ゼルダの伝説 知恵のかりもの(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
ゼルダ姫が主人公だけど、プレイ感はスピンオフではなく、まぎれもなく『ゼルダの伝説』最新作。ハイラルのさまざまなモノをコピー&ペーストする“カリモノ”の力が、謎解きや戦闘に『ブレス オブ ザワイルド』以降の特徴でもある高い自由度を、本作ならではの形で実現。遊びやすい見下ろし型のフィールドも、“無の世界”や横視点のステージなどが随所に挿入され、探索に奥行きと驚きをプラス。
週刊ファミ通1867号より
テーブルやツボなどの物から魔物まで、覚えたものを“カリモノ”として呼び出せる力を活用し、謎解きやバトルを行う仕組みがグッド。自由度が高いので工夫のし甲斐があり、“剣士モード”に切り換えて直接戦ったりできるのもおもしろい。物や魔物とゼルダの動きをシンクロさせる能力、“シンク”を使ったパズルが絡むのもいい。一度訪れた“しるべ”にいつでもワープが可能で、冒険の進行もスムーズ。
週刊ファミ通1867号より
オープンエア以前のシリーズに近い見せかたで描かれた、世代によってはある意味“本流”とも感じられる仕上がり。アイテムや地形などを工夫して活用し、攻略を進めていく内容自体は、近年の作品を含めてシリーズを貫く“『ゼルダ』らしさ”に溢れています。ひとつのパズルに対し、まったく異なる何通りものアプローチが通用するのには、発想力や創造性を試されているようで、やる気をかき立てられました。
週刊ファミ通1867号より
収集したオブジェクトや敵を無尽蔵にお借りできる景気のよさが、スマートにも泥臭くも解決できる各場面のパズルor戦術要素の多様性を担保。直接的な攻撃手段が増えていくのも、よいアクセントになっています。物語のテンポ感は、ゆったりめな“間”の演出に準拠。丁寧なクエスト指示に従い、ファストトラベルをフル活用していれば、いまいち現状を把握しきれていなくても、詰まらずに進めます。
週刊ファミ通1867号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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