カマソッソのセリフ「―――。」に込められた意味

【奈須きのこ氏の解説コメント】
ひと目惚れ状態です。カマソッソはじつのところ視力はほぼなく、よほど近くによらないと相手の顔を視認できません。

そのかわりに匂い、温度のほか、魂の輪郭を視認しています。そういった情報をまるっとひと目で看破してのひと目惚れです。

彼の伴侶だった女性はほかのカーン人同様、白い肌のアルビノでしたが、肉体改造によって黒色変化したカマソッソに寄り添うことで白と褐色の斑模様に変わりました。そんな過去も影響しているのかもしれません。

本人は覚えてないけどね。

出典：「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.7 (後編)

第2部 第7章を書いていて奈須氏が楽しかった、大変だったところ

【奈須きのこ氏の回答】
ついに自分も地球空洞説を書くときがきたか！　とハチマキを締め直しました。

“地底のジャングル”は先人たちが積み上げてきた冒険譚ですので、ホラー要素やミステリー要素より“秘境探検”を前面に押し出そうと考えたのです。

書いていて楽しかったのはミクトランという小世界の成り立ちとディノスたち。

地球大統領は“第2部 第7章でユーザーの認識をひっくり返す”と強いモチベがあったので書くほど楽しかったし、マリーンやテペウ、ダ・ヴィンチとの旅も予想以上に楽しかったですね。あとORT。

苦しかったのは、“第7章なので第2部最大の戦い”をしなくてはならなかったこと。つまりORT戦の描写です。

出典：「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.7 (後編)

ORTとの総力戦はいつから準備していて、どうしてやろうと思ったのか？

【奈須きのこ氏の回答】
第2部 第7章という大きな締めくくりなので最強の敵と戦ってもらおう、というのは第2部開始時、全体構成を作成しているときに決めました。

物語的にもプレイヤー的にも“極限の戦闘”を体験してもらおうと。

それもあって早い段階で“全サーヴァントが出撃し、負けたら出撃不可になる”システムのテストとして百重塔イベントを実装してもらい、準備を進めていたんです。

出典：「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.7 (後編)

ディノスは完全な存在に対するアンサーだったの？

【奈須きのこ氏の回答】
そうですね。理想のひとつだったと思います。完全とは行き止まりである、という意味でも。

人間がさまざまな問題を起こしてしまうのは生態デザインに問題があるからで、精神面での問題はその後に生じるものではないか、というのはキリシュタリアも発言していました。

ただキリシュタリアは“問題が生じても、その問題を解決できるのが人類”と信じておりディノスは“問題が生じない人類”だったのです。

出典：「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.7 (後編)

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