2025年4月19日(土)、ネクソンが提供するスマートフォン/PC(Windows)向けMMORPG『 HIT:The World 』の日本サービスで初となるGvG公式大会の決勝戦が開催された。大会名は“HIT : The World Guild Championship -SEASON1- FINAL”。 記念すべき日本初のチャンピオンとして、ゲーム内の歴史に名前を刻んだギルドは“OZ”。激闘を見届けた結果、大会会場ではこのような様子が見られた。
公式エヴァンジェリストの反王ケンラウヘル氏はステージで男泣き。日本運営担当のそめや氏はイベントの全日程終了後に感極まって泣き崩れた。 優勝したOZを率いるのは多くのゲームで活躍するS嶋氏。彼は公式番組に出演することが多いため、大会に参加しにくい立場にある。プレイヤーからは“どちらかというと運営側の人”と誤認されやすいからだ。 それでも本気で戦いたい。反王ケンラウヘル氏はそんなS嶋氏の熱意を汲み、「解説はおれがやる」と手を挙げた。肩の荷を下ろしたS嶋氏が仲間とともに優勝の座をつかんだのだから、そりゃ涙のひとつも流すだろう。
日本運営担当のそめや氏は、シンプルに大会が成功に終わったことで力が抜けたらしい。大の男が感情を抑えきれない何かが、『HIT:The World』大会にはあったのだ。育成を重ねたキャラクターどうしの戦いであり、 加えてゲーム内で日々交流や対戦を重ねた知った顔同士だからこその激突をリポートする。
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※記事内の一部画像は、配信画面からキャプチャーしたものを使用しています。 30 vs 30の知略戦・聖物占領戦の頂点が決まる 本大会は、ユーザーからの要望の声を受けて開催された“シーズン制の公式大会”の記念すべきシーズン1決勝戦。試合には、日ごろから全サーバー同士でのマッチングが可能なGvGコンテンツ“聖物占領戦”が使われた。 『 HIT : The World 』は2025年4月17日に1周年を迎えたばかり。新クラス実装などで盛り上がるなかで、日本初の公式大会チャンピオンという栄誉を得られるのは光栄の極みだろう。各ギルドともに、この日まで研鑽を積んできているはず。 MC&実況担当のOooda氏。(左)/『HIT : The World』日本運営担当のそめや氏。(右)
公式エヴァンジェリストの反王ケンラウヘル氏。(左)/インタビューなどの大会進行は吉崎智宏氏が担当。(右)
会場にはラーメン屋台のケータリングが。暖簾は『HIT:The World』テーマ曲『Let's HIT』のMV用に作られたもの。(左)/日本運営ディレクターのはくしん氏も気合いが入っている模様。(右)
試合リポートに入る前に“聖物占領戦”について軽く解説しておこう。各ギルドから最大50人(本大会では最大30人で、メンバー入れ替え可能)が参加し、フィールドの4ヵ所にある“聖物”を占領して得られるポイントを競う。 時間切れになった時点でポイントを多く所持していたほうの勝利。2500ポイントに達した場合はその時点で勝利となる。
今大会のルール。試合はBO3(2本先取で勝利)形式なので、2戦目からの作戦の切り替えなども重要となる。
左右中央それぞれの各ギルドのスタート地点から、4つの聖物(画面の4隅)を目指す。やられてしまってもスタート地点からリスポーン可能だ。
聖物は近くにメンバーを一定時間待機させることで占領状態となり、時間経過とともにポイントが加算されていく。人数が多いほど占領にかかる時間は短縮できるが(5人で最大効率に到達)、相手ギルドのメンバーもいる場合、人数が多い方の占領カウントが進む。 ここで重要なのがモンスターの存在だ。フィールドに出現する通常モンスターを狩ることでもポイントを獲得可能。さらに一定時間ごとに(試合中に2回)フィールド中央に出現するボスにラストアタックを決めると、大量のポイントに加え、一定時間獲得する占領ポイントが増えるという絶大な効果が得られる。1体目は2倍、2体目は3倍だ。
