率上昇
  • 湯治場(新たな内政施設)の開放&強化
    ┗武将の友好度を入手可(SSR武将も対象)
  • 近畿地方の茶室武将が追加

――順々に強化していく形になるのですね。同じ名前でも違うアイコンになっているものもあるようですが……?

菊地レベルがあったり、地方が違ったりなどの違いもあります。例えばこのマスでは織田家、このマスでは武田家の勢力一致ボーナスが強化されるなどですね。茶室武将の追加も地方ごとに異なります。

――開放条件にはどのようなものがあるのでしょう?

菊地織田家の武将を10人以上集めるなどの条件もありますが、なかには○○県の制圧率を○%以上にするみたいな地方特有の条件もあります。

――“技術”マップ(スキルツリー)は日本地図になっているようですが、こちらはマスのある地域に行かないと開放できないのでしょうか?

菊地いえ、地図はあくまで背景ですね。どこにいても、隣接するマスの開放条件を満たせばマスを進んでいけます。どの方向に進んでいくかについては、プレイヤーの戦力に合わせて決めていただければと思います。

――開放条件以外に必要なものはありますか?

菊地ミッション達成などで得られる素材が必要になります。こちらは3月に実施予定の新イベント“来訪イベント”でも配布予定になっています。

――となると、長期的に進めていくコンテンツになりそうですね。

菊地そうですね。一生懸命スピード感を持ってやるものではなくて、日々の遊びのひとつとして追加されるものだと思っていただければ大丈夫です。

 ちなみに開放要素のひとつである“湯治場”は武将をセットするとその武将の友好度を入手できます。SSR武将も対象になる予定です。

――“技術”は、取得すると劇的に戦力が変化するようなバランスなのでしょうか?

菊地いえ、そこまでは変わらないと思います。それでも蓄積していけばしっかり変わるので、長い目で楽しんでほしいです。

――確かに恒常要素の追加はうれしいですね。ほかに半周年で実装される要素はありますか?

菊地ほかには民忠やプレイヤーレベルの上限開放、メインミッションの追加ですね。あと時期は調整中ですが、過去のイベント武将の一部が登用および特別登用に追加されます。また遅れての実装にはなりますが、茶室にも期間限定武将が加わります。

――期間限定武将の入手方法が増えるのは大きいですね。最初に登用および特別登用に追加される期間限定武将は誰でしょう?

菊地最初は【野望の幕開け】織田信長など、6~8人ほどの武将を追加する予定です。

 またそのほかの機能改修としては、全国の制圧率を見やすく表示できるようにする予定です。“歩いて全国制覇”の進捗度合いが把握できると良いなと思って実装しました。

 ちなみにですが……林さん、何か導入してほしい要素はありますか?

――そうですね……。以前のインタビューでもリクエストさせていただいたのですが、やっぱり拠点登録数の枠を増やしてほしいですね。長時間の移動時にあっという間に上限の20拠点に達してしまってもどかしい思いをすることがあるので、課金要素でもかまわないので上限数を上げてもらえるとうれしいです。喜んで課金します(笑)。

菊地じつは、ユーザーさんからも同様の声がありましたので、具体的なスケジュールは未定ですが、拠点登録数を一時的に増やせる施策を検討しています。将来的には拠点戦のテンポを改善したいです。

――おお、それもうれしい!

半周年記念限定武将の真田幸村は最強クラスの性能に! イベントでは上杉謙信&斎藤朝信が実装。40周年で織田信長&帰蝶の配布も

『信長の野望 出陣』半周年記念。菊地Pに聞く新たな強化要素“技術”や新登場の武将、特別バージョンの織田信長と帰蝶の配布も

――半周年ではそのような武将が実装されますか?

