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Switch版『ウィザードリィ外伝 五つの試練』レビュー。数十時間プレイ可能なシナリオ計6本を収録した外伝作品。デフォルトシナリオの“偽りの代償”はダンジョン探索の基礎が学べながらハードコアな内容に

byNiSHi

Switch版『ウィザードリィ外伝 五つの試練』レビュー。数十時間プレイ可能なシナリオ計6本を収録した外伝作品。デフォルトシナリオの“偽りの代償”はダンジョン探索の基礎が学べながらハードコアな内容に
 イード(Game*Spark Publishing)は、Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)版『ウィザードリィ外伝 五つの試練』を、2025年1月30日に発売する。

 本作は、ダンジョンRPG『ウィザードリィ』シリーズの外伝作品のひとつ。キャラクター育成やパーティ編成、迷宮探索にターン制コマンドバトルといったシンプルかつハードコアな3DダンジョンRPGを、計6つのシナリオから楽しめる。

 発売に先駆けて、一足先に本作をプレイできる体験会が開催。そこで本稿では、『ウィザードリィ』シリーズ初心者によるプレイリポートをお届けする。

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馬小屋で寝起きしながら過酷なダンジョンを探索

 今回はデフォルトシナリオの“偽りの代償”をプレイ。このシナリオは本作のチュートリアルを学べる内容となっており、ダンジョン“ネル坑道”に設置された“ゼルク塾・冒険者指南所”で基礎的な知識を教わった後、深層へと潜っていく。

 まずは、冒険者を6人集めてパーティを編成。ゲーム開始時には“志願の酒場”にデフォルトキャラクターが6人登録されているとのことだが、自分で好みのキャラクターを作成できるとのことなので、訓練場で仲間を作成してみることに。

 仲間の職業は戦士、僧侶、魔法使い、盗賊、ロード、侍、ビジョッブ、忍者の8職で、ロード、侍、ビジョッブ、忍者は上級職。職業には善・中立・悪の性格が存在していて、善と悪の性格の職業はいっしょにパーティを組めないという制限が存在。これを踏まえて、なるべく上級職を入れる形にした結果、戦士、魔法使い、盗賊、ロード、侍、ビジョッブの6パーティに。その後は、城下町で最低限の装備を整えたところで、いざダンジョンへ。
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 ダンジョン内で最初に訪れることになる“ゼルク塾・冒険者指南所”では、各小部屋で冒険者向けの講義が行われており、ここで本シリーズを進めるにあたっての知識が詳しく解説される。パーティには前衛・後衛の概念があったり、呪文のレベルがあったり、状態異常が存在していたりと、とても丁寧に解説してくれるので、初見でも問題なく本作について理解することができた。

 ひと通り講義を受けた後は、入塾試験として、モンスターと戦闘。装備を揃えていたこともあり、苦戦することなく撃破し、冒険者許可証を入手。これにより、本格的な探索が可能となる。
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 なお、“ゼルク塾・冒険者指南所”の付近には、体力回復とMP回復できる泉も存在。キャラクターのレベルが低く、装備も充実していない序盤は1回の戦闘で瀕死になることが多々あったので、これには助けられた。

 一応、ダンジョンを途中で抜けて宿屋でお金を払い、休んで体力を回復する方法もあるが、お金がそこそこ必要なため、シリーズ熟練者は宿屋でお金を払って体力を回復せず、無料で泊まれてMPも回復できる馬小屋を利用するとのこと(同席してくださった担当者さんに教えていただいた)。

 ちなみに、宿を利用するときに経験値が蓄積されているとレベルアップが可能。かなり能力値が上昇した印象なので、無料の馬小屋でもこまめに利用しておくことが重要そうだ。
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 本格的な探索を開始した筆者だが、どうにも同じ道を行ったり来たりで、前に進んでいる感覚がない。戦闘で体力を消費しては泉で回復、再び探索……というくり返しに。見かねた担当者さんが、マップを開示できる呪文“ウィザードアイ”の存在と、盗賊はロックされている扉を解除できるとアドバイスしてくれた。

 “ウィザードアイ”は回数制限があるものの、使用すると現在の階層のマップデータを保存でき、いつでも確認できる。盗賊による扉や宝箱の解除は、失敗してもペナルティーはなく、根気強くくり返せば解除可能。このふたつのシステムを把握できたことで、一気に探索範囲を広げることができた。これらの基礎知識は、“ゼルク塾・冒険者指南所”での講義のほか、ゲームからアクセスできるガイドブックからも確認できるとのこと。シリーズを初めて遊ぶ方でも、問題なく知識を取り入れることができるのはうれしい点だ。
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 その後、つぎの階層につながりそうな扉を見つけたところで体験会は終了。チュートリアルダンジョンということで、サクッとクリアーできるのかなと思って挑戦したが、序盤から敵は手強く、油断すると仲間が死んでしまうため、骨太な本作の一端を垣間見ることができた。

 キリのいいところで城下町に戻り、レベルを上げて、装備を整える(必要であれば寺院でお祈りして蘇生したり)。一回の探索で踏破を目指すのではなく、少しずつパーティを強くしながら攻略していく、本作ならではの魅力が存分に味わえた。
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UIはお好みのタイプにいつでも変更できる。Switchの携帯モードでプレイしやすいレイアウトや、クラシックなRPGスタイルなど、自由に変更できるのが便利。
 そんな『ウィザードリィ外伝 五つの試練』では、“偽りの代償”のほか、中級者~上級者向けの“旅人の財産”、“満月王の子供達”、“欠けた大地”、“ガルヴァンの酢漬け男”、“灼熱の車輪”の、計6本を収録。いずれも十時間~数十時間プレイできるボリューミーな内容。加えて、ユーザーが各々に制作した“ユーザーシナリオ”もダウンロード・プレイ可能だ。久しぶりにシリーズを遊ぶファンはもちろん、初心者でも安心して遊べる本作。ハードコアな3Dダンジョンを求める人はぜひ手に取ってみてはいかがだろうか。

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