
伊藤龍太郎氏や鈴木一也氏、増子津可燦氏らが手掛けた、学園RPG『モナーク/Monark』(以下、『モナーク』)の魂を継いだ完全新作『ヴァレット/VARLET』(以下、『ヴァレット』)が発売決定。2025年8月28日に、Nintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、PC(Steam、Epic Games Store)向けにフリューよりリリースされる予定だ。
不気味な都市伝説が語られる輝星学園を舞台に、自分だけの青春が体験できる学園RPG。“異界《グリッチ》”の存在を目の当たりにした主人公は、仲間を導く“先導者”、あるいは力ですべてを解決する“支配者”として、怪物と戦うことになる。
不気味な都市伝説が語られる輝星学園を舞台に、自分だけの青春が体験できる学園RPG。“異界《グリッチ》”の存在を目の当たりにした主人公は、仲間を導く“先導者”、あるいは力ですべてを解決する“支配者”として、怪物と戦うことになる。
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本稿では、『モナーク』のプロデューサーを務めた林 風肖氏と、林氏からプロデューサーのバトンを受け継ぎ、『ヴァレット』を開発している伊藤秀光氏の対談をお届け。『モナーク』の魂を継いだ完全新作『ヴァレット』の特徴や魅力に迫る内容になっているので、ぜひ最後までチェックしてほしい。
伊藤秀光氏
『ヴァレット』のプロデューサー。新卒でフリューに入社後、別のゲームメーカーで研鑽を積み、フリューに再就職を果たす。
林 風肖氏
『モナーク』のプロデューサー。2024年末にフリューを退社し、現在はアライアンス・アーツで取締役と兼任して『ゆんゆん電波シンドローム』等のタイトルプロデュースも担当。
作品に新しい血を取り入れるためにプロデューサーを交代
――始めに自己紹介を兼ねて、伊藤さんの経歴を教えてください。
伊藤
『ヴァレット』のプロデューサーを担当している伊藤秀光です。大学を卒業後、新卒でフリューに入りまして、4年間在籍していました。その後、DeNAさんの開発会社に8ヵ月ほどいて、カプコンさんで『モンスターハンターライズ:サンブレイク』(以下、『モンハンライズ:サンブレイク』)のプロジェクトマネージャーを3年ほど担当していました。その仕事がひと段落して2年前にフリューに戻り、『ヴァレット』の立ち上げから開発に参加しています。
――ちなみに、フリューさんに戻ったきっかけは?
――ちなみに、フリューさんに戻ったきっかけは?
伊藤
『モンハンライズ:サンブレイク』を制作している中で、カプコンさんのプランナーが作るゲームが本当におもしろくて、自分ももう一度企画としてチャレンジしたいという思いが強くなりました。以前からフリューのメンバーに「戻ってこないか」と声をかけていただいていたこともあり、復職することを決めました。
林
伊藤さんは経歴がおもしろくて、じつはフリューを一度辞める前にいろいろあったんです。伊藤さんは私の2歳下で、彼が内定をもらって挨拶したときに、「ゲームの企画がしたい」、「オリジナルゲームを作りたい」と話していたのが印象的でした。きっと開発に配属されるんだろうなと思っていたのですが、彼が入社する直前に内示を見て全員がざわついたんですよ。所属先が開発ではなく、営業だったので(笑)。
一同 (笑)。
一同 (笑)。
林
それでもゲームに関わる仕事をしたいということで、営業でがんばっていたのですが、企画職やゲームをディレクション、プロデュースしたいという夢が諦めきれずに、ずっと社内でアピールしていて。そこから苦節2年くらいだっけ?
