
日本代表を含む各国のウデ自慢6チームが、最高の舞台で塗り合いをくり広げる!
2024年4月13日・14日に、『スプラトゥーン3』のナンバーワンチームを決める世界大会“スプラトゥーン3 ワールドチャンピオンシップ 2024”が開催された。この大会では、日本や北米、欧州をはじめ、世界の各地域で行われた代表決定戦を勝ち抜いた6チームが激突。バンカラマッチの各ルールとナワバリバトルによる試合で、頂点を争った。
“スプラトゥーン甲子園 2023”を制して日本代表となった“Phantom Thief(心の怪盗)”はもちろん、各国の代表も相当なウデ自慢が揃うだけに、実力派拮抗。見ごたえ十分の試合ばかりの2日間となった。本記事では、世界チャンピオンが決まるまでの模様を詳しくお届けしよう。
なお、参加チームの情報や、大会のルールなどについては、スプラトゥーン3 ワールドチャンピオンシップ 2024の特設サイトでチェックしてほしい。同サイトでは、各地域の代表決定戦の模様も視聴が可能だ。
DAY1 予選リーグ:相手チームの実力をうかがいながらも、ガチのぶつかり合いが展開!
DAY1の予選リーグでは、3チームずつの2リーグに分れて、ナワバリバトル2本先取の総当たり戦が行われた。戦績がトップのチームは、DAY2の決勝トーナメントでシード権を得られるため、優勝に向けて1歩リードする形に。各チーム、勝利を目指すことはもちろん、戦い慣れていない相手の戦術を把握する意味でも、いずれも重要な試合となった。代表チームのテクニックは一級品かつ連携力も高く、世界各国での『スプラトゥーン3』に対する熱量の高さを感じさせた。
■グループA
北米代表:Jackpot
メンバー:Madness、Jared、.q、Leafi
オーストラリア/ニュージーランド代表:GREASY GOBLINS
メンバー:Latias、Nex、Re-Mi、Ardino
韓国代表:Unadon
メンバー:Huidae、Puyo、Shino、Typhon
日本代表:Phantom Thief(心の怪盗)
メンバー:tukuyomi(つくよみ)、Sanku(さんく)、Toya(とーや)、Raul(らうる)
欧州代表:Kaizer
メンバー:ISIK、Zerr[eZ]、WMajin、flyzero
台湾代表:Smart Roast Chickens
メンバー:Lin、Jared、LEO、YDD
DAY2 決勝トーナメント:これぞ世界レベルの攻防! 数々の名勝負を経て世界一が決定!
決勝トーナメントは、準々決勝と準決勝が3本先取、決勝が4本先取で進行。いずれもバンカラマッチの各ルール(ガチエリア、ガチヤグラ、ガチホコバトル、ガチアサリ)とナワバリバトルを順番に戦う形式となり、チームとしてより総合力の問われる戦いに。ルールとステージの組み合わせは事前に告知されていたこともあり、どのチームも仕上がりは万全といったところ。準々決勝では“Kaizer”と“GREASY GOBLINS”が準決勝への進出を決めたが、破れた“Unadon”と“Smart Roast Chickens”も試合のなかで相手を追いつめる瞬間があり、さすがは代表チームという戦いを見せた。
準決勝第1試合は“GREASY GOBLINS”対“Jackpot”。1戦目のルールはガチホコバトル(タラポートショッピングパーク)。序盤は倒し合いが続き、“Kaizer”が進んできたところを“Jackpot”が止める流れで、しばらくホコは動かない展開に。お互いに一歩も譲らないなか、中盤にウルトラショットによる守りからの反撃で“Jackpot”がややリードを取る。しかし、なんとか相手の攻勢を止めた“Kaizer”がカウンターを仕掛け、状況は五分に。終盤、ジムワイパーが連続で相手を倒したことをきっかけに“Kaizer”がリード。“Jackpot”は延長戦で反撃を試みるが、ホコを持った相手をきっちり叩き、手堅く守り抜いて“Kaizer”が1本先取した。
2戦目のルールはガチヤグラ(海女美術大学)。“Jackpot”のスプラスコープコラボが的確に相手を射抜き、そのスキにヤグラを進め、さらに前線もキープ。相手の速攻を受けて苦しい展開になった“Kaizer”だが、ていねいに塗り返して動きやすい状況を作って反撃。ペースをつかんでヤグラを進めていく。連携しながら攻める“Jackpot”だが、“Kaizer”はこれを各個撃破して冷静に対処。防衛ラインをきっちりと維持して、そのまま手堅く勝利。2本目を取り、決勝進出へ王手をかけた。試合後、劇的な試合展開からの勝利に、選手たちが吠える!
