
企画・原案は橋野桂氏、ディレクターは新納一哉氏
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『超執刀 カドゥケウス』はアトラスから発売されたアクションゲーム。医者となって患者を手術するゲームで、タッチペンでメスやピンセット、注射器などの器具を操作することになります。プロデューサーは『ペルソナ』シリーズの橋野桂氏、ディレクターは後に『世界樹の迷宮』シリーズを手がけることになる新納一哉氏です。
主人公は新米医師の月森孝介(つきもり こうすけ)。集中力の高さにより超スピードで執刀をおこなう“超執刀”という特殊な能力に目覚めた彼が謎の奇病である“ギルス”に立ち向かうストーリーが描かれます。
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最初は頼りなかった孝介が助手となる利根川アンジュをはじめとした仲間たちに支えられながら成長していき、頼りになる人物へ成長していくストーリーは王道でよかったですね。ゲームはアドベンチャーパートとアクションパートを交互に進める形式となっており、テンポもいいのでアニメやドラマを観ているような雰囲気でのめり込めました。
なお、ゲームオーバーになったときは主人公が失踪して終わるという展開に。アクションパートは比較的歯ごたえある難度だったこともあり、筆者は何度も失踪する姿を見ました……。
アクションパートは全10種類の手術器具を状況に応じて使いこなして患者の病魔を倒していく内容。左右に手術器具のアイコンが5種類ずつ並んでおり、アイコンをタッチして使用するアクションを切り替えていきます。作業のときは“この器具を使う”という基本は決まっていますが、病原体である“ギルス”は進化するため、手術中に予期せぬトラブルも起きるので緊張感のあるプレイが楽しめます。
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また、緊張感を生んでいるのは患者の体力があることとクリアーまでの制限時間が存在していること。ミスばかりしていると患者の体力がなくなってしまいますし、かといってもたもたしているとタイムオーバーになってしまうのでハラハラさせられます。
手術中はスピードと正確さの両方を求められますが、切り札となる時間の流れを遅くする“超執刀”は1度の手術で1回しか使えないので発動タイミングをしっかり見極める必要もありました。よくできたアクションゲームとなっており、クリアーできるまで遊んでしまうおもしろさがありました。
タッチパネルやタッチペンをうまく使うアクションはニンテンドーDSならでは。発売後は口コミでヒットしたものの品薄状態が続き、2007年に廉価版のアトラスベストセレクションが発売されるまでは価格も高騰していました。現在は購入しやすいので気になる人はゲームショップで探してみてはいかがでしょうか。
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シリーズは2006年12月2日にWiiで本作のリメイク『カドゥケウスZ 2つの超執刀』が発売。また、2008年1月17日には世界観を一新した『カドゥケウス ニューブラッド』も登場しました。
その後、2008年8月には本作の3年後を舞台とした『救急救命 カドゥケウス2』がニンテンドーDSで、さらに2010年6月17日には『カドゥケウスZ 2つの超執刀』から2年後を舞台にした『HOSPITAL. 6人の医師』が発売。『HOSPITAL. 6人の医師』は6人の主人公の物語が複雑に絡み合うストーリーで感動的な内容が見どころでした。『HOSPITAL. 6人の医師』も6月17日に15周年になるのでぜひ遊んでみてほしいです。Wiiなので遊ぶ環境を整えるのはちょっとたいへんですが、キャラクターも個性的ですし、ストーリーパートと手術パートが組み合わさったドラマチックな展開も素晴らしいのでオススメです。
最後に『超執刀 カドゥケウス』の小ネタとして……2008年7月10日に発売された『ペルソナ4』の説明書の中で、主人公の名前入力欄に『超執刀 カドゥケウス』の主人公と同じ月森孝介の名前が使われています。『ペルソナ4』と『超執刀 カドゥケウス』は世界観も違うのでちょっとしたスタッフの遊び心だと思いますが……。『ペルソナ4』の主人公はアニメ版が鳴上悠、コミカライズ版が瀬多総司なので、月森孝介で『ペルソナ4』の主人公を思い浮かべるのはかなりのマニア。この知識を覚えておけばどこかで披露できるかもしれません。