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『Call of Duty: Black Ops 7』開発者インタビュー。オムニムーブメントの進化でタクティカルスプリントがパーク化され、ADSスライディングの仕様変更でより戦略的なゲームプレイが楽しめる

byいーさん

更新
『Call of Duty: Black Ops 7』開発者インタビュー。オムニムーブメントの進化でタクティカルスプリントがパーク化され、ADSスライディングの仕様変更でより戦略的なゲームプレイが楽しめる
 『Call of Duty: Black Ops 7』の発売日が11月14日に決定した。 ゲーム業界において毎年リリースという異例の挑戦を続けている『Call of Duty』シリーズだが、その最新作『Call of Duty: Black Ops 7』の開発において、Treyarchはスタジオ史上初となる2作品同時開発というアプローチに挑んだ。

 この野心的なプロジェクトの舞台裏について、プロダクション シニアディレクターのYale Miller氏とデザインディレクターのMatt France氏に詳しく話を伺った。
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Matt France

デザインディレクター(写真左)

Yale Miller

プロダクション シニアディレクター(写真右)

人気作『CoD:BO2』を進化させたようなプレイフィールをイメージ。ウォールジャンプは人間ができる範囲の動きとして実装

――Treyarchにとっては初の2年連続『CoD』メイン開発スタジオという役割となりましたが、『BO6』との同時開発はチームにとってどのような経験でしたか?

Yale
 ユニークな体験をふたつ同時に作れるという興奮から始まりました。しかし同時に、機能や要素の企画・戦略立案において楽しくも困難な問題が生じました。もっとも重要だったのは、制作開始時点から明確で、『BO6』と『BO7』にそれぞれ独自のアイデンティティを持たせることでした。各ゲームを非常にユニークなものにし、お互いから学びながら多くの計画と戦略に力を注ぎました。

 また、この挑戦的なプロジェクトを実現する上で、Raven SoftwareやSledgehammer Gamesといった多くのスタジオとの強力なパートナーシップが不可欠でした。『Call of Duty』フランチャイズの素晴らしい点は、多くの優秀な人材が関わっていることです。

――『BO7』では、これまで多くのプレイヤーに親しまれてきた“タクティカルスプリント”がデフォルトのアクションではなく、パークを装備することで使用可能になるという大きな変更が加えられました。この決断に至った理由を教えてください。

Matt
 私たちは『BO7』を『BO6』とは明確に異なるゲームにしたかったのです。『Call of Duty: Black Ops 2』を進化させたようなプレイフィールをイメージしており、同作にはタクティカルスプリントはありませんでした。同時に『BO6』プレイヤーからのフィードバックを反映させつつ、より意図的で戦略的な戦闘を促すための決断です。

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──ウォールジャンプについて、デフォルトでは2回できると思いますが、ジャンプ回数を増やすパークや、キャンペーンのスーパージャンプと組み合わせることはできますか?
 
Matt
 マルチプレイヤーではありません。メガリープはキャンペーンのみです。マルチプレイヤーでは回数は確定したとは言えません。プレイヤーに何回ウォールジャンプを許可するかの適切なバランスを見つけようとしています。戦闘を本当に集中したものにしたいと言ったように、プレイヤーが狂ったようにジャンプし回ることは避けたいからです。

 本日プレイしていただいたデモ版ではウォールジャンプ回数を2回に設定していますが、今後のベータでは3回を試すかもしれませんが、ウォールジャンプするたびに、移動距離は少しずつ短くなります。

――本作にはウォールジャンプが実装されましたが、過去作にあったウォールランは採用されていませんね。

Matt
 はい。『BO7』の舞台は2035年ですが、私たちはあくまで「2035年版の地に足の着いた」アクションを追求しました。オムニムーブメントの進化とは何かを考えた末に、「私たちはロボットでも強化された存在でもなく、まだ人間である」という結論に至りました。人間は壁に向かってジャンプすることができますよね。それが理由です。ウォールジャンプは人間ができる範囲の動きですが、ウォールランはそれを超えてしまうと考えたためです。

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――スライディング中のADS(サイトを覗き込む動作)もパークになりました。これも戦略性を高めるための変更でしょうか?
 
