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『超激動』四皇シャンクズたちが両国国技館へ。女子の歓声が男子の「おぉ~!」にかき消される、甲子園優勝まったなしの記録【イベントリポート】

byスイニャン

『超激動』四皇シャンクズたちが両国国技館へ。女子の歓声が男子の「おぉ~!」にかき消される、甲子園優勝まったなしの記録【イベントリポート】
 推しが仲間たちとリアルで楽しく戯れる姿を見るために、“超激動-SUPER GEKIDO-”を観に行ってきた。
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 これはZETA DIVISION所属の配信者・ファン太氏が主催するイベントだ。彼の“ストリートグラフィティロールプレイ(ストグラ)”内での名前は四皇シャンクズ。ギャングの“NO LIMIT(ノーリミ)”と芸能プロダクションの“SHANKZ PROMOTION(シャンプロ)”を率いている。

 両国国技館のステージにそれぞれのメンバー(合計26名)が集結し、豪華なゲストも登場。その様子に取材を忘れて見入ってしまった。これは私の興奮の記録だ。

 なお、この記事を読むのはある程度知識が備わっている層だとは思うが、念のためストグラについて詳しく知らない人は以下の記事を参照していただきたい。

※関連記事
話題の『ストグラ』考。ここはストリーマーが夢を叶える街。特別じゃない人のロールプレイをする花火のようなひととき【GTAオンライン】

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 今回の“超激動-SUPER GEKIDO-”は、2024年8月31日にパシフィコ横浜国立大ホールで行なわれた“激動 ~ HOT LIMIT ~ ”に続くリアルイベント。2025年4月12日、13日の2Days開催となり、会場の両国国技館に1日あたり8000人を動員するなど規模が大幅に拡大した。
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 とはいえ本質は変わっていない。
客層の男女比が9:1であることも、公演内容に下ネタが散りばめられていることも折り込み済みだ。女性客としては、イベント時のスカスカの女子トイレほどありがたいものはない。

 私、スイニャンはeスポーツライターや韓国語通訳として活動しているが、じつはハクナツメを演じる配信者・なつめ先生のファンをかれこれ4年近くやっている。推し活としてリアイベ参加はふつうの流れだが、こういった出演者が多いイベントの場合、推しの出番が少ないなら行かないという選択肢もある。

 それでもイベントに参加するのは、推しが目に入らない時間も絶対に楽しいとわかっているからだ。推しと周囲の人の関係が気になると、その相手のストーリーまで楽しめる。これがストグラの魔力である。
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イベント開始前から最高のファンサ、満足度は◎

 ストグラ関連イベントはオリジナルグッズも楽しみのひとつ。ネットでの事前販売はあったものの、私が韓国で『VALORANT』プロリーグの取材をしている間に欲しいものは全部売り切れてしまった。

 まあ、その時間に私は韓国の有名プロゲーマーに会えてニコニコしていたし、二兎を追う者は一兎をも得ずって言うしなあと割り切っていたところ、幸いにも現地物販があった。当日気合を入れて午前10時に間に合うように会場へ行き、整理券をゲットしてグッズも無事「利確ゥァ!」。
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 会場外に設置されたキッチンカーはイベントならではの楽しみだ。“ふでこの赤市民革命りんご飴”は平等を訴え続けたくまのふでこのストーリーになぞらえたメニューであり、グッとくるものがある。

 私は推しのためにお金を使いたいオタクなので、炭酸、メロン、クリームが苦手でも“ハクナツメロンソーダ”の購入は必須。友だちと折半して購入し、私が付属のコースターや飾りをもらい、友だちに飲んでもらうことで推し活を享受した。街雄サンリの“まちょのよこしまうどん”は、練り梅が麺やスープといい具合にマッチしていておいしかった。
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 そして、キッチンカーの列に並んでいる間にいきなり事件は起きた。なんと
演者の方々がぞろぞろと出てくるではないか……! しかも呼びかけに気さくに答えてくれたり、ラジオ“ファン太のとにかく出してこ”ブース前ではカメラに向かってポーズを取ってくれたりとファンサもすごい。

