2022年7月21日(木)、PLAYISMはインディーゲームデベロッパー“FYQD-Studio”が開発した『Bright Memory: Infinite』のNintendo Switch、プレイステーション5、Xbox Series X|S版を発売した。
本作は2036年の近未来を舞台に、多彩な銃や近接武器での華麗なコンボ、ハイスピードな戦いが楽しめるアクションFPS『Bright Memory』の完全版。ゲーム本編に加えて、PC版で配信された全コスメティックDLCを収録している。
また、Xbox Series X|SとPS5版ではDXR(レイトレーシングのリフレクション)+60FPS、4K・120FPSに対応し、より疾走感のある銃撃戦や剣戟が体験可能になった。ローカルでのプレイが可能なSwitch版は、ジャイロ操作に加えて、外出先でのプレイにぴったりな携帯モードにも対応している。
本記事では、『Bright Memory: Infinite』の魅力をお伝えしつつ、PS5版とSwitch版それぞれをプレイして感じた特徴についても紹介していく。
なお、Steam版『Bright Memory: Infinite』は、2021年11月12日に発売された。PS5版は『Bright Memory: Infinite』として、Nintendo Switch版は『Bright Memory: Infinite Gold Edition』、Xbox Series X|S版は『Bright Memory: Infinite Platinum Edition』としてリリースされる。
好みのコスチュームを選んで2036年の戦場へ!
今回プレイした『Bright Memory: Infinite』は、PC版にて配信されたDLCが収録されているのがひとつの特徴となっている。主人公であるシアのコスチュームを始め、各種武器のスキンも大量に収録されているので、好きなものを選んでストーリーを始めよう。
武器はカラーリングを変えたものはもちろん、デザインにも工夫が凝らされており、かなりカッコイイ仕上がり。とくに近接武器である光刃は、西洋風の剣や棍に見た目を変えることもでき、プレイモチベーションを大幅に引き上げてくれる。武器は頻繁に眺める機会があるため、見た目にもこだわりたいところだ。
ちなみに、シアのコスチュームはムービーシーンにもバッチリ反映される。フルアーマーでガチガチに装備を固めた敵に対し、ビキニ姿で突撃するシアの姿が見られたりするので、プレイ時は多彩な衣装を試してみてほしい。
『Bright Memory: Infinite』の内容についても、ひと通り紹介していこう。
本作でプレイヤーが操作するのは、“超自然科学研究機構(SRO)”に所属するシアという女性(CV:石川由依さん)。2036年を舞台に、世界各地に生じた異変を調査する中で、奇怪な事象や不気味な敵、そして敵兵士との戦いがくり広げられる。
近未来の設定ということもあり、我々も知る現代の機器が絶妙にアップグレードしている世界観は注目してほしいポイントのひとつだ。目的地に行くために地球上でワープドライブを利用するなど、細かな点での科学技術が印象に残る。
ビジュアルのクオリティーも高く、PS5版では繊細な描写の数々にも目を奪われた。背景の作り込みの深さ、独特な世界観で描かれる建物や敵の見た目には感嘆させられる。
プレイ方法は、FPSのキャンペーンモードをプレイした経験がある人にはなじみ深い形式だ。目的地に向かいつつ敵を倒し、道中で新たな武器を手に入れたり、弾薬を補充しながら進んでいく。
弾薬は頻繁に補充できるため、節約は考えずとにかくバンバン撃ちまくれる。全体的にプレイのテンポ感、爽快感を重視した作りになっており、高難度を選ばない限りはシビアな面は目立たない。
また、エイムアシストもかなり強く設定されているため、FPS初心者でも安心してプレイできる。一度照準内に敵を入れたら、外すほうが難しいほどビッタリと吸い付くので細かなエイム調整は不要だ。なお、エイムアシストは設定でオフにできる。
使用できる銃はアサルトライフル、ショットガン、ハンドガン、スナイパーライフルの4種類。最初はアサルトライフルだけだが、ストーリー進行に応じて使える武器が増えていく。
また、道中には特殊な弾薬も落ちており、これらを利用した多彩な戦術を活用できる。高所からスナイパーライフルで敵を一掃したり、左右に素早く動きながらアサルトライフルで立ち回ったりと、自分で好みの戦闘スタイルを選ぼう。
そして、銃と併せて重要になるのが近接武器である光刃。光刃は近くの敵を切り裂くのはもちろん、相手の弾を弾く防御手段として活用もできる頼もしい武器だ。弾き返した弾が敵にヒットすることもあるため、大量の敵を相手取る際は、ガードをうまく駆使して数を減らすことが攻略法のひとつになる。