ボスを制することは大事だが、絶対条件ではない。占領状態をとことん維持したり、通常モンスターを狩り続けたりすれば、ボスも関係ないほどの大差を生み出せる。
ふだんは50人での対戦のため、各聖物では人数差を生み出しやすい。だが大会ルールでは30人ということで、プレイヤー個々の戦力が重要となる。育成を重ねて強化された強豪プレイヤーを人数差で押し切るのは、ふだんよりかなり難しいのだ。 そんな厳しい戦いを勝ち抜いて、FINALのステージに駒を進めたのが以下の4ギルドだ。 castra
ギルドマスターのふぃの選手はカリスマ性と統率力で名を知られる強豪。マイクパフォーマンスでも大会を盛り上げる。
OZ
ギルドマスターのS嶋選手はプレイヤー間で軍神と称される名軍師。当初は解説を依頼され出場を断念したが、反王ケンラウヘル氏が解説交代を申し出て念願の出場を果たした。
とりあえずギルド
オンラインで参加。ギルドマスターの大魔王BAJI選手は、全サーバーで怖れられる強プレイヤーで、PvPやGvGのみならず、あらゆるコンテンツで名を馳せる。
ぴーすxくまさん
オンラインで参加。PK人数でアワードを獲得しているReBorn選手の名前に会場が戦慄。ギルドマスターのぽめまる一選手からは、大魔王討伐の宣言も。
決勝大会は2ギルドがオンライン参加。「ふだんと同じ環境で本気で戦いたい」という要望を運営が認め、このような形式となった。castraとOZもメンバーの大半はオフラインで参加し、会場入りしたのはギルドマスター含め3名のみ。加えて、プレイ用に完全防音の別スタジオも用意された。 また、配信は5分の遅延設定をかけて実施。配信画面を見ても不正できない万全の体制となっていた。
オンライン、オフラインのいずれのギルドからも、勝利に向けた真摯な熱意が伝わってきた。
こちらがトーナメント表。第1試合はオンライン参加ギルド同士の対戦となった。
準決勝と3位決定戦は、激闘と奇策の応酬 準決勝第1試合 ぴーすxくまさん vs とりあえずギルド 連合関係にある両ギルドが初戦で衝突。1本目で先に動いたのはとりあえずギルドだった。敵陣にFAKER選手が率いる1部隊を突っ込ませて中央突破。対応しようとしたぴーすxくまさんの部隊を、上下ルートから敵陣に突っ込んだ攻撃部隊が合流して挟撃。この電撃作戦で、開幕から敵陣側の聖物を占領したとりあえずギルドが場を制した。
中央突破と上下からの挟撃。ぴーすxくまさん側はとっさに上側の聖物に集結したが、下の聖物は捨てざるをえなかった。
だが、直後にメンバーがゲームから落ちたことで開始3分以内に1回のみ申請できるリスタートが通り、この展開はなかったことに。これには解説陣も唖然とし、観客席からも「酒をくれ!」などの声が挙がる。 仕切り直しの1戦目は、攻めては退くぴーすxくまさんと、少数精鋭が攻めまくるとりあえずギルドという対象的な戦略でシーソーゲームとなった。1回目のボスを制したぴーすxくまさんはボスボーナスを活かしたいところだったが、とりあえずギルドは硬いメンバーが粘って占領状態を譲らない。 ボスボーナスがあってもシーソーゲームが続いたが、1戦目は僅差で2500ポイントを先取りしたぴーすxくまさんが勝利を収めた。
妖魔エタノール選手をはじめ、とりあえずギルドの精鋭は人数差があっても微動だにしない。
そんな精鋭だらけのとりあえずギルドが、2体目のボス出現前にこのように全方向から包囲してくる。そのプレッシャーは計り知れない。
2戦目も序盤はぴーすxくまさんがリードして1体目ボスボーナスも獲得したが、大魔王BAJI選手が各所に飛び回って大暴れし、ポイントの拮抗を維持。とりあえずギルドが2体目のボスボーナス獲得から2戦目をものにした。 配信コメントには「もう決勝戦だろ」などのひと言も見られた接戦。最後の3戦目では最初の中央突破をさらに高速化したFAKER選手の部隊が、敵陣の上の聖物に行くと見せかけて下の聖物に切り返した。追うように敵部隊が下に集中すると見るや、再度上に切り返すという、スピードを最大限に活かした奇策を披露。
奇策と連携によって右上のぴーすxくまさん側の聖物が完全にガラ空きに。こんなことが可能なのかと、会場全体が驚愕した。