伊藤
1年ちょっとだったと思います。
林
ゲームを作りたい一心で開発に異動してきて。そこで学ぶことをしっかり学んで卒業してから、他社でいろいろな経験を積んでフリューに戻ってきてくれました。そんな伊藤さんがフリューにいない時期に作っていたタイトルが、『モナーク』というゲームになります。
――新作の『ヴァレット』は、『モナーク』の魂を受け継いでいるとお聞きしました。『ヴァレット』についてお聞きする前に、『モナーク』について総括をいただければと思います。
林
『モナーク』は、2021年にフリューからリリースをされたオリジナルの学園RPGです。本作がどんなゲームだったのかを総括すると、新規オリジナル作品としては花丸だったなと思っています。何をもって成功とするかいろいろ考えかたがあるとは思いますが、しっかりとしたオリジナリティーのある世界観を構築できたことがよかったと思っています。結果としてそれが、伊藤さんが進めている『ヴァレット』という新作に引き継がれて、新しい可能性が広がっていく点がとにかくよかったなと。
遊んでくださったプレイヤーさんからアンケートという形でいろいろご回答いただきましたが、回答の中で申し上げると、キャラクターデザイン、シナリオ、楽曲といった世界観については、皆さんからの評価がすごく高かったです。
一方で、バトルについては人を選んだかなと思います。『モナーク』は学園RPGという名目ではありましたが、内容としてはタクティクスの要素が強くて、そこで好きな人、苦手な人で評価が分かれていました。
また、いちばん指摘が多かったのはUI(ユーザーインターフェース)ですね。新作ということもあり、我々がまだ不慣れだったというところがたくさんありまして、いい表現で言うと、UIについては伸びしろがたくさんある作品だったなと思っています。
遊んでくださったプレイヤーさんからアンケートという形でいろいろご回答いただきましたが、回答の中で申し上げると、キャラクターデザイン、シナリオ、楽曲といった世界観については、皆さんからの評価がすごく高かったです。
一方で、バトルについては人を選んだかなと思います。『モナーク』は学園RPGという名目ではありましたが、内容としてはタクティクスの要素が強くて、そこで好きな人、苦手な人で評価が分かれていました。
また、いちばん指摘が多かったのはUI(ユーザーインターフェース)ですね。新作ということもあり、我々がまだ不慣れだったというところがたくさんありまして、いい表現で言うと、UIについては伸びしろがたくさんある作品だったなと思っています。
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――そういった総括があったうえで、『ヴァレット』はいつごろ、どのような経緯で企画がスタートしたのでしょうか?
伊藤
私がフリューに戻ってきたのは2年ちょっと前なのですが、その時点で『モナーク』のユーザーさんに向けたRPGを作っていこうという企画の方向性は、おそらく固まっていたかなと思います。
そこに私が合流させていただいて、林さんといっしょに企画の中身を考えていく中で、『モナーク』のユーザーさんを超えて、もっと多くのユーザーさんに遊んでもらうためには、「もう少しキャラクターのコミュニケーションを重視したほうがいいんじゃないか」という提案をして、それで軸が決まっていったような感じです。私が退社する前から林さんにはわりと企画の相談に乗ってもらっていたりもして。
そこに私が合流させていただいて、林さんといっしょに企画の中身を考えていく中で、『モナーク』のユーザーさんを超えて、もっと多くのユーザーさんに遊んでもらうためには、「もう少しキャラクターのコミュニケーションを重視したほうがいいんじゃないか」という提案をして、それで軸が決まっていったような感じです。私が退社する前から林さんにはわりと企画の相談に乗ってもらっていたりもして。
林
伊藤さんとは歳が近いので。
伊藤
あと、過去にプレイしていたタイトルが近かったので、どういうゲームを目指すか話し合うときに、例に上げるタイトルがわりとリンクしていて相談しやすかったですね。
林
補足でお話しすると、2023年に『ヴァレット』の企画をいっしょに考えているときは、私がプロデューサー、伊藤さんはディレクターといった役割は考えていませんでした。では、なぜ伊藤さんに開発チームに加わってもらったかというと、作品に新しい血を加えたかったからです。
同じ人間が作品を作り続けるのもいいのですが、より多くのユーザーさんに届けたいと考えたときに、ひとりの人間がずっと指揮を取り続けるよりも、新しい方に入ってもらい、これまでにない価値観でいまの世にフィットした遺伝子を足していってもらったほうが、作品として広がっていくのではないかと私は考えています。
今回で言うと、伊藤さんが前のめりで企画を提案してくれましたし、どれもセンスがよかったので、開発が動き出す前に伊藤さんにプロデューサーをお願いすることに決めました。
同じ人間が作品を作り続けるのもいいのですが、より多くのユーザーさんに届けたいと考えたときに、ひとりの人間がずっと指揮を取り続けるよりも、新しい方に入ってもらい、これまでにない価値観でいまの世にフィットした遺伝子を足していってもらったほうが、作品として広がっていくのではないかと私は考えています。
今回で言うと、伊藤さんが前のめりで企画を提案してくれましたし、どれもセンスがよかったので、開発が動き出す前に伊藤さんにプロデューサーをお願いすることに決めました。
――最初から伊藤さんが中心となって開発が進んでいたのですね。タイトルを『モナーク2』にしなかった理由もお聞きしたかったのですが、プロデューサーが林さんから伊藤さんにバトンタッチしたこともあって、タイトルを変えたのでしょうか?
