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『シェンムー』が英国アカデミー賞2025ゲーム部門で“史上もっとも影響力のあるビデオゲーム”に選ばれる。「真のパイオニアの才能は事後に初めて評価される」

by堅田ヒカル

更新
『シェンムー』が英国アカデミー賞2025ゲーム部門で“史上もっとも影響力のあるビデオゲーム”に選ばれる。「真のパイオニアの才能は事後に初めて評価される」
 2025年4月3日、英国アカデミー賞(BAFTA/British Academy Film Awards)は、ゲーム部門の“史上もっとも影響力のあるビデオゲーム”として、セガのアクション・アドベンチャー『シェンムー 一章 横須賀』を選出した(※)。
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※公式サイトには『シェンムー I&II』の画像が使われていたりタイトルは『Shenmue』とだけ表記されていたりして、1~3のどれか若干わかりづらいのだが、『シェンムー 一章 横須賀』と『シェンムーII』は英題ではそれぞれ『Shenmue』、『ShenmueII』であるため、今回の受賞作品は『シェンムー 一章 横須賀』であると思われる。[IMAGE]
BAFTA受賞ページ
 『シェンムー』は、1999年に『シェンムー 一章 横須賀』が、2001年に続編となる『シェンムーII』がドリームキャスト向けに発売されたセガのアクション・アドベンチャーシリーズ。長いときを経て『シェンムーIII』(PS4/PC)が2019年に発売され、2022年にはアニメ化も果たした。

 当時、世界一となる70億円の開発費を掛けて生み出された超大作で、日本の街がフル3Dで精密に表現された世界や『
バーチャファイター』シリーズの流れを汲む戦闘、街なかに用意されたミニゲームやQTEといった画期的なシステムが数多く搭載されていた。

 受賞ページでは、“ビデオゲームが大衆文化に与える影響は、かつてなく大きくなっています”という書き出しから始まり、本コーナーの受賞が一般投票により決定されたことが説明されている。ページ内で紹介されている21作品の中には、『
ゼルダの伝説』や『スーパーマリオ』シリーズなど日本メーカーのタイトルも複数選出された。

 掲載されているタイトルは以下の通り。

英国アカデミー賞 ゲーム部門

  1. 『シェンムー 一章 横須賀』
  2. 『DOOM』
  3. 『スーパーマリオブラザーズ』
  4. 『ハーフライフ』
  5. 『ゼルダの伝説 時のオカリナ』
  6. 『minecraft』
  7. 『キングダムカム:デリバランス2』
  8. 『スーパーマリオ64』
  9. 『ハーフライフ2』
  10. 『ザ・シムズ』
  11. 『テトリス』
  12. 『トゥームレイダー』
  13. 『PONG(ポン)』
  14. 『メタルギア ソリッド』
  15. 『ワールド オブ ウォークラフト』
  16. 『バルダーズ・ゲート3』
  17. 『ファイナルファンタジーVII』
  18. 『ダークソウル』
  19. 『グランド・セフト・オートIII』
  20. 『The Elder Scrolls V: Skyrim(ザ エルダースクロールズ V:スカイリム)』
  21. 『グランド・セフト・オート』

“真のパイオニアの才能は、事後に初めて評価されることが多い”

 同サイトでは、本作を“意外な1位ではあるが”としながらも、“その後のゲームの最先端で当然の標準となった、ダイナミックで詳細な設定の原型”と表現し、さまざまな(とくに有名なオープンワールド作品に)影響を与えたと解説。

 さらに、“よく知られている通り、真のパイオニアの才能は後になって評価されることが多い(And as we all know, the genius of the true pioneers is often only appreciated after the fact.)”と高く評価した。選評の最後には「いまでもこれほどすばらしいゲームに出会ったことはありません。シェンムーは私の心の中で特別な位置を占めています」と投票者のコメントを紹介している。

 そのほかのタイトルにも選評や投票者からのコメントが紹介されているので、気になった方は英国アカデミー賞公式サイトをご覧になってみてはいかがだろうか。
※『シェンムー』ってどんなゲーム? という方はファミ通.com関連記事をチェック!
[2025年4月4日14:25追記] 受賞タイトルの表記を修正しました。
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      集計期間: 2025年04月26日06時〜2025年04月26日07時