2023年7月より放送中のアニメ『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』。本作は、コーエーテクモゲームスの同名のゲーム作品を原作としており、主人公ライザと仲間たちの“ひと夏の冒険”を描いている。
『アトリエ』シリーズ の中でも人気の高い同作のアニメ化を記念して、ゲーム版の公認コスプレイヤーを務めた伊織もえさんが、久しぶりに初代ライザのコスチュームを着て登場! 本記事では、伊織さんのインタビューとともに、見応えたっぷりの写真の数々をお届けする。細部までこだわって作られた衣装と、伊織さんのキュートな姿を堪能してほしい。
伊織もえさんショートインタビュー。ライザを表現するうえで大切なのは“柔らかさと抜け感”
伊織もえ(いおり もえ)
コスプレイヤーやグラビアアイドルとして活躍。『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』から始まる“秘密”シリーズの公認コスプレイヤーを務めている。
――気づけば、伊織さんとライザのお付き合いが始まって、もう4年にもなるのですよね。
伊織すごく久しぶりにこの衣装を着て、「懐かしいな」と思いました。1作目が発表されたとき、ライザちゃんがすごくバズったじゃないですか。それを見て、「かわいいな、コスプレしたいな」と思って、先走って衣装を作ったんですよね。それを夏のコミケで着ました。そこから東京ゲームショウに呼んでいただいたのですが、まさかその後、『ライザのアトリエ3』までご一緒できるとは思っていませんでした。本当にありがたいですし、楽しいです。
――2019年夏のコミケをきっかけに、ライザとの素敵な縁ができたんですね。
伊織私、グラビアをやり始めたのが2018年からなんです。そのころは企業の方とご一緒する機会はほとんどなかったので、本当に、お声がけいただけてうれしかったです。『アトリエ』シリーズのことはもちろん知っていましたし、お兄ちゃんといっしょに『トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~』をプレイしたりもしていたので、お兄ちゃんに「私、すごくない?」と自慢しました(笑)。
――(笑)。当時、具体的にはライザのどんなところを魅力に感じて、コスプレをしたいと考えたのですか?
伊織やっぱりキャラデザですね。それと、キャラクター紹介文。確か“平凡な女の子”と書いてあって、みんな「そのボディは平凡じゃないだろ」と突っ込んでいたと思うんですが(笑)。その評判をTwitterで見たりして、すごくかわいいなと思って。
――ゲーム公式サイトのライザの紹介文には、“平凡で特徴がないのが特徴の少女”と書かれていました。
伊織私は、自分の顔は地味で平凡だと思っているんです。でもスタイルのおかげでグラビアをやらせていただけている。なので、自分のことを平凡だというライザにちょっと共感するところがありました。こんなことを言ったら、ライザ好きの方は怒るかもしれないのですが……。
――キャラクターデザインだけではなくて、紹介文にも惹かれるものがあったんですね。2019年当時、この衣装を作ったときの想い出があれば教えてください。
伊織衣装さんといっしょに素材を選んだり、「ここにボタンを付けたらいいんじゃない?」とアイデア出しをしたりしました。ゲーム発売前でしたから、PVをじーっと見て、ライザの後ろ姿が映ったら、そこで止めてスクショして、衣装の参考にしたり。東京ゲームショウに持っていった杖は自分で作ったもので、資料を見ながら色を塗ったのは、いい夏の思い出です。
――その後、『ライザ2』、『ライザ3』とコスプレをされてきましたが、ライザの衣装を着るうえで、意識していたこと、こだわったことなどはありますか?
伊織やっぱり太ももが大事なので、「ホットパンツはちっちゃめに作ってください」と衣装会社さんにお願いしました。自分のサイズにぴったり合うパンツをはいてしまうと、むちっとした感じが出せないので、わざと小さくしています。ちなみに、ライザちゃんはウィッグの色が安定しないんですよ。3DCGのときと、イラストのとき、日が当たったときと当たっていないときで、けっこう髪の色が変わると思っていて。いまだに、ライザちゃんのウィッグについては悩んでいます。暗くすると、「もっと明るいはず」と思うし、明るくすると「もう少し暗いかも?」と思っちゃいますし。とはいえ、髪の色はライザちゃんのやさしい雰囲気を作っているひとつの要素だと思うので、これからもこだわりたいです。
――確かに、過去のお写真を見比べてみると、ライザのウィッグは都度変えていることがわかります。
伊織ちょっとは話が変わりますが、『ライザ3』は、3Dモデルに黒い線を使っていないところが好きです。輪郭を表現する線が、黒ではなくて茶色になっていたりすると思うのですが、それで柔らかい雰囲気になっていると思うんです。なので、コスプレでも、柔らかい雰囲気になるようにしていますね。それと、キャラクターに似せるメイクをすると濃くなりがちなのですが、濃いメイクをしてしまうと、ライザちゃんらしい抜け感が出ない気がするので、気を付けています。ウィッグも、毛量が多いと重くなってしまうから、ウィッグの段を一段削って毛量を減らしてみたり。柔らかさ、抜け感は大事ですね。
――作品を重ねるごとに、ライザも少しずつ歳を重ねていますが、年齢の違いは意識しましたか?
伊織作品を見比べると、顔つきはそんなに変わっていないと思っているんです。大人っぽい表情をしたりはしますが、「めっちゃ変わったな」というほどではないかなと。
――ちなみに、メイクをするときなどは、3Dモデルとトリダモノさんのイラスト、どちらを参考にされるのですか?
伊織両方の画像ともスマートフォンに入れておいて、メイクをするときにどちらも見ています。ただ、『1』については、CGを参考にしたかもしれません。というのも『1』は、ライザが風に吹かれているイラストが多いんですよ。クーケン島はよく風が吹いているので(笑)。イラストに合わせて髪をセットすると、前髪が本来よりも少なくなっちゃうんですね。お仕事でライザの格好をするときは、メイクさんがウィッグを用意してきてくれるときがあるんですが、風に吹かれたライザのイラストを参考にしてカットされていたりして……「すみません、このイラストのライザは風に吹かれているので、本当はもっと前髪があるんですよ」とお伝えしたりします。ちなみに、今日つけているウィッグは、自分で前髪を切ったものです。
――それでは最後に、読者に向けてひと言いただけますでしょうか。
伊織まだゲームをプレイしたことがない方には、まずアニメを見て、「あ、ライザちゃんってこんな子なんだ! かわいいな!」と興味を持っていたたきだいですね。その後はゲームが『1』、『2』、『3』と待っているので、コンテンツは尽きないですから、たっぷり楽しめます。逆に、ゲームをプレイしている方は、アニメを見ることで懐かしい気持ちになれると思います。ぜひ多くの方に、『ライザのアトリエ』のゲームやアニメを楽しんでいただきたいです。