伊藤
タイトルを『2』にしなかった理由は、『モナーク』を超えて広くユーザーさんに遊んでもらいたいという気持ちが強かったからです。
林
タイトルに関しては、私の考えも尊重してくれたのかなとも思います。私は『CRYSTAR -クライスタ-』の流れを汲む『クライマキナ/CRYMACHINA』を手掛けたときも、ナンバリングタイトルにはしませんでした。
理由はふたつあって、ひとつはナンバリングを付けるのが私はちょっと怖いんですよ。もちろん、ナンバリングで売れているシリーズもたくさんありますが、ナンバリングが付くと新規の方が手に取りにくいという課題もあると思います。
あともうひとつの理由は、新たな血を取り入れた作品にピッタリな新しい名前を付けたいという思いが強かったからです。先ほどお話ししたように、作品を長く続けていくためには、つねに新しい血を取り入れて、血の入れ換えを行っていく必要があると考えていて。『ヴァレット』で言うと、伊藤さんを筆頭に新しい血に入れ換えることができました。せっかく血の入れ換えを行ったのだから、新作にも新しい名前を付けたかったんです。
――林さんは2024年の年末にフリューを退職されていますが、『ヴァレット』にはどのような形で関われていたのでしょうか?
理由はふたつあって、ひとつはナンバリングを付けるのが私はちょっと怖いんですよ。もちろん、ナンバリングで売れているシリーズもたくさんありますが、ナンバリングが付くと新規の方が手に取りにくいという課題もあると思います。
あともうひとつの理由は、新たな血を取り入れた作品にピッタリな新しい名前を付けたいという思いが強かったからです。先ほどお話ししたように、作品を長く続けていくためには、つねに新しい血を取り入れて、血の入れ換えを行っていく必要があると考えていて。『ヴァレット』で言うと、伊藤さんを筆頭に新しい血に入れ換えることができました。せっかく血の入れ換えを行ったのだから、新作にも新しい名前を付けたかったんです。
――林さんは2024年の年末にフリューを退職されていますが、『ヴァレット』にはどのような形で関われていたのでしょうか?
林
『モナーク』という1本目を立ち上げたプロデューサーとして、面倒くさい関わりかたをして、伊藤さんのストレスを増やしていました(笑)。
――冗談はそこまでに(笑)。
林
すみません(苦笑)。真面目にお答えすると、企画の立ち上げの話し合いに参加していて、どのような作品にすれば『モナーク』のユーザーさんが喜んでくれるのか。より多くのユーザーさんに届けられるのかを伊藤さんたちと考えました。開発が動き出してからは、伊藤さんが困ったときに相談に乗って、先輩風を吹かせていたのがおもな役割になります。肩書きでいうと、クレジットにはシリーズ原案という形で記載されています。
伊藤
林さんには作品のコンセプトを考えるときに、いろいろ相談に乗ってもらいましたが、開発の序盤を過ぎたあたりからは、私が好き勝手進める姿をゲーム開発の先輩として暖かく見守ってくれていたのかなと思います。林さんの席が隣だったこともあって、気軽に相談しやすいんですよ。南部アエリを初めて見せたときは、「このキャラクターはかわいいね」と喜んでくれました。
林
新キャラのなかでは私はアエリ推しなので。紹介するときは、大きく扱ってください!
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――残念ながら今回はインタビューがメインです(苦笑)。でも、推しキャラができるぐらい楽しんでいるのですね。
林
まだ開発途中のロムではありますが、楽しくプレイしています。企画の立ち上げの段階で、伊藤さんが考える企画がおもしろかったので、新作のプロデューサーをお願いしましたが、彼を信頼して任せてよかったなと感じています。
――おふたりの強い信頼関係がうかがえますが、伊藤さんが本作の開発を進める中で、林さんが退職されることを知ったときは、驚いたのでは?
――おふたりの強い信頼関係がうかがえますが、伊藤さんが本作の開発を進める中で、林さんが退職されることを知ったときは、驚いたのでは?