その後もとりあえずギルドは聖物3個の占領状態を維持。1体目のボスボーナスも獲得して、2体目ボス出現時点で2400ポイントに到達していた。そのまま大差で勝利し、とりあえずギルドが決勝に進出した。
準決勝第2試合 castra vs OZ 続く準決勝第2試合はオフライン参加ギルド同士の対決。名前だけで他プレイヤーを震え上がらせるギルドマスターたちだが、試合前には和気あいあいとしたマイクパフォーマンスで場を沸かせる。
異様に腰が低いが、ふたりとも『HIT : The World』日本トップクラスのカリスマプレイヤーである。
1戦目の開始直後、OZ側の部隊が準決勝第1試合のように高速で中央を駆け上がるが、中央ボス出現エリアでぴたりと停止してラインの状況を探る。対するcastraは下ラインを進軍するが、OZの中央待機部隊が後ろから迫って挟撃。柔軟な対応力をさっそく見せつける。
ここで中央に留まり、相手側の防衛ラインを見に行くという判断。開幕の動きだけでも計算高さが伝わってきた。
その後もOZがcastraの激しい攻めをいなし、巧みな多面展開で一時的ながら聖物4個を占領するなど優位に立ち、1勝を先取。 2戦目では1戦目での交戦情報でより分配がしやすくなったのか、OZ側の部隊が迅速に動き回り、聖物占領数の優勢を保っていく。1体目ボスボーナスはcastraが取ったが、またしてもOZ側が聖物をすべて占領するシーンがあるなど、多面展開を有利に進める。
1体目ボスボーナスはcastraが見事に取ったものの、OZ側は聖物全占領など、全体的な優位でボーナスをほぼ帳消しにしていく。
2体目ボス出現前にcastraはぎりぎりまで集結せず聖物3つを奪取したものの、ボスボーナスは早めに中央に集結したOZが獲得。残りひとつの聖物の占領状態が崩れずポイントが入り続け、2500ポイントに到達したOZが2戦目に勝利。決勝へと駒を進めた。
S嶋選手からは、ボイスチャットで途切れず指示が飛び続ける。戦場全体の状況や問題が生じている部分についても報告を受けてつねに把握していたようだった。
3位決定戦 ぴーすxくまさん vs castra 3位決定戦はcastraのギルドマスターふぃの選手による挑戦状で幕を開けた。開始前のインタビューで、ふだんからPvPでやりあっているぴーすxくまさんの最大戦力ReBorn選手に対して「ビビっていなかったら開始直後にど真ん中に来てほしい」と言い出したのだ。 対するぴーすxくまさんのギルドマスターぽめまるー選手は、「応じるかは個人の判断に任せますが、ふぃのさんが開幕ぼっ立ちしているのが見てみたいです」と切れ味鋭い返しを見せる。
マイクパフォーマンスが冴えわたるふぃの選手。ギルドメンバー全員の名誉を背負ったうえでのタイマン宣言である。
注目の初動結果はどちらも中央に行かず、だった。どちらもブラフに引っかからない。自陣の聖物をふたつ確保してにらみ合う堅実な動きを見せた。
どっちも行かないんかい。ふぃの氏いわく、もし相手がひとりで来たら多人数で撃退して、最大戦力を狩り取っていたとのこと。ずるい。
その後、ぴーすxくまさんが徹底した守りを貫くが、それをcastraが押し切るなど、なかなか大きな動きを見せない。聖物を2個ずつ占領した拮抗状態が続くが、1体目ボスボーナスはぴーすxくまさんが獲得。聖物3個占領を狙って果敢に攻めるcastraをしのいで、聖物2個占領の状態を維持していく。
ぴーすxくまさんの守りは堅牢。チェインドベル選手が階段(画面右)をひとりで抑えるなど、その硬さを見せつける。
均衡が維持されるなか、2体目のボスボーナスは中央へ3方向から押し寄せたcastraが奪取。バフ状態のまま聖物3つを占領し、1戦目をもぎ取った。 2戦目開幕ではぴーすxくまさんの部隊が中央に向かったが、偵察と挟撃が目的だったようで衝突は起こらず。開幕直後はぴーすxくまさんが聖物3個を占領して先制するが、castraがすぐに2個ずつの均衡状態に持ち直す。
castraは攻め続けながらも、しっかりと状況に対応して守りも固める。中央でつねに衝突が起きていたのは、お互いに遊撃を狙っていたからだと思われる。
