2024年3月10日で10周年を迎えた本格スマホRPG『グランブルーファンタジー』(以下、『グラブル』)。そんな本作に声優として関わるふたりの対談をお届けする。
シェロカルテ役やハールート・マールート役などを演じ、自身も騎空士として10年にわたって『グラブル』を遊び続けてきた声優・加藤英美里さん。そんな加藤さんとは対照的に2024年からコンテンツにハマったばかりで、フェニックス/ハウヘト役として作品にも参加することになった声優・木下紗華さん。ベテラン騎空士と新人騎空士。ふたりの視点から『グラブル』の魅力を改めて紐解いていく。
加藤英美里(かとうえみり)
『グラブル』にてシェロカルテ役などを務め、同作のイベントや生放送、バラエティー番組『ぐらぶるTVちゃんねるっ!』などでMCも務める。『グラブル』は配信初期からプレイしているベテラン騎空士。
木下紗華(きのしたさやか)
『グラブル』にてフェニックス/ハウヘト役を務める。10周年記念シナリオイベント“HEART OF THE SUN”への出演を機に、原作『グラブル』をプレイし始めた新米騎空士。
『リリンク』が入り口! そこからまさかのオファーが……
――今回は、サービス開始直後から10年以上『グラブル』を遊び続けている加藤さんと、逆に最近『グラブル』を始めたばかりの木下さんにお話をうかがいます。まず、木下さんはどのようなきっかけで『グラブル』に興味を持たれたのでしょうか?
木下
じつを言うと『グランブルーファンタジー リリンク』(以下、『リリンク』)がきっかけでした。
加藤
えっ! 『リリンク』からだったんですか!?
木下
ソフト発売の数日前にプレイステーション5をようやく買うことができて、そのときは遊ぶソフトをまだ手に入れていなくて。
そんなときにたまたま『リリンク』のことを知って、「CMで見たことあるけど、『グラブル』ってあのスマホのゲームだよね? よくわからないけれど、とりあえず遊んでみよう」と。それがきっかけです(笑)。
そんな状況なので、CMによく登場していたルリアちゃん以外のキャラクターに関しては名前すら知らない状態でした。
――星晶獣や空の世界のことも知らなかった?
木下
はい(笑)。でも、ゲーム内ではそういったキーワードに関しても丁寧に説明されていましたし、ルリアノートやキャラクターごとのフェイトエピソードのおかげで世界観をなんとなくつかめました。そこからすっかりハマって覚醒武器を掘っていたら、なんと『グラブル』出演のオファーが来まして、これはご縁だなと!
――覚醒武器を掘るくらいハマっているのもすごいですね(笑)。
木下
正直、私もここまでハマるなんて思っていませんでした(笑)。
加藤
私たちは原作の『グラブル』をずっと遊んでいたので『リリンク』も違和感なく遊べたのですが、逆に『リリンク』から入った方がどこまで世界観やキャラクターを把握できるのか想像できなかったので、いま少し安心しました(笑)。
『リリンク』のフェイトエピソードはバックボーンの補完的な意味合いが強く、みんなに『グラブル』を布教したいイチオタクとしては、初心者の方にキャラクターの魅力が伝わっているのか不安な部分もあったんですよね。
――フェイトエピソードだけだと、一部の側面だけが強く伝わっている可能性もありそうですよね。たとえばゼタだったら、『リリンク』で描かれた“小さい少年にやさしいお姉さん”という印象が焼きついた方もいるかもしれません。
木下
私も最初はそのイメージでした(笑)。でも、『グラブル』の“組織”イベントを遊んで関係性の深い部分が見えてきて、「バザラガとゼタってこんなに軽口をたたき合える関係性だったんだ!」とわかると、より魅力的に感じるようになりました。
これでもまだほんの一部しか見えていないと思いますし、そこを掘り下げていくのがいまは楽しいです。
加藤
なんだか、同じ業界の方から『グラブル』にハマりたてのフレッシュな感想を聞けるのは、個人的にすごく幸せです!(笑)。
木下
いえいえ、私もただドハマりしただけなのに、こんな機会をいただけるなんて思ってもいませんでした(笑)。
『グラブル』は上を目指してもいいし、ストーリーだけを楽しんでもいいと思う
――木下さんは『グラブル』を遊んでいる様子をSNSなどにも投稿して話題となっています。かなりストーリーも読み進められているようですね。
木下
メインクエストはようやく第3部のマグメル島あたりまでたどり着きました。第2部もものすごくスケールの大きい話でしたし、第3部になってからはまだまだ謎だらけな幽世(かくりよ)の話が出てきたりして……。
星の民のことがなんとなくわかってきたのも最近です。これに関しては、先にシナリオイベントの“どうして空は蒼いのか”三部作を遊んでいたからというのも大きいかもしれませんが。
加藤
もしかしたら、メインクエストのストーリーに関しては私たちよりも木下さんのほうが詳しいかも(笑)。メインクエストが更新されるたびにすぐに遊ぶんですけど、つぎの更新を待っているあいだに記憶から抜け落ちている部分もあるので。
木下
いえいえ!(笑)。それに最新話まで追いつくのには時間がかかりそうです。シェロちゃんの特別訓練(※1)の課題を達成するためにメインクエストを早く進めなければいけないのですが、お話しがおもしろいので絶対にスキップしたくなくて!
