『Path of Exile 2』“Dawn of the Hunt(狩りの夜明け)”アップデートのポイントを解説。新クラス“ハントレス”がおもしろい! “生きた経済”と“トレハン”要素にハマりすぎ注意
 早期アクセス中の人気アクションRPG『Path of Exile 2』。本作は、前作『Path of Exile』で好評だったキャラクターのカスタマイズ構築や各種コンテンツのプレイの幅を広げるとともに、スキルやアクションまわりに大幅な改良が行われているのが特徴。レアなアイテムを求めて何度も周回をくり返すトレハン要素や、無限に広がるビルド構築を楽しめるハック&スラッシュ型のゲームだ。
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『Path of Exile 2』PS5版ストアページ
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 対応機種はプレイステーション5、Xbox Series X|S、PCで、早期アクセスに参加するには“サポーターパック”の購入が必要(30USドルから。日本価格はプラットフォームによって異なる)となる。

 そんな本作において、2025年4月5日に初の大型アップデートとなる“Dawn of the Hunt(狩りの夜明け)”が実施された。目玉は新クラス“ハントレス”の追加で、そのほかにも新アセンダンシーの登場、スキルやユニークアイテムのバランス調整、エンドゲームの改善など、(本当に)多岐にわたる要素が加わっている。
パッチノートはこちら
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 ここでは、ゲームから離れていたプレイヤーや新規に始めようと思っている人に向けて、前作と『PoE 2』をプレイしている筆者がアップデートのポイントを解説。復帰や新規スタートのタイミングにぴったりなこの機会に、ぜひ“Dawn of the Hunt”に触れてみよう!

 アップデートの詳細な内容は下記の記事に記載しているので、こちらも参照してほしい。
※本記事は、『Path of Exile 2』の提供でお送りします。

新クラス“ハントレス”が登場! 新武器の槍やバックラーで戦う

 “Dawn of the Hunt”でもっとも注目なのが、新クラスとして追加されるハントレスだ。ハントレスは近接と遠距離を融合させた攻撃が特徴の武器“槍”を使った戦闘を得意とする。
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 弓やスペルほどの遠距離というよりは、近~中距離をカバーするようなスキルが目立つ印象だ。敵の動きを制限するスキルもあり、初心者でも扱いやすいだろう。経験者なら放った槍から雷を連鎖させたり、地面に刺した槍を爆発させたりといったスキルにどんなサポートジェムをつけようかと、すでにワクワクしているはず。雷連鎖スキルを持つクラスは絶対に強い! と個人的に思っている次第。
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 さらに、オフハンドには“バックラー”を装備して、新たな戦闘メカニズムとなる“パリィ”を使用可能。パリィはスキルキーを押しているあいだ、敵の攻撃を受け流すもの。こちらも初心者にやさしい仕様ながら、連続してパリィを続けるとよろめいてしまうため、敵の大群に囲まれると危険。パリィと同時に後ろに飛び退くスキルなどもあるので活用しよう。

 また、パリィ後にフレンジーチャージを獲得するスキルも存在。フレンジーチャージは槍のスキルを強化するので……ほら、これを聞いただけで、あのパッシブを取るとアレがああなって、とビルドの想像が捗ってしまう。

新アセンダンシー5種が追加! どれを選んでもおもしろそう

 新クラスのハントレスに2種、既存のクラスのうち、ウォリアーとマーセナリー、ウィッチの3クラスに1種ずつ、新たなアセンダンシークラス(上級職)が登場する。
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 個人的に注目しているのは、ハントレスのアセンダンシー“リチュアリスト”。敵に爆発性の穢れた血を与え、爆発時に周囲の敵にも穢れた血の効果を付属させたり、指輪スロットを1個増やしたり、レアモンスターを倒したときに相手のmodを獲得したりする専用パッシブスキルが用意されている。

 ゆ、指輪をもう1個!? CBをもりもり与える!? “創造力”で追加の指輪のmodを強化できるの!? “ヘッドハンター”みたいなこともできるってこと? ぜったい強いでしょ、これ。というわけで、僕はリチュアリストをプレイしてみるつもりです。みなさんもぜひ!
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 ……と、アップデート前は思っていたのですが、けっきょくアセンダンシーは“アマゾン”を選択! 出血から元素ダメージに切り替えたのと、余剰の命中率をクリティカル率に変換するスキルに魅力を感じたので……。

 さて、実際にハントレスをプレイしてみると、最序盤はなかなかきびしい戦いを強いられるものの、出血メインで戦えるようになると、かなり楽に。その後は、そのまま出血で進んでもいいし、別ビルドへ移行してもいい。僕はフロストボルト+ツイスターのビルドを進めているところ。

 既存クラスの新アセンダンシーでは、“リッチ”が気になる。自身をアンデッド化して戦うクラスで、専用パッシブスキルツリー内のソケットにセットしたジュエルの効果を高めたり、自身とコンパニオンに追加混沌ダメージを付与したり、呪った敵を倒した際に爆発的な混沌ダメージを与えたりできる。

 ミニオンビルドは個人的に好んで使わないが、今回のアップデートではバインドスペクター(Bind Spectre)スキルジェムも登場し、ミニオン系のビルドが強くなりそうな予感。味方を増やしてわちゃわちゃ戦うようなスタイルもプレイしてみる価値はありそう。
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スキルやアイテムの大量追加&調整

