
リアルなグラフィックや音響はプレイステーションとPC対応となり劇的に進化。さらに、高校野球の監督として甲子園優勝を目指す“白球のキセキ”や球団のゼネラルマネージャー兼社長になって日本一の球団を目指す“myBALLPARK”などの新モードを搭載する。もちろんこれまでのシリーズ作品にも搭載されていた“ペナントレース”や“スタープレイヤー”などのモードもパワーアップしたシリーズ20周年記念作品だ。
そんな本作を試遊できるメディア向け合同体験会が開催された。本稿では試遊後に行われた開発陣へのインタビューをお届けする。
山口剛氏(やまぐちつよし)
『プロ野球スピリッツ2024-2025』統括ディレクター(文中は山口)
吉田和史氏(よしだまさふみ)
『プロ野球スピリッツ2024-2025』グラフィック担当(文中は吉田)
柏崎歩氏(かしざきあゆむ)
『プロ野球スピリッツ2024-2025』サウンド担当(文中は柏崎)
柿崎良幸氏(かきざきよしゆき)
『プロ野球スピリッツ2024-2025』myBALLPARK担当(文中は柿崎)
池本健二氏(いけもとけんじ)
『プロ野球スピリッツ2024-2025』白球のキセキ担当(文中は池本)
より現実の野球に近くして没入感を高める
そのときに改めて感じたのですが、技術の進歩は日進月歩。時間をかけて研究しなければ、ハイクオリティーなものを制作することは難しく、我々もプロとして中途半端なものはお見せできません。なので、時間をかけても皆様が納得できる内容にしたものを作るという方針に切り替えたのが理由です。
――実際にプレイして丁寧に作りこまれていると感じました。長い時間をかけて研究をされたということですが、その中でもとくに作りこんだ部分を教えてください。
――選手の表情などがよりリアルになっていますが、どのような方法で制作しているのでしょうか。
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また今作はアンリアルエンジンのプラグインで映画でも使用される技術のHairGroomを使っているので、髪の毛一本一本を繊細に描写することが可能になりました。
――全員の完成度が高くてすべて同じ作り方をしたのかと思っていました。選手や監督だけではなく、観客の表情や動きなども作りこまれていますよね。
さらに観客全員がそれぞれ個々に動くようにこれまで以上にこだわって制作していて、時間が経つと席を立ったり、食べ物を買ってくるといった細かな動きを用意しています。
――スポーツゲームでは観客をビルボードで処理したり、コピーアンドペーストで作っていることも多いですが、本作では観客の動きからもリアルさが伝わってきます。やはり実際の球場に赴いて選手の動きだけではなく、観客にも注目していたから生み出されたものなのでしょうか。
――プレイ中に観客を気にしない人もいると思うのですが、そんなところまで作りこんでいるのですね。ちなみに本作はアンリアルエンジンと“eBaseball Engine”のふたつのエンジンを使用していますが、使い分けはどのようにしているのですか。
――グラフィック以外の部分でとくに力を入れたところはありますか。
もうひとつは音声合成AIです。いままでも要望をいただいていたのですが……。打率や打点などの数字をすべて網羅しようとすると数が膨大になるので、一部の収録しかできていませんでした。それが音声合成AIを導入したことで、これまでよりもなめらかに聞こえるようになっています。それだけではなく、オリジナル選手やチーム名なども表現の幅が広がっているので楽しんでください。
――実況を聞いていてもAIだとはわからなかったです。それにピッチャーの操作時に外野席から歓声や応援歌が聞こえてくるようでしたし。よく聞いて見るとビールの売り子さんの声も入っていますよね。
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ほかの球場に関しても毎年取材しています。改修などが行われるときには、写真や図面などの情報を頂いたりしながら対応しています。
――ここまでこだわってリアルな野球を体験できるようになった一方、打球の速度などがよりリアルになったことで、逆にゲームとしての爽快感が薄まっている部分も感じました。
ただ、我々が今回目指したのはリアルなプロ野球を再現して没入感を高めるということ。研究中に現実とは違う情報があると没入感が損なわれることがわかったので、リアルな打球速度に近づけました。
ホームランを打ったときの演出などほかの方法での爽快感の見せ方を研究して取り入れたので、全体的には爽快感は失われてはいないと思います。
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リアル版栄冠ナインともいえる白球のキセキの実装理由は?
また、タイトルに2024-2025とあるとおり、2025年版への無料アップデートを2025年の春ごろに予定していて、今年のドラフト会議で入団した選手や新外国人選手を収録した状態でプレイできるようになります。
――すこし気が早いですが2025年版も楽しみです。本作では既存のモードに加え、“白球のキセキ”と“myBALLPARK”の2モードが新たに登場しました。とくに“白球のキセキ”は『パワフルプロ野球2024-2025(パワプロ2024-2025)』の人気モード“栄冠ナイン”のリアル版ともいえると思います。なぜ『プロスピ』にも高校野球をテーマにしたモードを実装しようと考えたのですか。
遊びかたの幅が広がったと同時にプロ野球だけではなく野球そのものが好きな人に対してもアプローチしたいと考えたときに高校野球をテーマにした“白球のキセキ”の搭載を決めました。
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ほかにも、“栄冠ナイン”に比べると試合数が増加していてより現実に近くなっています。とくに東京や大阪など参加校数が多いところは顕著ですね。ですので、遊びやすくなるように日程早送りなどのシステムも用意しました。プレイヤーにとって遊び方は自由がコンセプトです。
――“ペナントモード”だと転生選手が登場しますが、“白球のキセキ”だと憧れているという形で能力が近い選手が登場しました。この違いには何か意図があるのですか。
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――誰が使用できるのか楽しみです。本作では現実の試合を再現したシーンを楽しめる“プロ野球速報プレイ”というモードがありますが、『パワプロ2024-2025』で遊べる“LIVEシナリオモード”との違いがあればお聞かせください。
――これは要望でもあるのですがプレイステーション4版の『パワフルプロ野球』シリーズのようにVRモードを制作する予定はありますか。よりリアルになった本作を選手の視線でプレイしたり、リアルな球場を眺められると、楽しそうだなと。
――アップデートで選手の追加を検討しているとのことですが、それ以外の要素を追加するダウンロードコンテンツ(DLC)の販売は予定されていますか。
――どの選手の登場曲が販売されるのか楽しみです。プラットフォームについてですが、本作では初めてSteamでも発売されます。どのような経緯で選ばれたのでしょうか。
――PS5パッケージ版の購入特典で大谷選手のスリーブがもらえますが、ダウンロード版には何か特典があるのですか。