※1:シェロちゃんの特別訓練……初心者向けに導入された“シェロカルテの特別訓練”のこと。初心者~中級者の騎空士がプレイすることで大幅な戦力アップを図れる加藤
(笑)。木下さんはもともとRPGがお好きなんですか?
木下
大好きです!
――RPG好きが高じて、十天衆や十賢者も順調だとか。
木下
なんとか十天衆と十賢者をそれぞれ半数くらい仲間にできました。
加藤
えっ! 『グラブル』を始めて半年ですよね!? ものすごいスピードのような……。
木下
強くなるのが楽しくて(笑)。十天衆や十賢者の底力もいままさに感じています。もともと土属性の装備がぜんぜん揃っていなかったんですけど、カイムくんを仲間にした途端に、サポートアビリティ“刑死者の逆位置”(※2)の恩恵で、かなり頼れる属性になりましたし(笑)。十天衆の中ではとくにシエテにお世話になっていて、“アーカルムの転世”の周回で頼りきりです。
※2:刑死者の逆位置……装備している武器がすべて異なるときに土属性キャラの性能アップ加藤
編成に入れるだけで奥義が強化されるのは大きいですよね!
木下
そうなんですよ! 思い返せば3月に開催された“アーカルムの転世外伝”では、エリアボスにぜんぜん歯が立たなくて……。いまはだいぶ戦力も整いましたし、初心者用の導本が用意されていることもあってふつうに攻略できるようになりました。
加藤
いちばん頼りにしているのは土属性なんですか?
木下
いえ、いちばんダメージが出せるのは火属性ですね。火力の高いリミテッドシリーズのキャラクターが運よく仲間になってくれたので攻めは盤石なんですけど、回復や防御が得意なキャラクターがあまりいないので強敵には返り討ちにされてしまうんです……。
“レヴァンスウェポンの滅尽剣があれば~”という話も聞いたのですが、まだまだ私には手が届かなさそうで。
加藤
レヴァンスシリーズのマルチバトルは少し難度が高いですからね。
木下
でも育成は順調で、とくに10周年キャンペーンがあったおかげでものすごいペースでRankが上がりました。
加藤
始めたばかりの騎空士がそう感じているなら、いいキャンペーンだったのは間違いないかと!(笑)。“アーカルムの転世 レプリカルド・サンドボックス”が登場する前は、Rank上限になかなか追いつけませんでしたし……。
木下
そんなことが……。Rankに関してはポンポン上がっていったせいで、上限解放(Rankキャップ解放)をするのを忘れて途中かなり経験値をムダにしちゃったくらいです(笑)。
――初心者向けのコンテンツとしてはシェロカルテの特別訓練があります。こちらについての印象はいかがですか?
木下
ものすごくありがたいコンテンツだと実感しています。たくさん武器をもらえたので、おかげで多くのマルチバトルにソロで挑めるようになりました。
加藤
私もなるべくならソロで攻略したい派です(笑)。
木下
共闘でマルチバトルを募集するのはちょっと怖くて。でも、いまは救援を出せば、Rank300超えの騎空士さんが来て倒してくれることが多いのでありがたいなって(笑)。
加藤
マルチバトルの攻略はマイペースでいいのかなって私は思います。もちろん、モチベーションがある方は“ダーク・ラプチャー・ゼロ”や“天元たる六色の理”にチャレンジしてもいいと思うんですけど、必ずしも上を目指すだけが『グラブル』の楽しみかたではないのかなと。
少なくともいまの私は世界観そのものを味わうことをいちばんの楽しみに置いていますし、その中で余裕があれば“決戦!星の古戦場”をがんばる感じです(笑)。
木下
古戦場ですか……!
