10月23日に正式リリースされる、スマートフォン(Android・iOS)とPC(Windows)向けの基本プレイ無料のシミュレーションRPG『鋼嵐-メタルストーム』。
本作は傭兵部隊の指揮官となったプレイヤーが、メカロボット“ST”を操ってさまざまな戦場を戦い抜く基本プレイ無料のシミュレーションRPG。多彩なパーツを組み合わせてSTを作り上げたり、自慢のSTでチームを編成して自分が思い描いた方法で攻略したりと、自由度の高いカスタマイズと戦略シミュレーションが魅力のメカゲーだ。
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本稿では本作の開発を手掛けたBlack Jack Studio(『ラングリッサーモバイル』や『アルケランド』などのSRPGの開発も担当)にメールインタビューを実施。本作に込められた想いやゲームへのこだわりなどをうかがった。
※この記事はHK TEN TREE LIMITEDの提供でお送りいたします。部位破壊とロールに重きを置いたリアルテイストなメカシミュレーションRPG
――『鋼嵐-メタルストーム』のコンセプトを教えてください。
開発チーム
『鋼嵐-メタルストーム』のコンセプトはリアルテイストでハードコアなメカバトルです。実写に近いロボットの表現に注力し、現実世界のようなバトルフィールドに、作り込まれた軍事ロボットを登場させています。ストーリー面ではキャラクターひとりひとりにしっかりとしたバックボーンを用意し、リアルさを演出しました。システム面では、従来のスタンダードなシステムを残しつつも、コアなシミュレーションRPGユーザー向けのチャレンジをいくつか導入しています。
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――『鋼嵐-メタルストーム』というタイトル名には、どういった意味が込められているのでしょうか?
開発チーム
“鋼”にはメカとメカのアツいバトル、そして心を打つストーリーが込められています。“嵐”には気象の“ストーム”と“不可解な謎”という意味を込めています。不可解な謎とは、争いや戦いの裏に暗躍する、各勢力の陰謀や企みなどを指します。
――9月12日から15日のあいだに、クローズドβテスト(以下、CBT)が開催されました。ユーザーの反応はいかがだったでしょうか?
開発チーム
まずはCBTにご参加いただき誠にありがとうございました。応募も、参加人数も、我々の予想を大幅に上回る結果となりました。本当によろこばしいことであり、感謝の言葉もございません。皆さんのご意見にしっかりと耳を傾け、すべてに目を通させていただきました。
CBTの期間中、とりわけ多くの方から美麗なゲーム画面や滑らかな操作性、全体的にハイクオリティなゲーム性などの好評価をいただき、一同深く感激いたしました。また、プレイ体験に基づいた細かなご意見も多数届いております。皆さんの貴重な“声”を丁寧に拾い、よりよいゲーム体験のためにさらなるクオリティアップに努める所存です。
――『ラングリッサーモバイル』など、高い評価を得ているシミュレーションRPGを制作してきた貴社開発チームですが、『鋼嵐-メタルストーム』のゲームデザインやバトルの仕組みは、ほかのタイトルと比べてどのような特徴があるのでしょうか?
開発チーム
本作の特徴は大きく分けてふたつあります。まずは本作の基盤となる、“部位破壊”です。これはシミュレーションRPGでよくみられる属性相性にとって代わるシステムで、敵の脅威となる部位から破壊することで、戦闘を有利に進めることが可能です。
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――もうひとつの特徴も教えてください。
開発チーム
もうひとつはロール(役割)を考慮した部隊編制です。先陣を切って味方を守るタンクや後方から火力支援を行うアタッカーといったロールを設け、戦略に合わせた編成を楽しめるようにしました。
さらに、パイロットごとに得意とすること(戦術官は超遠距離攻撃が得意)やできないこと(格闘家は空中ユニットを攻撃できない)などを明確に区分し、さまざまなパイロットを育成する重要性を持たせています。ユーザーはどのような編成でバトルに臨むのか、モードの内容に関わらず、緻密な戦略を立てることが求められます。このゲームシステムのデザイン設計は、我々が開発してきたゲームにはなかったものです。
――ロボットゲームと言うと、コアなユーザーが多い印象を受けます。一方でプレイ人口を増やすためにはライトユーザーの存在も重要です。本作ではどのようにしてライト・コアユーザー、双方が楽しめるような仕組みを作っているのでしょうか?
開発チーム
本作のゲームシステムはヘビーユーザー向けであるため、ある程度の基礎知識がないと、慣れるまで時間がかかるかもしれません。ですが、より多くのユーザーに体験いただくために、ステージクリアー型のミッションをあえて数多く設けました。それぞれに細かい難易度を設定することで初心者から上級者まで満足できるようなレベリングにしています。
――具体的にはどういった感じになるのでしょうか?
