蟻の帝国‒Empire of the Ants(プレイステーション5)のレビュー・評価・感想情報
蟻の生態を、ゲーム的な“遊び”を随所に散りばめつつもデフォルメや擬人化をせず、あくまでフォトリアルを追求して表現。足音のリアルさも含め、蟻になって自然豊かな森を探索している感覚にドキドキ。蟻の集団をグループごとに指揮して、敵を撃退したり、任務を遂行する作業は、某ダンドリアクション風。蟻の視点の低さ、地形に溶け込む体色はリアルで没入感がある反面、視認性が低い部分も。
週刊ファミ通1877号より
フォトリアルな虫と美しい森のグラフィックが、すばらしいクオリティー。その世界を蟻の目線で歩き回るだけでもワクワクできます。音楽や効果音も見事な仕上がり。部隊どうしの相性などはシンプルだけど、巣をアップグレードしながら敵を迎え撃つのはなかなか忙しく、ハラハラさせられる。リアルタイムストラテジーで戦闘を行うミッションだけではなく、単独で探索するミッションがあるのも○。
週刊ファミ通1877号より
これまで経験したいろいろな生き物シムのなかでも、遊びやすさはトップクラス。リアルな生態へのこだわりと、娯楽性とのバランスが、やや後者寄りで親しみやすい。科学ドキュメンタリーというより動物映画のようなテイストで、意外とストーリー性強めです。ミッションによってプラットフォームアクションになる場面には、好みが分かれるかもしれませんが、蟻目線でスムーズに移動する妙味を、ぜひ。
週刊ファミ通1877号より
蟻に寄り添った、日常的な景色のとらえかたが変わるカメラアングルが絶品。移動速度は文字通り“蟻の歩み”ですが、どんな地形もよじ登る頼もしさで相殺されます。各ミッションでやることは、直線的な命令出し・ルート指定がメイン。昆虫の大行進&会戦のビジュアルは壮観ですが、結局アイコニックな表示を見つめる時間が長くなるのが歯がゆいです。過去形で語られがちなストーリーも、やや消化不良気味。
週刊ファミ通1877号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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