スクウェア・エニックスのスマホ、PC向けRPG『ファイナルファンタジーVII エバークライシス』が2024年9月7日にサービス開始から1周年を迎えた(開発はアプリボット)。
本作は原作『FFVII』や『クライシス コア -FFVII-』など関連作品に加え、“ザ ファーストソルジャー”編という新規オリジナルストーリーが章立てで配信されている。
コラボイベントや季節などに合わせたイベントでは、異世界のエピソードなども描かれ、これまでの『FFVII』関連作品とはひと味違う楽しみかたが魅力の作品となっている。
本稿では、そんな本作の1周年を記念し、クリエイティブディレクターの野村哲也氏、ディレクターの鳥山求氏、そしてプロデューサーの市川翔一氏にインタビュー。
この1年間を振り返っていただき、1周年記念イベントや若きアンジールも登場する“ファーストソルジャー編”の今後の展開などついて話をうかがった。
なお、本稿の最後には『FFVII エバークライシス』公式サイト内のフォームに記入するとスタミナ剤30個がゲーム内でもらえるギフトコードを記載しているので、そちらもお見逃しなく!
野村哲也氏(のむら てつや)
『FFVII エバークライシス』クリエイティブディレクター。
原作の『FFVII』ではメインキャラクターデザインを担当。その後の『FFVII』コンピレーション作品でもキャラクターデザインはもちろん、シナリオやバトルなど総合的に作品作りの中心的な役割を果たす。『FFVII』のリメイクプロジェクトでは、『FFVII リメイク』ではディレクター、『FFVII リバース』ではクリエイティブディレクターを担当。
鳥山 求氏(とりやま もとむ)
『FFVII エバークライシス』ディレクター。
原作の『FFVII』ではイベントプランナーを担当。『FFX』ではイベントディレクター、『FFXIII』シリーズではディレクターを担当。“FFVII リメイクプロジェクト”ではCo.ディレクターとして、おもにシナリオデザンを手掛けている。
市川翔一氏(いちかわ しょういち)
『FFVII エバークライシス』プロデューサー。
『FFVII』関連作品ではスマホ向け『FFVII ザ ファーストソルジャー』のプロデューサーを担当していた。
「どっちのハイウインド?」と混乱することも
――まずはサービス開始1周年を迎えての率直なご感想をお聞かせください。
市川
振り返ってみるとあっという間だったな、というのが本当に率直な感想ですね。思い返してみるとたくさんの出来事がありましたし、毎月、何かしら皆さんに楽しんでいただこうとイベントやコラボを考えていたので、濃い1年だったなと。感覚的には全力疾走でマラソンを走っているようなものでしたが、何度もユーザー様のご意見に勇気づけられましたので、“給水ポイント多めのマラソン”という感じでした(笑)。これからもまだまだ走り続けたいと思います。
野村
1周年といっても自分たちからすると、もっと長くやっている気分なんですよね(笑)。
鳥山
開発期間を含めると本作に携わってきた時間はけっこう長いですからね(笑)。
――助走期間は長かったんですね。
鳥山
サービスがスタートしてからも、最近、ギルドバトルが新しく入りましたが、新要素には準備期間がそれなりに必要なんですよ。たとえば、3Dグラフィックのリソースを新規で作る場合、1年半くらい前から準備が始まるんです。
――そんなに前から。
鳥山
イベントのストーリーなども1年前くらいからプロットを準備しますし、機能改善も半年前には動き出します。それに加えて直近の施策のテストプレイをしたり、もちろん、製品版リリースからは毎日、一般の方に交じってプレイしていますし。いまは“FFVII リメイクプロジェクト”3部作の最終作の作業もしているので、ときどき自分が何をやっているのかわからなくなることがあります。ハイウインド(※)のことを聞かれても、「どっちの?」と(笑)。
※:『FFVII エバークライシス』ではハイウインドを遠征させ、時間経過で報酬がもらえる要素がある。いっぽう“FFVII リメイクプロジェクト”の3作目では、ハイウインドで自由にワールドマップを移動することができるような構想が明かされている(サウジアラビアで開催された『FFVII リバース』のイベントでの、プロデューサー北瀬佳範氏とディレクター浜口直樹氏のトークより)。『モンスターハンター』コラボを筆頭にこれまでのイメージとは異なる装備に身を包んだ『FFVII』キャラが新鮮
――この1年間を振り返って、とくに印象に残っていることは?
