KONAMIより2025年8月7日に発売されることが発表された、『グラディウス オリジン コレクション』。対応ハードはNintendo Switch、プレイステーション5、Xbox Series X|S、PC(Steam)。開発は、クラシックゲームの移植に定評のある有限会社エムツーが担当している。
パワーアップシステムと、独特な敵や秀逸なステージ構成、そして演出やBGMなどで人気を博した横スクロールシューティング『グラディウス』シリーズ(『沙羅曼蛇』シリーズも『グラディウス』シリーズに内包されている)。
これまでも多くの移植機会があったり、ナンバリングタイトルをまとめたプレイステーション・ポータブル用ソフト『グラディウス ポータブル』(2006年)や『沙羅曼蛇 ポータブル』(2007年)なども過去に存在したが、本コレクションは、アーケードで展開した原点<オリジン>を移植したのが特徴。ファン待望の原点となる“オリジン”の体験だけでなく、複数のバージョン違いを存分に楽しめる。
本記事では、どのようにしてコレクションの発売が決定したのか、そしてどんな特徴を持っているのか、KONAMIの上野亮作氏に詳しい話を訊いた。
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上野亮作 氏(うえの りょうさく)
『グラディウス オリジン コレクション』プロジェクトマネージャー。これまで『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』の制作や、『プロ野球スピリッツ』のプロデューサーなどを務める。長年『グラディウス』シリーズのファンで、『グラディウス オリジン コレクション』の発売は自身の念願でもある。
きっかけは両者の“作りたい”
――本作はどのようにしてプロジェクトが立ち上がったのでしょうか?
上野
『グラディウス』のコレクションタイトルを作りたいというのは、私も含め、社内の何人かのスタッフがずっと企んでいたことです。私はゲーム全般好きですが、とくにいまで言う“レトロアーケードゲーム”が大好きです。
初代『グラディウス』との出会いは稼動した1985年で、当時私は中学生でしたね。『グラディウス』シリーズはもちろんのこと、ほかにも『ツインビー』や、KONAMIのMSXタイトルですとか、あとはアドベンチャーゲームが大好きでKONAMIに入社しました。ちなみに、『ときめきメモリアル』も大好きです(笑)。
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『グラディウス』
ただ、入社してからは『グラディウス』シリーズの制作に携わったことはありません。これまで私は、『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』の制作や『プロ野球スピリッツ』シリーズのプロデューサーを務めたり、モバイルサッカーゲームなど、さまざまなタイトルを担当しました。
そんな中、あるときKONAMIのレトロゲームを題材としたインディーゲームコンテスト(※)の企画・担当をしたり、数々のレトロゲームたちのCD-BOXのプロデュース・制作を担当させていただきました。たとえばKONAMIのアーケードシューティングゲームですとか、『悪魔城ドラキュラ』シリーズのCD-BOXなどです。KONAMIのレトロゲームに触れる機会が、そこで増えていったんです。
※KONAMIアクション&シューティングゲームコンテストのこと。 その過程で、「2025年はあのタイトルが25周年で、2026年はコレが……」と、各タイトルの周年を気にするようになったんですよ。そこで気づいたのが『グラディウス』シリーズが2025年で40周年を迎えることでした。このタイミングに合わせて、スタッフたちと企んでいた『グラディウス』シリーズの決定版とも言えるコレクションタイトルの発売が実現したのです。
本作はエムツーさんが開発を担当していますが、エムツーさんはKONAMIタイトルのコレクションタイトルをすでに何本か手掛けていたので、そのおかげもあって実現した部分もあります。エムツーの堀井さん(堀井直樹氏。エムツー代表取締役社長)にお会いしたところ、「ぜひいっしょに!」と意気投合しまして……。
『グラディウス』のコレクションタイトルを作りたい者どうしが出会い、自分たちが遊びたい、自分たちが欲しいものにしたのが、今回の『グラディウス オリジン コレクション』なのです。
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――コレクションには、目玉とも言える最新作『沙羅曼蛇III』もあるんですよね。どんな作品なのかお聞かせください。
上野
「1998年に、もし『沙羅曼蛇2』の続編が出ていたら?」といったコンセプトで制作しました。ストーリー的には『沙羅曼蛇2』の後ではなく、『グラディウスIII 伝説から神話へ』のバクテリアンとの最終決戦の裏でくり広げられた、もうひとつの戦いという設定になります。
パッケージ限定版プレミアムボックスには、エムツーさんとノリノリで制作した『沙羅曼蛇III』のインストラクションカードも同梱されています(※)。『沙羅曼蛇III』の情報については発売までに順次公開していきますので、まずは公式ホームページをチェックしていただき、想像しながらぜひ続報をお楽しみにお待ちください。
