『モンスターハンターNow』(モンハンNow)は2023年3月14日から春の大型アップデート“春景裂く乱入者”を配信する。武器種にチャージアックスが追加され、オドガロン、ツィツィヤック、イビルジョーが登場する。
新武器やシーズン制など多くの要素が追加される本アップデート。事前に開催された説明会では各メディアからさまざまな質問が飛び交った。ハンターとして気になる部分について、『モンスターハンターNow』ゲームディレクターの菅野千尋氏が答えてくれたのでその模様をお届けする。
菅野千尋(Niantic)
『モンスターハンターNow』ゲームディレクター。ソニー・インタラクティブエンタテインメントのジャパンスタジオにて『人喰いの大鷲トリコ』のレベルデザインとフィジックスを担当。Niantic入社後は『Pikmin Bloom』開発に携わる。
不安定エリアで連戦は可能! 大連続狩猟のアプデは?
――今回の追加モンスター3種(オドガロン、ツィツィヤック、イビルジョー)に関しての質問です。前回シーズンの限定モンスターのべリオロスと同じようにシリーズとの入れ替わりで一旦フィールドから出現しなくなるようなモンスターはいますか?
菅野今回はとくに期限を切っていつまでになくなるということはありません。一方で単純にモンスターがすごく増えていくことになると思うんですね。100体とかになっちゃうと、会いたいモンスターに全然会えないみたいなことが発生してしまいます。なので別のシーズンではどうしていくのかは考えないといけないかなと思います。
――乱入してくるイビルジョーのレベルはどれくらいの強さになるのでしょうか?星5のプケプケを狩ろうとしたら星5のイビルジョーが出てくるみたいなかたちになるのでしょうか?
菅野乱入するイビルジョーはハンターの方のレベルに合わせているので基本的にはそうなってきます。
――不安定エリアは大連続狩猟のようにチケットでの挑戦なのでしょうか?
菅野不安定エリアはフィールドと同じ扱いになります。なので、そのスポットを周れば連戦が可能です。開催時間などもなく24時間挑戦可能となっています。
――現状、ジンオウガは大連続狩猟のみの登場となっています。シーズン1からフィールド上に発生することはありますか?
菅野シーズン1でも、ジンオウガは大連続狩猟のみの登場です。ただ、いろんな場所で狩りたいというご要望は届いておりますので対応はしていければとは思っています。
――大連続狩猟はハンターが集まりづらく、ひとりで挑んでもモンスターが硬くてうまくいかないシーンが多いと思います。この大連続狩猟の仕様についてはアップデートの予定はありますか?
菅野シーズン1で大連続狩猟がアップデートされることはありません。ただ、開発チームとしてもそのご意見は理解していますし課題として感じております。
ハンターの皆さんがマッチングしやすくなる大連続狩猟のテストをしています。これが実装できれば大連続狩猟がうまく楽しめるかなとは思います。どういう機能なのかはこの場では割愛させていただきたいですが、この問題は解決したいと思っているので開発チームとしても頑張っています。
重ね着で広げたいハンターのコミュニケーション
――今回の重ね着は見た目でのコミュニケーション要素かなと思っています。『ポケモン GO』ではロビーでバトル後にフレンド追加ができたりするなどコミュニケーションに力を入れていますが、『モンハンNow』でも同じような方向になるのでしょうか?
菅野『モンハンNow』はハンターたちがいっしょに遊ぶことを強く押し出したいゲームです。おっしゃるとおり、まず足がかりとして見た目でのコミュニケーションがとれればなと思います。
今回からロビーでほかのハンターの装備も確認できるようになりました。今後のコミュニケーションの機能については、いいアイディアさえあればいつでも新しい機能として考えていきたいです。
――説明会のプレゼン時に重ね着を「要望が多かった機能」といったかたちで紹介されていました。Nianticの開発チームやカプコンさんはハンターの声はどういったふうにリサーチして参考にされていますか?
菅野コミュニティフォーラムでのフィードバックはすべて目を通しておりますし、SNSやYouTubeなどの意見もチェックしております。ご要望が多いものと我々が問題に感じているものが一致していて、優先度を上げて対応する場合もあります。
また、さまざまな機能を開発中です。「この問題点はすぐに直さず、もうちょっと別の機能で改善したい」みたいなケースもございます。
シーズンのやりこみ要素、“竜玉のかけら”が出にくい問題にコメント
――どうやってシーズンのティアを上げるのでしょうか?
菅野大型モンスターの狩猟などの条件をクリアするとシーズンティアポイントを獲得できます。
また、新しい遊び方をしてほしい意図としてシーズンパスやティアを用意したところがあります。これまでのように単純にモンスターを狩る以外の楽しみを見つけてほしいなと思っています。
今回のシーズン1ではグループハントをすると、少しボーナスが増える仕組みになっています。今回はこれだけですが、次シーズンなどではいろんな条件を追加していって、コミュニケーション要素をくみあわせたりできればと思います。遊び方を広げてもらえるような方向で、シーズンパスを育てていきたいです。
――ティアが進む目安や、ティアの上限を教えてください。
菅野報酬はティア100までいろいろと用意しています、それ以上の報酬はゼニです。100以上は名誉として楽しんでもらうような感じです。シーズンは3ヵ月を予定していて、シーズンの終了時にシーズンティアの数字とセットで狩人メダルとして記録されるというやりこみ要素になっています。
ティアの進み具合ですがハンターの個人差はかなり出ると思うんですが、メインストーリーでいうと一周するくらいのプレイで30~40は行くかなと思います。
ティアは一応999まで用意しています。さすがにそこまでは届かないとは思いますが、ハンターのみなさんの熱量は我々の想定をいつも越えていますので……。逆にそれだけ遊んでいただければ、次はもっと上げようかって話もできるので、すごくうれしいです。
――すごく個人的な悩みなのですが、3ヵ月も“竜玉のかけら”が出ていません。“竜玉のかけら”が出ないので装備は強くならないのにハンターランクだけが上がっていくという状態です。素材のドロップ率や割合などはどう思われてしますか?
菅野そこは本当に解決したい問題です。なので“竜玉のかけら”をイベントやシーズンパスの報酬として用意しています。これは、いちばんはじめにできる対応としてやっています。“竜玉のかけら”以外の部分でも、もう少しテンポよく装備を作ったり武器を強化したりしたいというのはその通りかなと思っています。
「シーズン1ではこういった対応だけだから、シーズン2まで待たなければいけない」かというとそうではありません。シーズンは大きな単位でのアップデートですが、プレイしやすくするアップデートというのはシーズンに依存せずにできるだけ早く解決したいと思っています。開発チームとしてすごく力を入れていま調整を行っているところでございます。