鳥山
やはり、『モンスターハンター』とのコラボですかね。『FFVII エバークライシス』は本編で描けなかった『FFVII』の世界と地続きのエピソードのほかに、『FFVII』とは異なる世界でのエピソードを描くこともコンセプトのひとつなのですが、『モンスターハンター』とのコラボは本編では絶対にできない、まさに後者のイベントでした。
――他社さんの世界観を踏まえたエピソード作りは新鮮だったのでは?
鳥山
『モンスターハンター』の世界観を『FFVII』の世界にどう落とし込むか、といった部分を考えるのは楽しかったです。スクウェア・エニックスに在籍している限り、アイルーたちのセリフは書けないですからね(笑)。
『モンスターハンター』にはセリフのひとつひとつや言い回し、言葉の使いかたに関する厳密なルールが定められているようで、カプコンさんからそれに基づいた監修が返ってくるのですが、そういったところもすごく新鮮でしたし、勉強になりました。
市川
シナリオ面の監修もそうですが、個人的には衣装の監修がすごく印象に残っています。
クラウドのディノアーマーは、『モンスターハンター』の装備らしさを意識しつつ、いかにクラウドらしさを出すか。『モンスターハンター』で大事にしている装備のアウトラインや素材感と、クラウドのキャラクター性とすり合わせる必要がすごく難しかったのですが、それが新鮮でおもしろかったです。
野村
とくにティファのキリン装備の衣装は、バランスを取るのに苦労しました。『モンスターハンター』のキリン装備は毛でモフモフしていて、足先にかけてはボリュームがあるデザインになっていますよね。そのデザインと『FFVII』のティファのシルエットとのバランスの調整は難しかったですね。
――コラボ以外で印象に残っているイベントなどありますか? 個人的にはヴァレンタインイベントは各キャラクターのかわいい一面が見られてとてもよかったです。
鳥山
ヴァレンタインイベントは、原作にもゴールドソーサーでのゴンドラデートシーンがありますが、「ゴールドソーサー以外でデートイベントがあるならこんな風になるんじゃないか」といった発想で考えました。最初は原作のゴンドラデートのように相手を選択する形を構想していたのですが、それだと全員のイベントを観られないと思い、あの形になりました。
市川
ヴァレンタインイベントはシーズンパスで入手できた女性キャラクター4人がギュッとするホーム背景も人気が高かったですね。たくさんのコメントもいただきましたし、すごくうれしかったですね。
――市川さんの印象的だったことは?
市川
個人的にはバトルイベント、とくに強敵襲来シリーズは楽しかったですね。その中でも、“強敵襲来セフィロス降臨”はとくに盛り上がりましたし、私自身、CRASHセフィロスは倒せていないんですよ。ですので、できればどこかで復刻したいなと(笑)。
ストーリーバトルの難度は引き続き緩和。武器素材やスタミナ剤不足も改善へ
――バトルと言えば本編のストーリーのボス戦が難しい、といった難易度に関するユーザーの声も多かったかなと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。
市川
ストーリーのバトルについては、前回の公式生放送でもお話させていただいた通り、難易度は緩和する方向で対応を行っています。イベントなどでお配りしている武器などをしっかり育てていただければ、クリアーできるようなバランスになっています。もちろん、最後の山場などは少し歯応えがあるように作っていますが、ガチャで武器を入手しないと倒せない、みたいなことはなるべくなくしていきたいと思っています。
――これから始める人もある程度キャラクターを成長させれば、ストーリー本編のバトルは、多くの人がクリアーできると。
市川
はい。ただ、初心者の方がステップを踏んで強くなれるようにする一方で、やはりRPGを極めた方々に向けた歯応えのあるバトルも絶対に必要だと思うので、“強敵襲来”など、そういったイベントで強敵とのバトルも楽しんでいただければと思います。
9月7日からスタートする“特異タワー”と呼ばれるコンテンツでは、最初こそ簡単でどんどん登れると思いますが、最後のほうには開発陣でも苦戦するような相手を用意するなど、ちゃんと難易度のグラデーションを作っています。エンドコンテンツもしっかり用意したいと思っています。
鳥山
ストーリーバトルは、基本的に推奨される総合戦力などの数値は一律で大きく下げているんですよ。それもあって、いまから始める方はあまり苦労せずに倒せる状態になっているのではないかなと思います。それとは別に、武器を育てるときに素材が足りなくなるようなケースはまだあるので、そこについては引き続き改善していく予定です。
――武器の素材はありがたいですね。ただ、スタミナ剤(※)も不足気味になるのですが……。
※本稿の最後には『FFVII エバークライシス』公式サイト内のフォームに記入するとスタミナ剤30個がゲーム内でもらえるギフトコードを記載。市川
スタミナに関しては、スタミナ面に手を入れるとギルが足りなくなって、ギルを解消するとスタミナが……といったくり返しになっているんですよね。現状、スタミナ剤が足りないという声にお応えしたいなと思いつつ、各種キャンペーンでスタミナ剤が入手できる機会を増やすなど、遊びやすくなるような施策は日々考えております。
武器については1周年のキャンペーンで13体の各キャラクターに対応した★5武器を2本ずつ、合計26本をお配りしますし、それらを強化するための素材などもお渡しします。このタイミングでスタートする方は、その武器を使って気持ちよく進めていただけるかなと思います。
――キャラクターのレベル上限がいまは80となっていて、現状、それ以降のキャラクターストリームは見えない状態ですが、今後、キャラクターレベルをさらに引き上げる予定はありますか?