※インストラクションカード……ゲームセンターのアーケード筐体に貼ってあった簡単な説明書。でも『沙羅曼蛇III』は完全新作であり、“当時のインストカード”というものは存在しない。つまり、新規にわざわざ作ったというわけだ。![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/37797/a591fa10e80f55e5207c0236d432aa9c3.jpg?x=767)
『沙羅曼蛇III』タイトル画面
――エムツー開発ということで、ガジェット機能はどれくらい用意されているのでしょうか。たとえば、連射ボタンがどのくらいの段階であるのか、などの細かい部分も気になります。
上野
え、そこからですか?(笑) 連射ボタンはOFF/15/20/30から選べますね(※)。また、ボタン配置はショット、ミサイル、ショット+ミサイルボタンのほか、パワーアップボタンも用意されていますし、ボタン配置変更もかなり自由にできるようになっています。
※1秒間にボタンが押される回数のこと。 私は高次周(2周目以降のステージ周回のこと。『グラディウス』シリーズは周回を重ねると難度が増していく)のプレイと縁のない腕前ですが、高次周の復活プレイも快適に遊べます。今回の制作にあたってはもちろんエムツースタッフさんや、外部の高次周プレイヤーさんたちの監修も入っておりますので、調整面はぜひご安心いただきたいです。
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『沙羅曼蛇』
なお、エムツーさんの“エムツーショットトリガーズ”シリーズでもあるように、イージーモード的なものを入れるのは共通認識だったのですが、今回企画立ち上げ時、最初に“無敵モードを入れましょう。やられないけど、ミスの回数はカウントされてクリアーまでいけるやつ”と提案しました。
『パロディウス』シリーズでの隠しコマンドではありましたが、『グラディウス』家庭用シリーズではいままで搭載されてこなかったモードなので「それはさすがに邪道です」と言われてしまうかと思いましたが、エムツーさんはあっさりと「やりましょう」と言ってくれてうれしかったですね。
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『LIFE FORCE』(JP)
よくよく考えればクイックセーブ・ロードや巻き戻しもあるので、無敵モードくらいいまさら、みたいな考えもあったのかもしれないですね。そうそう、年齢ですとか、反応の衰え、眼の話もあって搭載したような記憶が……(笑)。
最終的に「そろそろ『グラディウス』や『グラディウスIII』も、プレーヤーにやさしくなっていいんじゃないか」という話になりました。そうは言いながらも、『沙羅曼蛇III』にはイージーや無敵モードはなくオリジナルモードだけです。それはまた5年後か10年後くらいに実現するかもしれませんね。
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『グラディウスII GOFERの野望』
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『グラディウスⅢ 伝説から神話へ』(日本AMショー版)
また、ガジェット機能はとても細かいので、いまは画面写真の中から搭載機能を予想して楽しんでいただければと思います。詳細については、こちらも後日また発表させていただきます。
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当たり判定表示機能。
――限定版の特徴もお聞かせください。
上野
まず同梱されるオフィシャルブックには、数々の著名な方々に『グラディウス』にまつわる寄稿をしていただきました。また、初代『グラディウス』のアーケードポスターの復刻版を、布ポスターで再現したものが収録されます。
なお、KONAMI公式ショッピングサイト・コナミスタイルでは、『グラディウスII』、『グラディウスIII』の布製復刻ポスターもセットになった限定版も発売されます。通常版も含めて、お好きなエディションを、ぜひご予約ください。
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『沙羅曼蛇2』
――長年待ち続けていた『グラディウス』シリーズファンへ、メッセージをお願いします。
上野
お待たせしました。本当に、長らくお待たせいたしました。『グラディウス オリジン コレクション』はKONAMIとエムツーさんが全力で、ファンの皆さんが望むであろうサポート機能も詰め込んだコレクション決定版に仕上がりました。
ちなみに“皆さん”の中には、私だけでなくKONAMI内の『グラディウス』シリーズファン、エムツーさんも含まれています(笑)。発売は2025年8月7日でまだ少し先ですが、続報とともに楽しみにお待ちいただきたいです。
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トレーニングモード。
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ビジュアルギャラリー。