コーエーテクモゲームスより、DMM GAMESとSteamにて配信中のバカンス&コミュニケーションゲーム『デッド オア アライブ エクストリーム ヴィーナス バケーション』(以下、『DOAXVV』)。
本作は南国の楽園・ヴィーナス諸島が舞台。プレイヤーであるオーナーが、対戦格闘ゲーム『デッド オア アライブ』シリーズの女の子や、本作オリジナルキャラクターたちとバカンスを楽しむゲームです。
2022年より順次追加されているコンテンツ“トゥルーカラーアップデート”(以下、TC)。これは登場している女の子が不定期に選ばれていき、その魅力を大きくアップグレードするもの。専用水着やセリフ、ポーズが実装されるほか、より恋愛感の増した新エピソードが楽しめるのも特徴です。
前回のほのかに続いて登場するのが、『DOAXVV』のサービスイン開始から5ヵ月目に初登場したヴィーナス、“たまき”です。本記事では、『DOAXVV』のプロデューサーを務める作⽥泰紀⽒に、たまきのTCアップデートについて詳しくお聞きしました。
作田泰紀 氏(さくだ やすのり)
『DOAXVV』プロデューサー。2021年6月までは本作のディレクターを務めた。『DOA3』の開発からキャリアをスタートし、約20年以上にわたって『DOA』シリーズに携わる。(文中は作田)
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たまきのTCコーデ
『DOAXVV』の近況について
――2025年1月29日に、ほのかのTCアップデートが実施されました。配信後の反響はいかがでしたか?
作田
事前発表なども含めて、多くのオーナーの皆さんに喜んでいただけたと感じています。とくに、fubukiさんにご協力いただいたおかげもあり、X(旧Twitter)でのキャンペーン企画がトゥルーカラー関連ポストでは過去最高規模の数字を叩き出すほどに盛り上がりました。
ただ、水着に関しては好評いただきましたが、我々が行ったほのかの恋愛感に関わるアップデートに対しては、内容や方向性などでいろいろとご意⾒もいただいておりました。
――“ほのかとの恋愛感”は求めていなかった、という人もいるのでしょうか。
作田
ほのかに限らず、これまでの⼥の⼦に対してもそういった意⾒は少なからずあります。また、イマーシブ恋愛アドベンチャーゲームとして2025年3月27日に発売する『VVプリズム』についても、恋愛を楽しみたいわけではない、といった意⾒があることも認識しています。
ほのかをTCアップデートしたことで多くのオーナーの皆さんに喜んでもらえましたし、新たにほのかのことを好きになってくれたオーナーさんもいらっしゃいます。ただ、肯定的ではないご意⾒をいただきうることを、TCアップデートではつねに意識しておかなくてはならないですし、やはり簡単な施策ではないな、と改めて感じました。今回のたまきに関しても進めているものを再検証しましたし、今後予定しているものについても慎重に検討するようにいたしました。
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――ほのかTCと合わせて、SSR水着“モーモーデニム”や“モーモ・ビキニ”と、“モーモ”系の水着がフィーチャーされていましたね。
作田
やはりTCイベント期間中は、その女の子をフィーチャーして全体を盛り上げたいので、“モーモ”系をピックアップさせていただきました。とくに“モーモーデニム”は、サービス開始当初に登場した水着ですので、懐かしさも感じられたのではないでしょうか。
――いま“モーモーデニム”を見てみると、腕のモーモちゃん人形が水着に紐付いているのが少しもったいないなと感じました(笑)。アクセサリなどになっていれば、もっと遊びの幅があったのかなと。
作田
わかります(笑)。サービス開始当初はそういったカスタマイズの機能を整備できていなかったので不可能でしたが、いまでしたらきっとオン・オフ機能に対応しているかもしれませんね。ただ、ほかの水着にも強く干渉してしまうパーツですので、アクセサリ化についてはいまも難しいかと思います。
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――また、サービス開始初期のイベントのみで入手できた“モーモちゃんヘアピン”も復刻しました。持っていないオーナーさんも多いと思うので、いちファンとして喜んでいましたが、なぜ復刻したのでしょうか?
