2025年4月9日(水)、エヌシージャパンが提供するPC用MMORPG『リネージュ2』が“新生”と銘打ち、第4のサービス“エヴァサービス”を開始予定だ。
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これまで『リネージュ2』では最新の内容が楽しめる“ライブサービス”、昔と変わらない形態でプレイできる“クラシックサービス”、ソロや初心者でも遊びやすい“アデンサービス”という、3つのサービスを提供してきた。プレイヤーが好みに合わせて選べるゲームに第4のサービスが加わったわけだ。
では、新たな“エヴァサービス”の特徴とはなにか。
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25分で二次転職まで終わった。え、早くない?
サービス開始に先立ち、エヌシージャパンはメディア体験会を開催。“エヴァサービス”をプレイしたところ、キャラクター作成から25分で二次転職までいけたのにはさすがに驚いた。かつての『リネージュ2』ではこつこつと時間をかけてここまでたどり着いた記憶がある。
“エヴァ”にはフィールドPKがない。さらに課金形態もゲームパス形式となり、従来のPVP重視や課金のイメージと完全に異なるという。まさしく“新生”。
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“エヴァサービス”は近年日本のMMORPGプレイヤーのニーズに合わせた独自仕様となっている。
そこで、『リネージュ2』の新たな形態について、実際にプレイして体験できた内容とともにお伝えしていく。とくに昔の『リネージュ2』を懐かしく思い出す人や、最近触れていなかったという人にはぜひご一読いただきたい。
もはや別ゲームだった
メディア体験会では“エヴァサービス”でキャラクターを新規作成して二次転職まで進めてみてほしいと言われた。筆者は『リネージュ2』経験者なので、この時点で「今日は長い取材になるなぁ」などと思っていた。
二次転職といえばさまざまな能力が開花し、ゲームプレイが楽しくなる『リネージュ2』の華ではある。だが、昔はそこに到達するまでに何時間もかかった記憶があったのだ。
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グラフィックも昔と比べてきれいになっている。エルフ(画像は最新の種族であるハイエルフ)を見ると「ああ、リネ2だ」と懐かしさがあふれる。
しかし、プレイを開始すると、思った以上に楽なことに気づいた。メインクエストは画面右上のクエストウィンドウをクリックすると進行していく。
つぎの目的地へも、クリックひとつでファストトラベル。NPCのところまでがんばって歩いていた昔とはかなり違う。
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昨今のプレイヤーにはわからないかもしれないが、昔のMMORPGでいちばん時間がかかったのは狩りではなく、移動だったのだ。
『リネージュ2』もクエストワープでさくさく進められる時代になったんだなぁと感動しているうちに、一次転職まではあっというまに完了。引き続き、メインクエストの進行と、それに必要な「●●を10体倒す」といったミッションをこなしていく。
筆者が選択したクラスは遠距離魔法職の“スピリット”。最新クラスのひとつだ。『リネージュ2』の遠距離職には序盤の育成がきついイメージがあり、実際このあたりからスキル使用に必要なMPが枯渇し始めた。
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MPが切れると、遠距離魔法職はものすごく弱い殴り攻撃以外に攻撃手段がなくなってしまう。
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その代わり、この距離まで高威力の攻撃が届く。これがあるから魔法職は楽しい。
昔は何体か敵を狩ったら“座る”モーションで座り込み、自然回復速度を高めてMPを回復していたものだ。だが、いまは時代が違うということか。多少待てばすぐに戦えるようになり、レベルアップに伴う全快もあってMPはすぐに戻ってきた。
あれ、こんなに序盤の魔法職って楽だっけ? それもそのはず。MP回復量を増やすパッシブスキルなど、基本的なスキルが最初から用意されており、さらに装備もつぎつぎと報酬で支給される。スキルレベルもガンガン上げることができ、スキルをスロットに登録して、Zキーで自動戦闘モードにするだけで狩りが進んでいく。