伊藤
めちゃめちゃ文句を言いました(笑)。
一同 (笑)。
一同 (笑)。
林
ただ、フリューを辞めようと考えていたから、伊藤さんにプロデューサーをお願いしたわけではなくて(苦笑)。
伊藤
『ヴァレット』に関しては、最初から任せてもらっていたので、それほど大きな影響はなかったのですが、私にとって林さんは、純粋に尊敬している先輩のひとりでした。せっかくフリューに戻って、これからいっしょに仕事ができると思っていただけに、文句を言いたくなりました(苦笑)。
生まれ変わったバトルシステムと強化された学園生活
――『ヴァレット』を開発するにあたって、どのようなテーマを掲げたのでしょうか。
伊藤
『モナーク』のテーマが自分のエゴを貫くだったのに対して、本作のテーマは“エゴを探す”になっています。私自身がそうだったのですが、数年前までは、自分らしさとはなんだろうかと、悩むことがあって。現代社会を生きる方たちは、自分は何者なのか、何が得意なのかといった、私と同じ悩みを抱えている方が多いのではないかと考えました。
そこで本作はエゴを貫く物語ではなく、エゴを探す物語を描くことで、自分が何者なのかを探す手がかりを、ゲームのシナリオやシステムに散りばめるようにしています。自分探しをしている方は、同じ世代にも多いと思うので、10代から40代くらいまで、幅広い世代の方たちに『ヴァレット』を遊んでいただけたらと思います。
――『モナーク』の魂を継承するうえで、『ヴァレット』でとくに大事にしたところを教えてください。
そこで本作はエゴを貫く物語ではなく、エゴを探す物語を描くことで、自分が何者なのかを探す手がかりを、ゲームのシナリオやシステムに散りばめるようにしています。自分探しをしている方は、同じ世代にも多いと思うので、10代から40代くらいまで、幅広い世代の方たちに『ヴァレット』を遊んでいただけたらと思います。
――『モナーク』の魂を継承するうえで、『ヴァレット』でとくに大事にしたところを教えてください。
伊藤
先ほどお話しした作品のテーマである、自分のエゴを探す物語です。エゴを貫くから探すに変えてはいますが、ゲームを通して我々が伝えたいメッセージに関しては、『モナーク』をプレイしたときと同種のものを感じていただけるのではないでしょうか。
林
『モナーク』では、「エゴに従え。狂気を統べろ。」というキャッチコピーを考えましたが、その理由はユーザーさんに自己肯定感を与えたいという気持ちに端を発しています。世界はあやふやだけれども、あやふやだからこそ、あなた自身の思いを大切にしてがんばってねといった感じで、エゴを貫くには、そういったメッセージ性を込めていました。
『ヴァレット』はプレイヤーの選択と決定の中で主人公が成長し、ともに歩んでいく中で自分のことを知って好きになっていくという物語なので、テーマのつながりは感じますね。
『ヴァレット』はプレイヤーの選択と決定の中で主人公が成長し、ともに歩んでいく中で自分のことを知って好きになっていくという物語なので、テーマのつながりは感じますね。
伊藤
『モナーク』に対するリスペクトの気持ちもあり、エゴという言葉をストーリーでは使わないようにしています。『モナーク』の魂を受け継いだ作品とは言え、軽々しくエゴという言葉を使ってしまうと、違う意味で受け取られてしまうかなという懸念もあって。
――強いこだわりがあったのですね。逆に改良したところはありますか?
――強いこだわりがあったのですね。逆に改良したところはありますか?
伊藤
大きく変えたのはバトルのシステムです。『モナーク』の総括で林さんがお話ししたように、タクティクスの要素が強くて人を選んでしまう作りだったので、今回は遊びやすくしてより多くのユーザーさんに遊んでもらえるように、コマンドバトルに変更しました。
林
『モナーク』を遊んでくれたユーザーさんから届いたアンケートや、インターネット上のレビューを細かくチェックして分析したところ、イメージを変えた新作を作るならコマンドバトルにしたほうがいいのではないかと私からも提案した記憶があります。
――前作よりも遊びやすくなっているのですね。
――前作よりも遊びやすくなっているのですね。
伊藤
コマンドバトルを採用したことによって間口を広くしていますが、『モナーク』のユーザーにも楽しんでもらえるように、戦略的な要素も取り入れています。基本的には、連続攻撃を叩き込む爽快感を大事にしていますが、難易度を調整することで、歯応えのあるバトルにもチャレンジできます。
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――バトルと言えば、主人公にはふたつのスタイルが用意されていて、仲間を強化して戦う“先導者”と、自分にもダメージが入る強力なスキルで敵を圧倒する“支配者”のどちらかを選んで戦えるのも特徴的だと思います。このシステムは、どのようにして生まれたのですか?
