
カジュアルな作りになり、多くの人に愛される作品に!
本作は、 『熱血硬派くにおくん』、『熱血高校ドッジボール部』に続く『くにおくん』シリーズの3作目。また、『ダウンタウン』シリーズの処女作でもあります。
『熱血高校ドッジボール部』はアーケードで稼働したあとにファミコンへ移植されましたが、本作は最初からファミコンソフトとして開発されました。ゲーム内容は『熱血硬派くにおくん』と同様のベルトアクションで、敵キャラクターを倒してお金を入手したり、そのお金でアイテムを入手してステータスを上げていくというロールプレイング要素も加えられました。
ストーリーは、冷峰学園の転校生であるダブルドラゴン兄弟が近辺の高校をつぎつぎと支配下に置き、花園高校の番長であるりきの彼女をさらってしまうという展開。ダブルドラゴン兄弟から届いた挑戦状に怒るりきの前にライバルであるくにおが現れ、ふたりでりきの彼女を救い出すべく、冷峰学園へと殴り込みに行くことになります。これまで、りきはくにおのライバルとして登場していたので、はじめての共闘にテンションが上がった人は多かったはず。
冷峰学園以外にも、その支配下にある高校が多数登場。影村学園のかみじょう&やまもとという姑息な性格をしたコンビや、七三分けの髪型でメガネをかけている白鷹工業のにしむらなど、多彩な敵が立ち塞がりました。
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第1作目の『熱血硬派くにおくん』はヤクザなどとの戦いも描かれましたが、本作では高校生どうしのケンカが描かれ、学園モノとしてのイメージが強くなりました。2.5頭身にデフォルメされたキャラクターやコミカルなやり取りや設定のおかげでチビッ子にも入りやすい世界観になりましたね。『くにおくん』は国内で大人気で、40代の筆者が子どものときは知らないクラスメイトはいないぐらいだったので、2作目の『熱血高校ドッジボール部』や本作『ダウンタウン熱血物語』の目指した方向性は大正解だったのではないでしょうか。
システムで特徴的だったのは“きりょく”。“たいりょく”がなくなっても、きりょくが一定以上残っていればたいりょくに変換されて戦い続けることが可能でした。きりょくで戦っているときは息切れをするアクションが追加されるので、本当に不屈の精神で戦い続けているような印象を受けました。まさに不良マンガの主人公のようで、遊んでいる自分の魂も滾(たぎ)りましたね。
また、筆者が好きだったのはお店。喫茶店や寿司屋、パン屋などバラエティ豊かで、値段も現実に近くてリアリティがありました。ファーストフードの“すまいる”が0円で売っていたりと小ネタも仕込まれていて楽しかったですね。
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本作はファミリーコンピュータ Nintendo Switch Onlineに収録されており、Nintendo Switch Onlineに加入することで遊ぶことができます。また、本編で描かれていない前日譚を加えたリメイク『ダウンタウン熱血物語SP』もNintendo Switch、プレイステーション4(PS4)、PC(Steam)で発売中です。こちらもぜひチェックしてみてくださいね!