菊地目玉となるのは真田幸村です。私の感想としては、最強クラスの性能かと思います。

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新たに登場する【日本一の兵】真田幸村。

 あと2月29日から開催される列伝イベント“手取川の戦い”では、上杉謙信と斎藤朝信が実装予定となっています。すでに【毘沙門天】上杉謙信は出ていて強いですが、こちらも相当強いです。今までとは兵種も異なりますね。

 それと『信長の野望』40周年記念として特別バージョンの織田信長と帰蝶を配布予定です。

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配布予定の【信長の野望】織田信長。
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配布予定の【帰蝶の舞】帰蝶。

――多くの武将が実装されるのですね。ちなみに配布武将の初期威名はいくつでしょう?

菊地850です。ただ小笠原(本作プロデューサーの小笠原賢一氏)の方針で威名や特性が変わっても統率・武勇・知略といった基本的な能力値はSSR900の信長と変わらないです。

3月後半には“来訪イベント”や登用の改修も

――半周年より先には、どのような要素を実装予定ですか?

菊地3月中には先ほども言っていた“来訪イベント”が実施予定です。自分の領地にやってくる商人や武将の要望を聞いて、達成するとご褒美を得られます。

 それと登用の仕組みも少し改善できればと思っています。

――過去の武将が手に入りやすくなるといいですね。やはり新規のユーザーが入りやすいようにするのが狙いでしょうか?

菊地登用の改善は現在プレイしていただいている方向けですが、3月から4月にかけては生活環境が変わる方もいらっしゃいますし、そういう方が新たに地元を知るという意味でも、『出陣』を始めていただくのにちょうどいいかと思っています。

 新規の方向けのログインボーナスやパネルミッションも用意していますので、スタートダッシュをきりやすくしています。それとしばらくプレイしていなかった休眠ユーザーさんにも復帰特典的なものを用意しますので、これを機に新規の方も久々の方もプレイしていただけたらと思います。

――少し先の話にはなりますが、1周年(2024年8月31日)には何か大きな施策はあるのでしょうか?

菊地プロデューサーレターにも書きましたが、名所や名城武将、あとは歴史紀行みたいなものを追加したいとは考えています。そのほかには根本的なところで、戦闘システムの改良などができればと思います。

 また自分の編成をほかのプレイヤーに見せたくなるような要素や、SSR武将の完凸後の友好度の使い道についても検討中です。

――全体的に戦略性を高めるような改修になるのですか?

菊地いえ。それだけではありません。全国を制覇する地図ゲームとして、領地が広がっていくのが楽しくなる要素は追加していきたいです。

 また全体的な機能改修で利便性を高めることもやっていきます。

 もちろん既存イベントの改修もやっていきたいですね。まだ私案ですが、共闘イベントで、“決戦! 小田原城”みたいな感じでお城を相手にしたレイドバトル(プレイヤーが協力して敵を倒すような形式)もできないかとか、試してみたいことはあります。

 いまの攻城戦ではランク5までですが、将来的にランク10までいったときに、ランク10の城をとったプレイヤーのみが参加できる夢のステージみたいなものを用意するなどのアイデアもあります。

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――それはなかなかのエンドコンテンツになりそうですね。

菊地要素が増えても、ご当地イベントなどで入ってくる新規ユーザーが面食らわないようにしたいなとは注意しています。「最初はこれを遊べば大丈夫」みたいなことがうまく提示できるといいですよね。

――そうですね。間口は広く、一方で奥深く長く遊べるゲームになってほしいと思います。最後に、ユーザーの皆さんへのメッセージをお願いします。

菊地現状、アプリで半周年を迎えられるのは、当たり前のことではなくなってきていると思っています。そんな状況にもかかわらず、非常に多くのユーザーの皆さまに熱心に遊んでいただいているというのは、本当にありがたいことで、スタッフ一同感謝しています。

 ただ楽しんでもらっている一方で、不具合や私の力不足などで、不満や課題も多々あるということは認識しています。まだまだ手を回せていない部分もありますが、順々に対応してより良いものにしていきたいと思っています。

 まずは半周年でここまでプレイしてきた皆さんに喜んでいただけるような施策を実施しますので、ぜひ楽しんでいただければと思います。引き続き、『信長の野望 出陣』をよろしくお願いします。

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