2024年9月26日~29日(26日・27日はビジネスデイ)の期間、千葉県・幕張メッセで行われた東京ゲームショウ2024(TGS2024)。PLAYISMブースでは、『Outrider Mako』(アウトライダー マコ)の試遊展示が実施されていた。
『Outrider Mako』は、個人ゲーム開発者・あさまど氏がひとりで開発を手掛ける見下ろし型の2Dアクションゲーム。異世界“マヨイ”に迷い込んだ主人公マコが、もとの世界に戻るために配送便センターの運び屋(アウトライダー)として依頼物を神々に届けていく。
依頼者に納品したら神社のような事務所へ戻り、配送を依頼した神の御朱印を見習い帖に押してもらう。このサイクルをくり返し、帳面を神々の御朱印でいっぱいにすることがゲームの目的となっている。
不気味なのにどこか親しみやすい。細部まで作り込まれた和風アクション
和風テイストのドット絵によるキャッチーなビジュアルが目を引く。そして、筆者の趣味は御朱印集め。これはもうチェックするしかあるまい。
神社というと、神様が祀られていて少しばかり堅苦しい場所というイメージはあると思う。コミカルな和風テイストを採用した本作では、キャラクターたちがどこか親しみやすいデザインとなっている。
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突然迷い込んだのに、いろいろと面倒を見てくれるアットホームな職場。
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仕事を終えて事務所に戻るとみんなが出迎えてくれる。
薄暗い空間にはお札が貼られているなど不気味な雰囲気が漂っており、加えて現代風のオブジェクトが独特の雰囲気を作り出している。鈴を鳴らしてエレベーターを呼び、倉庫代わりのATMにアイテムを預け、配送の注文書は宅急便の伝票そっくり。これらが違和感なく古風な世界に溶け込んでいるのがユニークだ。
ちなみに、依頼品を裸で持っていくと神様に怒られる。ちゃんと作業台で梱包する必要があるというのがおもしろい。細部にまで礼儀を重んじる和の心得である。
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注文書の細かなデザインまで忠実に再現。
セーブシステムは手動になっていて、各地に設置された道祖神に拝むことでセーブ可能だ。最近のゲームではオートセーブが主流だが、あえて進行状況を心に刻むのが大切なのだと思う。セーブと同様、神様に感謝する心も忘れずにいたい。
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配達を完了して事務所に戻ると、帳面に御朱印を押してもらえる。一般的なゲームで言うところの“クリアーしたクエストやステージを確認する管理画面”だが、これを御朱印にしたことにセンスが光る。実際の御朱印みたいに、墨で描いたような独特のデザインが何ともお洒落だ。
右に添えられた説明文は神様の解説。基本はアクションゲームなので、ゲーム進行の中で世界設定を説明するとテンポが悪くなってしまうが、これなら手を止める理由にもなる。
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ゲームの中であろうと、もらった御朱印のデザインが凝っていたりするとテンションが上がる。端に押されたハンコはその神様の名前だろうか(現実の御朱印では神社仏閣の名称のハンコが押されることも多い)。現実と同じく、たくさん御朱印を集めたときの喜びはひとしおだろう。
流れるようなアクション体験。攻撃やジャンプの軽快な効果音が小気味いい
本作のメイン部分は、マコを操作して敵と戦いながら依頼物を集めていく見下ろし型のアクション。移動や攻撃といった基本操作に加え、ジャンプしたり物に飛び移る軽快な動きが特徴だ。ゲーム全体の流れがスムーズで、敵と戦っていないときの探索も快適に進められる。
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敵や物に飛びつく際はカーソルが出るのでわかりやすい。
敵との戦いでは赤蜜という液体を駆使して立ち回ることが大事。赤蜜を敵にかけると足止めできるほか、その敵を倒すと周囲に赤蜜が散らばって別の敵にも効果をもたらす。残量は左上のメーターで確認できるので、少なくなってきたらマップ上にある丸太や岩を壊して補充していく。弾数の管理が重要だ。
それにつけても、マコが何らかのアクションをしたときの効果音が小気味いい。赤蜜をかけて攻撃したり岩を壊したりときの手応えがプレイヤーに還元されることで、疾走感や気持ちよさが一段階上がっているように思える。
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また、細かいところだが、散らばったアイテムが自動で回収されるのは非常に便利だ。敵と戦っていると回収する余裕がなくなるため、アイテムの取り逃しを防げるのはうれしい。加えて、画面左下には依頼品の必要数が並べて表示されている。必要なアイテム数がひと目でわかるので、わざわざ確認する手間が省ける。プレイヤーのストレスを減らす工夫だ。
戦闘と採集をスムーズに行えるため、ゲームのテンポがアップ。このような小さな作り込みが、アクションゲームをプレイするうえでの快適さを向上させている。
デモ版では1体目のボス戦までをプレイ可能だった。Steamストアでの紹介映像では、この先対峙するであろうボスとの戦いや、マコがお神輿に乗って進みながら敵を撃つといったシューティング要素も確認できる。
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本作は2025年にPC(Steam)でリリース予定。開発者のあさまど氏によると「全10ステージくらいのボリュームに仕上げることが目標」とのこと。製品版での新たなゲーム体験にも期待したい。