 本作はいわゆるレアアイテムを求めてダンジョンを周回するトレハン要素強めのアクションRPG。プレイヤーの究極の目的は、“ぼくがかんがえたさいきょうのビルド”を構築することにほかならない。

 “Dawn of the Hunt”では、100種類以上のサポートジェムと、100種以上のユニークアイテムが新登場する。これを知った瞬間「!!!!」となった。これまででさえ無限とも言えるクラス+スキル+サポートスキル+パッシブスキル+装備によるビルドの組み合わせが楽しめたが、今回のサポートジェムやユニークアイテムの追加により、これはもう無限どころの騒ぎではない。初の大型アップデートでこれですよ。開発スタジオGrinding Gear Gamesの意気込みがすごすぎる。
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 これから始める人はそんなふうに聞くと、尻込みしてしまうかもしれない。しかし、PoEベテラン勢はリーグ開幕と同時にスタートダッシュを決めるはずなので、最初はそうした人たちのビルドを参考にするといい。少しググるだけで、彼らのビルドを参考にできるサイトやYouTube動画などはいくらでも出てくるだろう。

 上級者のビルドや、スキルの仕様、アイテムの詳細をゲーム外のツールで調べるのに時間を要するのも、このゲームの楽しみのひとつだし、知識が身についていくとみるみるビルドを強化していけるようになるのを実感できる。

エンドゲームにも新要素が追加。より遊びやすくなる調整もあり

 『PoE 2』はエンドゲームからが本番だと言って過言はない。現在は、ストーリー1~3章と、“残酷”難度のストーリー1~3章(いわゆる2周目)からなるキャンペーンをクリアーすると、“アトラス”というエンドゲームをプレイ可能となる。

 アップデートでは、かなりの数におよぶ調整が入ったため(既存クラスやスキルの弱体化も含む)、各章を進めるのがたいへんという意見も多かった。とくにボス戦は鬼門で、ボスのライフも高く、クリアーするのにひと苦労する場面も。僕は、かなりの歯応えを感じつつ、それでも進められている状況。このあたりの難度を下げたり、快適性を上げたりするための再調整も検討されているとのこと。
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 エンドゲームに突入すると、スキルやアイテムの選択肢が広がり、ビルドに広がりが出るし、大量の敵をさばけるようになって、楽しみが一気に広がる。

 開発のGGGいわく、“Dawn of the Hunt”での目標のひとつは、エンドゲームであるアトラスの進行をスムーズにし、煩雑な作業を減らすことだといい、新たなコンテンツとして5つの新ユニークマップが登場するほか、タワーやウェイストーンの調整など、数多くの要素が追加される。

 ウェイストーンの確保がたいへんだった、タワーが多くて煩雑だったという苦い思い出のある人も、“Dawn of the Hunt”からは快適にアトラスを楽しめるはずだ。
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復帰にも初プレイにもうってつけのタイミング!

 さて、前作の『PoE』では新要素が加わるリーグは、全員がキャラクターや経済がリセットされた状態での新たなスタートとなっていた。

 ところが、今回の“Dawn of the Hunt”は、既存のアーリーアクセスリーグでもプレイ可能で、現在使用しているキャラクターをそのまま継続して楽しめる。このタイミングで復帰すれば、装備やカレンシーなどの資産を手元に置きつつ、ハントレスの育成にもはげむことができるというわけだ。ただし、スキルやアイテムなどに幅広く調整が行われているため、以前に使用していたキャラクターのビルドがうまく機能しない可能性がある点に注意。

 それに加えて、『PoE』のようにリセットされた新たな経済環境でいちからキャラクターを育成するリーグも開設される。全員一斉のスタートとなるので、これから始める人はぜひこちらを選択してみてほしい。

万人にはオススメできないのが、このゲーム最大のオススメのポイント

 『PoE 2』は、特定の目的のために同じことを何度もくり返す、いわゆる“周回”の作業がまったく苦にならない人(はい、僕です)にオススメしたいゲーム。

 ほかのゲームと一線を画しているのが、単にレアアイテムを集めるだけでなく、装備に付属する効果(モディファイア、mod)の数値を1%でも上げてビルドを最適化していく点。

 目当てのmodを付けたり、数値を上げたりするべく、獲得したレアアイテムを売りさばいて通貨に換え、装備の更新やクラフトを重ねる。その1%のために、何十時間もファーム(お金稼ぎ)をするなんてことはザラで、1にファーム、2にファーム、そしてクラフト(失敗の可能性も大アリ)というのが醍醐味と言える。

 この経済状況に振り回されながらのビルド構築が本当におもしろく、リーグ開始直後から中盤、中盤から終盤にかけて、経済がおもしろいように回っていく。基本的にはソロでプレイすることが多いゲームであるものの、何千何万のプレイヤーによる経済活動が、じつにMMORPG的なのだ。

 このゲーム性は唯一無二。うかつに手を出してしまい、どんどん沼にはまっていき、そして気づいたら抜けられない、そんな作品だと思う。ぜひこの機会にプレイしてみてほしい。
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