“Kaizer”が序盤から勢いよく押し込んでリードを取ると、相手を挟み込む連携で一気にカウントを進める。なんとか踏みとどまった“Jackpot”は、スクリュースロッシャーネオによる高低差を活かした攻撃や、R-PEN/5Hの鋭いけん制を活かして反撃。こちらも素早くカウントを進め、五分の状況に。中盤はエリアの奪い合いが続き、わずかにリードすれば取り返し、人数差がついても残ったメンバーが踏ん張ることで、拮抗した展開となる。そんななか、終盤に相手をより多く倒して前線をキープする“Jackpot”。R-PEN/5Hの援護を受けつつ3人が攻勢を仕掛けて勢いは加速。ノックアウトまで持ち込んで2勝目を挙げた。
5戦目のルールはナワバリバトル(コンブトラック)。最終戦までもつれ込んだだけに、ナワバリバトルでもその実力はまさに五分。“Jackpot”が積極的に相手陣の奥を狙えば、“Kaizer”は冷静に迎撃し、激しい塗り合いが続く。ジムワイパー同士の対決、両サイドの通路での攻防などが起きるなか、状況がどちらかに大きく傾くことなく時間が経過していく。終盤、中央は“Kaizer”が制圧し、通路は“Jackpot”が手堅く守るといった状況だったが、最後の倒し合いを経て、塗る力で上回っていた“Jackpot”が勝利! あとがない状況からのどとうの3連勝で、決勝に進んだ。
準決勝第2試合は“GREASY GOBLINS”対“Phantom Thief”。1戦目のルールはガチホコバトル(タラポートショッピングパーク)。“Phantom Thief”はジムワイパーの素早い攻撃が決まり、数的優位な状況を作って開始早々にひとつ目のカンモンまで進む。さらにキューインキを絡めつつ、攻勢をゆるめず進んでいきなりカウントを11まで減らした。“GREASY GOBLINS”はギリギリのところで踏みとどまり、足並みを揃えつつ反撃のチャンスをうかがう。スミナガシートとウルトラハンコで打開を狙うが、これにきっちりと対処し、スキのない立ち回りを見せる“Phantom Thief”。終盤、猛攻を受けながらもホコを持ち続けるしぶとい戦いかたも見せ、残り1分のところで攻勢を強めてノックアウト勝利。“Phantom Thief”が1本先取した。
2戦目のルールはガチヤグラ(海女美術大学)。ここでは“GREASY GOBLINS”が相手を取り囲んで倒し、ウルトラショットによる援護も決まり、ヤグラを進める。リードを許した“Phantom Thief”だが、スクリュースロッシャーネオがヤグラに乗っていた相手を倒して進撃を阻止。これで勢いがつき、ワイプアウトを取って有利な状況を作る。さらに前線を塗り広げて、スクリュースロッシャーネオと.52ガロンの連携で手堅く守りつつ、一気にヤグラを進行。すさまじい速攻を見せて、開始から1分30秒ほどで決着。ノックアウトを決めて2勝目を挙げた。
3戦目のルールはガチアサリ(ナンプラー遺跡)。“Phantom Thief”は序盤から激しく攻撃し、オーダースロッシャーレプリカがプレッシャーをかけつつ、オーダーワイパーレプリカはショクワンダーで突き進み、相手を押し込む。このふたりの活躍で数的優位に立ち、安全な状況を作ってゴールを決めていく。前線を上げ、立て続けにゴールを狙っていくが、“GREASY GOBLINS”が残り20カウントのところで阻止。その後、しばらくにらみ合いが続いた後、“Phantom Thief”のシュートが決まり、残りカウントはわずか1に。“GREASY GOBLINS”はあきらめずに反撃の機会をうかがうが、相手の激しい攻撃で前に出られず。“Phantom Thief”は冷静に塗り続けて相手の動きを封じ、最後はワイプアウトを取りつつノックアウトで勝利。3連勝で“Phantom Thief”が決勝に進出した。
