※本記事は、2023年9月13日にアップした記事を再編集したものです。あらゆるシステムが新鮮で、本当にワクワクさせられた
いまから39年前の1985年(昭和60年)9月13日は、ファミリーコンピュータ用ソフト『スーパーマリオブラザーズ』が発売された日。
『スーパーマリオブラザーズ』は、任天堂から発売されたアクションゲーム。日本はもちろん、海外でも圧倒的な人気を誇る『スーパーマリオ』シリーズの原点となる作品で、ファミコンブームの火付け役でもある。“横スクロール”アクションの代名詞的存在としても有名で、後に発売された同ジャンルのゲームに多大な影響を与えることとなった。
本作が衝撃的だったのは、やはりマリオの変身ではないだろうか。スーパーキノコを取ればマリオの体が大きくなって“スーパーマリオ”に、続けてファイアフラワーを取れば“ファイアマリオ”に大変身。とくに後者はファイアボールを投げ付けて敵を倒せるうえ、ミスするまで状態が維持できるというのが画期的だった。
あのころのよくあるアクションゲームでは敵に反撃できるタイミングはパワーアップアイテムを取ってからの数秒というのが定番で、本作で言うところのスーパースターを取ったときの“無敵マリオ”に相当する感じのものが多かった。
ところが『スーパーマリオ』はミスしなければステージをクリアーしてもファイアマリオの状態が継続するのだからビックリ。メットなどの特殊な敵を除けばほとんどファイアボールで倒せるしで二度ビックリ。さらに言えば敵に接触しても1回まではセーフな状態になるなんて、かなりの常識破りに感じた覚えがある。しかも敵を踏んづけるだけで倒せるほか、ノコノコなら蹴っ飛ばしてほかの敵も蹴散らすことができて気分爽快。本作のあらゆるシステムが新鮮で本当にワクワクさせられたものだった。
敵を踏めば倒せるなんていうルールは現在でも定番だが、おそらく本作から生まれた新システム。『スーパーマリオ』以前は踏んだらミスで即終了だったのだから、いかに革新的なシステムだったのかがよくわかる。Bボタンを押し続けると走り出すいわゆる“Bダッシュ”の操作感も非常にユニークで、ジャンプの飛距離が変化するといういままでにない代物だった。
隠し要素がふんだんに仕込まれていたのも見どころのひとつ。土管から入る隠し部屋や天井を越えて進んだ先のワープゾーン、生えてきたツタを登っていく雲上のボーナスステージなどなど、本作は隠し要素の宝庫と言っていい。当時はネットもなく、雑誌の記事や口コミでしか情報が得られなかったので、発見する際は基本的に偶然。そのときの衝撃たるや筆舌に尽くしがたいものがあった。
有名な“無限1UP”は意図したものではないと思うが、まさに“裏技”と呼ぶにふさわしいテクニック。筆者は雑誌で情報を得てトライしたと思うが、実現できたときはかなり感動した覚えがある。無限1UPのおかげで本作をクリアーできたなんて人も多かったんじゃないだろうか。
ゲーム史に残る偉大な名作初代『スーパーマリオブラザーズ』をいまプレイしたいなら、Nintendo Switch Onlineの特典を利用するのがおすすめだ。
2023年10月20日には、シリーズ最新作となる『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』がNintendo Switchで発売。クッパによって異変をきたしたフラワー王国を救うため、マリオたちの新たな冒険がくり広げられる。