『魔王カリンちゃんRPG』先行レビュー。伝説の美少女ゲーム『巣作りドラゴン』に連なる国作りゲームは、前作『巣作りカリンちゃん』のシナリオをまるっと読める
 全世界の美少女ゲームファンのみなさんこんにちは。突然ですが、まずは長々と語らせてください。『巣作りドラゴン』という伝説の美少女ゲームをご存知でしょうか
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※この記事は『魔王カリンちゃんRPG』の提供でお送りします。
 知っている方はベテラン……もしくはツウな方でしょう。2004年にソフトハウスキャラから発売され、そのおもしろさからハマる人が続出。クリアー後もひたすらダンジョン作りをし続け、口コミで一時期はプレミア化も引き起こした伝説のゲームが『巣作りドラゴン』です。

 また、こちらはさまざまな媒体に登場しているため知っている人も多いかもしれません。『
恋姫†無双』というタイトルはいかがでしょうか。

 2007年に発売された美少女ゲームで、三国志の英雄たちの美少女化や孔明のキャラクター性などが話題を呼び、美少女ゲームアワード2007でニュージャンル賞&ベストキャラクター賞の大賞を受賞。テレビアニメ化やコミカライズ、ファンディスクに外伝作品もたくさん登場した名作が『恋姫†無双』です。

 その2作品がまさかのコラボを果たした『
巣作りカリンちゃん』が2019年に発売。さらにパワーアップした拡張パック『巣作りカリンちゃん-星詠みの神託-』が2021年に発売され話題を呼びました。

 『巣作りドラゴン』や『巣作りカリンちゃん』がどんなゲームなのか、ゲーマーの方向けに簡潔に説明すると
『勇者のくせになまいきだ。』のようなサイクルのゲームといえばわかりやすいでしょうか。

 迷宮の主やお宝を狙って侵入してくる冒険者たちを、トラップやモンスターで撃退。そこで稼いだお金でまた迷宮を強化して、さらにやってくる奴らを撃退……と大雑把に言えばこれをくり返していくゲームとなります。

 このダンジョン運営が非常に楽しく、部屋の構築、罠やモンスターの配置、いかに冒険者を奥まで誘い込むかなどなどやりがい満載で『巣作りドラゴン』も『巣作りカリンちゃん』もたくさんのやりこみゲーマーを生み出しました。

 前置きが長くなりましたが、ここからが本題。そんな『巣作りカリンちゃん-星詠みの神託-』の正統続編である『
魔王カリンちゃんRPG ~恋姫建国奔走記~』(以下、『魔王カリンちゃんRPG』)が2025年4月22日にDMM GAMESでサービスを開始します。PCとスマホでプレイ可能。

 ファミ通.comでは『魔王カリンちゃんRPG』を先行プレイさせてもらいましたので、美少女ゲーム歴20年の筆者が、推しポイントを中心にレビューしていきます。
『魔王カリンちゃんRPG』公式サイト

簡単操作でサクサクバトル! 優秀なシステム周りでストレスなく周回が可能に

 『魔王カリンちゃんRPG』は、『巣作りカリンちゃん』で復活を遂げた “魔王カリン”が、とある事情から散り散りになった仲間を探しつつ、自分の国を作り上げていく“魔王様とのんびり建国RPG”となっています。

 前作では迷宮作りでしたが、今回はスケールアップして国作り。ゲームシステムも一新し、今作は簡単タップで仲間を召喚して戦う爽快バトルが楽しめます。
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 なお、『巣作りカリンちゃん』から続くシリーズは完全パラレルのファンタジー世界で展開されるため、『恋姫†無双』でおなじみのキャラクターたちも味変されています。いわゆるファンディスク等とは趣が違うので、”世界観が違う”というのを前提としてご承知おきください。
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 まずはバトルの説明から。本作のバトルは基本的にオートで進行し、キャラクターは自動で攻撃を行ってくれます。
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 プレイヤーが考えることはおもにふたつ。出撃時と敵の撃破時に手に入るパーティー共通のポイントであるSPを使った行動と、キャラクターの前進・後退の指示になります。

