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“ボクタイ”こと『ボクらの太陽』が発売された日。リアルな太陽の光を武器に闇の一族を浄化していく小島秀夫監督作品【今日は何の日?】

by菅谷あゆむ

更新
“ボクタイ”こと『ボクらの太陽』が発売された日。リアルな太陽の光を武器に闇の一族を浄化していく小島秀夫監督作品【今日は何の日?】
※本記事は、2023年7月17日にアップした記事を再編集したものです。

リアルな太陽光で闇の世界に太陽を取り戻す

 いまから21年前の2003年(平成15年)7月17日は、KONAMIからゲームボーイアドバンス用ソフト『ボクらの太陽』が発売された日。

 
『ボクらの太陽』は闇の一族“イモータル”の出現によって暗黒と化した世界を舞台に、太陽銃“ガン・デル・ソル”を武器に持つ少年ジャンゴが、世界に太陽を取り戻すために死の都イストラカンで戦いをくり広げていくアクションRPG。『メタルギア』シリーズや『DEATH STRANDING』を手掛けた小島秀夫氏が監督&プロデュースを担当していることでも知られている。
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 本作が一躍話題となったのは、リアルな太陽の光を必要とする画期的なシステム。カートリッジに太陽光を感知するセンサーが内蔵されており、太陽光の強さによって武器のエネルギー量、敵の動きや数、マップの地形などが大きく変化をするのだ。

 太陽が出ていない雨の日や夜でももちろん遊ぶことはできるが、太陽の光が強ければゲームの難度がやさしくなり、逆に弱ければ難度がアップするという側面があるので、きっと多くのプレイヤーはゲームを手に屋外へと出かけたに違いない。いや、むしろ後者の状況を好んでプレイする猛者も大勢いただろう。

 ちなみに、ソフトには“太陽光エネルギーチェックカード”が同梱されていて、カードを太陽光にかざすことでその強弱を判定することができた。
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 「太陽があれば万全! 楽勝!」というわけではない。太陽の光が強すぎるとオーバーヒートを起こして、戦いの要となる銃が一定時間使用不能になってしまう。敵に囲まれた状況やボス戦で銃が使えなると大ピンチに陥るので、光の強さに気を配る必要があった(太陽の光にずっとさらされ続けるプレイヤーに「日陰に入って休んだほうがいいよ」というナイスなアドバイスなのだろうと、筆者はこっそり思っている)。また、ダンジョンは基本的に太陽の光が遮断される屋内なので、状況に応じて敵をどう捌いて活路を見出すのか、絶えずプレイヤーの腕が試される。

 アクション性も高く、状況に応じて銃をカスタマイズして攻撃したり、壁を叩いて敵を誘導してかわすステルス要素もあった。敵をうまく誘導して天窓から差し込む太陽光に当てて一瞬で蒸発させたときは気分がスカッとしたものだ。
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 それ以外にも、太陽エネルギーを預けられる“太陽バンク”、逆に太陽エネルギーを高い利率で借りられる“暗黒ローン”といった要素や、倒したボスが納まった棺桶を引きずって移動する際に不意にガタガタと暴れ出すといったギミックもゲームに深みを出している。「太陽ぉおおおお!!」や「いつも心に太陽を!」という印象的なセリフが多いのも本作の魅力で、筆者は強烈な日差しを感じると、ついついこのセリフを思い出してしまう。

 ちなみに、本作はオリジナルのゲームボーイアドバンスSP本体“ジャンゴレッド&ブラック”とセットになった限定版が存在。ジャンゴが纏う深紅のマフラーのようなカラーリングはとてもかっこよく、筆者の周囲には本体がお目当てでゲームを購入したひともいたほどだ。

 2004年7月22日には続編の『続・ボクらの太陽 ~太陽少年ジャンゴ~』が、2005年7月28日には兄のサバタを巡る戦いを描いた『新・ボクらの太陽 ~逆襲のサバタ~』がそれぞれゲームボーイアドバンスで発売。さらに、2006年11月22日には、世界観と主人公を一新した『ボクらの太陽 Django & Sabata』がニンテンドーDSで発売された。
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