作田
ほのかTCの配信後にもしそういった意見があれば対応しようと準備していて、やはり“モーモちゃんヘアピン”を復刻してほしいといった意見があったので、イベント後半から復刻させました。すでに手に入れているオーナーさんたちにも納得してもらえる形で再配信できたと思っています。
――当時、イベント報酬として女の子専用のアクセサリが手に入るのは本当に初期のイベントのみでした。反響がよくなかったため廃止したのでしょうか?
作田
当時も不評というわけではなかったのですが、より多くのオーナーの皆さんに楽しんでいただくことを考えると見直したほうがいいだろうと判断しました。具体的に言うと、特定の女の子専⽤のアクセサリとなるとそのデザインはこだわらないといけませんし、もちろん⼊⼿⽅法もちゃんと設計しなくてはいけません。
そして、何よりもその女の子を推しているオーナーの方に向けた施策になってしまいます。それよりも、すべての女の子に向けた新アクセサリがイベントで手に⼊る形にしたほうが、多くのオーナーさんたちに喜んでいただけていたので、そちらを優先する方針にしようと当時判断しました。
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――そうだったんですね。2月のバレンタインコーデは、毎年好評です。2025年は天使をモチーフにしたような水着で驚きましたが、どのようにデザインを決めたのでしょうか。
作田
いろいろな案を出していく中で、恋愛がテーマの季節イベントであることに着目し、恋のキューピッドをイメージしてデザインしたいとチームから案が挙がったのがきっかけです。キューピッドモチーフ自体は過去にもあったので、今回は弓矢の小道具なども用意して、よりキューピッドに近いイメージで楽しんでもらえるようにしました。
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――さらに続いて、サイバー風の水着“サイバー・ニャンテック”が登場したことにも驚きました。
作田
発案したスタッフに確認したところ、エイミーに合う⽔着をお届けしたく考えだしたようです。また、水着にあわせてオーナールームも新しい家具をデザインしていまして。そういったアイデアをいろいろと練り上げてまとめた結果として、エイミー×サイバー×ネコ、そして“反重⼒”を楽しめそうなルームから、空中に浮くことができる新ポーズカードを急遽用意することにしました(笑)。
ストレートにSF系をモチーフにした水着は2022年の“オービット”シリーズ以来だったので、SF系へのチャレンジもひさしぶりでしたね。
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反重力装置……!? う……浮いてる! と驚いたものです。
――過去には空中に浮くほうきの小道具がありましたが、あれは一応糸で吊っている設定と以前お聞きしました。ただ、今回の反重力ポーズは物語としてもふつうに反重力装置であることに驚きつつ、かつ反重力ルームを飛び出しても使えることに笑いました。女天狗が「細かいことを言っていてはキリがない」と言っているので納得することにしましたが(笑)。
作田
はい、そう思っていただければと(笑)。私も正直、最終仕様を確認するまでは「反重力ルームに設定したオーナールームでしかできないポーズなんだろうな」と思っていたら、最終的にはいろいろな場所で使用できるポーズになっていました(笑)。
やはり多くの場所で使えたほうがオーナーの皆さんに喜んでもらえますし、いいですよね。設定部分のこだわりは私がディレクターだった時代のものですし、そのために残念がられた方もいらっしゃるかと思います。申し訳ございません(苦笑)。でも、現在はこういった仕様決定は開発チームに任せていますので、きっと彼らはオーナーの皆さんの気持ちに応えてくれますので、ご安心ください。
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女天狗さんが言うのですから、細かいことはいいんです。
――季節イベントや誕生日系、さらにほのかTC、今回のたまきTC、そして『VVプリズム』の発売と、2025年の始まりからコンテンツの登場がハイペースに感じてしまいます。もちろん『VVプリズム』は別タイトルなので直接的な関係はないのですが。
作田
ほのかTCはもっと早くリリースしたかったのですが、開発にどうしても時間が掛かってしまいました。誤解がないようにお伝えしておくと、遅れたのは我々開発チームの進捗が遅れてしまったことが要因です。結果的に、ほのかTCとたまきTCの期間が詰まってしまいました。
ただ、そもそも11月の周年から年末、さらに年始から3月にかけては季節的なイベントが目白押しなので、予定が詰まっており仕⽅のない部分もあります。たとえば、2022年もよむ先⽣とのタイアップコーデガチャが1⽉にあり、さらにティナが登場し、また季節イベントとしてバレンタインデーやホワイトデーがあって……と、ペース⾃体は例年とそれほど大きくは変わっていません。
ただ、2025年は『VVプリズム』の発売が控えているため例年よりもハイペースな印象を感じてしまうのかもしれません。さまざまなコンテンツがある中で、自身の好きなものをできる限りの範囲で楽しんでいただければと思います。
――わかりました。7周年のタイミング以降、遊びやすさ向上の部分で多数のアップデートが現在も続いていますが、7周年でのアンケート結果などを踏まえて実施しているのでしょうか?