伊藤
私が個人的にゲームをプレイする中で、主人公のイメージとバトルスタイルが合っていないと感じることがあって。本作は、エゴを探すというテーマにしたこともあって、ふたつのバトルスタイルから自分に合うものを選んで戦えるようにしています。
主人公は、もともと“先導者”というスタイルを持っているのですが、ストーリーが進むと“支配者”のスタイルを入手できます。どちらのスタイルを選ぶかによって、主人公の役割や戦いかたが大きく変わるので、好みに応じて選んでもらえるとうれしいですね。
主人公は、もともと“先導者”というスタイルを持っているのですが、ストーリーが進むと“支配者”のスタイルを入手できます。どちらのスタイルを選ぶかによって、主人公の役割や戦いかたが大きく変わるので、好みに応じて選んでもらえるとうれしいですね。
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――バトルのほかに、改良したポイントがあれば教えてください。
伊藤
『モナーク』よりも学園RPGらしさを重視したいという思いがあり、学園生活や青春を感じられる要素をよりフィーチャーしています。そのため、そこを強化していますね。
林
企画が走り出したときに、「学園を舞台にしたRPGはキャラクターとのコミュニケーションが楽しいから、そこを強化したいよね」と話し合ったのを覚えています。『ヴァレット』では、かっこいい、かわいいキャラクターたちとコミュニケーションが楽しめるんですか?
伊藤
楽しめると思います!
林
自信があるようです(笑)。
――(笑)。どのようなコミュニケーションが楽しめるのか、具体的に教えてください。
――(笑)。どのようなコミュニケーションが楽しめるのか、具体的に教えてください。
伊藤
主人公たちは、SSS(生活相談室)と呼ばれるボランティア部に所属しているのですが、部活が終わった後に、仲間をひとり選んで電車に乗っていっしょに帰宅できます。仲よくなってくると、帰り道にラーメン屋やゲームセンターなどに寄り道ができるようになって、より親密になることでキャラクターそれぞれのストーリーが進んでいきます。帰宅するときの会話のパターンはかなりの数を用意していますので、お気に入りのキャラクターとの交流をとことん楽しんでいただけると思います。
林
デートができるんですね。
伊藤
もちろんデートもできます。とことん仲よくなってほしいので。
林
どこまで仲よくなれるんですか?
伊藤
それはぜひプレイしてください(笑)。
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――ほかに学園生活の見どころは?
伊藤
学園生活のパートは、大きくふたつに分かれています。ひとつ目はSSS(生活相談室)の活動で、クエスト方式で学園内の生徒たちの悩みを解決していくのですが、日付のような概念があって、生徒たちとの世間話は毎日変化していきます。世間話はストーリー仕立てになっているので、お気に入りの生徒を見つけて会話を楽しんでもらいたいですね。
あと細かい要素にはなりますが、学園内には落とし物があって、その落とし物も拾っていくと生徒たちの情報がオープンになっていきます。そしてふたつ目が、部活動の後の放課後ですね。先ほどお伝えしたように、意中のキャラクターといっしょに帰宅したり、寄り道を楽しんだりできます。
あと細かい要素にはなりますが、学園内には落とし物があって、その落とし物も拾っていくと生徒たちの情報がオープンになっていきます。そしてふたつ目が、部活動の後の放課後ですね。先ほどお伝えしたように、意中のキャラクターといっしょに帰宅したり、寄り道を楽しんだりできます。
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――授業が終わった後の部活動や放課後の学園生活をフィーチャーしているのですね。
伊藤
そうですね。私自身、授業よりも放課後に友人と遊ぶのが好きだったので、部活動や放課後を通して学園生活を描くようにしています。
豪華クリエイターが手掛ける光と闇の性質を持った主人公と仲間たち
――主人公といっしょに活動する、SSS(生活相談室)のメンバーについてお聞きしたいです。仲間も戦闘服が用意されていますが、戦闘服のカラーリング白と黒で分かれていたのが気になりました。このカラーリングは、どういった意味があるのでしょうか?
伊藤
キャラクターデザインを進めていく中で、仲間たちには“トライアド”という“光の性質”と“闇の性質”を表すイメージをそれぞれ設定しています。カラーリングが白と黒に分かれているので、このトライアドのイメージが影響していて、光の性質が強いキャラクター、闇の性質が強いキャラクターで、戦闘服のデザインを変えています。
――単純に白い服を着ているからいいヤツ、黒い服を着ているから悪いヤツではないと?