開発チーム
素材獲得コンテンツ“前線迎撃”のステージクリアー評価にはSS(隠し評価) S、A、B、Cという評価が設けられています。C評価であれば、初心者でも狙いやすい上に、70%のクリアー報酬が得られるため、序盤での周回もしやすくなっています。上級者の場合はSSやS評価を目指し、100%のクリアー報酬を狙うことが可能です。
連続ボスバトルが楽しめる“討伐任務”では、撃破したボスの数によってドロップ報酬が変化します。初心者は1体、中級者は2体、上級者はすべてのボスを倒して報酬を獲得といったことが可能です。このように本作では同じコンテンツでもクリアー条件に段階を設けることで、ライトユーザーでもとっつきやすいようにしました。
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多彩な戦略でのプレイを追求したバランス調整
――「部位破壊が重要だけど、的確に狙えない難しさ・もどかしさもある」みたいなものを想像してプレイしたのですが、初期キャラクターであるディアナが精密射撃(的確に部位を攻撃できるスキル)を使えるのが意外でした。なぜ最初から精密射撃を使えるようにしたのでしょうか?
開発チーム
ユーザーがゲーム序盤で部位破壊の重要性と戦略性に気づけるように、主人公一行のディアナ(狙撃手)に“精密射撃”のスキルを与えました。敵の部位を的確に破壊できるため、切り札感の強いスキルではありますが、そのほかにも多数の能力や育成要素があるので、“精密射撃”ひとつあればいいというわけでもありません。育成が進むにつれ、操縦士のジョブごとに使用できるスキルも強化されるため、より幅広い戦略を選ぶことができます。
例えば、狙撃手がレベルアップすると、精密射撃ができると同時に移動しながらの狙撃が可能になり、臨機応変な攻撃に対応できるようになります。育成と戦略の幅広さについては、実際にゲームをプレイするとより強く実感できると思います。
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――部位破壊のしやすさに直結する、パーツのHP調整には苦労したのでは?
開発チーム
パーツのHP調整にはそれほど苦労しませんでした。どちらかと言えば、遊撃手や格闘家、狙撃手といったアタッカーが部位破壊に囚われすぎず立ち回れる舞台を作ることに尽力しました。
――巻き戻し機能を自由に使えるおかげで戦略の試行錯誤や快適なゲームプレイを体験できました。『ラングリッサー モバイル』や『アルケランド』など、開発チームが手掛けてきたほかの作品にも巻き戻し機能がありました。巻き戻し機能へのこだわりは強いのでしょうか?
開発チーム
巻き戻し機能はこだわりではなく、単純にライトユーザーが行き詰まったときのための助け船として用意しています。とくに本作はシステムそのものが複雑であるため、ユーザーがトライアンドエラ―を行い、より早くシミュレーションRPGの世界に馴染めるように導入しました。
――射程脅威線や警戒範囲、アラート(敵の増援)など、情報が可能な限り可視化してあって、至れり尽くせりといった印象を受けました。わかりやすさ、遊びやすさを強く意識している印象を受けたのですが、どうなのでしょうか?
開発チーム
シミュレーションRPGというゲームにおいては、簡単に戦況を把握できることがとても重要です。過去に制作したゲームをベースに、よりわかりやすいUIデザインの試行錯誤をしてきました。ライブ型ゲームにおいて、可読性や利便性に富んだものを作るということはゲームデザインの基本といっても過言ではありません。
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――タンク(爆発物)や砲台など、ステージギミックの幅が多くてその都度、戦略を変えるという楽しみがあっておもしろかったです。
開発チーム
ステージギミックはバトルシステムの延長のようなものです。よくできたステージギミックはバトルそのものをより奥深いものにします。本作はSTのパーツ構成や部隊の編制など、戦略が幅広さを非常に重視しているので、ステージデザインもそれに合わせて種類に富んだものにしました。ステージギミックを活用することで、パーツ構成や部隊編制の不足を補ったり、強みをさらに伸ばしたりなど、さまざまな戦闘を体験できるようになっています。
――本作はパーツの強化、パイロットの育成、武器の回収など、育成要素が豊富です。強くするというRPGの遊びを楽しむことで、結果的にできることが増えて自然と戦略の幅が広がる。その結果シミュレーションのおもしろさに繋がるという仕組みがうまく構築されている印象を受けました。これらのバランス調整は大変だったのでしょうか?
