本稿では、コンビニが舞台のシミュレーション『inKONBINI: One Store. Many Stories』(『inKONBINI』)の試遊レビューをお届けします。開発者である永井興業(Nagai Industries)のディマ・シェン氏にも、開発の経緯や状況についてお伺いしました。
地域に寄り添うやさしいコンビニ経営
プレイヤーは主人公・真琴を操作して、叔母であるヒナがオーナーのコンビニを経営していきます。登場人物の名前やコンビニの内装、商品からは日本らしさを感じますが、舞台は日本そのものではなく、あくまで“アジアっぽいどこか”。
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店の外の景色や商品ラインアップの豊富さから察するに、このコンビニは近隣住民たちの生命線になっていそう。田舎町にぽつんとあるコンビニは、スーパーの役割を兼ねていることが多いですから。
コンビニ店員としての業務は、商品の発注、在庫の管理、品出し、レジ打ちなどに加え、お客さんとの対話も重要です。
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試遊では、お客さんである“親分”とのエピソードが楽しめました。
親分は猫を飼っているそう。飼い猫にあげたい猫缶がどれかわからないと言って、真琴に助けを求めてきます。
ただレジ打ちをするだけでなく、お客さんのお問い合わせで商品を探す、というイベントも発生するようです。
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この店員とお客さんの距離の近さというか、親密さは田舎ならではの風景な気がします。ちょっと実家近くのコンビニを思い出しました。
開発者のディマ・シェン氏はロシア出身の方なのですが、幼少期に遊んだ『シェンムー』に憧れてゲーム開発の道へ進んだそうです。子どものころ、お店屋さんごっこが好きだったのと、日本のコンビニ文化に感銘を受けたことから、コンビニを舞台にした本作の制作に踏み切ったとか。
「コンビニは夢のような場所。ロシアにはコンビニがなかったので余計にそう思う」と語るディマ・シェン氏の、コンビニへかける情熱は本物。なんと、大手コンビニエンスストア“セブン-イレブン”などが取り入れているマーチャンダイジング(※)について学んでいるようです。