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『デジタル・デビル物語 女神転生II』35周年。悪魔絵師・金子一馬氏が初参加したシリーズ作【今日は何の日?】

byカワチ

『デジタル・デビル物語 女神転生II』35周年。悪魔絵師・金子一馬氏が初参加したシリーズ作【今日は何の日?】

『女神転生』シリーズ初の完全ゲームオリジナルストーリー

 1990年(平成2年)4月6日は、ファミリーコンピュータ用ソフト『デジタル・デビル物語 女神転生II』が発売された日。本日で発売から35周年を迎えました。

 本作は『
デジタル・デビル物語 女神転生』の続編。前作は西谷史氏の小説『デジタル・デビル・ストーリー』シリーズが原作でしたが、本作は完全オリジナルストーリーです。舞台は新型爆弾によって崩壊した近未来の東京。爆発で生じた次元の裂け目から悪魔たちが出現するなか、シェルターの中で体感RPGのデビルバスターを遊んでいた主人公と親友がパズスと名乗る悪魔と出会うことに。
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 主人公は悪魔召喚プログラムを、親友は魔法の力をパズスから与えられますが、同時にネットワークを通じて悪魔がシェルターに侵入。意を決したふたりは東京を支配する魔王バエルを倒すため、地上を冒険することになります。

 なお、このデビルバスターは前作のダイダロスの塔が題材。BGMも前作と同じものが使われているのでファンはニヤリとできるポイントでした。

 物語の途中、東京タワーで“魔女”と呼ばれる少女から、パズスは野心のためにふたりを利用しているに過ぎないと聞いた主人公は、彼女と行動することを決意。親友とは決別してしまいます。その後、親友は外見が変わり、ダークヒーローへと変貌するのですが……?

 ストーリーは中盤に魔王バエルにとどめを刺すかどうかで分岐。とどめを刺さなかった場合は物語の真実が明らかになり、真のラスボスと戦うことができました。このラスボスはいまでも語り草になる驚きの存在です。そして、魔王バエルにとどめを刺した場合はバッドエンドに近い形で、その結末は大いに心に残る内容です。本作に限らず『
女神転生』シリーズのエンディングはグッドやバッドという垣根を超えて大きな印象を与えてくれますが、本作もそのひとつでした。

 また、本作には救世主の降臨を説いている教会のメシア教と悪魔との共存を望むディーバ教が登場し、対立をしていたのが特徴。この要素は物語の中ではさほど重要ではないものの、後のシリーズで恒例となる宗教対立の構図となっています。
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 本作の注目点は、なんといっても悪魔絵師こと金子一馬氏が初めてシリーズに携わった作品であること。ファッションデザインを取り入れた前衛的なデザインや無駄をそぎ落としたスタイリッシュなシルエットなど、金子氏の手がける悪魔たちはどれも個性的でファンを魅了しました(個人的には女性型悪魔の姿にドキドキした記憶……)。

 シリーズおなじみのジャックフロストが登場したのも本作から。しかし、頭に山高帽を被って首にはマフラーを巻き、手にはパラソルを持っていて、デザインは異なるものでした。現在のデザインと「ヒーホー」というしゃべりかたをするのはつぎの『
真・女神転生』からになります。

 バトルにおいては、武器の種類にガンが増えたり、悪魔の3身合体ができたりと自由度が大幅にアップ。さらに前作ではパスワードコンティニューだったのが、セーブが可能になり手軽に遊べるように。また、セットしたポイントに自動的に戻ることができるオートパイロットも存在し、3Dダンジョンが苦手な人への配慮もありました。

 剣での攻撃を反射する邪鬼ギリメカラも本作で初登場。このときは誤植により“ギリメカテ”という名前で、反射ダメージは微々たるものでした。ギリメカラが脅威だったのは与えたダメージをすべて返す
『真・女神転生』からであるものの、本作のギリメカテも即死魔法のムドハンマを使用するのでヒリヒリとしたバトルが展開しました。

 本作は1995年3月31日にスーパーファミコンで『
旧約・女神転生』としてリメイクされたり、2006年に携帯アプリ版が発売されたものの、現在は手に取りづらいタイトルになっています。ストーリーやシステムなど、シリーズの基礎を作ったタイトルなので現行機でも遊べるようにしてもらえるとうれしいです。
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      集計期間: 2025年04月26日09時〜2025年04月26日10時