加藤
やっぱり強くなりたいというモチベーションの原動力のひとつになるのが古戦場。逆に言うと、上を目指さないのであれば必ずしも古戦場に参加する必要はないと思います。
アカウントさえ作ってしまえば、ほとんど強くならなくてもストーリーを楽しめる仕様になっているのがいまの『グラブル』なので、ストーリーだけを楽しんでもいいのかなって。
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フェニックスを演じるにあたって意識したのは何気ないひと言
――先ほど、木下さんが『リリンク』にハマっているときに、原作『グラブル』の出演オファーが来たという話も出ましたが、フェニックス/ハウヘトが活躍した10周年記念シナリオイベント“HEART OF THE SUN”の印象を教えてください。
木下
私はいつも紙で台本をいただくのですが、まず台本の厚さにビックリしました……。こんなに膨大なストーリーに自分が関わることになるのかと思うと、少し読むのが怖くて。
そんな気持ちを抑えながら最初から読ませていただいて、まずは知らないキャラクターが多いなと実感させられました。そのときはシエテもサンダルフォンもまったく知らなくて。調べてはみたものの、上辺の情報だけしかわからなかったんです。
――ふたりとも『リリンク』に登場する前でしたしね。
木下
はい。サンダルフォンの第一印象なんて、“コーヒーを出してくれる気前のいいお兄ちゃん”でしたし(笑)。六竜も「彼らは竜なの? 人なの?」と疑問符が浮かぶばかりで(笑)。
でも、調べていくうちに、フェニックスは『グラブル』のいちばん最初のシナリオイベント“降焔祭”に登場していたということや、10周年記念シナリオイベントでも重要なポジションだということがわかって、これは責任が重大だなと……。30億年生きている今回のストーリーのボスキャラクターです、と言われたときはどうしようかと思いました(笑)。
一同 (笑)。
加藤
懐かしいイベントの続編で、なおかつ原点回帰というのもありましたけど、それ以上にスケールが大きくて時間軸の広がりもすごかったから、ここから入るのはたいへんですよね。それこそ、これまで周年イベントで活躍したキャラクターたちや、空の世界に関わる重要なキャラクターたちが総出演する大作だったので。
木下
そうですよね……。細かいところはわからないながらも、そういう空気はひしひしと感じていました(笑)。知識がない状態の私が演じていいのかという葛藤はありましたが、『リリンク』で得た知識をつなぎ合わせて全力で収録に臨ませてもらった感じです。
――フェニックスを演じるうえで、とくに意識したポイントなどはありますか?
木下
まずは30億年生きてきた生物として人間っぽくなりすぎないように気をつけました。かといって、淡々としゃべってしまうとロボットみたいになってしまいますし……。
加藤
人に感情移入しない時点ですごく難しそうな役だなと私も思いました。まだまだフェニックスについてはわからないことだらけで。フェニックスからしたら、創世神との対決がメインだから、空の民のことや星の民のことは一切考えてなさそうでしたし。
一方で『グラブル』の世界の根幹を作った存在というか、創世神をふたつに分けたのもフェニックスという。
木下
それもビックリしました! 神をふたつに、って! フェニックスは空の民や星の民のことはどうでもよさそうな感じを出していましたけど、フェニーやアブラメリンとの約束もしっかり守っていましたし、何が本心なのかもわからなくて。フェニックスなりのやさしさで動いていたんじゃないかという風にも受け取れるので、真意はいまだにつかめていません。
――収録時に気を付けたことなどはありますか?
木下
「お疲れ様でした」や「さようなら」というセリフについてですね。感情を込め過ぎなくてもいいので大事にしてほしいというオーダーがあったことは覚えています。
長い歳月を生きる彼女にとっては一瞬の出来事だったかもしれないけれど、日常会話のようなセリフに深みを出すことで意味を持たせることが大事だったのかなと……私はそう解釈しました。
――ハウヘトとの演じ分けについてはいかがでしたか?