作田
はい。アンケートで回答いただいた要望から実際に改善点として改修している部分も多いです。たとえば、ロッククライミングイベントで潜在能力の受け取りをイベントアイテムの交換のようにできるようにしたのも、そういった意見も踏まえて変更させていただきました。
――ロッククライミングは少し遊びやすくなりましたが、ぴょんぴょんスゴロクがオート可能になったのであれば、ロッククライミングもオートで回せるようにならないかなと思いました。進行自体はいまもオートですが、潜在能力の最大強化までオートで周回してくれるような。
作田
わかる部分もあるのですが、自動でやるにはガッツ注入ドリンクの使用数のコントロールがネックかなと思っています。ロッククライミングについては、今後もUI改修を行っていき、より遊びやすくなるようにアップデートしていきますので、お待ちいただければと思います。
――お願いします! と、モノ申したいわけではないのですが、セリフのバリエーションは今後もTCアップデートのようなタイミングで女の子ごとに個別追加されていくのでしょうか? どこかのタイミングでまとまって全員に追加されることはありますか?
作田
まとめてとなるととても難しいですね。演じられている声優の皆さんのスケジュールをすべて調整しつつ、当然31⼈の女の子のセリフを考えるだけでもボリュームがものすごいですから。そういった難しさもある中で、何とか女の子のセリフを増やしていきたいという気持ちから、ひとりの女の子にピックアップしてTCアップデートする施策を考案した側面もあります。ですので、今後もTCアップデートに合わせて、各⼥の⼦に追加されていくものだと思っていただければと思います。
――では『VVプリズム』が2025年3月27日に発売されます。今回のたまきTCアップデート後すぐの発売となりますが、どのような違いが楽しめるのでしょうか?
作田
『VVプリズム』は、メインストーリーとなる物語の中でたまきとの出会いや、次第にたまきとの距離が縮まっていく感じが楽しめます。たまきはいますが、あくまで全体の物語がある前提でのストーリーです。
一方、『DOAXVV』のTCアップデートは水着に紐づいた物語であり、すでにある程度の時間をいっしょに過ごしているオーナーとたまきのふたりの距離がさらに縮まる過程に特化して描いています。たまきとの恋愛という面では同じかもしれませんが、描いている前提やテーマが異なるので、別々の魅力を味わえると思います。
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完璧な女性だからこその、悩み
――前回のほのかTCは、デザイナーであるfubukiさんとの共作であり、TCアップデートではイレギュラーなものでした。たまきTCについてはどれくらいの時期から構想が固まり動き出していったのでしょうか?
作田
構想を考え始めたことだけで言うと、なぎさTCの構想を考え始めたのと同じくらいの2023年ごろです。ただ、たまきTCについてはぜんぜんまとまらず、すごく時間が掛かりました。実際にまとまったのは2024年の夏ごろでした。
なぜここまで時間が掛かったのかと言うと、たまきは弱点のない女の子だからです。セクシーでキュートさもあり、しっかりしている部分もあって、ほかの女の子たちの気持ちも汲み取れる存在ですし、大人の女性としてほかの女の子たちのサポートもできます。TCは女の子が持っている課題を見つけて、それをどう解決してあげるのかが発想の起点になるのですが、たまきにはその課題がそもそも見つからなかったんですよ。
もちろん、大なり小なり課題があると言えばあるんです。ですがそれを解決すべきなのか、本当に課題として見るべきなのか、と議論を重ねていました。意見交換を重ねてたまきTCはこうあるべきなのかも、と着地したのが今回のアップデート内容になります。
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――どのようなコンセプトになっているのでしょうか?