 前回に引き続き、観測者とのベイブレード対決も行われる。観測者だけでなく、演者もイベントを楽しんでいる様子が見えるのは最高の瞬間だった。彼らもまた、ふだんコメントでしか見ることができないファンの姿を目に焼き付けていたことだろう。

 会場内ロビーに飾られているフラワースタンドを見たとき、私は思わずホッとしてしまった。ノーリミ・シャンプロの観測者は男性が多いからか、推しのイベントをお花で祝福する“フラスタ文化”が浸透しておらず、前回はなつめ先生宛てのフラスタが3つだったのに対してファン太さんのフラスタはどこにも見当たらなかった。これが世に言う
“主催者フラスタゼロの悲劇”である。全体的に今回はかなり増えており、さすが観測者たちは熱量が高い。
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 ファンの手作り応援グッズやコスプレが直接見られるのもリアイベならでは。実際に会場で目に留まった人たちにお願いして、写真を撮らせてもらった。

 まずはハクナツメのいわゆる“痛バッグ(痛バ)”と呼ばれるもの。女性ファンが多い配信者の痛バはけっこう見かけたが、ここはやっぱり大好きななつリスのお友だちの完璧な痛バをぜひ見てほしい。
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 こちらはけっつん太郎ファンガによる気合の入ったコスプレ。男性ファンが多いことで知られているが、女性ファンもちゃんといた。けっつんさんよかったね、の気持ち。
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 ちょこちょこ見かけたのがノーリミスーツのコスプレ。こちらのおふたりは男女で来ていたのもあってかなり目立っていた。四皇シャンクズと蒲田ヤバッキオのうちわなのも、キャラクターではなく魂の関係性を思うととてもいい。本番開始前からすがすがしい気分を味わえている。
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ノーリミメンバーはステージ上でも“青天井、限界なし”

 ここからは本編についてつづっていく。4月26日からペイ・パー・ビュー(PPV)での配信がスタートするのでネタバレは少なめにしているが、ひとつも知りたくないという人は最後のまとめまで飛ばしていただいてかまわない。その代わりPPVを見終わったら、忘れずに読みに戻ってきてほしい。
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 このイベントは、とにかく細かいところまで作り込みがすごかった。最初から度肝を抜かれたのは開幕前によくある会場アナウンス。
なんとUra Ipuraの声ではないか……! クロアチア出身の配信者・rpr氏が演じており、当初は出演予定だったが、ビザの都合で断念したという経緯がある。まさかのウラの声に、最初から涙腺崩壊してしまった。

 Day1は警察との壮大なストーリーが展開され、臨場感のある演出と出演者の渾身の演技が印象的だった。山田カイキの「地鳴りが……!」の声とともに会場が赤黒く照らし出され、自然と物語に引き込まれていく。

 ふだんは温厚なジャック馬ウアー署長が悪役に徹していたのもお見事だったし、一見関係なさそうなラブストレート小里馬ァも物語と観測者をつなぐような立ち位置で、なかなかにいい役どころではないか! 雰囲気からなんとなく“世界統合”がモチーフなのかなと思ったら、案の定、終了後にOttiki氏から種明かしが。

 舞台ではストーリーに沿ってさまざまなミニゲームが行なわれる。警察との撃ち合い合戦“クイックショットバトル”は、街中で行なわれる1v1のやり方に沿ったファスガン(※)対決だ。

 ちのまるこ vs 二十日ネルの白熱した対決や、黒岩るい子 vs あやなみれいの微笑ましい戦いもさることながら、冬那フナ vs 川中のローリングからの撃ち合いは街で見慣れた動きそのもので、とてもかっこよかった。思わず「きゃあ!」という自分でもビックリするような女子っぽい高音が出たが、
会場に響き渡る「おぉ~!」という低音に見事にかき消され、これが“超激動”かと実感する。
※ファスガン:赤外線で命中判定を行う光線銃システム。[IMAGE][IMAGE]

