
黒澤映画を彷彿とさせる時代劇アクション
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時代劇アクションということもあってか2017年の正式発表から大いに注目を集め、続報が出るたびに期待値はうなぎのぼり。メーカーサイドのプレッシャーは相当なものだったと思うが、ゲームファンの期待にしっかりと応える形で国内外のゲームファンから非常に高い評価を得ることに成功。その人気は留まることを知らず、2021年3月には映画化の決定が発表され、2022年には全世界での累計販売本数が800万本を突破。2023年には、本編と『Ghost of Tsushima Director's Cut』(ゴースト・オブ・ツシマ ディレクターズカット)の日本国内での合計実売本数が100万本突破したことが明らかになった。
驚くべきなのは本作を開発したのが『inFAMOUS(インファマス)』シリーズなどで有名な海外のメーカー、サッカーパンチ・プロダクションズだったこと。もちろんSIEローカライズチームのフォロー・バックアップもこれでもかと言うくらい万全だったのだろうが、それでも外国のスタッフ主導でここまで完璧な時代劇を見せられるとは誰しも想像の埒外だったのではないだろうか。
黒澤映画を彷彿とさせるような演出が随所に見られ、とにかくかっこいい(ゲーム中の画面モードに“黒澤モード”もあった)。日本人的視点できびしくチェックしても違和感がなく感心するほどの出来栄えには、ユーザーはもちろん日本のゲームデザイナーにとっても大きな衝撃だったに違いない。一騎討ちや誘い風(ナビの役割をする風)といったシステムも雰囲気があってよかったが、好きなフレーズを選んで和歌を詠めてしまうのには驚嘆だった。
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舞台となる対馬には日本らしい風景が広がっていて、場所によっては四季の移ろいすら感じられるようなところもあり非常に美しく描かれている。現実ではあり得ないことも多々あるのだが、そんなツッコミすら忘れてしまうほどに対馬の風景に見惚れてしまっていた人も多かったのではないかな。筆者的にはススキの草原や舞い散る落ち葉などの表現がお気に入りだ。それでいてロードが短く、ファストトラベルが本当に言葉通りの一瞬だったのはありがたかった。
仁の伯父で当主の志村、女野盗のゆな、高名な弓取りの石川先生、女武芸者の政子など、仁を取り巻くサブキャラクターたちもかなり魅力的だった。とくにサブクエスト“浮世草”として描かれるキャラたちには思い入れのあるユーザーが多かったはず。筆者的には顔が知人にそっくりな典雄も捨てがたいが、弟子である巴との戦いを描いた石川先生のエピソードが印象深かったと思う。
メインストーリー中には「誉れは浜で死にました」、「お侍様の戦いかたじゃない」といった名台詞がいくつも出てくるが、コトゥン・ハーンが志村に向かって言う「誉れでも食って飢えをしのぐがよい」には正直かなり笑わされた。後は空耳の「どーしよーどーしよー」も忘れがたい。
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祠へ導いた後は狐が体を撫でさせてくれるご褒美(?)があり、このときの姿がとにかくかわいい。犬猫ではなく、狐というレアさも相まって夢中になってしまった人は多いはず。筆者などはシリアスな戦いのさなかであっても、神の使い狐を見かけたときは狐を追いかけるほうを優先してしまったことが何度かあった気がする。
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さらに、2021年9月30日には、前述の“Legends/冥人奇譚”が単体で遊べる『Ghost of Tsushima: Legends/冥人奇譚』がPS5とPS4向けに発売。『ゴースト・オブ・ツシマ』は持っていないが“Legends/冥人奇譚”をプレイしてみたいという方は、ぜひこちらをプレイしてみてはいかがだろうか。