銃と光刃を利用し、相手の銃撃をものともせず接近して切り裂くハイテンポな戦闘は、一度体験すれば病みつきになること間違いナシ。本作は左右、後方に素早く移動する回避手段もあるため、超人めいた動きで相手を切り裂く爽快感を味わおう。
また、中には光刃を利用しないと倒すのが難しい近接武器を装備した敵や、ストーリー進行で剣と盾、弓などを使う古代兵と戦闘する機会もある。
こういった接近戦の場合、敵の攻撃をジャストタイミングでガードする“見切り”を使うと有利に立てるため、アクション操作が好きな人にとっては腕の見せどころ。もちろん銃を使って戦ってもいいのだが、光刃の見切りと併せて戦うとよりスタイリッシュに映る。
途中登場するボスの中とは、接近戦でバチバチにやりあう機会も。コアなアクションゲームさながらの剣戟を体験できるボス戦は、手に汗握る熱い戦いで非常にやり応えが感じられた。
そのほか、道中拾えるアイテムを使用することで、シアの装備をアップグレードする要素なども存在する。アップグレードでは重力を操り敵を引き寄せたり、光刃から刃を飛ばせるようになったりと、より戦闘のバリエーションを増やしてくれた。
好きなように強化できるので、銃撃戦に強くするか、接近戦を主体としたいか、プレイスタイルに応じて選ぶのがよさそうだ。
スニーキングミッション、手に汗握るボス戦など単なる銃撃戦の連続ではなく、多彩な遊びかたを提供してくれる『Bright Memory: Infinite』。いずれもちょうどいい手応え、ボリュームになっており、一度プレイしたらエンディングまで通しで遊びたくなるほどのめり込めるタイトルとなっている。
PS5版とSwitch版はそれぞれ違った形で最高のプレイ体験が可能に
ここまで掲載してきた画像については、すべてPS5版にて撮影している。画質のクオリティーは見ての通りで、PS5のスペックをフルに活かしたハイグラフィックでの戦闘はPC版と遜色ない出来栄えだ。特徴であるハイテンポな戦闘も、60FPS以上出るため高い没入感でプレイすることができた。
それぞれの機器での特徴は、下記のようになっている。
Xbox Series X|S版の特徴
- DXR(レイトレーシングによるリフレクション)+60FPS に対応
- 最大120FPSモードに対応
- Optimized for Xbox Series X|S
- PC 版のコスメティックDLCをすべて収録
- Xbox Series X|S版専用のエメラルドグリーンの武器スキンを収録
プレイステーション5版の特徴
- DXR(レイトレーシングによるリフレクション)+60FPSに対応
- 最大120FPSモードに対応
- DualSense のアダプティブトリガーに対応
- PC 版のコスメティックDLCをすべて収録
Nintendo Switch版の特徴
- クラウドバージョンではなく、オフラインでプレイが可能
- テンポラルアンチエイリアシングのアップサンプルに対応
- ジャイロ操作に対応
- PC 版のコスメティックDLCをすべて収録
対するSwitch版は、細部の描写などはPS5版と差があるものの、しっかりと調整されているのが好印象だった。Switchに最適化されたグラフィック表現で、処理落ちやラグが発生することなくプレイできるのがありがたい。
細部の描写を抑えたぶん、戦闘時の没入感などは損なわれることがなく、本作の持ち味であるハイテンポな戦闘はSwitch版でも同様に楽しめる。限られたスペックの中で爽快感や臨場感を優先した最適化が施されており、ゲームプレイ自体には違いが生じにくいのがポイントだ。
個人的な所感としてはプレイ体験にはほぼ差がなく、どちらも同じような気持ちで楽しめた。ハイグラフィックにこだわるならPS5版、寝ながら携帯モードで気軽に遊びたい人はSwitch版がオススメ。携帯モードの場合ジャイロ操作にも対応しているため、ジャイロに慣れている人ならより遊びやすそうだ。
ちなみにゲーム内表現についても、機器ごとの差は見当たらなかった。ヘッドショットで頭が吹き飛ぶような描写はSwitch版でもあったので、表現規制が気になる人も安心してプレイできるだろう。
『Bright Memory: Infinite』
- 発売元:PLAYISM
- 開発元:FYQD-Studio
- プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5、Xbox Series X|S
- ジャンル:FPS
- 発売日:2022年7月21日発売
- 価格:Nintendo Switch版とXbox Series X|S版は2000円[税込]、プレイステーション5版は2001円[税込]
- レーティング:CERO/18歳以上のみ対象、IARC/18歳以上のみ対象
- 備考:PC版(Steam/GOG)は2021年11月12日配信