木下
正体がフェニックスであることを最初からバラしたくはないということは聞いていましたけど、そもそもフェニックスの声に加工が入るということだったのであまり大きく変えてはいません。ちょっとだけフェニックスよりも声を高めにして演じてみたらすんなりオーケーが出ましたね。
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『グラブル』の魅力を凝縮した“どうして空は蒼いのか”三部作への想い
――“HEART OF THE SUN”では、アブラメリンやフェニーなどのほかにも魅力的なキャラクターがたくさん登場しました。彼らの印象も教えてください。
木下
フェニックスを演じる立場としてはニュートラルに向き合わなければいけなかったのですが、木下自身はアブラメリンやフェニーにはものすごく心を動かされました……。壮大なスケールのドラマでありながら、感情移入できる要素がたくさん散りばめられていて。
加藤
イベントそのものにも泣かされましたけど、フェニーのフェイトエピソードがすごくよかったんですよ! これまでフェニックスの姿でやってきたことやそのときの心情がしっかり描かれていて、中身がフェニーだということに気づかないアブラメリンとのやきもきしたやり取りには胸がギュッと締めつけられるような感覚でした。お願いだから“早く気づいて!”って。
木下
フェニーが健気すぎるんですよね……。フェイトエピソードなのでフェニーが仲間にいないと見られないのがもったいないです! 全騎空士に見てほしい!
加藤
ほかのキャラクターもたくさん活躍していましたけど、セオドリクはちょっとかわいそうだったかも……。あと、陰ながらに活躍していた印象があるのがシエテ。表情も追加されて、さらにイケメンになっていたのにもビックリしました(笑)。
木下
そうなんですか?
加藤
ええ、顔面のよさにさらに磨きがかかったと思います(笑)。十天衆の中でもシエテはとりわけ特別な立ち位置で、『グラブル』のメインストーリーにも関わってきそうな感じがあるので、これからの活躍も楽しみなんですよ。
木下
わかります! “涯て”の力ですね!
――『グラブル』を始めたばかりなのに、その単語がもう出てくるとは……。
木下
いやもう、ストーリーを読み進めるのが本当に楽しくて、どんどん知識が入ってきています。SIDE STORYもちょっとずつ追っている最中ですが、まだまだ読めていないシナリオイベントがまだまだたくさんあるので、そちらもいまから楽しみで。
加藤
とくに印象に残っているシナリオイベントはありますか?
木下
シナリオイベントだと、“どうして空は蒼いのか”の三部作ですかね……。
――やっぱりそこに!
木下
あのクオリティーは衝撃的というか、三部作を通してもはや映画だなって! 最初にサンダルフォンのことを知ったのが “HEART OF THE SUN”だったので、まさかコーヒーのお兄さんがあそこまで情緒不安定だったということにまず驚きました(笑)。
でも、続きを読めば読むほど好きになっちゃう要素しかなくて本当にズルい。もともと羽の生えた天司みたいな設定に弱いので、途中からはあまりのカッコよさにやられていました。
加藤
女性騎空士はとくに惹かれる設定だと思います! “失楽園 どうして空は蒼いのか Part.II”で初めてベリアルが登場したときに、評判を聞きつけた多くの女性が『グラブル』を遊び始めて。ベリアルやサンダルフォンは人気のキャラクターですね。
木下
ああ、ベリアルもすごいキャラクターですよね! むしろ、最初に見たときは大丈夫かなって思いました(笑)。
加藤
こうやって振り返ってみると、やっぱり“どうして空は蒼いのか”は『グラブル』の歴史の中でも大きなうねりを巻き起こしたシナリオイベントだと感じさせられますね。
木下
星の民や空の民について理解するうえでも重要なシナリオイベントなので、すごくワクワクするものがあって。『グラブル』をプレイしていて初めてルシファー、ルシフェル、ルシオが一斉に出てきたとき、同じ顔の3人を前にハテナマークしか出てきませんでしたけど、“どうして空は蒼いのか”を遊んでようやくその関係性もわかりました。
加藤
話は少し脱線しちゃうんですけど、2022年に開催された“グラブルミュージアム 蒼の追想”では、ルシファーとサンダルフォンがバトルしている3DCG映像をライドアクションで体感できたんですよね。
木下
えっ! そんな映像を観たら正気を保てる自信がないんですけど!(笑)。
加藤
本当にすごかったんですよ! “グラブルミュージアム”以外では公開されていないはずで、すごくもったいない気もしますし、また何かの形で観られることを願っています。
最近プレイを始めた騎空士だからこそ潤沢な供給を味わえるメリットも
――キャラクターの話もだいぶ盛り上がってきました。現在、木下さんがもっとも推しているキャラクターを教えてください。
木下
『リリンク』では四騎士が好きで、なかでもランちゃん(ランスロット)が大好きです。いまもMypageのトップ画面はランちゃん(笑)。絶対にリミテッドシリーズのランちゃんを仲間にするまではやめられないと思っていたんですが、先日ようやくうちのグランサイファーに来てくれました!
