
新たな宇宙の謎はどのようにして生まれたのか!?
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コロニー連合や自由恒星同盟、リュージン・インダストリーズにクリムゾン・フリートなど、さまざまな勢力の思惑がうごめく宇宙。その中でも“グレート・サーペント”を信仰して、多大な犠牲を出した紛争を引き起こしたヴァルーン家は、謎多き存在だった。そんなヴァルーン家に焦点を当てた本作初のDLCとなる『Shattered Space』が2024年10月1日に配信された。
そこで今回は、全世界の『Starfield』プレイヤーが待っていた『Shattered Space』に関して、公式トレーラーにも登場しているBethesda Game Studiosのスタジオデザインディレクター、Emil Pagliarulo(エミル・パグリアルロ)氏に直撃 。この壮大かつ謎に満ち溢れた“世界”についていろいろと訊いてみた。
DLCの最後はプレイヤーの選択次第に……!
追加要素や拡張コンテンツ、コミュニティーからの反応、そしてもちろんMODやCreation Kitなどがたどっている道のりを見ていると、とてもうれしく思います。
――地上を走れるREV-8の導入は、多くのプレイヤーが待ち望んでいたものでした。なぜ2024年8月というタイミングで実装されたのか、その理由をお聞かせください。
もちろん、“やったことがないからできない”というわけではありません。『Starfield』は私たちが初めて製作したスペースシミュレーションですが、いままでやってきたことと違う点は、そこまでないだろうと考えていました。しかし、私たちはこの巨大で新しい“もの(thing)”……すなわち、宇宙空間を作り上げることで手一杯になったんです。そのため、開発当時に乗り物を作ろうとはまったく考えていませんでした。
もちろん、オープンワールドの惑星において、地上を走る乗り物の存在は完全に理にかなっていますし、プレイヤーたちがそれを求めていることも理解していました。
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そこから生まれたREV-8の大きくて分厚い車輪は、どのような地形にも対応可能です。さらに強力なブースターを搭載することで、惑星の重力が変化するゲームをさらにおもしろくしてくれていると思います。
とくに、アートディレクターのイストヴァン・ペリー(Istvan Pely)は、早い段階から「REV-8のようなバギーは『Starfield』にぴったりだ」と感じていたようです。REV-8の実装は彼にとって情熱を注ぐプロジェクトとなり、その結果は見ての通り、すばらしいものになりました。
――『Shattered Space』ではヴァルーン家の秘密に迫ることになりますが、本編ではあまりヴァルーン家のエピソードが語られなかったのは、このDLCがあったからでしょうか?
『The Elder Scrolls IV: Oblivion』までさかのぼると、Bethesda Game Studiosが手掛けるRPGのコンテンツの4割以上が“勢力”に関連しているといえます。たとえば、『Fallout 4』のB.O.S(Brotherhood of Steel)や、『The Elder Scrolls V: Skyrim』の盗賊ギルド(Thieves Guild)などがそれにあたります。『Starfield』の開発時には、かなりの数のプロジェクトで同じようなプロセスを経た開発経験を重ねていたので、現実的に考えてゲームに実装できる“勢力”の数については、かなりいいアイデアがありました。
そのひとつであるヴァルーン家は、『Starfield』ではおもに敵対者として見られていますが、私たちは彼らに深いストーリーがあることを知っていました。しかし、すでにコロニー連合、自由恒星同盟、紅の艦隊(別ルートと言えますが)、そしてメインクエストを彩るコンステレーションやリュウジン・インダストリーズという“勢力”が存在しており、それぞれがお互いを引き立たせるストーリーが練り上げられていました。
しかし、有人星系(The Settled Systems)におけるヴァルーン家の立場を考えたとき、ヴァルーン家のテーマはほかの勢力と比べて、非常に異なっていることに気づきました。また、彼らの存在をゲームで正しく描くには、アートの観点から見ても独自のリソースが必要であることもわかりました。ヴァルーン家の物語は非常に説得力があり、有人星系にある多くの文化やイベントにとって重要な軸になると思いましたね。
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メインクエストでは、“銀河とは真に多くの秘密を有する、奇妙で未知の場所である”という考えをプレイヤーに紹介できました。これはエキサイティングなことです。人類がいままで考えたことのないような技術がそこにはあり、加えて神学的な要素もあるかもしれない。ヴァルーン家が持つ、そんなユニークな信念に焦点を当てることで、本DLCのアイデアをさらに推し進めることができました。
――まだ未プレイの方に向けて、あらためて本DLCのストーリーラインを教えてください。また、DLCをプレイするには何かしらの条件はありますか?
ヴァルーン家では奇妙な重力ジャンプの実験を行っていたようですが、それは創設者であるジナン・ヴァルーンが“グレート・サーペント”と接触したと主張した際に行った、ジャンプを再現しようとしていたことがわかります。そして、その実験は成功しませんでした(と言っておきましょう)。いまのヴァルーン家はさまざまな問題を抱えており、あなたの助けを必要としています。
――ヴァルーン・カイには50を超えるロケーションには、どのようなバリエーションが用意されているのでしょうか? また、ヴァルーン・カイのコンセプトを教えてください。
そして、その美しさの一部であるスタイルや建築などは 独特のヴァルーン文化がもたらしたものです。ヴァルーン家は間違いなく、有人星系において通常の境界の“外”にあることを感じるでしょう。
ロケーションは自然の洞窟や地形だけでなく、軍事施設が絶妙に融合しています。街全体が、とある“イベント”によってほぼ破壊されており、地形も少し変わっていますが、プレイヤーはさまざまなロケーションに到達するために、独自の方法を見つけることができます。
ヴァルーン・カイにあるさまざまな貴族の家も含め、すべての物語は“イベント”の影響を受けていますが、それらは必ずしもメインストーリーに直接関連するものではありません。大きな話もあれば、小さな話もあります。ヴァルーン家における“家族ゲンカ”の中には、真のヴァルーン流とは言えない終わりを見せるものもあるでしょう。
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――不可思議な存在に対処できる特殊な新武器なども気になります。
もちろん、近接戦闘にも力を入れていますが、先ほども言った通り、本DLCはレベル35以上に推奨されているので、プレイヤーはすでにいくつか伝説の武器や“スターボーン(Starborn)”の力を持っている可能性は高いですね。プレイヤーが特別なことをしなくとも、お気に入りのキャラクターでDLCをプレイできるようにしています。
――本DLCのストーリーラインによって、本編のストーリーや環境に影響が発生するのでしょうか?
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私たちは何よりもまず、このゲームを愛してくれて、より多くのコンテンツを求めている『Starfield』の熱心なファンのために『Shattered Space』を作りました。そして、かなりの数のプレイヤーがヴァルーン家に興味を持ってくださり、彼らに焦点を当てた本DLCでヴァルーン家が、プレイヤーが参加できる勢力になることを望んでいました。
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『Starfield』は、あなた方を手作りのコンテンツにご案内します。メインストーリーを外れたときは自動生成の割合が多いコンテンツに遭遇しますが、本DLCはその両方を兼ね備えており、私たちは皆さんにプレイしていただけることを本当にうれしく思っています。
――今後もさらなる追加のDLCを期待していてもよろしいでしょうか?
私たちは「もっと多くのことを積み重ねていくのか?」ではなく、「私たちが創造的に求めるものは、コミュニティーが求めるものと一致するのか? 私たちは何でもできる。では、つぎに何をすべきか?」ということを、進みながら考えています。ご期待ください。
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