声なき精霊が聞き手となる、不気味ながらもやさしい物語


フランスの中世ノルマンディーの民話と古典映画に影響を受けたというダークな世界観とアートデザインが特徴。ビジュアルや演出こそホラーテイストだが、ゲーム全体の内容はホラーが苦手でも楽しめるアドベンチャーゲームとして非常によくまとまっているので、読み物が好きな方におすすめ。
価格は500円以下でプレイ時間も1~2時間程度と、サクッと遊ぶにはちょうどいいボリューム感なので、この記事を読んで興味が出た方は静かな夜にプレイしてみてほしい。
老婆の依頼で幽霊退治に挑む カギとなるのはカードの話題
さまざまな相手と会話することで、物語が膨らんでいき、老婆の人となりや、地下室に潜む幽霊に関する情報が集まっていく。「このカードはあの話題と関係ある?」、「対話で聞き出した場所にヒントがありそう」といった具合に、自分なりに推理しながら物語を進めるのが楽しい。

幽霊はなぜ老婆の家の地下にいるのか。カードを使い情報を集めて真相を導こう。
登場キャラクターはクセ者揃い すさまじい引力を持つ世界観

本作の最大の魅力は非常に濃い登場キャラクターと、彼らが話してくれる物語。老婆はこちらを脅かすようなことを言うが、話を聞いてみるとやさしさがチラチラと垣間見えたり、過去に何かあったらしいことがわかったりする。ほかのキャラクターも同じようにいい“ギャップ”があり、いろいろと話を聞きたくなってしまう。
いきなり私事を挟んでしまい恐縮だが、ある日筆者の妹に入れ墨のある恋人ができた。最初は家族全員「大丈夫か?」と不安がっていたのだが、彼はとても明るい好青年で、帰省中しか会うタイミングのない筆者ですらすぐに打ち解けた。
いまでは妹は実家から巣立ち、彼と同じ苗字で生活している。本作におけるプレイヤーとキャラクターの関係性は、筆者の家族に起きた出来事と似ていて、対話を重ねて事情や人となりを知るほど、プレイヤーは自然と彼らの幸せを願うようになっていく。
登場人物たち

森にひとりで住んでいる。見た目も話しかたもおっかないが、ときおり物憂げな表情を見せる。

老婆宅の地下室に潜む何者かの幽霊。生前の記憶がなく、自分が誰なのかを思い出せないようだ。

あばら家の近くの森から老婆を見つめるフクロウ。口から出る言葉はとにかく汚いが……。
CARIMARA: Beneath the forlorn limbs
- プラットフォーム:PC(Steam、itch.io)
- 発売元:CRITICAL REFLEX
- 発売日:2025年10月6日
- 価格:499円[税込]
- ジャンル:アドベンチャー
- 対象年齢:審査なし
- 備考:ダウンロード専売 開発:Bastinus Rex


















