発売直前にレビューを掲載したが、周囲に「マジでよかったからプレイするべし」と布教しまくっていたら、改めてレビューを書く機会をいただいた。前回のレビューではゲームシステムを中心に書いたけど、今回は発売から1ヵ月以上が経過しているので、ちょっとストーリーに踏み込んだ内容に。
なお今回、初出となる貴重なアートも初公開。こちらは順次、公式サイトやXで公開されていくとのことだが、まずはこちらの記事でチェックしてほしい。
ラストバトルの演出はズルい! 最近遊んだゲームの中でもトップクラスに感動
本作の舞台となるのは、謎の石化現象が進み、人々が住む場所を追われつつある世界。序盤は、アズラルとビュリオンというふたつの大国の対立、そして不吉の象徴とされる双子の蒼鱗のリオレウスの誕生などを軸に物語が描かれていく。
アズラルの王子・姫であり、国内唯一のレウスライダーとなる主人公。二国の戦乱に巻き込まれつつ、世界の真実を“知る”ための旅に出る……というのが大まかなあらすじ。


その旅の過程でさまざまなフィールドを冒険していくが、各地には『モンスターハンター』シリーズでおなじみのモンスターたちが棲息しているので、「ここではどんなモンスターが待っているんだろう?」とワクワクしながらプレイを進められた。
これまでのシリーズ作品に比べると、ストーリーはシリアスさが増した印象。世界を蝕む危機に立ち向かうという物語が、全体的に重めの雰囲気で描かれていく。キャラクターの頭身がアップしていること、演出面が強化されて臨場感が増していることも相まって、ストーリーにグッと引き込まれていくのだ。

石化したラオシャンロンが佇む“タキルカン”

氷原が広がる“サンティア”
前作まではマスコット的なオトモアイルーの“ナビルー”が旅をナビゲートしてくれたが、ややコメディ感が強すぎた印象もあった(それが魅力でもあるが)。本作で新たにオトモアイルーとなる“ルディ”は、主人公の頼れる相棒であり、旅をともにする仲間のひとりというキャラクター。
オトモアイルーのルディも、主人公と同様に、これまでのシリーズ作品に比べてちょっぴり大人な雰囲気になっているので、シリアスな物語にもしっかりとマッチしている。

ときおり見せるかわいい仕草に思わず心がときめく。
物語は、ややダークファンタジー寄りの作り。ただ、複雑な用語は少なく、『モンスターハンター』という土台の上で物語が描かれていくので、すんなりと物語が理解できる。世界設定が凝られた作品も嫌いではないけど、個人的にはわかりやすい作品のほうが気楽にプレイできる。
もちろん、決して底が浅いわけではなく、しっかりと本作ならではの世界観が作り込まれている。ところどころにアッと驚く展開や、おなじみのモンスターと対峙するシーンなども用意されていて、心を昂らせてくれた。このあたりはすごくいいバランスになっている。とくに終盤は怒涛の展開の連続。ネタバレを避けるために具体的な言及は控えるが、「ここでこのモンスターが出てくるのか!」と思わず前のめりになりながらプレイできた。

個人的には、ラストバトルの演出がお気に入り。ここ最近で遊んだゲームの中でもトップクラスに満足度の高いものだった。苦楽をともにしてきた仲間と最大の脅威に立ち向かう……。そんな熱い展開で、ところどころに用意された専用の演出に感動しっぱなし。途中からは涙がこみあげてしまったほど。
“ライダーとオトモンの絆”が十二分に感じられる内容で、この体験を味わうだけでも本作をプレイする価値はあるはず……! これからプレイする人は、W絆技だけは絶対に使うように!
RPGらしい育成要素と3すくみのシステムがちょうどよく絡み合う
ストーリー上のバトルはなかなか歯応えがあるもので、レベルが低いまま進めて、対峙するモンスターがどう動くかを把握できていないとあっさり敗北してしまうことも。逆に、モンスターの行動パターンを読み切って完封できると、めちゃくちゃ気持ちがいい。

RPGらしさも感じられるし、何度も敗北して相手の行動パターンを学んでいく本家『モンスターハンター』的な要素も感じられる。「レベルを上げて強敵に挑む」というRPGらしい作りをベースにしながらも、パワー・スピード・テクニックの3すくみのジャンケンの要素がうまく絡み合っていて、本作独自のプレイ感が味わえるのだ。これがすごくおもしろい。
何度も同じモンスターと戦うときは、少々わずらわしさはあるものの、ストーリー上で対峙するモンスターとのバトルは、これぐらいヒリつきがあるほうがプレイしていて楽しいし、勝利したときの達成感もすさまじい。

アルシュベルドさんには何度もやられました……。
モンスターの生態を脅かす“侵獣”の討伐を目指したり、夜にバトルをくり返すと各地にランダムで出現する“天変古龍”を撃退したりと、やり込み要素も用意されているのもうれしいポイント。
ストーリーをクリアーする前にも挑めるけど、強さで言えば、ストーリー上で対峙するボスモンスター以上なので、基本的にはストーリークリアー後に挑む要素と考えていい。古龍装備の強化には侵獣の素材が必要で……と、さらに強力な装備を手に入れようとすると、かなり遊び込める要素となっている。

天変古龍 イヴェルカーナ

ほかにも、シリーズでおなじみのフィールド上に隠れたプーギーを探す遊びもしっかりと用意。すべてのプーギーを集めると、あのオトモンのタマゴが……と、ここは実際にプレイしてみて確かめてほしい。


モンスターの痕跡を集めると、図鑑の情報が更新されていく。これを眺めているだけでも楽しい。
発売前の記事では未公開だったオトモンたちを紹介!
ここで、初出となる貴重なアートを公開。“里孵し”によって誕生する色違いの双属性のモンスターのアートも用意されているので、ぜひチェックを!


イャンクック(雷)、ジンオウガ(火)


タマミツネ(氷)、ティガレックス(龍)


ドスランポス(火)、トビカガチ(火)

レ・ダウ(水)


凶異エスピナス、凶異ブラキディオス


凶異ヤツカダキ&ツケヒバキ、侵獣フルフル
無料タイトルアップデートに期待が高まる
『モンスターハンターストーリーズ2』では、無料アップデートが配信され、そのたびに新たなオトモンやクエストが追加された。『モンスターハンターストーリーズ3』は、現時点でクリアー後ならではのコンテンツはないが、夏ごろに無料アップデートを配信予定。
3月27日に公開された“デベロッパーメッセージ”では、フィールド上に“キングモンスター”と呼ばれる非常に強力なモンスターが登場し、より高難度のバトルが楽しめるようになると告知。さらに、秋配信予定だったルディのサイドストーリーに関しても、リリースを早められないかが検討されているという。
いずれもライダーにとってはかなり期待が高まる内容。レベル90以上でも討伐には戦略が必要とのことなので、それまでにしっかりと装備を整えておくのがよさそう。

すでに80時間以上プレイしているが、まだ全装備の強化が終わっていない。まだまだ遊べる。
『モンスターハンターストーリーズ3』本編だけでも、かなりの遊び応えを感じられる作品。未プレイの人は、ぜひ遊んでみて、RPGらしさと『モンスターハンター』らしさを兼ね備える独特なプレイ感を味わってほしい。
