
いち早くジョイスティックを搭載した挑戦的ハード
ネオジオポケットは、SNKから発売された携帯型ゲーム機。SNKと言えば『餓狼伝説』や『サムライスピリッツ』、『ザ・キング・オブ・ファイターズ』などの格闘アクションゲームシリーズやネオジオ、ネオジオCDといった据え置き型ハードでおなじみのメーカーだ。
アーケードゲームでとくに有名だったこともあって、携帯型ゲーム機を発売すると聞いたときは当時のゲームファンの誰もが驚かされたんじゃないだろうか。筆者もネオジオのユーザーだったので対極に位置するようなハードの登場に信じられない思いだった記憶がある。
本機最大の特徴は、十字キーの代わりにジョイスティックを採用していたこと。当時発売されていたほかの携帯型ゲーム機にはジョイスティックは存在せず十字キーが定番だったので、これはかなりのインパクトがあった。もちろん、操作のしやすさや快適さは抜群でその点についてはナンバーワンだったかもしれない。
筆者も触れたことがあるが、確かジョイスティックを動かすとカチカチとした感触が手に伝わってきて非常に気持ちがよかった。ちょうどアーケードマシンのジョイスティックを動かしたときと同じような感覚で、つい意味もなく回転させたくなってしまう心地よさだった覚えがある。当然ながら回転系の入力もお手の物だった。ちなみに、1998年度のグッドデザイン賞も受賞していた。
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液晶ディスプレイは8階調の濃淡で表現できるモノクロ画面。ハード性能もあるおかげで表現力は高かったのだが、残念なことに本機発売の1週間前に最強のライバル機であるゲームボーイカラーが発売されていたのが悲運なところ。
そのうえ、ネオジオポケット自体も本機発売の約5ヵ月後にカラー対応のネオジオポケットカラーを発売してしまったので、本機はそれらカラー対応マシンの陰に隠れてしまい、もはや幻のハードと化してしまった印象だ。
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ローンチタイトルは『キング・オブ・ファイターズ R-1』、『ネオジオカップ'98』、『ベースボールスターズ』といったタイトルがSNKから発売。他メーカーからの3作品を合わせると6タイトルが本体と同時発売されていた。
現在、ネオジオポケットカラーのタイトルであれば『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION』としてNintendo SwitchやSteamでプレイできる。ローンチタイトルの続編『キング・オブ・ファイターズ R-2』をはじめ、多数のタイトルが完全再現されているので要チェック。ネオジオポケット対応ソフトであればモノクロ表示にすることも可能なので当時の雰囲気も味わえるようだ。