加藤
“...and you.”の闇落ちしたランスロット(※3)も見ました?
木下
見ました、見ました! 選択肢を全部選んだので(笑)。“...and you.”も本当にすごいシナリオイベントで、とりわけ四騎士好きとしてはヴェインのいない世界のランちゃんの姿を見て胸が痛くなりましたね……。
※3:闇落ちしたランスロット……シナリオイベント中の選択肢によって見られるランスロットの別の可能性の姿
――四騎士が主役のシナリオイベントについてはいかがですか?
木下
じつをいうと、四騎士のシナリオイベントはまだぜんぜん見られていないというか、まとまった時間ができるまであえて封印しています。楽しみは最後まで取っておくタイプなので!(笑)。
――なるほど(笑)。すでに遊んだシナリオイベントでお気に入りのものがあったら教えてください。
木下
ふだんとはガラッと世界観が変わってすごいと思ったのが“ロボミ”ですね。古代の文明も出てきましたけど、30億年生きているフェニックスと比べるとどうなんだろう、みたいなことも考えてしまいました。そして、きれいで素敵な物語だと感じたのが“プレガンド・コーラス”。
加藤
いいお話ですよね! 最初にシナリオイベントが開催されたとき、早くカロを仲間にしたいってみんな言っていたんですよ……。だから復刻後、仲間として登場したときにみんなが歓喜に湧いていたのを覚えています。
――“荒るる旻天、帛裂く調べ”のスイのように、活躍したキャラクターがイベント復刻のタイミングで仲間になるケースも増えてきました。
木下
あのシナリオイベントもよかったです! もう、さっきからよかったとしか言っていない気もしますけど(笑)。
加藤
種族を超えた絆のエピソードは『グラブル』ならではの醍醐味だと思います。個人的には“氷晶宮でミックスパイを”も最高でした。
木下
そのシナリオイベントはまだ遊べていないですね……。
加藤
“ポブさんぽ”(※4)もまだですか? すごくおもしろいシナリオイベントなんですけど。
※4:ポブさんぽ……シナリオイベント“ポブさんぽ ~とりまトッポブで。 3rd Anniversary~”のこと。SIDE STORYで楽しめる木下
まだですね……。でも、こうやって評判だけ聞くと、すごく楽しみになります! やっぱり『グラブル』は、SIDE STORYを遊んで初出でないキャラクターが登場したときに、さらにさかのぼって活躍が見たくなるから沼が深いなって。探し始めると止まらなくなっちゃうので、逆にどこから手を付けたらいいのかわからないというのは、贅沢な悩みですけど。
加藤
最近プレイし始めた騎空士さんだと、フェイトエピソードを読んで好きになるとか、戦闘で活躍してくれるから好きになるとか、そういった部分がフックになることも多いみたいですね。
古参の騎空士の中には推しのキャラクターがなかなか仲間になってくれなくて、長年叫び続けてようやく報われた方も多いので(笑)。キャラクターの供給が潤沢にある状態から楽しめるのは利点かもしれません。
木下
まさに私は加藤さんがおっしゃるような幸福を噛みしめている最中なんだと思います。好きなキャラクターがつぎからつぎへと出てくるし、気になって掘り下げるともっと気になるキャラクターが出てきて最高のループだなって(笑)。
ベテランと新人、ふたりの騎空士から『グラブル』に求めたいこと
――推しキャラクターと言えば、加藤さんは十賢者のロベリアが最推しだとか……。
木下
ロベリアってあのヤバい人じゃないですか(笑)。
加藤
はい(笑)。
木下
アーカルム召喚石の“ザ・タワー”を強化している最中なのでまだ仲間にできていないんですけど、初登場からだいぶ衝撃的でした……。
加藤
賢者の中での闇の深さではニーアとのツートップみたいによく言われます。
木下
個人的にはニーアよりも闇が深い気がするんですけど(笑)。
加藤
ありがとうございます!