1体目ボスボーナスを獲得したのはぴーすxくまさんだったが、早めに中央に集結したことで聖物をすべて放棄したところをcastraが突き、ボーナスを活かさせない。2体目ボスボーナスをcastraが取り、その勢いで攻めを緩めずに2500ポイントを先取。3位の座を勝ち取った。
ボス戦時には先に中央に入らず包囲せん滅を徹底したcastraが勝利。
力と技の衝突、万能の大魔王を討伐なるか いよいよ迎えた決勝戦は、OZととりあえずギルドが激突。両ギルドが本気で対決したのはかなり前のことで、その時点では五分五分だったとのこと。ただし、そのころとは戦力も状況も異なる。お互いに予想がつかない。 “とりあえず”ですべてのコンテンツを楽しみ、圧倒的なパワーでそのすべてを制してきたとりあえずギルドと、GvGに主眼を置いて徹底的に鍛え続けているOZ。S嶋選手に対して、大魔王BAJI選手は「やられてよろこぶM嶋さんにしてあげますわ」とうそぶく。
ここまで約5時間の長丁場で、疲労がピークに達している両ギルドマスター。いろいろと薬を飲んで、フルバフ状態で戦いに臨む。
開始前のひとコマ。ギルド名の人文字でチームワークをアピール。
注目の1戦目、いままで通り開幕に中央を突っ切ってきたとりあえずギルドのFAKER選手の部隊に対し、OZは少し当たって合流を遅らせることで挟撃を緩和し、開幕の攻めをいなした。OZは生存力が高い部隊が敵陣側の聖物で粘ることでリードし、とりあえずギルドの上下の揺さぶりにも柔軟に対応する。
ふつうは対応しきれないパワーとスピードの突撃をOZ側はしっかりと受け流し、得意の多面展開でリードを奪う。
1体目のボスボーナスはOZ側が奪取。ボス戦後は聖物を急いで取るよりも中央での衝突を続けることを選び、相手の戦力を確かめる。OZ側は広く展開しつつも、他部隊のピンチには連携のために駆けつけるという柔軟さを見せつけ、聖物2個の占領状態を崩さず700点差のリードをつける。 しかし、とりあえずギルドは執念の攻めで聖物3つの占領に成功。さらにボス戦に向かうOZの部隊を、大魔王BAJI氏がひとりで橋の上で足止めする。2体目のボスボーナスをとりあえずギルドが獲得し、聖物占領数の有利に3倍ボーナスを重ねて逆転勝利を果たした。
ほぼひとりでの足止めに成功し、大魔王の面目躍如。現役プレイヤーから見ると、わけがわからない強さだ。
2戦目も変わらずFAKER選手部隊が一番槍。とりあえずギルドは3方面攻撃を実行して聖物3個占領に成功した。引き続き中央から部隊を押し上げ、とりあえずギルドが序盤の主導権を握る。OZも負けじと応戦し、怒怒璃亜(どどりあ)選手の部隊が中央の侵攻部隊を撃退。逆に聖物3個占領状態まで押し返していった。 1体目のボス戦前、中央に陣取ったOZは素早く部隊を分けて挟撃をいなし、、そのままボスボーナスを獲得。とりあえずギルドは中央の攻めを厚くすることでOZが聖物を取りに行く余裕をなくし、点差を抑えていく。 それでもOZは崩れず、2体目ボス出現前に2000ポイントを稼いで有利となったが、とりあえずギルドは4方向からのラッシュを展開。さすがに敗色濃厚に見えたが、、ボスのラストアタックを取ったのはOZの怒怒璃亜選手だった。見事に逆転を阻止し、2戦目はOZが制した。
連続で怒怒璃亜選手がMVP級の活躍を見せた。
運命の3戦目。開幕からFAKER選手の部隊が中央を突っ切るかと思いきや、ここまでの2戦でつねにOZ側が押していた下方面へと援軍に走った。あわや突破かと思われたが、OZ側がすばやく部隊を送り込んで下ラインを防御。だがそのあいだにとりあえずギルドの別動隊がOZ陣地の上側の聖物を占領し、聖物3個占領のリードを奪う。
ついにFAKER部隊の動きが変わった。この策を最終局面まで温存していたことにも驚かされる。