作田
課題として⾒えたのが、思わせぶりでからかうような態度をとりがちなたまきの言動から、オーナーの皆さんが“たまきからの好意”として感じ取れていないのかもしれないという点でした。たまきにとって「好き」という言葉はとても重要なものであり、実際その言葉をテーマとして彼女の女の子エピソードは描いています。そういうこともあり、これまでのたまきははっきりと「好き」と伝えるようなシーンを描いてませんでしたし、かといってまったく興味がないわけではないので、思わせぶりな行動をとることも多くありました。そういった言動から、オーナーの皆さんの中には、たまきの内⼼の本⾳がわからないと感じていた方もいたのかもしれないと。
先ほどもお伝えした通り⼥の⼦エピソードで詳細な物語をぜひ楽しんでいただきたいのですが、 “好き”というのはたまきのテーマになっているワードです。これまではっきりとたまきの“好き”をアピールできていないところを、TCエピソードでしっかりと描き切ることが重要だと考えて、今回のTCエピソードを作りました。また、初登場以来たまきは誰よりもセクシー枠の⼥の⼦のひとりとして支持されていましたが、最近はシャンディのようにより大人っぽい色気のあるアピールをする女の子も登場しました。たまきはシャンディと比べてムーディーな、雰囲気のあるセクシーさを醸し出しているわけではないので、シャンディのほうがドキドキしてしまうオーナーさんもいるんじゃないかなと実感していました。そういう点で“たまきらしいセクシーさ”も強化したいと考えたのが水着デザインや演出などにも反映されています。
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――そもそもたまきとオーナーはそれなりに距離の近い関係性ですよね。そこからもう1歩踏み出すのは制作するのが難しそうに思えますが、いかがでしたか?
作田
これまでのたまきは、(あえてこの呼びかたで言いますが)“オーナーくん”に対してからかうようなニュアンスも含めてグイッと近づいてきていたんだと思います。たまきは、美しいものには全力を注ぐべきだと、アーティストとしての考えかたも持っているので、セクシーなものはしっかりとセクシーに魅せるべきだし、それならばこうあるべきだと、いちばんセクシーに⾒えるような仕草やポーズを意識して選んでいるんだと思います。
ただ、それはプロフェッショナルとしてのセクシーさであって、オーナーに向けた好意でセクシーさを出しているわけではないんですよね。ですから、オーナーに“好き”を向ける際に、たまきはどうセクシーさを出すのか、といった部分はとても議論を重ねていました。
――当たり前なのですが、ただセクシーさを出せばいいというものでもないと思うので、やはり考えるのはたいへんそうですね。
作田
オーナーの皆さん全員を喜んでいただきたい想いはありつつも、ただセクシーなだけでは必ずしも喜んでもらえるとは限りません。その中で、自分たちが納得のできたものをお届けするとなると、細かい設定や舞台背景まで作り込まないと難しいだろうなと考えています。
――先ほどシャンディのお話もありましたが、今回改めてたまきを見つめ直してみたところ、たしかにシャンディは属性的な部分がたまきと被っているのでそういった部分の難しさもあったのかなと感じました。
作田
シャンディを企画した段階から、たまきがセクシー枠の代表として存在する中で、たまきにはないセクシーさを持つ魅⼒を持たせようと考えていたので、当時からたまきとシャンディの関係は意識していました。たまきのセクシー枠の代表という存在に割って入るために試行錯誤していましたが、もちろんシャンディが登場したからといって、たまきの魅力が失われないようにしっかりと住み分けることも気をつけていました。
ある意味、⾃分たちでライバルとなる⼥の⼦を登場させたわけですが、たまきならではの強みもありますし、シャンディの強みだってあると思います。といった中で、今回はさらにたまきがシャンディの魅⼒を超えるくらいの気持ちで開発に臨んでいましたので、あくまで開発である我々としては彼女たちのセクシーさを極めるために切磋琢磨しているように思います。
――では、今回のTC水着“レイヤード・グロウ”の名前の由来を教えてください。
作田
まず“レイヤード”は、水着の上にオーナーのシャツを重ねてきていることから、ファッション用語としての重ね着の“レイヤード”の意味で入れています。“グロウ”はいわゆる“輝き”を意味していますが、この説明はもう少し長くなります(笑)。