決勝戦は“Jackpot”対“Phantom Thief”。1戦目のルールはガチヤグラ(クサヤ温泉)。準決勝の再現のごとく、速攻で数的優位をとってヤグラを進める“Phantom Thief”。オーダースロッシャーレプリカの攻撃も冴え、カウントは20まで進んだ。そのまま勝ち切るほどの勢いだったが、“Jackpot”はこれを阻止。すると、きれいにカウンターを決めてヤグラを進め、ほぼ五分の状況に持ち込む。その後は拮抗した展開となり、進んでは止めて反撃、という流れをくり返す。どちらも積極的に攻撃を仕掛けるが、戦術で上回ったのは“Jackpot”。R-PEN/5Hとロングブラスターの長射程コンビの攻撃が光り、相手を各個撃破しつつヤグラを進める。最後はヤグラ上からのカニタンクで盤石の攻めを見せ、勢いはさらに加速。終盤に強烈な攻撃を見せ、“Jackpot”が1本先取した。
2戦目のルールはガチエリア(ヒラメが丘団地)。序盤から激しい倒し合いとなるが、少しカウントを進めては止めるという、両者ゆずらない展開に。“Phantom Thief”が相手を翻ろうするような変幻自在の動きを見せれば、“Jackpot”は前衛と後衛の手堅い連携で素早く切り返し、互角のまま時間が経過していく。中盤以降、やや防戦となる“Phantom Thief”だが、ダイナモローラーのエリアを取り返す一振り、相手のキーマンとなっていたイグザミナーの撃破など、要所を抑える立ち回りが奏功し、じわじわとリードを広げる。相手の狙いをつぶすような戦いを見せ、“Phantom Thief”が1本取り返した。
3戦目のルールはガチアサリ(ザトウマーケット)。最初に幸先よくシュートを決めた“Phantom Thief”だったが、“Jackpot”は冷静に対処して反撃。イグザミナーの攻撃で時間を稼ぎ、トリプルトルネードで相手の進行を阻むあいだにゴールを狙うという盤石の戦いかたで、カウントを減らしていく。中盤はにらみ合いが続くが、わずかなスキを突いてシュートを決めていく“Jackpot”。攻撃や塗りでは“Phantom Thief”が上回る場面もあったが、“Jackpot”の守りは強固。守りながらも手堅くアサリを集めてから反撃という流れで、終盤までリードを維持して“Jackpot”が2勝目を挙げた。
4戦目のルールはガチホコバトル(マンタマリア号)。早々にホコの周囲で倒し合いが起きるも、乱戦を抜け出したのは“Jackpot”。勢いよく進んでリードを取る。対する“Phantom Thief”はポイズンミストで相手の進路を塞ぎ、状況を立て直してホコを運んだ。しかし、この試合では“Jackpot”が盤石の立ち回りを見せる。進行ルートが左右に分れるなか、左側で激しく攻撃して注目を集め、相手がその対処に追われているうちに右側を抜けるという戦術で、有利な状況をキープ。相手の.52ガロンとイグザミナーの強固な連携により、なかなか反撃のチャンスを作れない“Phantom Thief”。終盤、ホコを持って進むが、待ち伏せに合う形で阻まれて万事休す。最後までリードを守り切って“Jackpot”が3勝目を挙げた。
5戦目のルールはガチエリア(マサバ海峡大橋)。大きくリードされ苦しい状況の“Phantom Thief”だが、スプラトゥーン甲子園では何度も劣勢を覆してきたチームだけに、このままでは終われない。対する“Jackpot”は、準決勝で2敗してからは自分たちの戦いかたを徹底しており、かなり勢いが付いている。序盤、数的優位の状況を作ったのは“Jackpot”。エリアを押さえてカウントを減らすと、R-PEN/5Hのけん制や、スプラッシュシールドを活かした攻撃で相手の動きも封じる。“Phantom Thief”も素早いカバーでなんとか耐えるが、前線を維持してカウントをじわじわと減らしていく“Jackpot”。相手の反撃をことごとく叩きながらじっくりと攻め、最後はノックアウトで勝負あり。個々の適切な状況判断と、攻防両方での抜群のチームワークで、“Jackpot”が世界一の座をつかんだ!