その後も動きを変えて揺さぶるとりあえずギルド。OZは逐一対応し、部隊の連携には一切乱れが見られない。次第にコントロールを奪い返し、ポイントでも逆転。OZ側はその合間にモンスター狩りも徹底的に行ない、ポイント差をさらに広げていく。 1体目のボス戦前、とりあえずギルドは先ほどと同じ4方向からの中央突入を試みるが、これをいなしたOZが1体目ボスボーナスを死守。さらにとりあえずギルド陣地の下側聖物を帝王ゆきちゃん選手、黒ぴつじ選手、たくしょー選手などの最高戦力の鎌使い部隊で攻め続け、プレッシャーを与えていく。
つねに少数精鋭がとりあえずギルド側の戦力を割かせ、他方面での人数有利を生み出していく。
OZは1体目ボスボーナスが1分残っている状態で聖物3個の占領確保に成功。さらに少数精鋭部隊が敵陣上側へと動き、短時間ながら聖物4個の占領にも成功する。その後も攻めに転じたOZは各所に揺さぶりをかけてとりあえずギルド側の自由を奪い、2体目ボス出現前に2280ポイントに到達。 2体目ボス出現前に、OZは早めに中央に集結。とりあえずギルドは4つの聖物を占領し、4方面突入でボスボーナスを取る戦略に賭ける。しかし、ラストアタックを取ったのはOZのしろくれ選手だった。
この時点でOZのポイントは2400を超え、大勢は決した。そのままOZが2500ポイントを獲得し、3戦目に勝利。日本初の『HIT : The World』GvGチャンピオンの栄冠を勝ち取った。
優勝決定の瞬間は、いっしょに会場でプレイした仲間どうしでハイタッチ。
結果としては、パワーだけではなく戦略面でも巧みさを見せたとりあえずギルドに対し、戦場すべてが見えているかのような采配と即応で戦局を動かしたOZが上回るという、まれに見る名勝負。ギルド全体で大会に向けての育成に専念し続けた、その成果が実った優勝となった。 S嶋氏いわく、ギルド内では自主的に宝珠を育成するなど、GvGにとことん本気なメンバーが多かったことにも助けられたという。ちなみに異常に硬かった帝王ゆきちゃん選手は、絶対回避642であるとギルドマスターからカミングアウト。異次元の数値だ。
初代王者のトロフィーをそめや氏から受け取ったOZ一同。これからは初代王者として、ディフェンディングチャンピオンとしての活躍にも期待がかかる。
シーズン2に向けて『HTW』はさらに驀進する 大会終了後に解説陣がコメントする場面では反王ケンラウヘル氏が、大会終了後にはそめや氏が、思わず男泣き。参加者全員が本気で『HIT : The World』をプレイしていることが、プレイヤー目線、運営目線では人一倍感じられる大会だったので、感涙も致し方なしといったところだろう。
MMORPGを生涯をかけて愛する男たちなので、感動がより深かったのだろう。筆者も打ち震えたので、その気持ちがよくわかる。
なお、決勝戦の前には『HIT : The World』海外開発ディレクターのキム・ドヒョン氏も登壇し、プレイヤーへの感謝のメッセージを送った。 キム氏は日本サービスオープン時に約束したGvG大会を開催できたことを喜びつつも、日本のプレイヤーが望む大会としては不足部分も多いと感じているとのこと。改善点を整理し、今後の作業に向けて準備していると述べた。 氏は聖物占領戦に新たなルールやおもしろい要素を追加するべく検討しており、それをもとに第2回の大会を進行できるように運営チームと相談しているとも発表。開催時期などの詳細は、決定次第アナウンスされる。
キム氏からは感謝の一環としてゲーム内アイテムも提供された。忘れず受け取ろう。
言及されたのはこれだけではない。新クラス“御剣(みつるぎ)”、1000人で競い合うバトルロイヤル“生存の戦場”の実装、新規ならびに復帰勢の成長を助ける“ブーストサーバー”や“ジャンピングシステム”などなど。今後も日本のプレイヤーに寄り添い続けていくので、より『HIT : The World』を楽しんでほしいとのこと。 ブーストサーバーをさらに楽しんでもらうために、日本同サーバーの初の攻城戦では報酬ジェムを追加するとも発表。インテラ城では10万ジェム、インターサーバーの虚無の城の攻城戦では200万ジェムを追加予定とのことだ。
2年目に入り、大会もシーズン2に向けて準備が始まっている。今回の熱戦を経てさらに盛り上がりそうな『HIT : The World』。つぎの大会でも心が熱くなる試合を期待したい。