オーナーの皆さんなら気付くと思いますが、今回のTC水着はたまきのスターコーデ1着目の“ノクティルカ”をベースとしてデザインしています。ですので、水着名にも“ノクティルカ”と関連付けたものにしたいと思っていました。ちなみに、“ノクティルカ”は夜の光の世界が似合う大人の女性である“たまき”から“夜光虫”を連想して付けたものです。では、その夜光虫であるたまき自身が発していた輝きに加えて、オーナーから発せられる輝きが重なる(=レイヤード)ことで、より美しく、より優しく輝いていることを表したかった意図からです。
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――“レイヤード・グロウ”のデザインコンセプトも教えてください。先ほど説明いただきましたが、確かにたまきの初期SSR水着“ノクティルカ”も感じられるデザインだなと思っていました。
作田
ありがとうございます。先ほどもお伝えした通り“ノクティルカ”は“レイヤード・グロウ”のベースのデザインとして意識しています。そこからTCコーデとしての魅力を持たせようと考えたときに、さらに何かを加えるのではなくシンプルで上品にたまきの持つ魅力を引き出されるような方向性を目指しました。
TCコーデはその女の子らしさを最重要視して作っています。たまきらしい水着が何なのかを考えると、おそらく皆さんも“ノクティルカ”が真っ先に頭に浮かぶと思うんです。それくらい“ノクティルカ”はすでに完成された水着とも言えるデザインですので、それを超えるか、最低でも並び立つほどの水着をデザインしないといけないことが、もっとも苦労したポイントです。
たまきはそもそもファッションデザイナーとして水着を制作できる女性ですから、彼女なりに“ノクティルカ”をどうアレンジするのか? を考えました。また今回、さらにセクシーなたまきに魅せていきたいことやモーションのアップデートを考えていくところからも水着の方向性を決めました。
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――モーションを向上させる点から、どのような発想を?
作田
以前から意識していることですが、たまきはしなやかな動きですとかS字のような身体のラインを魅せることにこだわっています。そこをより強調し、わかりやすくするために水着から見える身体のラインが出るようにデザインに取り入れたりしました。
――ああ、なるほど。水着って、露出度が高ければ高いほど布地がないので、水着としては個性がなくなってしまう部分もありますよね。今回のTCコーデは身体のラインを含めて、トータルバランスで魅せるデザインなんですね。
作田
はい。ただ我々が感じていたのは、「それだけで何かが足りない」という点でした。
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――それが“オーナーのシャツ”を着る要素になったのでしょうか。
作田
たまきは、自分自身でデザインを作り上げられるプロです。そんな彼女がオーナーのことを想って水着を作るとしたら、単にセクシーなものを作るだけで納得するだろうか……という点がずっと引っかかっていました。少し話がそれますが、水着のラフデザインが仕上がっていくのと同時に、エピソードのシナリオ制作も進⾏していました。そのとき“たまきが少し大きいオーナーのシャツを着るようなシーンはどうか”といったアイデアが浮上しまして、実際にエピソード内でシャツを登場させようという話になったんですね。
――では、オーナーのシャツが水着になるアイデアは、後から生まれたものなんですね。
作田
“大きめのシャツを着せたい”というフワッとした⽔着のアイデアはもとからあったのですが、“オーナーのシャツ”になったのは後になりますね。シャツを着るといったアイデアの採⽤も、物語を練っていく中で合致したものでした。ただ、エピソードの中だけでストーリーの演出としてシャツを着るだけのような魅せかたもできますが、ただ着るのではなく、たまきならこのときに何かを感じて、その想いとシャツ自体をデザインとして組み込んで完成させてくれるのではないかと。
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――オーナーのシャツが取り込まれてしまって“水着”の概念になってしまうんだなと(笑)。
作田
なんだか怖い言いかたですが、そうです(笑)。『DOAXVV』でもなかなか見ない、後付けで布地が増えた珍しい水着です。
――たしかに(笑)。具体的には、どのような物語性を持たせているのでしょうか?