木下
いまロベリアのこと、褒めましたっけ……?(笑)。なんだかものすごく気になってきたので、つぎに加入させる賢者はロベリアにします。
加藤
性能的な話をすると、フルオートに不向きという弱点はある一方で、初心者が戦力を底上げするのにもってこいのキャラクターだとも思います。
準備に時間がかかりますが、アビリティの“レネゲイド・ファイアブランド”を使えば、以降にアビリティを使うたびにダメージが入るようになるので、“ミゼラブルミスト”や“クリアオール”でもダメージを与えられるようになります。
木下
そんなことが!? なんだか、いい布教をされました(笑)。とにかくいまの私は仲間のキャラクターを増やしたくてしかたないので、こうやってプレゼンされるとどんどんなびいちゃいますね。
加藤
いまの私の『グラブル』の楽しみかたの中心軸は、こうやってひたすら推しを推すことなので、いくらでもプレゼンさせてください(笑)。先ほどから言っているように『グラブル』にはいろいろな楽しみかたがあっていいと思いますし、たとえば私の場合はどんな編成でも必ず推しのロベリアを入れるようにしています。
木下
気持ちわかります! 強いかどうかはまだ判断できませんけど、リミテッドシリーズのランちゃんがひたすら4回攻撃をくり返すのを見ていると私も楽しくてしかたないので(笑)。
正直、10周年を迎えるコンテンツというと敷居が高いのかなとも思ったんですけど、戦力が整っていなくても楽しめる要素がいっぱいありますし、仲間のキャラクターを増やしてストーリーを追っていくだけでも十分楽しいです!
――木下さんは高難度のマルチバトルにも挑戦意欲があるそうですが。
木下
いまはマグナIII(※5)の武器を集めているところなので、つぎなる目標はやっぱりレヴァンスシリーズのマルチバトルに挑戦すること。きっと戦利品のレヴァンスウェポンを編成に組み込めばまた世界が違って見えてきそうです……まだできるかはわかりませんが(笑)。
マルチバトルに関しては、まだよくわかっていない部分もたくさんあって、とくにバハムートと戦うマルチバトルが多すぎて「どれがスパバハ!?」みたいな感じで(笑)。これからちょっとずつ勉強します。
※5:マグナIII……2024年3月より順次追加された新たな六属性マルチバトル“マグナ・リバース”シリーズ加藤
ひたすらソロで戦いたいという騎空士のために“天破の祈り”(※6)が導入されているので、それを使ってチャレンジするのもいいと思います。
※6:天破の祈り……一部の高難度マルチバトルにおいて、特定のトレジャーを捧げることでステータスを大幅に上昇した状態で戦えるシステムのこと。ただし、救援依頼を出すことができなくなる
――おふたりは今後、『グラブル』にどんな展開を期待していますか?
加藤
先ほども言ったとおり、私はロベリアを推すことが最大の『グラブル』の楽しみかたになっているので、そういう観点からいうと十賢者どうしの横のつながりをもっと見てみたいです。
木下
たしかに十天衆はつながりがあるのに……。
加藤
十二神将や四聖もそうなんですけど、十賢者だけはカッツェリーラとハーゼリーラくらいしかつながりがないんですよね。最近だと“アーカルムの転世外伝”のおかげで、まだ仲間にしていない十賢者がどんなキャラクターなのか把握しやすくなったと思うので、ぜひ彼らを主役にした新しいシナリオイベントを作ってほしいです。
木下
最初に仲間にした十賢者がニーアだったので、彼女がロベリアと絡んだらどうなるのか怖いですけど、確かに興味はありますね(笑)。初心者の私から何かお願いしたいことがあるとしたら、“リサイクルで手に入るアイテムをもっとください”ということ。
じつは初めて“四象降臨”に触ったときに武器のLvを200にできなくて四聖を仲間にできなかったので。
――なんと、そんなところに落とし穴が。
加藤
私たちは長年かけて周回しているせいで、素材が足りなくなることはまずないんですけど、確かに初心者にとってはやりくりが難しそうな……。
木下
強化素材はつねに枯渇していますし、“軌跡の雫”を使って強化の大成功確率アップをお祈りする日々です(笑)。
加藤
この先、ドラゴニックウェポンや終末武器を強化するためにも必要になるので、初心者さんに向けて配布があったら喜ばれそうな気がしますね。
木下
エレメントや召喚石の強化素材も足りないので、いまは“エンジェル・ヘイロー”をがんばって回っているところですね。ただ、先輩騎空士からスキップ機能がなかった時代はもっと周回がたいへんだったと聞いているので、初心者でも遊びやすくなる土壌を作ってくれた皆さんには心から感謝しています! そして、もっともっと『グラブル』を遊んでまた加藤さんともお話をしたいです。
加藤
ぜひ、お願いします!(笑)。
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