市川
レベル上限を早いペースで解放していくと、新たに始めた方との乖離が大きくなってしまうので、基本的には全体の戦力バランスやクエストの難易度を見つつ、必要に応じて上げていこうと思っています。
上限を上げるようなことがあれば、そこに合わせて稼ぎすいクエストや、ゴールデンボムラッシュのような育成イベントをセットで実施していこうと思っているので、そのときはまた改めてアナウンスさせていただきます。ですので、各キャラクターのメモリーなどは引き続き集めておいていただけるとよいかと思います。
ファーストソルジャー編のつぎの舞台はウータイ。アンジールがプレイアブルに! 正宗の秘密も明らかに!?
――野村さんが印象に残っていることは何でしょうか。
野村
自分は若セフィロスの登場ですね。このタイトルにとって象徴的なキャラクターですので。
――若き日のセフィロスはこれまで知っていたセフィロスとはまたずいぶん違いますね。
野村
十代の若さが感じられるような部分もあるので、そこも印象的だったかなと思います。
――グレンは『FFVII リバース』で登場していましたが、彼もかなり様子が違っていました。グレンがああなった経緯も今後、描かれるのでしょうか。
鳥山
どこかで描かれるかもしれませんが、それはもうちょっと先のお話ですね。
――ファーストソルジャー編のグレンたち3人と若きセフィロスの任務は、いろいろと悲しい結果に終わりました。今後の展開を明かせる範囲で教えてください。
鳥山
これから描くのは、若きセフィロスがグレンたちとの任務を終えて1年経たないくらいの時間軸です。スポットが当たるのは若きセフィロスで、今度はウータイエリアのある地域を訪れるんですが、そのとき同僚としてアンジールが合流してくる、という流れですね。セフィロスとアンジール、プラスアルファのキャラクターが登場しつつ、さらに深まったセフィロスの成長が描かれるようなお話です。
――セフィロスとアンジールとくれば……ジェネシス(※)も絡んでくるのでしょうか。
※『クライシス コア -FFVII-』に登場するソルジャー・クラス1st。アンジールとは幼馴染みでセフィロスとも親交が深い。野村
それは秘密です(笑)。
市川
若きセフィロスの心の動きという部分は、今後もストーリーにおけるひとつの注目ポイントになるかと思います。セフィロスとアンジールの関係も見どころになると思いますし、当然、アンジールもプレイアブルになります。
――おお、アンジールがついにプレイアブルに! アンジールとバスターソードの関係も気になりますが……。セフィロスを象徴する武器である正宗に関するエピソードも描かれるということですが?
野村
正宗に関しては、じつは『FFVII リバース』で扱いをどうするか、という相談があったんです。フィールドを移動しているときにずっと剥き出しで持っているのも不自然だし、クラウドみたいに背負うわけにもいかないので、「どうすればいいですか?」みたいな。
――なるほど。たしか『FFVII リバース』の冒頭でセフィロスと任務に向かうとき、戦闘以外では正宗を持っていなかったような……。
野村
そうです。そのとき、「正宗にはじつは秘密があって、その謎を『FFVII エバークライシス』で明かすから、あの形(フィールドでは正宗を持っていない)で進めてほしい」という話を『FFVII リバース』のチームメンバーにしたんです。
鳥山
フィールド移動のときには正宗は消えているのにバトルで出現する、という描写にも理由がある、というのも描く予定です。もっと言うと、どういうふうに正宗が作られて、なぜそれをセフィロスが入手することになったのか、といったエピソードもあります。
――それは興味深いですね。ちなみに、大人になったセフィロスは操作キャラクターになるんでしょうか?