開発チーム
育成要素よりも、パーツや武器などの組み合わせによるカスタマイズのバランス調整に四苦八苦しました。じつは中国での正式版リリース時、強すぎたり、弱すぎたりするカスタマイズの組み合わせが出てきてしまい、ゲームバランスが偏っていた時期がありました。私たちは早急にパーツと武器の調整を行い、ようやく現在のバランスに行き着いたのです。
メカデザインや塗装・デカールシステムへの飽くなきこだわり
――本作のメカデザインへのこだわりをお聞かせください。
開発チーム
本作のメカは、現実世界にある兵器を参考にし、実戦でも活躍できるような合理的なデザインに仕上げています。ゲーム内に登場するおもなSTは陸用兵器なので、戦車や装甲車、歩兵装備などを参考にしました。
本来、戦闘兵器に求められるのは機動性ですが、STの場合は苛烈な戦闘に耐えるべく、重厚な装甲で身を包む必要があります。そのため、大部分のSTのモデルは見た目がとてもイカついです。複合装甲や爆発反応装甲などで、機体の核となるコックピット(頭部パーツ)の構造をより頑丈にしました。頭部パーツのHPが高いのは、そういったデザイン的設定を反映したからなのです。
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ほかの部位には装備センサーや火器管制レーダーを搭載し、多彩なパーツが扱えるようにしています。一部の頭部パーツにはふた組の火器管制レーダーが備えられており、それによりふたつの武器を同時に使用することが可能となるのです。胴体には武装ヘリと同類のセンサーを搭載し、視野を拡張、足にはタイヤが備え付けられ、キャタピラにより移動もラクになっています。さらにエアークッションが緩衝材の役割を果たし、多様な地形にも対応しています。中にはメカナムホイール(全方向への移動が可能なホイール)を搭載している機体もあります。このようにリアルなデザインに軍事要素も加えることで、唯一無二のメカを作り上げました。
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――マップのリアルさも印象的です。こちらのこだわりについても教えてください。
開発チーム
一般的なシミュレーションRPGの場合、戦略性を優先してデフォルメされるケースが多いですが、本作では臨場感を味わってもらうために、リアルな街並みの再現にこだわりました。マップの隅々まで鮮明に作りこみ、より“シミュレーションRPGらしさ”を追い求め、ユーザーが『鋼嵐-メタルストーム』の世界にどっぷりと浸かれるように工夫しています。
――塗装とデカールの自由度の高さに驚きました。個人的にはデカールを拡大縮小してデカール柄のパーツにできる点がとくによかったです。なぜここまで力を入れているのでしょうか?
開発チーム
メカ好きなら、誰しもが自分だけのオリジナルメカをカスタマイズしてデカールしたいだろうなと考えました。制作側としては、どれだけの労力と時間をかけても、皆さんの“やりたい”を叶えることに尽力しました。
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――塗装できる色や、貼り付けできるデカールは正式リリース後も増やしていくのでしょうか?
開発チーム
はい。今後はバージョンアップデートや大型キャンペーンなどで増えていく予定です。日本版リリース時には、日本ユーザー向けのデカールも配布する予定です。
――多脚のような新たな両脚パーツや、タイタンのような大型STを今後実装する可能性はあるのでしょうか?
開発チーム
敵STは順次実装予定です。
――いろいろなパーツを組み合わせてオリジナルメカを構築するのが、本作の醍醐味です。パーツの入手方法はカタログ(パーツのガチャ)以外にもあるのでしょうか?
開発チーム
あります。本作では課金しないとパーツが手に入らない、STが組めないということはありません。ゲームをある程度進めると、STのパーツが直接ドロップするようになり、無課金でもパーツの育成やカスタマイズがしやすくなります。またローグライク形式のモード“国境掃討”では、STのパーツを丸々一式手に入れることもできます。今後のアップデートでも、ユーザーがより多くのSTを入手できるようにして、カスタマイズや戦略の幅を広げられるようにしていく予定です。
――日本版のユーザーが期待できるシステムやストーリー、イベントはあるのでしょうか?
開発チーム
ゲームを始めたばかりの人でも遊べるコンテンツや、ゲームが好きな人ほどハマるローグライク形式のステージなど、幅広い層のプレイヤーが楽しめるコンテンツを用意しています。また周回イベントやエンドコンテンツなど、ヘビーユーザーの方が満足できるものもありますので、楽しみにしていてください。
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――最後にユーザーの方にメッセージをお願いします。
開発チーム
私たちはこれまでたくさんの日本のアニメやゲーム文化に触れて、青春を過ごしてきました。そして今度はこの『鋼嵐-メタルストーム』を通し、メカやロボが好きな人にとって忘れられない思い出となることを切に望んでいます。