東京ゲームショウ2024のLEVEL INFINITEブースにて『勝利の女神:NIKKE』(以下、『NIKKE』)が出展。ステージ出演のために来日していた、『NIKKE』を開発したSHIFT UPのキム・ヒョンテ氏、ユ・ヒョンソク氏にお話を伺う機会を得た。
キム・ヒョンテ
SHIFT UP代表。過去に『Magnacarta(マグナカルタ)』メインキャラクターデザイン、『ブレイドアンドソウル』アートディレクター、『Stellar Blade』ディレクターを担当。(文中はキム)
ユ・ヒョンソク
『NIKKE』ディレクター。過去に『HIT』、『OVERHIT』を手掛ける。(文中はユ)
――改めて、これまでの『NIKKE』を振り返ってみていかがですか?
ユ
リリースからの2年は、ひたすら開発に打ち込んだ、という感覚です。これまでの人生で「自分がここまでがんばった時期はあっただろうか?」という考えも浮かぶくらいですし、真心を込めて開発に取り組みました。2周年が近づくこのタイミングで、みなさんとお会いできる機会が得られたことをうれしく思っています。
キム
私は『NIKKE』を通して、ゲーム開発に対する考えかたが大きく変わりました。ユーザーのみなさんとともにライブサービス(運営)を続けていくことで、想い合い愛し合う、特別な信頼関係を築くことができることを知りました。ゲーム開発を通して、こんな感情が湧くことがあるんだ、ということがたくさんありましたね。
――どういったときに愛情を感じましたか?
キム
いろんなきっかけがありますが、新しいイベント、ストーリー、キャラクターをリリースしたときに反応をいただいたときに感じることが多いですね。コミュニティやSNSでの書き込みを目にするほか、私のほうに直接メッセージが送られてくることもありました。もちろん、開発の最前線に立っているのはユですし、彼は血と汗がにじむような苦労をしているので、私よりも特別な感情を抱いているかもしれません。
ユ
みなさんの声を力に変えて、がんばるだけですね。
キム
ユの頭の中がみなさんをよろこばせることでいっぱいなのは、いつも見ていて伝わってきます。
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――2年ぶりの東京ゲームショウでの出展になりますが、『NIKKE』リリース前といまで大きく変わったことは何でしょうか?
ユ
もっとも大きな違いは、実際に遊んでくださっている方が居るか居ないかということですね。リリース前は、ゲームをよくすることばかりを考えていたのですが、リリースしてからはゲーム外のこと、例えばグッズを作ったり、イベントを開催したり、といったことも必要であることを学びました。
――生活面で変わったことはありますか?
ユ
生活面かどうかはわかりませんが、リリース前はダンスをする機会はまったくありませんでしたね(笑)。
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――イベントのたびにダンスを披露されてらっしゃいますからね(笑)。
キム
彼はいまやダンシングマシンです(笑)。
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――キムさんは踊られないんですか?
キム
私は隣で彼をサポートしようと思います。やはり専門家が踊らないと(笑)。彼は、たっぷりと汗を流してダンスの練習をしていたので、ぜひ楽しみにしていてください。専門のダンスチームを付けてもいいと思っています。
ユ
のどが渇いてきましたね(苦笑)。みなさんをよろこばせるためには、ゲーム開発だけでなく、ゲーム外でも汗を流してがんばりたいとは思っています。
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――ちなみに、2年前の出展のときにおふたりはゲームショウにいらしていたんですか?
キム
はい。きていました。
――そのときの印象はいかがでしたか?
キム
熱量はいまのほうがすごいように思いますが、楽しみにしてくださっている方がたくさんいらっしゃってうれしかったです。
――いまのヒットは予想以上でしたか?
キム
そうですね。がんばって準備しましたので、よろこんでくださる自信はあったのですが、それをうわ回る反応でした。
――キムさんの『NIKKE』での役割を教えてください。開発初期といまで違いはありますか?
キム
初期の段階では全般のことに関わっていました。シナリオ、開発の方向性、ゲームの雰囲気のほか、キャラクターも積極的に描いていました。いまはユとチームに全面的に任せていて、ときおりサポートをするといった感じです。あとは、今後の方向性を決めるような大きな議論には加わっています。
――直近で関わったのはどういった部分ですか?
キム
コラボレーションについてですね。どのようにシナジーを出してみなさんに満足していただくかについて意見をしました。あと、妻のKKUEMが『NIKKE』のキャラクターを総括しているのですが、ビジュアルについての議論は頻繁に交わしています。KKUEMは家に帰っても遅くまで働いていて、私は本当は遊びたいのですがシリアスな話に付き合わされています(笑)。リリース前は逆だったんですけどね。
――『NIKKE』開発を通して知ったお互いのいいところや「もうちょっとこうしてほしい」という部分を教えてください。
キム
いまもうまくやってくれているので、こうしてほしいと言った要望はないですね。いままでのように末永く、ダンスと開発に邁進するヒョンソクでいてほしいです(笑)。
――ダンスと開発の割合は?
キム
9対1で(笑)。
――(笑)。ユさんはいかがですか?
ユ
キムのいいころは、いいゲームを作りたいと心から思っているところと、ディレクションのセンスのよさ、鋭さですね。私も、こうしてほしいな、という部分はありません!
キム
えー、本当に?
――本当に、ないんですか?
キム
私は耳を塞いでいますね。
ユ
はい、ありません!
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――まっすぐ目を見られると信用するしかないですね(笑)。では、キムさんがメインで担当したニケを教えてください。また、今後も増えていく可能性はありますか?
キム
ミランダやトーブですね。現在は、社長としての仕事が増えているのでメインで担当するキャラクターを増やすのは難しいかもしれません。KKUEMからのダメ出しもありますし。
――ミランダとトーブは、ちょうど新たなコスチュームの登場が控えていますね。
キム
ひそかにうれしく思っています。
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――2024年6月に開催されたファンミーティングにも登壇され、『NIKKE』での来日が増えていますが、今後もこのような機会はありそうですか?
ユ
もちろん日本にはまた来たいと思っています。ユーザーのみなさんといっしょに運営していると考えているので、気軽に交流できる関係になれたらうれしいです。
キム
加えて、予想外によろこんでいただけるイベントも準備していますので、ご期待ください。
――いよいよ2周年が近づいていますが、イベントの完成度はいかがでしょうか?
ユ
節目のイベントではこれまでも大きな仕掛けを入れてきました。2周年では、いままで以上の規模感で、より充実した内容に仕上げている真っ只中です。2周年までの残りの期間、みなさんの反応を楽しみにしながらさらなるクオリティーアップに励んでまいります。
キム
2周年イベントの準備をしている様子をそばで見ていて、「これは魅力的だぞ」と思うことがたくさんありました。楽しみにしていてください。
――最後に、『NIKKE』ファンへメッセージをお願いします。
ユ
再び東京ゲームショウに参加し、みなさんにお会いできたことをうれしくおもっています。今後も、2周年といわず、20周年まで続けられるようにベストを尽くしてまいります。みなさんにも末永くお付き合いただけたらうれしいです。
キム
みなさんの愛に支えられてここまでくることができました。私にとっては、新しい物語の誕生を見守るようなスペシャルな経験になっています。より楽しいもの、斬新なものをお届けできるように、悩み考えていきたいと思います。そして、20年後にもユのダンスが見られるようにサポートしていこうと思います。