作田
たまきがオーナーへの“好き”を伝えるための物語なのですが、先ほどもお伝えした通り、本来たまきは、⽔着を作るとしても⾃分だけで完成できる⼥性です。ただ、TCコーデに関してはたまきだけで完結させてはいけないと思い、TCコーデとしての完成とオーナーとの恋愛が成就する物語の結びつきを作りました。
TCエピソードの序盤のたまきは、シャツがない状態のTC⽔着をデザインし、それを着てオーナーとの関係を近づけるためにデートすることになります。もちろん十分にセクシーさですが、オーナーから「いつもみたいにからかっているだけ」と思われてしまい……。そこからたまきがオーナーにどうすれば気持ちを素直に伝えられるのか、考えることになります。
そんなたまきが、ある日体調を崩したオーナーを看病することになります。そのときに” オーナーのシャツ”を着ることにつながっていくのですが、そのあたりのたまきの変化、抱えている気持ちを見ていただけるとうれしいです。もう少し補足すると、たまきが“オーナーのシャツ”を水着の上から羽織ったときに、たまきひとりでは生み出せなかったオーナーの存在を感じることで、たまきが何か特別なアイデアが閃くのではないかと。そこからたまきとオーナーだけでしか作ることができない特別な水着を生み出すことになります。
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――直接的にアピールしてくるように見えつつも、たしかに「からかっている」ようなたまきのイメージも強いですね。あと、ほかの女の子に協力するようなシーンも多いので。
作田
そうなんです。たとえば、みさきのTCコーデをたまきが作ってあげるような動きかたもできちゃうんですよ。たまきはオーナーのことが好きなのに、なぜほかの女の子に協力してあげるんだろう? と思われてしまうかもしれませんが、たまき自身はそうあっていいというか、プロフェッショナルとして、ひとりの女性として喜んで協力してくれると思うんです。
あくまで私の個人的なイメージですが、たまきは自分よりも、ほかの人を優先して考えている節があるように思います。これは私の個人的感覚で皆さんに伝わらないかもしれませんが、たまきはどこかしらに、いまで言うなら“負けヒロイン”の属性を少し持っているように感じていて。
また、たまきは自分の“好き”がわからないといった中でヴィーナス諸島に訪れた経緯がありますから、自信に満ち溢れているように見えながらも、自分を強く出せないところがきっとあるんじゃないかと考えていました。それを乗り越えたとき、オーナーとの関係性がどうなるのか想像しながら物語を作っていきました。
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――たまきはファッションデザイナーですから、自身がデザインした水着という観点から見ると、ここも考えるのがたいへんそうですよね。
作田
すごく難しいです。高いデザイン性を持つ水着を作れる女の子ですが、だからと言って単にファッション性の高い水着をお届けすればいいわけではないですし、ファッショナブルで高品質な水着を我々がデザインしきれるかと言うと、決してそうではないと思いますから。そもそもデザイン性にこだわったからといってオーナーの皆さんが喜ぶとも限りません。
そういったデザイン性の高さよりも、なぜこの水着を作ったのかといったストーリー性を持たせることこそTCコーデの魅力のひとつだと思っているので、今回は物語の中でオーナーのシャツを着ることが水着につながり、それがオーナーの皆さんにも喜んでもらえると考えて制作していきました。
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シャツを羽織ったバージョンのものは、濡れ表現による透け感も見どころ。
――シャツを着た状態と通常の状態は、どのように楽しめるのでしょうか?
作田
通常の水着の状態と、オーナーのシャツを着た状態、そしてたまきがシャツをアレンジした3段階が用意されています。また、腕の装飾品のオンオフなど、これまでのTCコーデと同じようにカスタマイズ要素があります。
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シャツを羽織ったアレンジバージョンと、シャツオフのバージョン
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オーナーのシャツを羽織っただけのバージョン
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腕などのパーツ(水着に内包されたアクセサリ)をすべて外した状態
――今回も新髪型が用意されているんですよね。見たところ、カチッとしたクールなたまきのイメージとは異なり、少しやわらかさが感じられるような、どこかしらで感じられたバリアーのようなものが解けたような雰囲気を感じました。
作田
まさにそこを狙っていたので、伝わってよかったです。いままでのたまきの髪型は、たまきとして、プロフェッショナルとして自分のセンスをアピールするために、自分で気に入って選んだ髪型だと思います。今回の新髪型はオーナーを想って選んだ髪型です。
きっといままでの髪型はたまきが“自分はこうあるべき”だと判断して選んだと思いますが、今回はオーナーを意識しているのでヘアデザインとして大事にしている視点が違うはずです。ある意味、これまでの髪型は尖っているといいますか、人を選ぶところがあったと思います。今回の新髪型はあえて尖ったところを感じさせないようにしつつも、たまきらしさは残すデザインを目指しました。
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――TCアップデートで専用の表情カードが登場することもありますが、たまきにはありますか?