数々の激戦を勝ち抜き、世界大会を制した“Jackpot”。チャンピオンの証として、美しく輝くシャーレが贈呈された。さらに 優勝チームのインクリングとオクトリングをあしらったネームプレートも作成されることに。こちらは現在制作が進んでおり、後日、全世界のプレイヤーが受け取れる。
ワールドチャンピオンシップの戦いを見届けたイカ研究員さんのコメントが到着!
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DAY1の予選リーグは、各チームが自己紹介とばかりに個性的な戦術でナワバリバトルに挑んだ。中でも異彩を放ったのはグループAの韓国代表“Unadon”。予選リーグでは3位となったものの、キャンピングシェルターを中心として相手を攪乱する戦術で、上位2チームからそれぞれ1勝をもぎ取った。台湾代表“Smart Roast Chickens”は、ロングブラスターの爆発力を活かしたチーム編成で、試合終了間際にあわや逆転というところまで相手チームを追い詰める粘りを見せた。
DAY2の決勝トーナメント、オーストラリア/ニュージーランド代表“GREASY GOBLINS”は、台湾代表“Smart Roast Chickens”との一戦で、互いにR-PEN/5Hやリッター4Kといった長射程のブキを操るプレイヤーがいる中、パブロが神出鬼没の活躍でステージを席巻し、準決勝に駒を進めた。
今大会最大の接戦となったのが、欧州代表“KaiZer”と北米代表“Jackpot”の一戦。まずは“KaiZer”が、Rブラスターエリートデコと前線との手堅い連携力で、1戦目のガチホコバトルと2戦目のガチヤグラを連取。そのまま押し切られるかと思いきや、3戦目のガチアサリ、4戦目のガチエリアを“Jackpot”が執念で取り返す。そして、最終5戦目のナワバリバトルで、一瞬も気の抜けないシーソーゲームを“Jackpot”が制し、大逆転で勝利を収めた。勝利したプレイヤー達の雄叫びが、試合の緊張を物語っていた。
決勝は、準決勝で“GREASY GOBLINS”を下した日本代表“Phantom Thief”と、北米代表“Jackpot”の対戦。“Phantom Thief”はジムワイパーとスロッシャーが前線を張るチームだが、決勝2戦目のガチエリアではダイナモローラーを編成して一気にエリアを奪うなど、多彩な戦略を見せていた。それぞれ1勝ずつで迎えた3戦目のガチアサリ、“Jackpot”はスミナガシートを巧みに使った戦術で“Phantom Thief”を抑え込み、その勢いのまま第4戦のガチホコバトルを制した。そして5戦目のガチエリア、“Phantom Thief”の反撃を“Jackpot”が抑え込み、見事に優勝を飾った。おめでとう! “Jackpot”!
Madness選手、Leafi選手の圧倒的なスピードと攻撃力、Jared選手の相手の虚を突く試合巧者ぶり、仲間が倒れても持ちこたえる.q選手の堅い守り、そして4人のチームワークが素晴らしかった。敗れたチームは悔しさを滲ませながらも勝者を讃え、勝ったチームも相手の健闘を讃える姿に心を打たれた。また、選手たちが緊張の中にも笑顔を見せてくれたことがありがたかった。そして、配信をご覧いただき、応援をいただいた皆さんにも、心より感謝を申し上げたい。“Splatoon 3 World Championship 2024”に参加したすべての皆さんが、この2日間を楽しんでいただけたなら、なにより幸いだ。
『スプラトゥーン3』関連商品のご紹介
『スプラトゥーン3 イカすアートブック』
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サントラ『Splatoon3 ORIGINAL SOUNDTRACK -Splatune3-』
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また、各アーティストのアルバムジャケットを収録したブックレットも付属。ブックレットにはホタル(シオカラーズ)、イイダ(テンタクルズ)、マンタロー(すりみ連合)による音楽談義や“C-Side”のベースボーカル・ベイカによるとある日のつぶやき、ロックバンド“Front Roe”のヒミツに迫る記事など、ファン必見の読み物コンテンツも掲載!