 “ジェフの移動式ビリビリデスゲーム”も実際に行なわれたゲームがリアルに飛び出してきた形だ。とはいえ、警察 vs ノーリミというのは新たな組み合わせではあった。とくにナツメが警察時代をともに過ごしたネル、キャップ、花沢まるんとの心理戦は大半のなつリスの好物と言っても過言ではない。キャップとの掛け合いはもう魂出まくりで古参にはたまらないし、まるんと久しぶりの先輩後輩のような雰囲気は心の奥がギュッとなる。ナツメのネル虐に至っては、ほかの観測者でも好きな人は多いのではないだろうか。

 逮捕された仲間たちを助けに来たシャンクズが馬ウアーと挑んだ対決はなんと“おちんちん連想ゲーム”。前回大いに盛り上がったミニゲームが、
ちょっとだけお上品な名称になって帰ってきた。野太い歓声が沸き起こるなかで女性観測者としては少し気まずい瞬間ではあるのだが、我々はマイノリティなのだ。郷に入っては郷に従え。
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 Day2は“チームまる”と“チームシャンクズ”によるミニゲームで盛り上がる。やはり注目は“超GoGoカーキング対決”。街中でも名勝負がくり広げられた神競技だからだ。考案者のLv1チンピラによる解説を聞くあいだ、後ろでリアルのラジコンと競技台が準備されていく。試合も試合だが、何と言ってもお決まりの掛け声「Go~~~カーキング!」を叫べたのは本当にうれしかった。観測者みんなで輪に加わるような感覚はオフラインイベントならでは。
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 “ノーリミット役職付けチェック”は、本採用からスタートし、クイズに間違えるたびにランクダウンして全問正解で実際にアンダーボスに昇格できるという激アツ企画。階級は21個にも上り、これにはMCの鷹山トシアキもびっくり。参加メンバーは丘猫まる、ツクヨミレオ、文殊セイジ、ハクナツメ、冬那フナ、けっつん太郎の6名だ。

 この流れからもわかるように、“超激動”自体もロールプレイの一環になっているのがすごくいい味を出している。イベントの数日前には日本へと向けて出発する演出を、ほぼ全出演者が行なっているのもおもしろい。そうして日本でもストーリーが進み、イベントが終わって再び街に帰ってからも絶対に続きが見たくなるような流れは絶妙だ。つい「うまいな」とつぶやいてしまう。
公式X(Twitter)アカウントで両国国技館入を報告するかしわねこさん。

豪華ゲストも登場した奇跡のシャンプロ音楽ライブ

 冒頭でも触れたように、私はハクナツメ視点中心なのでシャンプロのことは正直あまり詳しくない。だからノーリミに比べるとあまり詳しく触れられないのだが、そこはお許しいただきたい。もし熱意のあるライターさんがいるのであれば、私の代わりに書いてほしいぐらいだ。

 とは言え、
歌手のMay J.さんがサプライズゲストで登場したのは特筆事項で間違いないだろう。明路笑生というキャラクターでストグラに何度か参加しており、イベントの数日前にも街に起きてきていた。あのときのコンビニ強盗の人質解放条件にもなった感動の歌声を、我々観測者は目の前で聴いたのだ。それにしても、ステージMCで「先日ついに念願の犯罪を犯しました」と笑顔で語れるのは“超激動”でしかありえない。
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 思わずため息がもれるような圧倒的な歌唱の後に登場した銭形やいち郎も最高だった。年末に行なわれた“第1回シャンプロ紅白歌合戦”とまったく同じ流れなのだから。Day1のトップバッターがSATO THE ROCKだったのも、前回の“激動”を彷彿とさせるセトリだ。