Matt
 その通りです。スライディング中のADSは非常に強力なアクションであり、一部のプレイヤーからは問題視されることもありました。そこで『BO7』では、戦闘をより意図的なものにするため、パークとして選択する形に変更しました。強力な効果を持つパークの中から何を選ぶか、という戦略的なジレンマを楽しんでほしいと考えています。

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――シリーズで初めてキャンペーンモードでクロスプログレッションが実現しました。開発における挑戦や、プレイヤーが体験できることについて教えてください。
 
Yale
 まず、4人協力プレイが可能なオンラインキャンペーンを技術的に実現することが大きな挑戦でした。キャンペーンをプレイすることで、マルチプレイヤーと同じようにプレイヤーレベルや武器レベルが上がり、限定の武器迷彩やウィークリーチャレンジにも挑戦できます。その上で、現在も経験値のバランス調整という課題に取り組んでいます。私たちが目指したのは、単にプログレッションがあるだけでなく、プレイヤーにやりがいを感じてもらえる完全なシステムです。

――キャンペーンのストーリーは、ソロでプレイする場合と4人の協力プレイで何か変化はありますか?

Yale
 メインストーリーの進行は同じです。協力プレイでは、キャラクター同士のダイナミックな掛け合いが追加されるなど、ソロプレイとは少し違った体験ができます。プレイヤーが操作するキャラクターは、ミッションに参加する4人の分隊の中から自動的に割り当てられる仕組みです。

――キャンペーンクリアー後に解放されるエンドゲームコンテンツ”アヴァロン”について詳しく教えてください。死亡すると1からビルドを組み直しというコンセプトはローグライク感がありますね。

Yale
 ”アヴァロン”は、最大32人のプレイヤーが参加できるPvEモードです。『Vampire Survivors』のようなローグライクゲームから着想を得ており、一度倒されるとその挑戦での進行状況を失うという、緊張感のあるゲームプレイが特徴です。

Matt
 広大なマップは複数の難度ゾーンに分かれており、ソロで挑むことも、ほかのプレイヤーと協力することも自由です。中には、サーバーにいるプレイヤー全員で協力することが推奨されるような、大規模なアクティビティも存在します。

――エンドゲームでの成長要素についてはいかがでしょうか?

Yale
 このモードでは、オペレーターをレベル60まで育成し、ステルスに特化したり、体力の多いタンクにしたりと、特定のスキルパスを伸ばしていくことができます。一度アンロックすれば、異なるオペレーターを切り替えてプレイすることも可能です。もちろん、プレイヤーレベルや武器レベルのプレステージも、このエンドゲームをプレイすることで進行できます。

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――新たな報酬として“プレステージアタッチメント”が導入されるとのことですが、これはどのようなものでしょうか?
 
Matt
 これは武器のプレステージを達成することで得られる特別なアタッチメントです。通常のアタッチメントでは不可能な、非常に強力な性能を持っています。例えば、本来はトレードオフの関係にある“腰撃ちの精度向上”と“ADS速度の向上”というふたつの効果を同時に得られるアタッチメントなどが存在し、武器カスタマイズの新たな可能性を切り開きます。

――最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

Matt
 日本のプレイヤーの皆さんにマルチプレイヤーを体験してもらうのが非常に楽しみです。本作には、新規マップと復刻マップの両方で、日本を舞台にしたものが複数登場します。開発チームもその世界観に没頭して制作しましたので、ぜひ楽しんでください。

Yale
 『BO7』は新しい要素が満載です。デッドオプス、ゾンビサバイバル、そしてシリーズで初めて、どのモードをプレイしても経験値を獲得できるようになりました。日本の皆さんが、本作の中に必ず楽しめるものを見つけてくれると確信しています。
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