市川
いつかは、とは考えていますが、まだ若いセフィロスの物語が続くので、それはもうちょっと先の話になるかなと思います。
AIが改善され、リミットブレイクもオートで発動するようになるなど、さらに遊びやすく
――この1年間で、ユーザーからの要望としてとくに多かったのはどんなことでしょうか。
市川
編成まわりに関する要望が多かったですね。ストーリーパーティを保存したい、おすすめ編成の最適性を高めてほしいなど、そういった部分については9月7日のタイミングも含め、今後もアップデートで改善していくつもりです。
――オートバトルのとき、HPを回復してほしいときにしてくれない、といったシーンも目立ちますが、バトル中のAIなどについてはいかがでしょうか。
市川
そこも改修はしていく予定です。たとえば、毒状態だと基本的にバイオエスナが優先されていたのですが、HPが少ない状況だとケアルを優先して使う、などの改修を行って、オートでも遊びやすくなるようにしていきます。
また、オート関連で言えば、これまでは手動でしかできなかったリミットブレイクも設定によってオートでも使えるようにするので、周回などをより楽に行っていただけるかなと思います。
鳥山
おすすめ編成とバトルのオートAIに関しては、けっこう印象が変わると思います。これまで選ばれなかったウェアや武器などもおすすめ編成でセットされたりするので、戦略性が広がり、オートバトルのビジュアル的な楽しみも増えた気がします。
欲しいウェアが1着もらえる! 1周年のキャンペーンは豪華
――ここからは1周年キャンペーンの内容についてもうかがいます。まず、過去に登場したウェアが1点、もらえるんですよね。『FFVII エバークライシス』は各キャラクターに攻めたウェアがあるので、これはうれしい……。
市川
コラボウェアなど一部ウェアは対象外になってしまうのですが、お好きなウェアをゲットしていただければと思います。
――皆さんは今回選ぶとしたらどのウェアにする予定ですか?
鳥山
私は、レッドXIIIのウェアですかね。レッドXIIIのウェアはもともと数が少なかったのですが、ほかのウェアと同時に登場することも多くて、取り逃していたものがいくつかあるんですよ。
最近のバランス調整の方向性として、バトルでのキャラクターの特性、いわゆるロールがよりハッキリするように調整しているのですが、レッドXIIIもデバッファーとして活躍する機会が増えてきています。私は、レッドXIIIはいまのところ“地獄の番犬”しか持っていないので、今回のキャンペーンでぜひほかのウェアを着せてあげたいですね。
市川
私は、バレットのエレクトロアーマーですね。これは物防と魔防を20%アップできて、バレットのタンク的な持ち味をよりよく出してくれるウェアなんです。このウェアを入手して攻略したいコンテンツもいくつかあるので、この機会に挑戦したいです。
――『FFVII エバークライシス』のウェアはこれまでのキャラクターのイメージとは違う、攻めたデザインやコンセプトのものも多いですが、デザインのチェックをしている野村さんは、どうお感じですか?
野村
ウェアは、ひとつのモチーフに対してラフの段階でバリエーションをかなり多く作られています。多いときは8パターン、少なくても3、4パターンはあるんですが(※インタビュー後半で1st Anniversaryウェア“護り手の装束”シリーズのさまざまパターンの設定画を公開)、いいデザインのものが多いので、どれを採用するか毎回アタマを悩ませています。
――採用されたもの以外はお蔵入りに……?
野村
はい。世に出ているウェア以外にもすごく数があるのでもったいない。どこかで使えないか、といつも思っています。
市川
来年の同じイベントは違うバリエーションのものを使えばいいのに、と言われたりもするのですが、来年は来年で異なるモチーフのウェアにしたい、という思いもあって、現状は別のバリエーションのウェアはなかなか使い道がないんですよね。
――設定資料集などが出れば、そこで見てみたいですね。
野村
そうですね。ただ、それを見たら「こっちのほうがよかったな」といった声も出てくると思うんですが、ゲームに登場していないものがダメだったわけではなくて、今回のイベントにはこのデザインがマッチするとか、ほかのキャラクターとのバランスとかあるので、本当に悩ましいです。
――ウェアだけでなく、武器についても採用されなかったデザインは多いのでしょうか。
市川
武器もけっこうありましたね。ただ、やっぱり武器とウェアはセットで考えているので、バリエーションで言えばウェアのほうが多いですね。
――今後のウェアについて、こんなものも出してみたい、といったものはありますか?
