※本記事は、2022年10月6日にアップした記事を再編集したものです。セガの初にして唯一の携帯ゲーム機だった
いまから34年前の1990年(平成2年)10月6日は、携帯型ゲーム機のゲームギアが発売された日。
ゲームギアは、セガから発売された携帯型ゲーム機。本体が横長になっているため、両手でしっかり掴めて持ちやすい形状をしていた。当時同時期に発売されていたゲームボーイやPCエンジンGTといった国産の携帯型ゲーム機はいずれも縦長タイプの本体をしていたので、見た目のインパクトもあったように思う。
本機最大のセールスポイントは、4096色中32色を同時発色可能(ゲーム時)なカラー液晶画面。国産のゲーム機としては初となるバックライト付き3.2インチカラー液晶ディスプレイを搭載していたので、当時のゲームファンたちは色鮮やかな画面にはかなり衝撃を受けたのではないだろうか。携帯型ゲーム機で初のカラー液晶を採用したのは海外メーカーのアタリが1989年発売したリンクスなのだが、日本では知る人ぞ知るという感じだったので、筆者的にはカラー画面の携帯型ゲーム機と言えばゲームギアというイメージが強い。
カラー液晶でありながら19800円という値段設定はなかなかの魅力。何せ同じくカラー液晶がウリのPCエンジンGT(1990年12月1日発売)は44800円と高価だったし、リンクスも29800円もしたのだから相当お安い。この当時のゲームボーイは12500円だったので、納得いくちょうどいい価格と言えたんじゃないだろうか。
また、もうひとつのセールスポイントとしてはテレビ視聴が可能な点が挙げられる。別売りの“TVチューナーパック”が必要となるのだが、これをカートリッジスロットに挿すことでテレビが見られたのだからありがたい。現代の感覚だと全然ありがたみがわからないかもしれないが、当時は家族それぞれの部屋にテレビがあるというほうが珍しい時代。テレビのチャンネル争いなんかもあったと思うので、個人用テレビとして使えたユーザーはけっこう重宝したんじゃないかな。
画像は後期型のTVオートチューナーパック。
バッテリーパック。
当初の本体カラーはブラックのみだったが、パールホワイトやブルー、イエローなど順次新しいカラーが追加され、最終的には6色のバリエーションになった。『魔法騎士レイアース』や『ぷよぷよ通』などのプリントが施された特別仕様の本体なども発売されている。1996年3月には低年齢層を対象とした派生バージョンの本体“キッズギア”も登場した。
発売30周年を迎えた2020年には、手のひらサイズの“ゲームギア ミクロ”が発売。これがもうアクセサリーと言っても差し支えないレベルの極小サイズになっていたので、多くの人が驚いたと思われる。筆者は実際にプレイしたのだが、当時のゲーム画面よりスッキリ見やすく発色がよくなっていて(筆者の印象)非常によかった。
ローンチタイトルは『コラムス』、『スーパーモナコGP』、『ペンゴ』の3タイトル。ゲームギア最終的に世界で1000万台以上の売上を記録している。