有名アニソンをYouTube動画でチェック!
本稿では、新旧のYouTubeで見られるアニソンとその歌にまつわるちょっとした情報をお届け。今回ご紹介するのはT.M.Revolution(ティー・エム・レヴォリューション)が歌う『HEART OF SWORD(ハートオブソード)~夜明け前~』です。1996年に放送されたアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』のエンディングテーマに選ばれた本曲の魅力とは?
当時珍しかった“アニメの世界観に沿った”歌詞に注目
『HEART OF SWORD ~夜明け前~』は、シリーズ累計7200万部の売上を記録した人気マンガ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』が初めてアニメ化された際の3番目のエンディングテーマ。また、T.M.Revolutionの3rdシングルでもあります。
いまもファンのあいだで名曲と名高い本曲。
語り継がれる理由は楽曲のよさだけではありません。『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』が放送された1990年代は、アニメとアーティストとのタイアップが盛んに行われていました。チャートに載っているようなヒット曲がアニメの主題歌となり、アニメの世界観とは関係のない曲が主題歌となることも多くありました。
T.M.Revolution 『HEART OF SWORD ~夜明け前~』
しかし、本作『HEART OF SWORD ~夜明け前~』はアニメの世界観をしっかりと表現していました。まず、タイトルからして“HEART OF SWORD”、直訳すると“剣の心”ですから、『るろうに剣心』のために書かれた曲であることは間違いありません。“夜明け前”というのも、剣心がかつて生きた明治維新へ向かう幕末の時代を示唆しているよう。
歌詞の内容も、主人公・緋村剣心の心情を表しています。
「熱くてつらい自分を隠して 短い時代を生きてる」は、かつて人斬りだった過去の罪と向き合う剣心の心。「何度君に 蹴つまづいても」、「戻ってきちゃう 愛情に」のあたりは、剣心にとって大切な“薫”という存在を思い起こさせます。こんな歌詞は『るろうに剣心』の世界観を理解していないと書けません。また、曲の合間に入る剣戟のような“シャキーン!”という効果音がカッコいいんです……。
アニメの世界観を完璧に表現し、いまも“名曲”と語り継がれる『HEART OF SWORD ~夜明け前~』。現在YouTubeではMVを配信中です。2023年7月からの新アニメ放送で、かつての名曲が懐かしくなった人はぜひチェックしてください!