ペーパーゴーストストーリーズ:サードアイオープン(プレイステーション5)のレビュー・評価・感想情報
舞台がマレーシアというのがけっこう新鮮。翻訳が丁寧で、物語を通じて文化の違いなどが知れるところもあってかなり興味深かったです。逐一、注釈を入れてくれる点も好印象でした。味のある絵柄とペーパークラフト風のビジュアルは異国ホラーの雰囲気とマッチしていてグッド。思いのほかミニゲームが存在したのは驚きましたが、物語を重視した作品なのでシステム面は超王道タイプですね。
週刊ファミ通1864号より
ペーパークラフト風の2Dのグラフィックを使って作られる3Dの空間が、イラストのようでもあり、臨場感もありで、いい感じ。霊を見ることのできる少女の不思議な物語と、マレーシアの文化や民話が盛り込まれた内容に興味をそそられます。会話中にマレーシアで使われている多彩な言葉が登場するが、その都度解説が読めるのもナイス。カメラの動きに若干粗さがあるけど、見せかたが凝っている。
週刊ファミ通1864号より
マレーシアの文化や言葉に触れて驚きがある一方、人の気持ちの揺れ動きは同じだなと思えた作品。幽霊や妖怪の類に遭遇したり、それらから隠れる場面はあるけれど、そこまでホラー色は強くなく、むしろヒューマンドラマが主体ですね。主人公の少女と幽霊との友情にグッと来るし、彼女たちに起きている異変の謎や、家族の問題にも引き込まれます。日本語訳は丁寧で人物の感情もよく伝わってきました。
週刊ファミ通1864号より
アドベンチャーの文法としてはよくあるタイプ。とはいえ、東南アジアのペーパークラフトに影響を受けたというビジュアルは非常に新鮮で、かつホラーなのに心温まる青春劇が味わえるのも大きな魅力。謎解きらしい仕掛けはほぼないが、各種ミニゲーム風アクションがアクセントとして効いており、飽きさせない工夫が◎。マップはそこそこ広いのに、探索し甲斐のあるギミックが少ないのはもったいない。
週刊ファミ通1864号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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