――単純に白い服を着ているからいいヤツ、黒い服を着ているから悪いヤツではないと?
伊藤
はい。黒い服を着ているキャラクターも仲間になりますし、基本的にみんないいヤツです。
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――主人公も支配者のバトルスタイルを選んだからといって、悪くなるわけではないのですね。
伊藤
そうなのですが、トライアドはゲーム中の選択肢に影響がありまして、闇の性質が強くなるとそういった悪い感じの選択肢が登場します。その選択肢を選んでいただければ、悪者っぽいロールプレイも楽しめますよ。反対に光の性質が強くなると、善人のロールプレイも可能になります。
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――トライアドの光と闇の性質は、何が影響して変化するのでしょうか?
伊藤
『モナーク』には診断という要素があり、選んだ選択肢によってエゴのパラメータが変化するシステムを採用していました。トライアドはこの診断のシステムを継承したもので、章ごとにテーマを設定していて、選択肢の回答やプレイヤーの行動が、光と闇の性質に影響を及ぼします。
光の性質のライトトライアドは、モラルやシンパシー、オルトリズムといった社会的な性質、闇の性質のダークトライアドはナルシシズムやサイコパシー、マキャヴェリズムといった反社会的な性質を表していて、ゲームを通してプレイヤーの性質が分かるようになっています。くり返しになりますが、闇の性質が強いからといって、悪いというわけではありません。ダークトライアドの要素には、実行力があって、仲間を引っ張っていく性質もありますから。
光の性質のライトトライアドは、モラルやシンパシー、オルトリズムといった社会的な性質、闇の性質のダークトライアドはナルシシズムやサイコパシー、マキャヴェリズムといった反社会的な性質を表していて、ゲームを通してプレイヤーの性質が分かるようになっています。くり返しになりますが、闇の性質が強いからといって、悪いというわけではありません。ダークトライアドの要素には、実行力があって、仲間を引っ張っていく性質もありますから。
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――トライアドは、ストーリーの展開にも影響を与えるのでしょうか?
伊藤
詳細はお話しできませんが、“トライアドによっては何かしらの分岐がある”というところはお伝えできればなとは思います。
――楽しみにしています! 林さんに主要キャラクターを見たときの印象をお聞きしたいです。
――楽しみにしています! 林さんに主要キャラクターを見たときの印象をお聞きしたいです。
林
キャラクターデザインは、『モナーク』と同じ方にお願いされていますよね。デザインに関してはさすがで、どのキャラクターもステキですし、このキャラクーは誰々が好きそうっていうのが、周囲の人間でパッとイメージできるんですよ。デザインでも、多くの人が推しキャラを見つけられる作品になっているのかなと感じています。
――メインキャラクターの中で、林さんの推しキャラは?
――メインキャラクターの中で、林さんの推しキャラは?
林
甲乙つけがたいですね。そういう観点だと、新キャラの中だとやはりサブキャラクターのアエリ先輩が推しキャラですね。
伊藤
アエリ先輩は、社内でも推している人が多いです。
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――サブキャラクターは、物語にどのように関わるのでしょうか。
伊藤
アエリ先輩は、仲間の有坂或花と同じアイドルグループ“メルベイユ”に所属していて、1章のストーリーで絡んでくるキャラクターになります。本作は、章ごとにスポットが当たるキャラクターが変化する構成になっているので、ストーリーを通していろいろなキャラクターと出会うことができます。サブキャラクターはストーリーでの活躍した後も学園内にいますので、引き続き交流を楽しんでもらえたらうれしいですね。
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林
学園生活を強化したことで、『モナーク』と比べても物語に登場する生徒たちがより魅力的になっていると思います。
伊藤
まだ詳細をお伝えすることはできないのですが、ボスキャラクターも非常に魅力的ですよ。シナリオの構成上、主人公たちとは対立するものの、本作のポリシーとしてたとえ敵対するキャラクターであっても、その人の気持や欲求、欲望は否定しないようにはしています。そこはシナリオをお願いした三雲岳斗さんとも考えを共有していて、ボスキャラクターたちの気持ちを否定せずに、認めていくような展開にしていますので、好きなボスキャラクターを見つけてもらえたらなと思います。
――三雲さんのほかに、本作にはどのようなクリエイターが携わっているのか教えてください。
――三雲さんのほかに、本作にはどのようなクリエイターが携わっているのか教えてください。
伊藤
メインシナリオは三雲さんにお願いしていますが、学園内にいる生徒のシナリオは前作から引き続き伊藤龍太郎さんにご担当いただきました。また、監修は鈴木一也さん、サウンドは増子津可燦さんに引き続きお願いできたので、今回もすばらしいクリエイターの方々に参加してもらえました。
あと、本作は仲間のキャラクターと物語上、対立するボスキャラクターごとに、各コンポーザーさんが書き下ろしの楽曲を作成いただきました。このコンポーザーさんの選定は、とくに力を入れて取り組みました。キャラクターたちが好きで聴いているような楽曲をイメージし、その楽曲を実際に手掛けて違和感のないコンポーザーさんをひとりひとり探して依頼しています。コンポーザーのみなさんがキャラクターにピッタリの楽曲を作っていただけたので、今後公開するPVなどでぜひチェックしてください。
――歌唱はどなたが担当されているのですか?