作田
はい、たまきはよりセクシーに見える表情が登場します。水着、ポージング、そして表情の3点でよりセクシーなたまきを楽しんでもらえるかと思います。
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――また、恒例となった今回の特別な呼びかたは“オーナー”なんですよね。“オーナーくん”と呼ばないという、シンプルながらにどういう関係性を描きたいのかがストレートに伝わってきました。
作田
“オーナーくん”は、大人の女性から呼ばれているようなイメージですが、ちょっとだけ、たまきのほうが上のような印象を受けますよね。その関係性が恋人となることで対等になる、といった部分を描きたくて、今回は“オーナー”と呼んでもらうのがいちばんしっくりきました。
たとえば“ダーリン”のように、わかりやすい特別な呼びかたではないので、本当にこれでいいのかはとても悩みました。ただ、これまでの反響なども含めて特別な呼びかたに皆さんが求めているものも感じた結果、シンプルですがいちばんしっくりくる形のものに決めました。
――ストレートな呼び名ながらに、悩むポイントでもあったと。
作田
とても悩みました。いろいろ考えましたが、我々としても特別な呼びかたにこだわりすぎていた面もあります。たまきを見つめ直してみて、必ずしも本当に特別な呼びかたである必要もないんだなと。個人的にも“オーナーくん”と呼ばれるより、“オーナー”と言ってくれるたまきとの関係性が気になっていましたから。
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――サービス開始初期から登場していたたまきですが、今回ようやくTCアップデートが追加されます。やはり登場が早かった女の子のほうが、TCアップデートのアイデアですとか、課題感は浮かびやすいものなのでしょうか?
作田
そういった側面はあると思います。長く時間が経過する中で、先ほどのたまきとシャンディの関係性なども生まれています。もちろんお互いの魅力を損なわないように作っているつもりですが、オーナーさんたちから感じられる魅力がいままでより減ってしまっている可能性は、初期の女の子であればあるほどあり得るのかなと。
とくに、私がディレクターを務めていたころの初期の⼥の⼦たちは、明確に属性的な住み分けをしやすくしていたこともあり、⼥の⼦としてどこか弱点でもありチャームポイントでもある、みたいなものを1個持たせるようにしていました。ですからそういった点を課題として⾒つけやすいのかなと思っています。
ただ、その中でもたまきは特別で、弱点がほとんどなく、TCアップデートを考えるのがいちばん難しかった⼥の⼦です。お酒を飲んだら弱⾳や本⾳が漏れてしまうような部分は持たせているのですが、それがかわいくないというほど課題になるかというとそうではないと思うので。
また、課題を⾒つけやすいからと⾔って、今回のように課題からどのような内容にまとめるのか考えるまでに時間が掛かるケースもあります。今後のTCアップデートも、登場順に沿ったようなお届け順になるわけではないことは改めてお伝えしておきたいです。
――今回、たまきTCアップデートと『VVプリズム』の開発は並行していたかと思いますが、相乗効果があったりしましたか?
作田
たまきTCアップデートは2023年ごろから考え始めていて、『VVプリズム』は2024年から約1年ほどの開発期間を経て開発していましたので、たまきTCのスタートのほうが圧倒的に早かったです。たまたま同時期に配信・発売となるわけですが、こんなにたまきのことを見つめ直すこともなかなかないだろうと、貴重な期間でした。
TCアップデートを行った『DOAXVV』のたまきと、イマーシブな『VVプリズム』のたまき、両方のたまきを見て感じていただくことで、たまきの魅力をより深くよりいろいろな方々に楽しんでもらえるかと思います。まずは先に登場する、たまきTCエピソードをぜひ見ていただきたいですし、もしよろしければたまきが想いを込めた水着をゲットしていただけるとうれしいです。
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KT Appでアフターインタビュー
本記事はコーエーテクモゲームスの公式アプリ“KT App”との連動企画。KT Appにて後日にアフターインタビュー記事が掲載されます。今回のインタビューを読むことでより深堀りした開発秘話などが楽しめるので、気になる方はぜひダウンロードして読んでみてください!