野村
つぎの夏こそは、水着バレットを出してもいいんじゃないか(笑)。
市川
みんな喜んでくれますかね?(笑)
初めて描かれるセトラとバハムートの物語。ウェアの設定画も初公開!
――1周年記念のストーリーイベント“セトラ開拓物語 破壊神誕生”ではバハムートをテーマしたウェアである“護り手の装束”が実装されますが、こちらについてもこだわりのポイントを教えていただけますか?
市川
ラフの段階で意識したのは、これまでにないシルエットを出すことでした。1周年というタイミングでもあるので、せっかくなので通常の考えかたではあまり出てこないタイプのウェアを考えようというところから、サイバー感のあるデザインが出てきました。
野村
これまで『FFVII』の世界観ではこういったデザインはあまり採用してこなかったんですが、1周年で新しいアプローチをしていこう、というコンセプトで描いてもらいました。このウェアを着たクラウドたちのイラストもあるんですが、これも『FFVII』とはまた異なる雰囲気になっていて、その意外性がまさに今回狙っている部分です。
――たしかに、ウェアもイラストの構図も、『FFVII』ではないような雰囲気ですね。こちらのイラストはアプリボットで制作されたのでしょうか。
市川
はい。アプリボットでウェア系をおもにデザインしていただいているデザイナーの方に描いていただきました。このウェアにもさまざまな候補がありました。
――1周年記念イベントのストーリーはセトラ(かつて星に住んでいた古代種。星と会話できるなど特殊な能力を持つ。エアリスはその末裔)の物語となり、バハムートとの関わりが描かれるようですが、こちらはパラレルワールドのようなことではなく、『FFVII』本編につながるものと考えてよいのでしょうか。
鳥山
そうですね。セトラの時代は太古の昔話になると思うんですが、長い歴史を経てベースとしては『FFVII』のストーリーラインに乗るものになります。セトラの時代については原作や“FFVII リメイクプロジェクト”でもあまり詳細には語られていないんですが、今回は開拓の旅をするグループが複数いた中の、ひとつのグループに焦点を当てたようなお話になっています。
――セトラとバハムートは何か関係があるのですか?
鳥山
セトラの中に召喚士のような、バハムートと心を通わせる女の子が出てくるんですよ。彼女が属するグループではバハムートを守り神のように考えていて、ともに旅をしている――といった物語になるのですが、続きはプレイして確認してください。
バハムートを題材にした1st Anniversaryウェア“護り手の装束”シリーズの設定画を初公開!
前述のとおり、さまざまなバリエーションがある。
新武器種アルティメット武器や既存武器も強化できる刻印石が追加され、戦略の幅がさらに広く
――今回新たに登場する新武器種“アルティメット武器”についてもご紹介いただければと思います。
市川
アルティメット武器はこれまでの武器の上位互換になるわけではなく、既存の武器を活かしつつ、戦略の幅を広げるような要素になることを目指して作っています。
アルティメット武器には大きな特徴がふたつあり、まずひとつは装備効果ですね。各キャラクターがアルティメット武器専用の装備枠を持っていて、それぞれに専用の武器をセットするのですが、装備するとパラメーターがアップすることに加えて、ライズアビリティが発動するようになります。アルティメット武器のライズアビリティは便利な汎用効果を持つものだけでなく、特別ユニークな効果を持ったものも存在します。
特徴のふたつめは各アルティメット武器固有となる、新たなアビリティ“アルティメットコマンドアビリティ(UCアビリティ)”を使用できるようになります。このUCアビリティがかなり特徴的になっています。しかもUCアビリティはATBを消費せず、回数制で使用できるものになっています。
ただ、回数制で使用できるとは言っても、一度発動するとリキャストタイムが必要になるので、連打できるようなものではありません。CアビリティやRアビリティとの組み合わせを考えて、タイミングを見ながら使っていくイメージですね。
――戦略の幅がさらに広がりそうですね。入手法はやはりガチャに?
市川
アルティメット武器はガチャでも登場しますが、1周年イベントの交換所でも各キャラの武器を用意していますので、ぜひ気に入ったキャラクターのものをゲットしていただければと思います。
――アルティメット武器にも限界突破などの強化要素はあるのでしょうか?