あと、本作は仲間のキャラクターと物語上、対立するボスキャラクターごとに、各コンポーザーさんが書き下ろしの楽曲を作成いただきました。このコンポーザーさんの選定は、とくに力を入れて取り組みました。キャラクターたちが好きで聴いているような楽曲をイメージし、その楽曲を実際に手掛けて違和感のないコンポーザーさんをひとりひとり探して依頼しています。コンポーザーのみなさんがキャラクターにピッタリの楽曲を作っていただけたので、今後公開するPVなどでぜひチェックしてください。
――歌唱はどなたが担当されているのですか?
伊藤
仲間とボスを演じた声優さんがそれぞれ歌ってくれています。同じ楽曲でも、歌い手が違うと印象が大きく変わるので、その違いも楽しんでもらえたらなと。ちなみに、ボスキャラクターが歌うバージョンはボス戦で、仲間キャラクターが歌うバージョンは放課後のカラオケで聞くことができます。
林
声優さんネタで言うと、私もひとつ気になっていることがあって。『モナーク』には愛川千代ちゃんというキャラクターが登場するんですが、本作にはそのキャラクターと同姓同名で、なおかつ同じキャストの朝日奈丸佳さんが演じている女の子が出てきますよね? 彼女はいったい……。
伊藤
どういう存在なんでしょうね?(苦笑)。
――詳細はお話しできないと思いますが、『モナーク』ファンがニヤリとできる要素もあると。
――詳細はお話しできないと思いますが、『モナーク』ファンがニヤリとできる要素もあると。
伊藤
そうですね。
林
愛川千代ちゃんに関しては、私はもちろん、前作のシナリオや監修に関わってくれた伊藤龍太郎さんや鈴木一也さんもしっかりと目を通しているので、『モナーク』ファンも違和感なく楽しんでもらえると思います。
あと、伊藤龍太郎さんは生徒に名前を付けるときに、元ネタがわかりやすい名前を付けがちなんですよ(笑)。本作でもわかりやすい名前が付いたキャラクターが登場しますので、生徒たちの名前もお楽しみに。
あと、伊藤龍太郎さんは生徒に名前を付けるときに、元ネタがわかりやすい名前を付けがちなんですよ(笑)。本作でもわかりやすい名前が付いたキャラクターが登場しますので、生徒たちの名前もお楽しみに。
伊藤
ぜひ注目してもらえるとうれしいですね。
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――最後に、ファンに向けてメッセージをお願いします。
林
熱いクリエイターたちの手によってステキな作品が生み出されました。今後も『ヴァレット』とフリューにご期待ください。そして、私と転職先のアライアンス・アーツというゲーム会社も応援してもらえるとうれしいです。
伊藤
すばらしいスタッフたちの協力もあり、林さんから受け継いだ『ヴァレット』を制作することができました。本ゲームプレイを通して、本物の自分は何者なのかを見つめるきっかけになればと思っていますので、ぜひプレイしてください。
『ヴァレット/VARLET』発表記念生放送 概要
- 配信日時:4月25日(金)19:00~
- 出演者(敬称略):小松昌平/鈴木みのり/堂島颯人/大野智敬(MC)/田嶌紗蘭/深町寿成/伊藤秀光(プロデューサー)※一部コーナーのみ
- 配信チャンネル:フリュー公式YouTubeチャンネル