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画面下のスキルスロットにスキルを入れて、右クリックで自動使用オンにする。あとは自動戦闘のZキーを押すだけ。
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MP回復量アップのスキルを遠慮なくレベルアップさせる。なんてぜいたくな。
『リネージュ2』から長らく離れていた人からすると、便利な自動戦闘があること自体が驚きかもしれない。筆者はさすがにこの手の自動戦闘は経験済みだったが、多くのスキルや装備がいきなりもらえる点には驚かされた。装備をつけ直したり、スキルを成長させたりする作業も、自動戦闘と同時進行でできる。
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装備をどんどん入手。装備欄がみるみるうちに埋まっていく。
そうして気付けば二次転職まであっさり終了。録画しつつプレイしていたので経過時間を確認してみたところ、きっかり25分。レベルもいつの間にか40だ。久々の『リネージュ2』でしかも未知の遠距離魔法職なのに、30分もかからなかった。
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スピリットは転職を進めると範囲攻撃スキルを多く習得でき、狩りがどんどん楽しくなっていく。
スキルの成長作業を少し行なった以外は、メインクエストのウィンドウをクリックし、狩り場にワープしたら自動戦闘(Z)キーを押す。そのくり返しだけでこの早さである。Zキーを押した後は現場スタッフの皆さんと、ギルドチャットのような古のMMORPGあるあるの雑談ばかりしていた。それなのにすぐ二次転職。
いまどきのMMORPGならふつうの話かもしれないが、これはあの『リネージュ2』なのだ。昔からのイメージとはまったく違う。昔の『リネージュ』シリーズを知っている筆者のような人は驚くばかりだ。現代のMMORPGとして調整された姿が“エヴァサービス”と言える。
PVPと課金に加え、成長導線を大幅改変
こんなに楽だなんて、『リネージュ2』に何があったというのか。新サービス“エヴァ”について、詳しく説明していこう。
エヴァサービスは“生まれ変わり、新たな人生を歩みだすこと”をコンセプトとした新サービス。そもそもエヴァとは本シリーズにおける水の女神の名前。エヴァはかつて存在した別の神に代わって新たに神の座に就いた。当サービスはエヴァのような“新生”とともに、よりユーザーに近い展開を目指していくという。
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ゲームの基本的な部分やUIは従来のサービスと同じ。しかしゲームの根幹部分には決定的な違いがある。
エヴァサービスが掲げている特徴は3つ。“『リネージュ2』史上初のNON-PVP”、“課金システムの変化”、“新しい成長導線”だ。以下、ひとつずつ確認してみよう。
『リネージュ2』史上初のNON-PVP
『リネージュ』シリーズと言えばPVP。フィールドでもPVPが可能なためPK(プレイヤーキラー)が横行し、ゲームを始めたばかりのときに突然やられて心が折れかけた、という古参プレイヤーは多い。逆にやり返したりみんなでPKに対抗したりするのも魅力のひとつではあるのだが。
エヴァサービスでは、一般フィールドすべてをPVPなしに設定。一般フィールドではPKどころか、プレイヤーが結成した“血盟”同士による血盟戦も実施されない。PVPはワールドサーバーで可能となっており、従来のPVPを楽しみたいという人にも安心だ。
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右も左もわからないまま狩りをしているところに急な横槍が入る心配はなくなった。
なお、この仕様は日本独自のもので、1年近く協議を重ねたとのこと。PVPによるプレイヤーのモチベーションは課金モデルにすら関わるほどのゲームの根幹だ。それを変えるとは、本気で新生しようという心構えが見て取れる。
この変更により、フィールドでは狩りやストーリーの進行など、通常のゲームプレイに集中できる。人と遊ぶときには一定時間ごとにイベントが発生するなど、PVP以外にもさまざまなコンテンツが待つワールドサーバーで遊ぶという、遊びかたの明確な区別ができるようになるわけだ。
課金システムの変化