 レオは街でのストーリーを日本で引き継いだ。かつて無月レオが客船の上で最後に歌った
『落陽』を忘れられない人も多いはず。それをツクヨミレオが歌ったのだから、甲子園優勝まったなし。レオの少しハスキーな、それでいて透明感のある歌声と、オレンジ色のペンライトに染まった観客席。これはきっとあのときの夕焼けだ。涙がこぼれる。

 逆に、うしくんのステージではノーリミメンバーとのコラボを披露。なかなか見られない光景は“超激動”ならではのお祭り感があって、それはそれでいいものを見せていただいたという気持ちになった。

 それでいくと明路笑生とシャンプロメンバーのコラボステージでは、なぜかキャラクターとしてではなくMay J.さんとゲーム配信者たちによる夢のステージという感覚に包まれた。うまく説明できないが、現実が非現実味を帯びると逆にロールプレイに没頭できないというのは不思議な現象である。
瀬戸あさひさんが強気になる気持ちもわかる。
 音楽ライブのトリは両日ともにFATS&SUGAR。金令木雅之、わきおまさし、佐藤ジェフ雄、キャプ久保博之による4人のボーカルグループだ。とくにアンコールの『め組のひと』は、「めッ!」の掛け声で会場全体に一体感が生まれる神曲。もはや“激動”シリーズのお決まりのような曲になっている。
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余すことなく“超激動”を楽しむ!

 先にも触れたとおり、このイベントの細かい作り込みには感動を覚える。ストーリーのナレーションがシャンプロスタッフの葉風邪ナイだったり、ミニゲーム内で電話したラーメン屋が“焦村屋”だったり、ストグラに関係なくてもよさそうなところまで全部関係があるのだから。

 もうひとりのサプライズゲスト、ゴールデンボンバーの歌広場淳さんが演じる広場うた子の登場も印象的だった。全身で表現する能力やそもそもの身体能力の高さはさすが。本当にステージ慣れしていて安心感があった。いつものノーリミの感じもいいけれど、こういう人がひとりいるだけでイベントがグッと締まる。
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 また、前回の“激動”では音声のみの出演だったツクヨミ(無月)レオ、しょうがくSAY、なんばてってが姿を見せてくれたのも、当時はまだ構成員じゃなかった黒岩るい子、山田カイキの合流も、ファンにはうれしいポイントだ。

 そして絶妙な演出と言えばtakeraさんのZETA DIVISION加入発表。ZETAの西原社長に電話することでいったん会場全体を現実世界に戻したのである。
リアルとストグラ内の線引きはきっちりと。この流れは完璧としか言いようがない。

夢のような2日間を過ごして

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 公演の最後まで驚きの連続だった。ファン太氏がエイベックスでメジャーデビューするどころか、音楽レーベル“J STAR RECORD”の設立が発表されたのだから。公開されたネット音源を聴きながら帰路についた人も多いのではないだろうか。夢のステージが終わった後も夢の続きが見られるという、なんとも粋な計らいである。

 私はと言うと、やっぱりなつリスさんたちとの交流が楽しかった。コメントでお名前だけ知ってる方と初めてお会いしたり、みんなでネームボードを持って記念撮影をしたり、手作りグッズや差し入れの交換をしたり。並んでいる間も推しの話をたくさんして話題は尽きなかった。推しがオフイベに出てくれたことに感謝してもしきれない。また、取材・執筆にあたっていろいろとご配慮くださった“ウエサカの筋肉”ことZETAの上坂氏にも、この場を借りて感謝の言葉を伝えたい。
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 出演者による後語り配信も活発だ。ふだんあまり見ない視点でも思わず見に行ってしまう。私は観覧直後にこの原稿に着手したのもあって後語りで明かされた要素はほぼ含まれていないが、それだけでもう1本記事が書けそうなほど多くのエピソードが流れてくる。そうして再び街が起き始め、ノーリミアジト“Z”にみんなが集まってきた。“超激動”が終わった後も、観測者の楽しみはまだまだ続く。
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集計期間: 2025年04月26日09時〜2025年04月26日10時