 SPはバトルにおいていちばん重要な要素で、プレイヤーが操作できるほとんどのアクションはこのSPを消費して行います。具体的に見ていくと、

  1. パーティーメンバーの召喚
  2. SP獲得量の強化
  3. パーティーメンバーのGRADE強化
  4. アクティブスキルの発動

 と、この4つ。(1)はその言葉の通り。バトル開始時はパーティーに編成したリーダー以外出撃していないので、SPを消費してひとりずつメンバーを呼び出します。また、バトル中にHPがゼロになった場合は再召喚で復活が可能で、その際にもSPを消費します。基本的に全員呼ぶのがセオリーなので、出撃時にもらえるSPは惜しみなく使っちゃいましょう。
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 (2)は敵のドロップするSPが多くもらえる効果があり、最大1.4倍まで強化されます。SP消費量も少なく、バトル序盤に取ったほうがお得なので、メンバーの召喚とあわせて先に上げきっちゃうと吉です。
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 (3)は出撃したパーティーメンバーの能力を上げるというもので、最大4回強化が可能です。HPの最大値や攻撃力など一時的にレベルアップする感じなので、お気に入りキャラを優先するもよし、エースに注力するもよしです。
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 最後の(4)は、キャラクターが個別に持つ強力なスキルを放ちます。時間経過で溜まったゲージ&SPを消費するので、あまり連打はできず。バトル中に打ててもひとりにつき1回か2回といった感じなので、ボス戦などここぞというときに打つべきでしょう。キャラクターのカットインも挟まるので、必殺技感満載です。
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 SPの使い道は以上ですが、基本的に(1)と(2)は即使い切り、あとはバトルの状況に応じて(3)のメンバー強化を行いつつ、強敵で(4)のスキル発動といった流れになります。あまり難しく考えなくても、SPはけっこう手に入りますので、気軽に使っていきましょう。

 そしてもうひとつバトルにおいてプレイヤーがやるべきなのは前進・後退の指示。こちらもワンボタンで簡単に行えます。画面下部、キャラクターのアイコンの左上にある青い“<<”が後退指示、右上にあるオレンジの“>>”が前進指示で、バトル開始時はみんな前進状態となっています。

 後退すると防御力が上がるほか、HPが自動回復するので、基本的にはピンチになったら後退、回復したら前進とするだけでOK。
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 さらに後退にはボス戦において重要な役割があります。ボスが強力な攻撃を準備しているときはオレンジ色の範囲が表示。ここに入ったままでいると大ダメージを受けてしまうので、範囲内のキャラクターを後退させて逃がしましょう。うまく範囲外に移動できればノーダメージでやりすごせます。回避後は前進させるのもお忘れなく。
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 以上がバトル中にプレイヤーができることとなります。全部タップのみで操作できるので、複雑な操作が苦手な方でも簡単にプレイできます。

 本作のバトルはシステム周りが優秀。細かく条件を設定してSP使用や前進後退までコントロールできるオートバトルに、快適な進行のお供となる最大3倍速プレイ。そして珍しい要素として、バトル速度を逆に0.5倍に遅くすることもできます。ボス戦での後退指示など瞬間的にたくさんの操作が必要になる場面で大活躍するので、ありがたく使わせてもらいましょう。

 また、完全クリアーしたステージは自動周回もできるようになるので、アイテム集めやレベル上げもはかどります。
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 バトルとあわせて、キャラクターの強化もさくっとご説明。キャラクターの強化方法が豊富で、純粋なレベルアップや装備なども説明するとバトルより長くなってしまうので、特徴的なものを中心に3つだけピックアップします。

 1つ目が“エンゲージメモリー”。ひとり1個だけ装着できるイラスト入りの装備になります。かわいいイラストを見られるだけでなく、強力なパッシブスキルがついているので通常の装備と比べてもめちゃくちゃ強力。テストプレイ時はあまり入手できなかったので、イベントなどで手に入ることを期待しつつ、貴重なものとしてエースに装備させていました。
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 2つ目が“羅針盤”で、こちらはアイテムを消費してキャラクターの能力を開放していくパネルになります。スキルのレベルアップや属性耐性の強化、建国で重要な生産力といった、ほかでは上げられない能力を強化できるので非常に重要です。羅針盤開放に使うアイテムはいろいろなところで手に入りますが、序盤は全然足りないのでご利用は計画的に。
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 3つ目はキャラクターにプレゼントをあげると上がる“好感度”です。1レベルごとの強化幅は少なめですが、上げることで専用のキャラクターイベントを見られます。キャラクターが強くなるうえに個別イベントまで見られるので、個人的には最重要。

 ちなみに、本作は紳士淑女のために大人向けバージョンも用意されていて、そちらのイベントを見るのには好感度が欠かせませんので、全力でプレゼントを贈りましょう。
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領土を広げて自分好みに建物作り! カリンちゃんといっしょに建国を楽しもう