『リネージュ』シリーズには、課金によるキャラクターの強化がPVPや血盟戦に大きな影響を及ぼすイメージがある。エヴァサービスではここにもメスを入れ、課金はゲームパスを購入する形式に変更。複数のゲームパスを重複購入することも可能だが、上限は5つまでとなっており、課金によるキャラクター強化に制限が付く。
また、プレイヤー同士のアイテム売買を行なう“取引所”では、課金でも入手できる二次通貨“L2コイン”を使用。レアアイテムを取引所で売れば無課金プレイヤーでもL2コインを入手でき、ほかのレアアイテムを購入可能となる。ゲーム内経済が、より広範囲で活性化していくことに期待できそうだ。
新しい成長導線
エヴァサービスではゲームプレイの中核活動が“狩り”になる。日本独自の新たな経験値テーブルを設定してレベルアップに必要な経験値量を緩和するほか、装備品やスキルも随時支給するなど、狩りに集中しつつレベリングがスムーズに行なえる施策を実装する。
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MMORPG黎明期のタイトルはレベリングが苦行だった。だが、いまは違う。
装備やスキルを時間をかけて入手していくのがおもしろさのひとつだが、がなかなか手に入らず、キャラクターやクラスの魅力にたどり着けないままゲームをやめてしまう人もまた多かった。これまでに紹介した施策により、エヴァサービスでは各クラス(職業)のおもしろさをいち早く体験し、ゲームをより楽しめるようになる。
楽しくなるまでが早い。これが新生『リネージュ2』
体験会では25分で二次転職まで到達した。三次転職くらいまでは、このノリでメインクエストを進めているだけでも到達できるとのこと。改めて、『リネージュ2』経験者の筆者からすると驚くばかりの変化だ。
体験会では毎日10分プレイできる経験値獲得量が多いコンテンツ“超越ダンジョン”での高レベルプレイを体験。高レベルのスピリットでプレイしたら、出すスキルのすべてが範囲攻撃かつ派手で楽しい。この気持ちよさに、短時間の育成ですぐに手が届くのはうれしいかぎりだ。
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超越ダンジョンでは短時間のプレイで、大量に湧いて出てくる敵をなぎ倒していく。気持ちいい。
ちなみに超越ダンジョン体験では、調整中に偶然やたら高難度化したというレギュレーションでのメディア対抗サバイバルが実施された。体験会に同席していたほかのメディアはいっしょに取材する仲間だと思ったら敵に。優しさはどこへいった。
最初の5分間は無敵状態でプレイさせてもらえたので気持ちよく敵をなぎ倒せたが、いざ無敵が切れると筆者はひたすら移動しては範囲スキルを自動戦闘で叩き込む、いわゆる“引き撃ち”をして逃げ回ることに。それで2分くらいはなんとかなったのだが、油断して立ち止まった瞬間にボコボコにされて終了した。
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実際のプレイでは装備などが適正レベルに整った状態で臨むことになるので、こんな高難度にはならないとのこと。
体験会ではスムーズになった成長とゲームプレイを楽しませていただいたが、エヴァサービスにはまだほかにも、NON-PVPや新たな課金形態など、気になる新要素がある。これらの影響については、サービスインしてからプレイヤー同士が築き上げていく部分になるだろう。いまの段階ではエヴァがどんな世界になるのか予想は難しい。
エヴァサービスでは成長導線の部分だけでもこれだけ過去の『リネージュ2』から変革し、“新生”を謳っている。大きな変化や新たな楽しさが生まれることに、期待が高まるばかりだ。
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MMORPG黎明期のタイトルを、中身は保ちつつも令和のニーズに応えた最新スタイルでプレイできる。思った以上にすごいことなのでは。
2025年3月14日からエヴァサービスのクローズドβテストがスタートし、現在は事前登録を実施中。3月中には公式生放送も実施予定だ。また、2025年4月9日(水)のサービスインと同時に、エヴァサービスとアデンサービスでは新クラス“バルカス”も実装される。こちらは男性ヒューマン限定の、狼男のような変身能力を持つクラスとのことだ。
ほかにも、サービスイン時点からTVアニメ『陰の実力者になりたくて!』とのコラボコンテンツが提供されるなど、さまざまな施策についての情報が2025年3月12日以降に順次公開されている。気になる人は公式サイトで確認してほしい。