2D描画に特化したサターンならではの映像美

『ガーディアンヒーローズ』は、セガから発売されたアクションRPG。『ガンスターヒーローズ』を手掛けるなど、“職人集団”と称されたトレジャーが担当している。ファンのあいだでは略して「ガーヒー」と呼んでいた覚えがある。
発売当時は“次世代機戦争”とも呼ばれるハードの激しいシェア争いがくり広げられていた時代で、ゲームファンの眼差しは3Dポリゴン技術に向けられていたと思うが、そんな中でセガサターンの2Dスプライト処理能力を極限まで活用した『ガーディアンヒーローズ』が登場したのだから驚かされた。「やはり2Dのサターン」だと再認識させられたように思う。
当時すでに食傷気味だったベルトスクロールアクションの作品ではあったが、2D対戦格闘のコマンド技やコンボ要素、さらにはRPGの成長システムを融合。それぞれの要素が相互に関わり合い、まったく新しいプレイフィールを生み出していたのが印象に残っている。
物語はハーン、ランディ、ニコレ、ギンジロウら冒険者の一行が“伝説の剣”を手にしたことから大きく動き出す。
王国軍に剣を狙われ、追い詰められた一行の前に現れたのは、かつてその剣を振るった伝説の勇者の亡骸。プレイヤーは冒険者一行を操り、剣の魔力によって“アンデッドヒーロー”として蘇った彼とともに王国の圧政に立ち向かうことになる。
本作はこのころのアクションゲームとしては異例のボリュームとなっており、ルート分岐やマルチエンディングによるリプレイ性の高さもユニークなポイントだった。


“格闘RPG”と銘打たれた本作だけに、格闘ゲームのような操作感が魅力でもあった。単調な連打攻撃をしがちなベルトスクロールアクションにコマンド技やコンボを組み込むことで、まさに格闘ゲームのような操作の習熟の楽しみが付与されていた。
一般的な自由な上下移動ではなく、手前・中央・奥の3ラインを行き来するシステムに制限することで戦いやすく、またラインを跨ぐ魔法攻撃などの要素のおかげで独自の駆け引きや戦術が生まれたのもおもしろかった。
共闘してくれる頼もしいサポートNPCである、アンデッドヒーローの存在も忘れられない。無敵の戦士で直接プレイヤーが操作できないものの、大まかなオーダーを出すことで制御できた。
非常に強力な攻撃をくり出すが、彼が敵を倒すとプレイヤーに経験値が入らないというジレンマが存在。手強い敵が多数登場するだけに、頼るか自分で倒すか、大いに迷わされるのも楽しいポイントだった。
ステージクリアー後にはレベルアップで得たポイントを自由に割り振り、パワータイプや魔法特化など、プレイヤー次第でさまざまなキャラクターに成長可能なのもよかった。

ストーリーモードはふたり同時プレイまでなのだが、対戦モードではなんと最大6人同時に遊べたのがスゴイところ。しかも主要キャラクターだけでなく、雑魚敵の兵士や市民、犬など、ありとあらゆるキャラクターを選択できた。
画面の半分を占めるような巨大ボスまでもがプレイアブルキャラクターになっていて、6人プレイではとにかくカオスになる。これだけのキャラクターを表示させるのだから当然処理落ちもするが、演出の一部と納得。それも含めて当時のユーザーたちはカオスっぷりを楽しんでいた。
対戦バランスは意図的に崩壊させられていて、市民などは当然弱すぎ、ラスボスクラスのキャラクターは圧倒的に強く、しかしそれでもパーティーゲームとして抜群の楽しさを誇っていた記憶がある。いま思えば後の『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの楽しさに通ずる部分もあった。

2004年9月22日にはゲームボーイアドバンス向けに続編『アドバンスガーディアンヒーローズ』が発売された。
また、2011年10月12日には、Xbox LIVEにて『ガーディアンヒーローズ』のダウンロード配信が開始。Xbox One及びXbox Series X|Sの後方互換タイトルに追加されたため、同機種であれば現在でも楽しむことができる模様。トレジャー公式サイトのダウンロードページを要チェックだ。
トレジャー作品で言えば、『ワリオワールド』が2025年12月11日に“ニンテンドー ゲームキューブ Nintendo Classics”に追加されたばかり。“Nintendo Switch Online + 追加パック”に加入すればNintendo Switch 2で遊ぶことができる。
ほかにも『罪と罰 ~宇宙の後継者~』や『ガンスターヒーローズ』などの名作もラインナップにあるのでトレジャーファンは遊んでみるのもいいだろう。


