 続いて紹介するのは、バトルに並んで重要な“建国”パートです。サブタイトルに“建国奔走記”とある通り、領土を広げてどこにも負けない国を作るのが主人公や魔王であるカリンちゃんの目的となります。
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 最初は小さい土地しかなく、建築可能な種類も少ないですが、ストーリーを進めていき、最重要施設である“カリンの拠点”をレベルアップすることで領土が拡大。建築可能な施設もどんどんと増えていきます。バトルを行ってストーリーを進行→開放された建物を建築→またバトルに挑む、というのが基本的なサイクルになっています。
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 建物はどこに建てても構わず、移動や倉庫への保管、再配置も自由に行えますので、気軽に自分好みの国作りができます。建築資源の在庫だけ気をつけてバンバン建てていきましょう。

 なお、建物は存在しているだけでバトルが有利になるものから、時間経過で消費アイテムを生産してくれるものまでさまざま。とくに消費アイテムの生産で基本通貨、キャラクターの経験値、プレゼントに羅針盤用アイテム、さらにはバトルに挑むためのスタミナ回復アイテムまで作れちゃいますので、どれを重視するのか悩ましいところ。

 とはいえこの配分で悩むのも国作りの楽しいポイントですし、建てたものはむだにならないので試してみちゃいましょう。
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前作未プレイや久々にシリーズ復帰でも大丈夫! 『巣作りカリンちゃん』のシナリオが読めちゃう“追憶モード”を搭載!

 最後にご紹介するのは、『恋姫†無双』シリーズのファンやイラストに惹かれてきた方たちお待ちかねのキャラクターに関する情報です。

 『巣作りカリンちゃん』では『恋姫†無双』の一部のキャラクターがパラレルワールドの存在として登場しましたが、今作では『
戦国†恋姫』や『双天†恋姫』といった『恋姫』シリーズのキャラクターたちも続々参戦予定となっています。サービス開始時では全部で33人のキャラクターが登場。
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カリン(左)/フウ(右)
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カロン(左)/ケイファ(右)
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シュンラン(左)/シュウラン(右)
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トウカ(左)/アイシャ(右)
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レン(左)/レンファ(右)
 テストプレイでは『戦国†恋姫』で見たことのある女の子がクオンという名前で出てきました。ゲストキャラクターという感じでプレイアブルに登場するだけでなく、物語にもしっかり絡んできてくれるのはうれしいところ。
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クオン
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 また、本作のオリジナルキャラとして、主人公やカリンを苦しめる謎の少女・クロも登場。登場時はとてもクールでラスボスっぽい雰囲気でしたが、会話パートではちょっとポンコツっぽい面もあったので、彼女がどうストーリーに絡んでくるのかも気になるところです。
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 ちなみに、『恋姫†無双』はプレイしてたけど『巣作りカリンちゃん』は未プレイ、もしくはシリーズ未プレイといった方でもご安心を。なんと本作、
『巣作りカリンちゃん』のシナリオをごそっと読めちゃう“追憶モード”というものがあります。肝である巣作りパートはプレイできないとはいえ、現在も販売しているゲームのシナリオを読めるようにするのはなかなか聞いたことがありません。

 とはいえ、これで前作の流れや、キャラクターストーリーがわかるので、前作未プレイも大歓迎というスタッフの心意気が伝わってきます。
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 駆け足気味でしたが、先行プレイでわかる範囲ではこのような作品となっていました。ほかにも気になる要素としては、レイドバトル、強敵クエスト、試練の塔といったやり込みゲーマーの心をくすぐるクエストも存在しているようです。

 シリーズのファンならば久々の『恋姫†無双』キャラクターとの新しい物語が楽しめますし、初見でも非常にとっかかりやすく、前作のストーリーもまるっと読めちゃう手厚さっぷり。バトルパートも建築パートも迷うことなく簡単操作でお手軽に遊べるようになっています。キャラクターが気になった方、『恋姫†無双』シリーズを知っているけどやったことがない方などなど、基本プレイ無料となっていますので、ぜひとも一度プレイしてみてください。

『魔王カリンちゃんRPG ~恋姫建国奔走記~』とは

 『巣作りカリンちゃん-星詠みの神託-』のその後を描く正統続編でキャラクターの個性の光るリアルタイム召喚バトル。 『巣作りカリンちゃん』に登場していなかった『恋姫†夢想』キャラクターをはじめ『戦国†恋姫』『双天†恋姫』のキャラクターも続々登場予定。 キャラクター原案やメインシナリオの原案・執筆は原作スタッフが担当。

ゲーム概要

  • タイトル:『魔王カリンちゃんRPG ~恋姫建国奔走記~』
  • ジャンル:魔王様とのんびり建国RPG
  • プラットフォーム:PC(ブラウザ版、DMM GAME PLAYER版)/ スマートフォン(DMM GAMESストア版)