市川
強化要素はありますが、これまでの武器のように同一の武器を集めて強くするようなものではありません。入手したタイミングである程度の強さが担保されていますし、強化素材はこれまでの武器と同じ素材となりますので、強化自体はそこまでたいへんではないと思います。今回のイベントに合わせて強化素材もたくさん手に入るようにもしているので、ぜひご活用ください。
――武器にパラメーターアップなどの効果を追加できる“刻印石”についても教えてください。
市川
刻印は新アイテム“刻印石”を使用することで武器に追加のパラメーターアップなど新しい効果をランダムに付加する機能です。お気に入りの武器をさらに強化できるのが特徴です。
刻印石はレアリティと特性が分かれていて、レアリティが高いほうがより効果が大きく、攻撃傾向の刻印石であれば攻撃系のパラメーターが出やすいといった特徴があります。ただ、基本的にはどの刻印石を使っても最高パラメーターが出る可能性はあります。
――ランダム要素はマテリアの合成のようなイメージですか?
市川
刻印石を消費すれば何度もトライできますので、理想の性能を追い求めることもできます。なお、刻印石はアルティメット武器も強化することができます。
新たなナンバリングコラボの可能性も!?
――最後に、今後も1.5周年、2周年と続いていく本作についての抱負をお伺いできますか。
市川
まずは、本当にこの1年間今作をプレイしていただいた皆様に、改めまして「ありがとうございます」とお伝えしたいです。1周年イベントが始まりますが、我々開発陣は1周年以降も皆さんに楽しんでいただけるよう、ファーストソルジャー編第2部の準備はもちろんのこと、『FF』ナンバリング作品との新たなコラボやそのほかにもイベントなどの準備を進めているところです。
1.5周年、2周年と言わず3周年、5周年と続けていけるようにがんばっていきますので、引き続き『FFVII エバークライシス』を楽しんでいただければと思います。
鳥山
1周年を迎えたばかりではあるんですけど、企画チームはもう2周年の話をし始めているんですよね(笑)。つぎのモチーフは何にしようかなど、いろいろと検討を進めています。つぎの周年も楽しんでいただきたいですし、そのころには“FFVII リメイクプロジェクト”の最終作に関する情報も出始めているかもしれませんので、いっしょに盛り上がっていただければと思います。
野村
鳥山が言ったように最近話し合ったのは2周年のことなんですよね。2周年の話をしているということは、もちろんそこにいたるまでの諸々についても仕込みは進んでいるということで、1周年も大きな節目にはなりますが、数々の施策をすでに仕込んでいますので、楽しみにしていてください。1周年は新しく始める人や復帰する人に向けたケアもかなり手厚くなっていると思うので、ぜひこのタイミングでプレイしていただきたいなと思います。
また、“FFVII リメイクプロジェクト”の最終作を待ちながらこちらを遊ぼうという方もいれば、『FFVII エバークライシス』が主戦場になっているという方も少なからずいらっしゃると思うので、1年かけて新たな『FFVII』の楽しみかたを作り上げることができたかなと感じています。今後もさらに楽しめる内容になっていくので、これまで楽しんでくださった方も、これから触れる方も、ぜひご期待いただければと思います。
『FFVII エバークライシス』で使えるギフトコード! スタミナ剤を30個入手しよう
本記事の読者の皆様に、『FFVII エバークライシス』公式サイト内のフォームに記入するとスタミナ剤30個がゲーム内でもらえるギフトコードをご用意。下記の注意事項を参照してスタミナ剤30個を入手しよう。なお、ファミ通Appに掲載の記事でもギフトコードで入手できるスタミナ剤と合わせると計60個になるので、あちらの記事もチェックしていただきたい。
ギフトコード:1stAnniversaryCOM
受け取れるギフト:スタミナ剤×30
【注意事項】
- 同一のギフトコードの使用回数は1回までとなります。また、1つのギフトコードを同じアカウントに複数回使用することはできません。
- ギフトコードは、『FFVII エバークライシス』の公式サイトの上部から遷移する“ギフトコード ページ”で入力できます。受け取りには、“プレイヤーID”と“ギフトコード”が必要です。
- 入力が成功すると、プレゼントボックスへアイテムが付与されます。アイテムの付与には時間がかかる場合がございます。
- プレイヤーIDまたはギフトコードに誤りがある場合は付与されません。
- その他の注意事項につきましては、こちらご確認ください。