【シーズン8 APAC Final Tokyo】野良連合、Fnaticが準決勝進出 SGexは善戦するも2-1で敗退へ【インタビュー】

公開日時:2018-10-14 06:05:00

 2018年10月13日、『レインボーシックス シージ』“Pro League Season 8 APAC Finals - in TOKYO”が東京・秋葉原にて開幕した。JAPAN プロリーグで1位、2位を獲得した野良連合、Sengoku Gaming Extasyが出場した本大会のDay1の模様をお届けする。

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 “レインボーシックス Pro League Season 8 APAC Finals - in TOKYO”は、日本、韓国、東南アジア、オーストラリアの各地域で優秀な成績を残した計8チームが東京に集い、APACチャンピオンの座とグローバルファイナル出場権をかけて戦う大会。

 13日に行われたDay1では、野良連合は韓国チーム“New Life”にほぼ圧勝という形で、2-0で勝利。Day1の注目カードとなったSengoku Gaming Extasy(以下、SGex) vs Fnaticは、ファーストマップ“クラブハウス”で、世界大会常連チームであるFnaticを破る強気な姿勢を見せたSGexだったが、Fnaticのピックマップであったセカンドマップ“国境”では6-2で敗北。最終マップ“領事館”では、攻撃で攻めあぐねてしまい、こちらも6-2で敗北し、敗退に。シーズン7 APAC Final以来の再戦となったSGexとFnaticだったが、やはり攻撃側ではFnaticを抑えることができず、課題が残る試合となった。

【レインボーシックス シージ】プロリーグ シーズン8 APAC Finalスケジュール・結果まとめ
https://appvs.famitsu.com/20180918_12012/

【14日 出場チーム】
■準決勝1
野良連合 vs Aerowolf

■準決勝2
Xavier Esports vs Fnatic

New Life 0−2 野良連合

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 第1試合に出場した野良連合は、韓国チーム“Nwe Life”に2マップとも6-1で圧勝。「ここで負けたら引退しようと思った」と語るWokka選手だが、アナリストを4名入れた野良連合は出場全チームの研究を綿密に行ってきたという。「相手が1キルとったら、ここに移動するというように、すべての動きやプレイ傾向の情報をアナリストが仕入れて、それをもとに戦術を構築した」とのことで、「手に取るように相手の動きが分かった。やはりアナリストを入れて正解だった」と野良連合オーナーの貴族氏は、試合結果に満足そうに試合を振り返った。
 
 コミュニケ―ションエラーもなかったようで、「JJがやっと試合になれてきた、いままで通りのプレイができた」(Wokka選手)と、野良連合はオフライン大会での余裕を見せてくれた。

 しかし、野良連合は防衛側でNew Lifeにつぎつぎとキルを取られる。人数差で不利になるシーンも見られヒヤリとする場面もあったが、最後は遊撃に出ていたMerieux選手がポイント内に戻り、敵を迎え撃つ“Merieux牙城”を築く。これをまったく崩せないNew Lifeは、いいシーンこそあったが世界大会出場経験が豊富な野良連合に実力差を見せつけられた悔しい結果に終わってしまった。

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「世界のWokka、驚異的強さを見せるMerieuxここにあり」と、APACに改めて強さを見せつけた野良連合。

Athletico Esports 1−2Aerowolf

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 本日Day2で野良連合との準決勝に挑むシンガポールチーム“Aerowolf”は、オーストラリア プロリーグ1位通過の“Athletico Esports”を破り駒を進めている。

 ファーストマップは6-2、セカンドマップはフルラウンドの6-7でサードマップまでもつれる大接戦を制したAerowolfだが、「Athletico Esports戦は、最初に出会った時からリスクのある相手だと思っていたので、今日もスタートからもっとも強い相手と認識していた」と、かなり警戒して臨んでいたことを明かす。
 5-1でAthletico Esportsがマッチポイントを取っているときも、「“大丈夫、大丈夫”と自分たちに言い聞かせていた」と語り、これまでのディフェンシブなプレイスタイルから、アグレッシブに攻めるプレイスタイルに切り替えを図ったことが、功を奏したと述べた。

 続く野良連合戦については、「準備はできていると思う。野良連合は自分たちとは正反対のプレイスタイルを持っていて、よりアグレッシブだ。鏡に映った姿だと思う」とコメントした。

Xavier Esports 2−1 mantis FPS

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 さて、Day1で観客を驚かせたのが、Xavier Esports vs mantis FPS戦だ。これまで幾度もAPAC Finalに出場し、8月のSix Major Parisで世界大会出場を果たしたmantis FPSを、『レインボーシックス シージ』プロリーグ界ではまだ無名であるタイチーム“Xavier Esports”が破りDay2進出を決めたからだ。

 ファーストマップ海岸線は6-2の圧勝、セカンドマップ国境はmantis FPSが意地を見せ6-7で敗れるも、サードマップのクラブハウスでmantis FPSを6-4でねじ伏せ勝利している。

 Xavier Esportsは、エイムもうまいが、なによりもピックプールの広さが強みと言ったところ。mantis FPSがマップごとに強いであろうと言われる定石のオペレーターを選択し続けるのに対し、Xavier Esportsはラウンド毎にオペレーターを変更していくことで戦術が読めず、相手を翻弄させ、結果2-1で勝利をつかんだ。

 驚くことにXavier Esportsはこれまで国外のチームと「一度もスクリムをしたことがない」、「金曜日に初めてNew Lifeとスクリムをした」と言う。スクリムをしていないからこそ情報が明かされず、アナリストや選手からノーマークだったXavier Esports。本大会のダークホースになるかもしれない。

Day1一番の注目カードとなった Sengoku Gaming Extasy VS Fnatic

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 シーズン7 APAC Finalぶりの再選となったSGex VS Fnatic。前回はボロボロに負けてしまったSGexで、少々不安を感じてはいたが、ファーストマップのクラブハウスは、「SGexがこのまま勝てるんじゃないか!?」と思わせるような、Fnaticを押さえつけるアグレッシブなプレイが続いた。
 Fnaticに試合を振り返ってもらうと、「SGexはクラブハウスをよく理解していて、思ったように進まないと感じた。彼らも強かったし、自分たちのミスも多くていくつかラウンドを落とした。このマップを落としたので次で挽回しようと思った」(Magnet選手)と、クラブハウスは諦めていた様子。

 4-6でファーストマップを取得したSGexだが、さすがに世界のFnaticも黙ってはいない。セカンドマップ国境ではMagnet選手やRizRaz選手が果敢にキルを取っていく。防衛側で良いスタートが切れたFnaticは、SGexに2ラウンド取られるも6-2で勝利。やはり日本プロシーンでもよくピックされる国境は研究済みのようで、「ビデオをたくさん見て研究したんだ。クラブハウスとは打って変わってアグレッシブに動けて、精神面をコントロールできたことも勝因だと思う」とMagnet選手は述べた。

 領事館を勝利し準決勝進出を勝ち取ったFnaticだが、「SGexからのプレッシャーは今回とても感じた。つねに横から急に飛び出して来るのではないかと不安で、特に国境では実際に何度かそういう目にあって驚かされました。だけど、そのプレッシャーを何度も感じるうちに準備ができるようになった。突撃に備えるように自分たちに言い聞かせ、阻止するようにしました」と、RizRaz選手はSGexの成長ぶりに危機感を覚えた様子だった。

 もっとも手ごわかった相手には、Fnatic全員一致でgatorada選手を上げ「gatoradaにはキルを取られすぎた、上手いプレイヤーだった」と称賛を贈った。

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 一方でFnaticに2度目の敗北となったSGexは、「前回よりの進歩はあったが、課題が解決できていないことで、どうしたらいいか分からない場面もあった」とリーダーのAroer1na選手は悲しそうに振り返る。インゲームリーダーのSuzuC選手は「相手の動きが分かっていたのに、チーム内での歩調が合わず停滞してしまう場面もあった」と述べ、とくに攻撃でラウンドを取れなかったことが今後の課題だと指摘した。
 会場で起こった「戦国コール」については、「聞こえていて、すごく勇気をもらった!」(YoshiNGO選手)と改めてサポーターに感謝を述べた。

 eiNs所属時代からAroer1na選手とSuzuC選手を見てきた筆者は、プロプレイヤー、そして一人間としての成長ぶりをこのふたりに大いに感じる。SGexは伸びしろのあるチームであることは間違いないし、近々世界大会に出場する国内チームであると強く思った。

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今回特に活躍を見せていたgatorada選手は初のプロリーグ オフライン大会となったが、「緊張はしませんでした。(なぜだと思う?)バカだからかなぁ」と、淡々と語る。「大物になるなぁ」と思った。

 本日行われるDay2は、9時45分より配信がスタート。野良連合はAerowolfに勝利すれば、シーズン8 グローバルファイナル(世界大会)と、2019年2月に行われる世界大会Six Invitationalへの出場が決まる。

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タイトル:レインボーシックス シージ
メーカー:ユービーアイソフト
対応機種:プレイステーション4、Xbox One、PC

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